「新春ジャズ七番勝負 : 原田和典 vs 大塚広子」
昨日は ジャズ喫茶「いーぐる」 の「新春ジャズ七番勝負 : 原田和典 vs 大塚広子」に行ってきました。今回は吉祥寺ディスクユニオンでレコード1枚、新宿ディスクユニオンでレコード3枚を買った後「いーぐる」へ。買ったレコード4枚は全て\1,000未満。
「新春ジャズ七番勝負」は com-post メンバーであり音楽ライター/ジャーナリストの 原田和典さん と若手人気女性DJ 大塚広子さん が7つのテーマで曲をかけて対決するというイベントです。元々はジャズ喫茶「メグ」で模様されたもの(「いーぐる」のマスター後藤さんもそれを観戦)を参考にしています。「メグ」のマスター寺島さんには了解を得たうえで今回の開催とのことでした。対決方法には色々な趣向がこらされていました。
どのテーマからかけていくかはあみだ(線はお客さんに1本ずつ入れてもらう)で決めました。曲名、ミュージシャン、アルバム名等、一切伏せた状態で聴き、挙手により勝ち負けを判定してからネタ明かしをしました。原田さんは自分の曲をかけると表情に出てしまうということで、曲をかけている間はお面を被るという原田さんらしいエンタメぶり(笑)。勝敗の挙手については、両方良い場合は両方に挙手O.K.、逆に両方ともいまいちなら両方に挙手しなくてO.K.というルールです。私は灰色決着はよくないと思い必ずどちらかに挙手しました。
今回の企画、私にはいくつか目的がありました。まずはDJ大塚さんのジャズ観を知りたいということ。そこからクラブ・ジャズ(後で大塚さんに伺ったところ、この対決でかけた曲はクラブでかけるものとは違うというこでしたし、大塚さんがクラブでかけるものは一般的なクラブDJがかけるジャズとは違うということでしたが)とは何なのか具体的な感触を掴みたかったのです。それからお2人の選曲を聴き分けることができるかということ。原田さんの好みは結構分かっているつもりなのでそれが生かせるかどうか。「いーぐる」のお客さん(大塚さんのファンも来ているとは思いますが)がどういう勝敗を下すのか。単純にかかる曲を楽しみたいというものありました。
前置きはこのくらいにして、対決の模様をレポートします。
各テーマの最初の感想はブラインド状態で聴いた時のものです。メモのままをここに書きます。大塚さんはお客さんがどういう風に聴いたのか知りたいとおっしゃっていたので、少々コアな一ジャズ・ファンの意見として参考にしていただけたら幸いです。
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1.私の一押しトンガリ系
後藤さんのリクエスト題目
(先) : 北欧音響系トランペッターの大き目の編成。クラブ・ジャズ~フューチャー・ジャズで大塚さんの選曲と推測。
(後) : フリーっぽいところもある4ビートのアグレッシブなピアノ・トリオのライブ。どこがトンガリなのかよく分からないけれど原田さんの捻った選曲と推測。
私は(先)に挙手。トンガリ系はこっちでしょう。勝ちは(先)。
勝ち(先) : 原田さんの選曲でロバート(ロブ)・マズレク(tp)のサンパウロ・アンダーグラウンドの曲。北欧ではなく南米でした。ロブ・マズレク(パルサー・カルテット)のアルバムは少し前に私もブログに取り上げています。このアルバムはほしいです。
(後) : 大塚さんの選曲でロジャー・ケラウェイ(p)。1967年のレコード。頭と最後に変な音が入っていて、大塚さんによるとこの時代でライブにテープレコーダーを持ち込んで出しているのがトンガリとのこと。なるほど。後から振り返れば、このB級感は私が感じているクラブ・ジャズ。
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2.ジャズの未来は君にまかせた~これからが楽しみなミュージシャンをセレクト
(先) : アルト・サックス・トリオ。4ビートでの迫力演奏。演奏がちょっと長い。アドリブがちょっと単調かも。これはもう原田さんの選曲でしょう。原田さんのなでアンドリュー・ディ・アンジェロ(as)あたりか?
