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ジャズはユダヤとも係りは深いのです。

ジャズはユダヤ人とも深く係りがあるわけですが、今日紹介するのはイスラエル出身ベーシストの新譜です。最近のジャズにおいては黒人がパワーダウンした分ユダヤ人の活躍が目につくようになったりしています。

P153 オマー・アヴィタル『スイート・オブ・ザ・イースト』(2006年rec. Anzic Records)です。メンバーは。アヴィシャイ・コーエン(tp)、ジョエル・フラーム(ts)、オマー・クライン(p)、オマー・アヴィタル(b)、ダニエル・フリードマン(ds)です。6年前の録音が何で今頃新譜として出たのかは不明。この演奏が”没”にならず、陽の目を見たのは良かったと思います。

私が知るところでは、アヴィタル、コーエン、クラインがイスラエル出身です。トランペッターのアヴィシャイ・コーエンは『ザ・トランペット・プレイヤー』という名盤がありますからご存知の方は多いでしょう。アヴィタルもニューヨークのジャズを追いかける人にとっては最近すっかり知られる存在になりましたよね。

ニューヨークの先端ジャズというと、トリスターノ系や浮遊系の馴染み難いメロディー&複雑リズムの変拍子というのが相場になりつつあると思いますが、このアヴィタルに関してはメロディーを生かしたジャズをやっています。そのメロディーはもちろん哀愁ユダヤメロディー。日本人にとってはこのマイナー調哀愁メロディーは馴染みやすいのではないでしょうか。その分尖がり度は落ちますので先端ジャズ好きには逆に物足りないかもしれません。クールではなくウォームな演奏です。

アドリブ一発というのではなく、アレンジがしっかりされていて展開にも色々工夫が凝らされています。テーマの合奏は長めにとりそこから自然にアドリブ・ソロが展開されソロのつなぎにも眺めの合奏が入ったりします。曲によって展開も様々。必ずしも全員にアドリブを回すわけではありませんし、ベースやドラムのソロはほとんどありません。

1曲目はテナー・ソロが主体、2曲目はフロント2人の掛け合いが主体、3曲目はトランペット・ソロを主体にピアノとテナーのソロもあり、4曲目はピアノ、トランペット、テナー3人均等のソロ回し、5曲目はピアノ・トリオ、6曲目はトランペット・ソロ主体(これはスペイン調)、7曲目はベースのソロのみのエンディング曲という構成。7曲全てアヴィタルの作曲です。

主演男優2人、コーエンとフラームは良い熱いソロをとっています。名脇役クラインはツボを押さえた演技で主役2人を映えさせつつ、時には主役を食ってしまったりという感じです。アヴィタルは脚本・演出をきっちりこなし舞台をまとめあげ、フリードマンは堅実な舞台照明と音響で舞台を支えます。そんな5人がやるのは身近なことをテーマにしたホームドラマとでも言ったら良いでしょうか。

私がお気に入りの曲は真ん中にある《ザ・マウンテン・トップ》。タイトルどおり山の頂上から辺りを眺めるような見晴らしが良い清々しい曲です。なんとなくカーペンターズの《トップ・オブ・ザ・ワールド》に通じるような気がするのは私だけ? 曲が良いとピアノ・ソロ、トランペット・ソロ、テナー・ソロ、皆良く聴こえてしまいます(笑)。

小難しいことはやっていませんが、音楽性はきちんとあり演奏の質も高いです。
なかなか良いアルバムだと思いました。

アルバム名:『Suite Of The East』
メンバー:
Avishai Cohen(tp)
Joel Frahm(sax)
Omer Klein(p)
Omer Avital(b)
Daniel Freedman(ds)

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