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硬派現代バップ

今日は新譜紹介を淡々と。

P91ピエール・ド・ベスマン『ゴー』(2011年rec. PLUS LOIN MUSIC)です。メンバーは、ピエール・ド・ベスマン(p,rhodes,org,claviers)、デヴィッド・エル・マレク(ts)、ヴァンサン・アルトー(b)、フランク・アギュロン(ds)です。リーダーのベスマンは「プリズム」という現代感覚ピアノ・トリオのメンバーで、「ムタン・リユニオン・カルテット」のメンバーでもあります。私はこの人のピアノが気に入っているので新譜は買うようにしています。

「プリズム」のアルバム:今日は新譜紹介。プリズムです。
「ムタン・リユニオン・カルテット」のアルバム:ジャズ・ブロガーの間で話題騒然?

サックスのマレクはマイケル・ブレッカー系譜の現代テナー。ベースのアルトーはジャズだけでなくワールド/クラブ系ミュージシャンとも共演している人。リーダー・アルバム『ARTAUD』があります。私が持っているアルバムの中ではジュリアン・ルローの『フォーゲット』でベースを弾いていました。ドラムのアギュロンはエリック・レニーニのトリオなどに参加しています。日本ではあまり名前が知られていませんが、それぞれヨーロッパでは活躍しているようです。

今回のカルテット、自身が参加する「ムタン・リユニオン・カルテット」にも通じる現代バップのアルバムです。作曲は全てベスマン。美メロ曲というのではなく構築的で少々抽象的な曲もあります。かと言って難解な曲ではありません。暗めで落ち着いたトーンの曲が多く、演奏も曲に合わせて硬派に進みます。全体を通しての温度感は低めですが演奏としてはかなり熱が入りフリー的になる部分もあります。硬派の美学はECM的と言えるかもしれません。「ムタン・リユニオン・カルテット」にかなり似た曲と演奏もありました。

マレク参加の現代バップでは以前こんなアルバムを紹介しました。
このカルテットもなかなか良いです。
同じくカルテットでこちらはピアノがバティスト・トロティニョン。トロティニョンは「ムタン・リユニオン・カルテット」でベスマンの前にピアノを弾いていました。私はこの辺りの人脈のサウンドが好きなのです。こちらのほうがハードバップ的で温度感は高めです。

本アルバムの話に戻りまして、ベスマンは基本的にピアノを演奏していてオルガンとクラヴィアはアクセントやエフェクトとして少々使用するのみ、エレピをメインに演奏するのは1曲のみです。相変わらず現代的センスの骨格がしっかりしたピアノを弾いています。マレクは現代テナーらしいフレージングをスラスラこなしますが、しっかり地に足が着いています。スピリチュアルな演奏も少々。

ベースのアルトーとドラムのアギュロンは変拍子も含む多彩なリズムをしっかり供給。この手の現代バップらしくほぼ非4ビートです。2人とも特に目立った特徴はないのですが、プレイは安定していて、このアルバムのサウンドとしてはそれで良いと感じます。全員良い仕事してますよ。

フランス勢の硬派現代バップ・アルバムとして推薦。

アルバム名:『GO』
メンバー:
Pierre De Bethmann(p, rhodes, org, claviers)
David El-Malek(ts)
Vincent Artaud(b)
Franck Agulhon(ds)

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