(後) : フュージョン/ブラコン/トロピカル。これはもう大塚さんの選曲でしょう。アース・ウィンド・アンド・ファイアーの《宇宙のファンタジー》に似た感じのメロディー。スチール・ドラムが南国の雰囲気。
私は(先)に挙手。ジャズの未来ですからね。勝ちは(先)。
勝ち(先) : 原田さんの選曲でジョン・イラバゴン(ts)。フィリピン系でシカゴで活動。テナー・サックス・トリオでした。後藤さんからは「一応こちらだろうけど、フレーズが繰り返されていていかがなものか?」とのご指摘あり。
(後) : 大塚さんの選曲でカルロス・ニーニョのプロデュース・チームが作ったデクスター・ストーリー(vo)のデビュー作。ネオ・ソウル。
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3.大人数の快楽~ビッグバンドで正月を
(先) : ピアノから始まり、最初はジョー・サンプルかと思いましたが、ピアノ・ソロではマッコイ・タイナーお得意フレーズ連発。ソプラノ・サックス・ソロはフュージョン系。エレベで8ビートの比較的オーソドックスな現代ビッグ・バンド。ライブ演奏。大塚さんの選曲でしょう。
(後) : 太いベースから入りコテコテのテナー。原田さんの選曲ですね。ホーンの炸裂具合が良いです。8ビートから4ビートへ。これぞジャズです。
ここでちょっとしたハプニング。曲が終わり勝敗挙手の前に、原田さんは「最初のマッコイ・タイナーなやつと、後のチャールズ・ミンガスなやつ」と漏らしてしまったのです。まあ、これを聴いたからと言って勝敗が変わるとは思いませんが。
私は(後)に挙手。ジャズ的な快楽はやはりこちら。勝ちは(後)。
(先) : 大塚さんの選曲で88年録音のブルーノートのライブ。大塚さんはビッグ・バンドが苦手で、今は勉強している最中とのことでした。マッコイの《フライ・ウィズ・ザ・ウィンド》も考えたけれどストリングスが苦手とかで、こちらにしたそうです。
勝ち(後) : 原田さんの選曲でミンガスの『レット・ヒア・マイ・ミュージック』から。ミンガスが子供に聴いてほしい音楽として作ったんだとか。原田さんからは「子供にこんなのを聴かせるのはどうか。」という笑い話がありました。
ここで原田さんが大塚さんに質問。「大塚さんはライブの曲を選ぶことが多い(ここまでの3曲中2曲)けれどどうして?」と。この質問、実は私もそう思っていたところだったので、ちょっとビックリ。原田さんと以心伝心なのかシンクロしているのか? 大塚さんによるとクラブでライブ曲をかけると観客が盛り上がるとのこと。入っている拍手とか歓声につられて開場が盛り上がるんだとか。なるほどと思いました。
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4.このアルバムの良さがあなたにわかるか!~私だけの名盤、極めつけの1曲
大塚さんはレコード片面全部を聴いて来なかったという話がありました。その代りレコードのどの部分が使えるか、その場所は全て覚えているということでした。これは私達ジャズ・ファンとDJの皆さんとの音楽需要形態の違いであり重要なところですよね。
(先) : ラテン・リズムから始まるオーソドックスなバップ。途中4ビートにリズム・チェンジしたりします。聴いたことがあるようなトランペット。ドラム・ソロでマックス・ローチかと思いました。ラテン・リズムのクラブ・ジャズつながりで最初は大塚さんかとも思いましたが、次の曲を聴いてこれが原田さんの選曲と思いました。
(後) : 濃いめの8ビートでスピリチュアル。トロンボーン・ソロとかはいい感じ。しばらく聴くと微妙にB級感が。70年代の音。リズムが時々よれたりしてます。これは私が感じているクラブ・ジャズのテイストなので大塚さんの選曲でしょう。
私は(先)に挙手。王道ジャズで演奏が良いから。勝ちは(後)。
(先) : 原田さんの選曲でドラマーのチャーリー・パーシップの『ジャズ・ステイツメン』から。ジャケット写真のハイハットが大きく開いているのを見て、豪快な演奏だろうと思い購入。豪快だけでなく繊細さもあり良いとのことでした。
