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まあまあかな?まっいっか(笑)。

新譜紹介です。気になっているトランペッターのアルバムです。

P146ロブ・マズレク・パルサー・カルテットの『ステラ・パルセーション』(2012年rec. DELMARK RECORDES)です。メンバーは、ロブ・マズレク(cor)、アンジェリカ・サンチェス(p)、マシュー・ラックス(bass guitar)、ジョン・ヘーンドン(ds)です。シカゴ・アンダーグラウンド・デュオ/トリオなどを率いるマズレクの新生カルテット。天体にちなんだグループ名とアルバム名、曲名は太陽系の惑星+α。

この人のアルバムは数年前に『SOUND IS』が気に入ってから聴くようになりました。とは言えその後は『Boca Negra』1枚しか買っていません。最近は忘れかけていたんですが、新譜が出ていることを知り、メンバーを見たら面白そうなので買うことにしました。

そのメンバー、ベースのラックスとドラムのヘーンドンは『SOUND IS』と同じです。ヘーンドンはシカゴ音響派「トータス」のメンバーで、ラックスはシカゴ音響派周辺「アイソトープ217」の元メンバーです。ここまではシカゴ・コネクションということで特に目新しさはなし。問題は残り一人アンジェリカ・サンチェスの存在。この人はサックス奏者トニー・マラビーの奥さんで、現代先端ニューヨークな人。シカゴ派に一人殴り込みをかけたサンチェスの奮闘や如何に?

まずシカゴの人達は音をあまり整理しないというか、詰め込んでマッシブかつ混沌とした塊状態を良しとするようなところがあります。それは録音にも表れていてオーディオ的に言うとかなり解像度が悪いです。各音が混濁気味で分離していません。部屋の中にタバコの煙が立ち込め良く見えないような感じといいましょうか。これはこれで一つの個性です。

それに対して先端ニューヨークの人達はもう少し音を整理して、隙間を開けてそこに空間を感じさせる場合が多いように思いますので、シカゴとは方向性が逆なように感じます。今回は異なる個性がぶつかってどうなるかと思ったのですが、サンチェスの競演は中途半端というか、シカゴ色に化学変化を起こさせるまでには至っていないように思います。

ただしサンチェスは意外と親和性が高いというか柔軟なので、水と油という風ではありません。シカゴの人達に巻かれるようでいて自分のカラーは出し存在感は示しています。サウンドとしてはどうにかまとまっている感じ。このグループで今後活動していくのかどうかは不明ですが、もう少し演奏を重ねていけば面白い変化が生じる可能性もあるんじゃないかと思います。

マズレクのコルネットは音響的吹奏ではあるのですが、意外と幅がないというか同じようなトーンが続きます。最初は面白かったのですが、何枚か聴いてみるとだんだん刺激度が減ってくるところがあります。それだけにサンチェスが入ることに期待したわけですが、結果は上記のとおり。サンチェスは程よくアグレッシブ。私はこの人が持つ音の包容力が好きです。フリージャズもありますが難解ではありません。

さて、”ドロドロ、ズリュズリュ”のアングラな匂いは好きなので良しとしておきましょうか。それから数曲で見せるしょぼい哀愁感がB級な匂いを”プンプン”漂わせて結構癖になります(笑)。ということで、興味が湧いた方はどうぞ。

アルバム名:『Stellar Pulsations』
メンバー:
Rob Mazurek(cor)
Angelica Sanchez(p)
Matthew Lux(bass guitar)
John Herndon(ds)

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