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突然ですが、「シーン」について考えてみました。

タイトルのとおりなんですが、突然「シーン」について考えました。私のことですからそれは当然ジャズシーンについてです。凄く簡略化して話を進めます。ごちゃごちゃ考えるのが苦手なので、そういうことにします。

シーンというのは中心になる人物の存在ということになると思います。その中心になる人物を取り囲む人達が、中心との距離感をどう取っているのかによってシーンが形成されます。抽象的な話だと分かりにくいのでいきなり具体論にします。これもかなり大雑把ですが返ってそれのほうが分かりやすいと思うからです。

ジャズの60年代。そうです。中心にいたのはジョン・コルトレーンです。そこではマイルスですら影が薄かったのです。ジョン・コルトレーンがフリー・ジャズをやったので、シーンがフリー・ジャズということになってしまいます。日本では特にその傾向が強かったようです。それゆえ67年のジョン・コルトレーンの死はつまりシーンの喪失を意味しました。でも、ジャズ界にはマイルスがいましたからね。コルトレーンの死後はマイルスが再びシーンを作ります。それからビル・エバンスも60年代シーンを形成した一人でしょう。

ジャズの70年代。67年以降の流れのままマイルスが中心に返り咲きます。エレクトリック・マイルスを中心としたシーン。ここについていけなかったリスナーにとっては「シーン=ジャズ」なので、「ジャズは死んだ。」という言葉になったのだろう思います。単にシーンが変わっただけなのにね。マイルスもやってくれました。76年から引退です。ここでまたシーンが喪失か。でもマイルス一派としてのウェザー・リポートが、マイルスに比べていささか役不足ながら何とかシーンをけん引したのだろうと思います。

ジャズの80年代。これはもうマイルスの復帰ですよね。そして新星ウィントン・マルサリスの登場。この2人を中心にシーンが形成されたのです。私は80年代にジャズを聴き始めたおかげで、なんとかシーンというものの面白さを味わえました。今思えばパット・メセニーもシーン(フュージョン・シーン系)を形成した人物だったのでしょう。これら3人の方向性の離散は90年代の拡散を予見させるものがあります。フージョン・シーンならデヴィッド・サンボーンあたりが中心か。

80年代の痛い記憶についても語っておきましょう。マンハッタン・ジャズ・クインテット(MJQ)です。中山康樹さんはこの人達で日本のジャズシーンを作ろうと画策したのです。まあ日本ではシーンもどきはにはなりましたね(笑)。一方中山康樹さんによるウィントン一派の「新伝承派」命名は、ウィントンを軸としたシーンを分かりやすくするために、今は正解だった思います。

ジャズの90年代。今までの流れからもうお分かりでしょう。マイルスの死がシーンを喪失させたのです。NHKの菊地成孔さんの「マイルス番組」の時、ケイ赤城さんへのインタビューで「マイルスの死によってジャズマンの立ち位置が分からなくなった。」というようなこを言っていたと思います。それがつまりシーンの喪失を意味していると思います。そこで本来80年代のもう一人の軸であったウィントンがシーンを形成すべきだったのに、なぜかそうなりませんでした。世の中の拡散の流れの中では求心力不足だったのでしょうね。同じくメセニーも役不足だったのでしょう。

非常に大雑把です。でもだいたいこんな感じなのだろうと思います。そして「シーン≒中心人物の存在」ということでだいたい良いのかと思います。

余談になりますが、最近何かとそちら方面の話が聴こえてくるので思うのですが、少なくともグラブ・ミュージックには90年代以降もシーンというものが存在していて、そういう意味では幸せだろうと思います。そしてそのシーンの中にはジャズ系のシーンが存在していて、今頃になってクラブ・ミュージックとジャズが交流すると、どうもジャズサイドと温度差があり、私なんかはそこに違和感を感じてしまっています。

本当に突然頭の中に浮かんだので、ブログをメモ代わりに使い、書くことで自分の考えを明瞭化しました。今回はまったく個人的な興味です。ご容赦願います。

まったく話は変わりますが、今これがかなり気に入ってます。

P27 中島美嘉『TRUE』。中島美嘉のファースト・アルバムです。なぜ今更中島美嘉なのかというと、昨年YouTubeで聴いた《WILL》に惚れてしまったからです。そしてこの曲が入っている『TRUE』を買ったのが中島美嘉に嵌るきっかけ。

その後『MUSIC』『YES』『STAR』も買ったのですが、この『TRUE』が一番のお気に入りです。なぜならこのアルバムにはリズミックな曲が多いから。私ってバラード系よりリズミック系が好きなのです。打ち込みのヒップホップっぽいものなどもあって楽しいです。