勝ち(後) : 大塚さんの選曲でドラマーのスティーブ・リードのオリジナル盤。1万円したとか。76年の演奏。最初に声が出ちゃうところが良いそう。トロンボーンとアルトはアーサー・ブライス。後藤さんから発言。最初の方はダメだったけれど後でアーサー・ブライスが出てくると良い感じになるとのこと。おっしゃることは理解できます。
特に示し合わせていないのに、どちらもドラマーのアルバムというシンクロぶりが面白かったです。
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5.音楽はジャズだけじゃない!~他ジャンルの最近のオススメ曲
(先) : テクノ/ミニマル/打込み。大塚さんの選曲ですね。こういうやつも好きですが、これはというインパクトが不足ぎみ。
(後) : 原田さんは何をかけるのか、パフューム?モモクロ?やっぱりその手のやつした(笑)。テクノですね。J-POPをバカにしてはいけません。なかなか良く出来ているのです。
私は(後)に挙手。J-POPはバカにできない。勝ちは(後)。あらまっ!(笑)
(先) : 大塚さんの選曲。ダブステップというジャンル。「ゾンビ」(ユニット名?)。レゲエの箱(クラブ)でやる時にトリップしそうな感じなものとして良いとのこと。低音が気持ち良い。このジャンルは勉強中だそうです。原田さんはパフュームかしゆかがダブステップに興味があるということでこのジャンルを聴けて良かったとか。
勝ち(後) : 原田さんの選曲。9nineの《イーアル!キョンシー》。インドネシアのダンス・ミュージック”ファンコット”を取り入れているとか。パフュームのメンバーの妹がいるそうです。
この対決もどちらもテクノ系ダンスビートというシンクロぶり。
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6.たまにはしっとりバラードを~じっくり聴いてほしい1曲
DJの方がバラードをどう考えているかを原田さんが知りたかったから。
(先) : チコ・フリーマンですよね。このアルバムは持っています。テナーとベースのデュオ。サブ・トーン”ズリズリ”。これは好きなアルバムです。原田さんの選曲ですね。
(後) : テナーとピアノのデュオ。フュージョンですな。きれいなメロディー。こちらもサブ・トーン入りでいい感じ。大塚さんの選曲ですね。
私は(先)に挙手。やっぱジャズではこっちなのですよ。勝ちは(先)。
勝ち(先) : 原田さんの選曲でチコ・フリーマンの『スピリット・センシティブ』から《ニューヨークの秋》。原田さんが最初に見たジャズ・マンがこの人。フュージョン全盛期にこういうジャズが出ていました。セシル・マクビーのベースが良い。後藤さんもベースが良いとおっしゃっていました。私も同感。
(後) : 大塚さんの選曲で田中邦和(p)、林正樹(ts)の『ダブル・トゥルース』から。村井康司さんが大塚さんにおすすめしたアルバムだったようです。プロデュースは「いーぐる」にも来る徳永さん。曲はラーシュ・ヤンソンの《マリオネット》。どうりで美メロなわけです。このアルバムにはフリーキーな演奏もある中でこの曲を選曲。
これも両方ともテナーと他の楽器のデュオというのシンクロぶりが面白いです。私はこの対決において、ジャズ・テイストとフュージョン・テイストの微妙でありながら実は大きな差異を感じ、原田さんと大塚さんのジャズ観の差が象徴的に現れていると思いました。
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7.私の考えるまっくろアルバム
後藤さんのリクエスト題目。黒さの感受性は世代により異なるのでそれを知りたい。
(先) : ギターとムード・テナーのデュオで始まり後でオーケストラが加わる。曲は《マイ・ウェイ》。サム・テイラーみたいな感じ。デヴィッド・マレイか? 徐々に盛り上がるテナーはいい感じ。確かに黒いテナー。こういうコテコテは原田さんの選曲でしょう(笑)。
