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オリジナル盤を入手してしまいました。

渋谷の老舗レコード店 「discland JARO」 から12月の通販リストが届きました。今回もオリジナル盤を1枚購入。コツコツ集めてそろそろ20年弱。そのほとんどがオリジナル盤の中ではお手頃価格なものですが100枚くらいはあるはずです。私にとってのオリジナル盤蒐集というのはジャズの趣味ではなくオーディオの趣味。だからと言ってオリジナル盤なら演奏はなんでも良いというのではなく、基本的には演奏が気に入っているものを買うようにしています。その他にも探していた安いレコード(パーカーの『フィエスタ』など)を何枚か買いました。

P139今回買ったのはキャノンボール・アダレイ『サムシン’・エルス』(1958年rec. BLUENOTE)です。メンバーは、キャノンボール・アダレイ(as)、マイルス・デイヴィス(tp)、ハンク・ジョーンズ(p)、サム・ジョーンズ(b)、アート・ブレイキー(ds)です。モノラル、NYCラベル、溝なし、RVG刻印、チョボマークなし、盤質N-。何度目かの再プレスものなので4桁で買えました。

ブルーノートのオリジナル盤は第1回目のプレスとなる完全オリジナルから始まり、何度かプレスを重ねられる度に仕様(レコード形状、ラベルの印刷内容、RVGマークの形状など)が変わり、売り手やマニアはそれを鋭く分析して価値を決めています。今回私が買ったのはオリジナル盤としてはピン/キリのキリの方ですが、音はまだまだ当時の匂いを色濃く残していると思います。

このアルバムは私が一番最初に買ったブルーノートのアルバムだったと思います。おもいっきりベタな選択ですよね(笑)。日本のブルーノートの販売がキングから東芝EMIに移った当時に買いました。内容は今更説明不要。名盤中の名盤です。キャノンボール名義のアルバムながら、その実ほとんどマイルスのアルバムと言われています。

A面1曲目の《枯葉》、”卵の殻の上を(割らないように慎重に)歩くようだ”と言われるマイルスのミュート・プレーが冴えます。誰が聴いてもそのクールなカッコ良さは分かるでしょう。対比をなすキャノンボールの熱いアルトだって悪くないです。ただ熱いだけではなくクールな目線を感じます。これこそがマイルス効果。曲構成としては少々ベタな演出だったりするわけですが、それを臭く感じさせないのがマイルスたるところでしょう。

私は続く《ラブ・フォー・セール》が好きです。ゴージャスなピアノ独奏から入ったと思ったら、ラテン調のドラムが突然あらわれ、小気味良いリズムのテーマへと続く展開は面白い演出で、よく考えられていると思います。ブレイキーお得意のラテン調リズムの上で展開するキャノンボールのソロは爽快。続くマイルスのミュート・ソロは小粋で短めに。ハンクの趣味の良いピアノがまとめて再びテーマへ。この曲は小粋な感じが肝。

B面は《サムシン’・エルス》から。オープン・トランペットとアルト・サックスとの掛け合いでテーマを奏でるミディアム・テンポのブルージーなバップ。サム・ジョーンズのウォーキング・ベースがたまらなくジャズ。A面の凝った演出とは打って変わって、B面は比較的シンプルに各人のソロによりスポットを当てる作りがブルーノートのアルバム作りの上手さだと思います。

《ワン・フォー・ダディ・オー》はラテン調ビートのミディアム・テンポのブルース。キャノンボールのアルト・ソロは、ルー・ドナルドソンの『ブルース・ウォーク』と同じで黒くてファンキーな味わい。マイルスは単に黒いのではないクールな面持ちも。ファンキー・ジャズですな~。ラスト《ダンシング・イン・ザ・ダーク》はマイルス抜き。キャノンボールの鳴きのアルトがたっぷり味わえるスロー・バラード。く~っ、堪らん。

久しぶりにゆっくり聴いたけれどやっぱり良く出来たアルバムです。
オリジナル盤で聴くとこれがまた何とも言えない良さ。m(_ _)m

「discland JARO」 にはいつもお世話になってます。ホームページの「JAROLIST」から入るとネット通販の要領が書いてありますので興味がある方は一度覗いてみてね。「SPECIAL」がお買い得になってます。

アルバム名:『SOMESIN' ELSE』
メンバー:
Cannonball Adderley(as)
Miles Davis(tp)
Hank Jones(p)
Sam Jones(b)
Art Blakey(ds)

明後日12/15(土)は、ジャズ喫茶「いーぐる」「ベスト盤大会&大忘年会」
私も行きます!ベスト盤もかけさせていただく予定。
今年はまだ2回しか「いーぐる」に行っていないのに図々しいですよね(汗)。
久しぶりに皆さんとお話が出来るのが楽しみです。

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コメント

こんばんは〜
あっ、今日のわたしの日記とちょっとだけ かぶった(笑)

このアルバムは名盤ですね。
オリジナル!? ですか。
普通と どう違うのでしょうか。
CD というより LPの世界なのかな!?

投稿: Marlin | 2012年12月14日 (金) 17時25分

Marlinさん
こんばんは。

>あっ、今日のわたしの日記とちょっとだけ かぶった(笑)
後で覗きに参ります。

>このアルバムは名盤ですね。
はい。

>オリジナル!? ですか。
アメリカで昔発売されたレコードのことをそう言います。

>普通と どう違うのでしょうか。
当時のオーディオに合わせた音になっています。
今のハイファイ(綺麗)な音とは違う力強さなどがあります。

>CD というより LPの世界なのかな!?
はい、LPの世界です。
レコードプレーヤーやカートリッジ(レコード針)にも拘って再生するマニアックな世界です。

投稿: いっき | 2012年12月14日 (金) 20時42分

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