《WILL》《ONE SURVIVE》《HEAVEN ON EARTH》《DESTINY'S LOTUS》《HELPLESS RAIN》《TRUE EYES》《CURESCENT MOON》《JUST TRUE IN OUR LOVE》《STARS》とか好きな曲いっぱいです。というかほとんどの曲が良い(笑)。

《CURESCENT MOON》の中のこの詩がなぜか好きです。

私の中の猫は鋭い爪かくしてじゃれる
未来をうらぎったなら
たぶん許さない

この歌に歌われているのは中島美嘉本人のような感じがしますし、
そうだとしたら是非お付き合いしてみたい(笑)。

私は中島美嘉の変な癖がなく基本的に丁寧な歌い方が好きです。この人はめちゃくちゃ歌が上手いというわけではないと思いますが一生懸命歌ってます。堅気な感じがするのが良いのです。声が適度に甘いところも好きですね。そして何と言ってもこの人はファルセット(裏声)の使い方が絶妙です。特にサビのところでのファルセットに変わる瞬間はかなりの快感。

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コメント

いっきさん、こんばんは。


「シーン」ね。分かります(笑)。
ほとんどの場合スイングジャーナルが綴ったシーンだったのでは?
と思うことが多いですね。日本だけのシーン。
ビル・エバンスはそれほど人気のあるピアニストではありませんでしたよ。
それよりはデイヴ・ブルーベックの方じゃないかな?
アメリカとの温度差が、すごく歪曲して語られているような気はします。
例えばウェス・モンゴメリーの晩年は、ほとんど成金ですからね(笑)。

'70年代のハービーやウェザーのライブは多数収容のショービジネスだし・・・。
ロックバンドみたいなものだった。
マイルスの「アガパン」もサンタナの日本ライブ「ロータスの伝説」が
なければ録音されていなかったでしょう。
爆発的な売り上げでしたから。サンタナに感謝すべきです(笑)。
ツーかアメリカ人は、あの時期のマイルスのライブは録音しない。


ほんとのジャズシーンは、日本人の見え方とはちょっと違うと思う。
あと、政治的なことや戦争などは関係あると思うよ。
社会的に「ジャズの役目は終わった」が現実だと思います。
後は観賞用の音楽として残るだけなので、シーンはないでしょう。


ハービーやチック、メセニー、マーカスなどをチェックしていると感じるのですが、
ほんとに何らかのジャズらしい新しい動きがあれば、目ざとい面々はすぐに
新しいアルバムに取り入れると思いますよ。そういうのもないよね。
クラブシーンもそれほどのことではないということでしょう。
ツーか、日本のヒップホップ?これまた日本だけの話じゃないの?
何かの融合みたいなことって、ないない(笑)。

投稿: tommy | 2012年8月28日 (火) 23時24分

tommyさん
こんばんは。


tommyさんがおっしゃっているのはリスナーサイドのシーンですよね。
それは当然ジャズ雑誌がある程度作っていたのでしょう。
悪しき例がMJQだと思っています。
そこでは売れているものがシーンとして良く見えるというところもあるでしょう。
私が言っているのはミュージシャンサイドのシーンです。
ミュージシャン達がどう関連しあってシーンを作っていたかということです。
それは今過去を見たからよく分かるような歴史的解釈なのかもしれません。
人気云々とか集客云々とか売上云々とかとはちょっと違うと思います。


ハービーやチック、メセニー、マーカスはあまり変わり映えしませんね。
私はファンのよしみでメセニーだけはとことんフォローしますが(笑)。
ハービーもチックもマーカスも新譜はだいぶ前から全く買ってません。
だって面白いジャズやってないもん。
私の中ではハービーもチックもマーカスももう終わってます。
クラブシーンについては未だ良く分かりません。
中に入ったことがないので分からないんですよ。
日本のヒップホップは未知です。

投稿: いっき | 2012年8月29日 (水) 00時02分

あわわ...マーカスさん (;_;)

いっきさんならではのご意見ですね(^-^)

投稿: Marlin | 2012年8月29日 (水) 23時42分

Marlinさん
こんばんは。
別にマーカスを否定してはいませんよ。
むしろ好きなベーシストです。
私、彼のリーダーアルバムを6枚持っていますから。
ただ、今現在は決して悪くはないけれど私が求めるような刺激は感じないんです。
ジャズマニアってめんどくさい人ですね。
ごめんなさい。

投稿: いっき | 2012年8月30日 (木) 00時29分

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