(後) : フリー/スピリチュアル・ジャズで大き目の編成。アフリカ/アフロです。これはもうクラブ・ジャズ範疇の黒さでしょうから大塚さんの選曲でしょうね。
私は(後)に挙手。原田さんの黒さも分かるけれど、基本はジャズでありアフロな黒さが好きだから。勝ちは(後)。
(先) : 原田さんの選曲でテナーはジーン・アモンズ、曲や周りのメンバーなどは白人で、白人のための音楽だけれど、やっている人が黒ければ黒いというのが原田さんの選曲理由。
勝ち(後) : 大塚さんの選曲で『トリプル・・・』(よく聞き取れませんでした)。73年の録音。原田さんの”ドロドロ”ジャズに影響を受けているそうで、こういう選曲になったとか。原田さんからベースは「レジー・ワークマン?」との問い。当りでした。オル・ダラとかもいます。イムホテップ・レーベルのレコード。
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以上で七番勝負は終了。原田さん5勝、大塚さん2勝でした。「ジャズ喫茶という大塚さんにとっては不利な条件の中での2勝は大健闘ではないか。」と、後藤さんがおっしゃっていましたが同感です。
終了後の大塚さんの感想は、普段聴く音とここの音は全然違っていて、最後の曲は音に立体感があり、始めてこういう音を聴いたというものでした。そういえば一昨年、原雅明さんが「いーぐる」の音を聴いた時にも、聴こえ方が違うという感想をおっしゃっていましたね。原田さんは貴重な体験で勉強になったとのことでした。
大塚さんは今日聴いたお客さんがどういう感想を持ったのか知りたいとおっしゃっていました。後藤さんからは今度やる時にはもう少しかける曲(テーマ)を減らして、聴いた後でお客さんに感想を聞きながら進めようという提案もありました。
大塚さんのジャズ観はやはり私が感じるクラブ・ジャズの範疇でした。フュージョン、B級テイスト、アフロ・スピリチュアルなどがキーワードか? クラブ・ジャズの中では少々立ち位置が異なる大塚さんなんでしょうけれど、どっぷりジャズに浸かった私から見ると、そう大きく逸脱しているとも思えないのでした。一方の原田さんの選曲はとてもらしいものだと思いました。
最初こそハズレでしたが、後はどちらか一方を聴いた段階で、ほぼどちらの選曲か分かってしまったことも面白かったです。実は原田さんがかけたのは全てCDで、大塚さんがかけたのは全てレコードだったので、時にはスクラッチ・ノイズでどちらの選曲か分かってしまうところがあったわけですが、私はそういうことに関係なく、お2人の志向で判別できました。
大塚さんにとっては完全アウェイ状態、こういう場に独り殴り込みをかけてくる大塚さんの(女性ですが)男前な心意気に惚れました。フランクなお人柄にも好感を持ちました。ジャズについてもっと知りたいということなので大塚さんには頑張ってほしいです。
今回のイベント、とても面白かったです。改めて自分のジャズ観を見直す機会にもなりました。終了後に聞いた「いーぐる」常連の皆さんのご意見も「そう思われますよね。」という内容。終了後の打ち上げもとても楽しかったです。
原田さん、大塚さん、後藤さん、皆さん、楽しい時間をありがとうございました。
今回かかった曲目のリストは ジャズ喫茶「いーぐる」 の「blog」に後ほど掲載されると思います。そこには後藤さんのレポートも掲載されますので合わせて参照願います。
本件について次の記事に補足を書きましたのでお読み下さい。
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コメント
いっきさん新年明けましておめでとうございます。挨拶が送れて申し訳ありませんでした。良ければ今年もよろしくお願いいたします。
こういう企画も面白いですね。com-postのメンバーとゲストの対決。
大塚さんのレコードのどの部分が使えるか、という話はなんとなく分かる気がします。
私もCD世代というか、最初からウォークマン中心の音楽生活だったので、アルバムのおいしい部分だけを時間の空いているときに(言葉は悪いですが)つまみ食いしたりなんてことも結構ありました。
マイルスの60年代ライブでリーダーを飛ばしてショーター部分だけ聴いたりとかです笑
それから、実は今までジャズブログにコメントするときは「北澤」と名乗っていて、今後いっきさんのブログでもこちらのHNを使わせていただきたいと思います。ただ今まで書き込んだ「とっぽぎー」としての意見は全て嘘偽りありません。どうぞよろしくお願いいたします。
投稿: とっぽぎー | 2013年1月14日 (月) 00時09分
とっぽぎーさん
明けましておめでとうございます。
こちらこそよろしくお願いいたします。
>こういう企画も面白いですね。com-postのメンバーとゲストの対決。
別な人を招いてまたやりたいという話があります。
>私もCD世代というか、最初からウォークマン中心の音楽生活だったので、アルバムのおいしい部分だけを時間の空いているときに(言葉は悪いですが)つまみ食いしたりなんてことも結構ありました。
私も1曲だけとか美味しい部分だけ聴くとことはあります。それはオーディオ・チェックの時です。チェックに使う曲というのが何曲かありまして、そればかりかけます。時にはある部分のトライアングルだけとかベースだけとかを聴いたりもします。なので目的は別ですがやっていることの感触は私も分かります。
>実は今までジャズブログにコメントするときは「北澤」と名乗っていて、今後いっきさんのブログでもこちらのHNを使わせていただきたいと思います。
了解しました。HNは特に気にしません。各コメントの内容に興味があるからです。以前も今後も私のスタンスは、各事象においてコメント欄でコミュニケーションがきちんと成立すれば何の問題もありません。
よろしくお願いいたします。
投稿: いっき | 2013年1月14日 (月) 01時10分
いっきさん、こんにちは。
そうそう、これはオレも気になっていることではあった。
そか。大塚さんは、もっとジャズなDJかと期待していたのですが、
やっぱりクラブ・ジャズの範疇のジャズ観だったのかぁ〜。
根本的に違うだよね〜これは大きな違いのように思うんだけどね。
いっきさんの感想は明快で、オレの疑問に解答が出た気がするが、
そこまではっきり誰も書いていないんだよね。
これまで大塚さんのジャズ観、選曲に対して、何度か感想を
述べている後藤さんも褒めるだけで切り込んでいない・・・(笑)。
読んでいてこれだけはっきりしているのに、それを明確には
語らなかったことは、ジャズ聴きとしては少し疑問が残ります。
まぁ、気を使ってのことなんだろうけど。
いっきさんのレポートで、オレはそれほど大塚さんのジャズに興味を
持つべきことでもないことは分かりました。
やっぱり、別ものなんだろうね。お疲れさまでした。
投稿: tommy | 2013年1月14日 (月) 04時33分
tommyさん
こんにちは。
tommyさんが最近どうしているのか、「いーぐる」の皆さんは気にかけていましたよ。特に後藤さんは「お店に来れば良いのに。」とおっしゃっていました。
>大塚さんは、もっとジャズなDJかと期待していたのですが、やっぱりクラブ・ジャズの範疇のジャズ観だったのかぁ〜。
私はそのように感じました。
>これまで大塚さんのジャズ観、選曲に対して、何度か感想を述べている後藤さんも褒めるだけで切り込んでいない・・・(笑)。
後藤さんが大塚さんの選曲に対しておっしゃっていたこと、私は言葉通りに受け取って良いと思っています。大塚さんがクラブでアーサー・ブライスやオーネット・コールマンをかけたり、「メグ」で《ビッチェズ・ブリュー》をかけるって素敵じゃないですか。
>読んでいてこれだけはっきりしているのに、それを明確には語らなかったことは、ジャズ聴きとしては少し疑問が残ります。
それは今回の対決の後藤さんのレポートをお読みになってから判断すべきだと思いますけど。
>いっきさんのレポートで、オレはそれほど大塚さんのジャズに興味を持つべきことでもないことは分かりました。
なるほど。私は自分のジャズ観が”善”だとは思っていないので、色々なジャズに興味があります。なので大塚さんのジャズも面白いと思います。
>お疲れさまでした。
ありがとうございます。
投稿: いっき | 2013年1月14日 (月) 12時38分
・・・パニック症候群を治してからですね(笑)。
>私は自分のジャズ観が”善”だとは思っていないので、色々なジャズ
>に興味があります。なので大塚さんのジャズも面白いと思います。
オレは自分のジャズ観を”善”だとは思っているので、その価値観を変えてくれるくらいの強烈なジャズに興味があります。いろいろな並列のジャズ観サンプルには興味がない。もう十分だ(笑)。
ん〜。ポップカルチャーとしてのクラブ・ジャズじゃないの?思っていたんだけど、みんなが「大塚さんのジャズも面白い」というものだから、もしかしたら「ジャズ聴きモンスター」かも知れないと期待しただけなんだよ。まぁ、そうではなかったつーことだけどね。
>それは今回の対決の後藤さんのレポートをお読みになってから
>判断すべきだと思いますけど。
は〜い。そのために書いています(笑)。
まぁ、そんなことも含めて新しい動向には興味はあるんだよね。
価値観の多様化はいいけど、「本物であって欲しい」と願っているだけなんだよ・・・んで、その尺度ではどうなんだろうかと。
でもまぁ、ミュージシャンじゃないからなぁ、DJにそこまで求めてもね。選曲がダメならNGつーことでいいんじゃないだろうか。
投稿: tommy | 2013年1月14日 (月) 13時52分
tommyさん
>・・・パニック症候群を治してからですね(笑)。
地下の閉塞空間がダメなんでしたね。
早く治ることをお祈り申し上げます。
>いろいろな並列のジャズ観サンプルには興味がない。もう十分だ(笑)。
はいはい、了解です。
>もしかしたら「ジャズ聴きモンスター」かも知れないと期待しただけなんだよ。まぁ、そうではなかったつーことだけどね。
今時「ジャズ聴きモンスター」なんて現れませんよ(笑)。
>価値観の多様化はいいけど、「本物であって欲しい」と願っているだけなんだよ・・・んで、その尺度ではどうなんだろうかと。
「本物」の定義があいまいですね。だから尺度も不明瞭です。
>選曲がダメならNGつーことでいいんじゃないだろうか。
選曲については各現場でしのぎを削っていると思いますよ。DJの世界はそんなに甘いものではないはずです。
投稿: いっき | 2013年1月14日 (月) 19時04分
tommyさん明けましておめでとうございます。本年もよろしく。
tommyさんのジャズを愛する気持ちよくわかります。しかし、それだけに「どうしてジャズファンを育てようとしないのかなあ?」という思いが私にはあります。さまざまなジャズ観を知ってこそ、自分なりのジャズに対するスタンスを説得力を持って異なる感受性の方々に語れると思うのですよ。若い人に「オマエ、ダメだよ」って言うんじゃなく、彼ら彼女たちの言い分を聞いてから、「ナルホド、でも、こういう聴き方もあるんだよ」って優しく語りかけなきゃ。
というのも、いわゆるDJさん方は皆さんほんとうにジャズに対するリスペクトの思いは深いことを最近知ったからです。自分たちだけの砦に立てこもるのではなく、多様な音楽ファンとコミュニケーションをとることこそが、ジャズにとっても大切なことではないかと思うのですよ。
投稿: 後藤雅洋 | 2013年1月15日 (火) 09時57分
後藤さん、明けましておめでとうございます。
遅くなりましたが、本年もよろしくお願いします。
お久しぶりです。後藤さんのご意見はよく分かります。
その対応や接し方は、仕事の現場で何十年もやってきたので、好きなジャズの世界ではパスさせてください(笑)。
オレは「ジャズ喫茶の頑固オヤジ」が好きだ!
で、みんなが好意的な意見だけだと面白くないと思うんです。マジ・ジャズ聴きはそれぞれの役割が分かっていない気がします・・・ジャズエンタテイメントは、もっと楽しく面白くが最優先!!自分の役割を果たしたいと思います(いろいろと別問題なんです)。
んで、ここはいっきさんのブログなので、続きは自分のブログに書いておきます。よろしくお願いします。
http://ameblo.jp/tommy-jazz/
投稿: tommy | 2013年1月15日 (火) 21時21分