この黒さがいいんです。
今日はオリジナル盤の話です。
話があっち行ったりこっちに行ったり振れ幅大き目ですがご容赦(笑)。
キャノンボール・アダレイの『シングス・アー・ゲッティング・ベター』(1958年rec. RIVERSIDE)です。メンバーは、キャノンボール・アダレイ(as)、ミルト・ジャクソン(vib)、ウィントン・ケリー(p)、パシー・ヒース(b)、アート・ブレイキー(ds)です。モノラル、DG、ラージラベル、盤質N-。
渋谷のJAZZレコード専門店 「discland JARO」 から3ヵ月毎に送られてくる通販リストで今回注文したものです。これ、めちゃくちゃ安かったので心配したのですが、盤質は全く問題なし。こういう掘り出し物があったりするからやめられないのです。
リバーサイド・レーベルでそれ程人気盤というわけでもないでしょうし、JAROさんの入手方法にもよったりするのでこの値段になったのだろうと思いますが、私としては非常にお得な買い物だったと喜んでいます。
このレコードを知るきっかけになったのは後藤雅洋さん著「ジャズ・レーベル完全入門」。今は増補版が出ています。こういうアルバムを紹介してくれるところにこの本の良さがあります。本から紹介文を抜粋しましょう。
「こいつはファンキー以前の、キャノンボール58年の演奏。渋めながら同じ黒さでもファンキーとは一味違うソウルの権化、ミルトとの共演だ。しかもピアノがケリーにドラムスがブレイキーと役者は揃っている。あまり話題にはならないが、じっくり聴くと聴きどころが色々見えてくるタイプのアルバム。しかし、ポイントはやはり、ミルトのヴィブのズシリと黒く沈んだ音調と、キャノンボールの明るいアルトの対比の妙だろう。」
全くそのとおりな内容です。やっぱりジャズのこういう黒さがいいんですよね。メンバーも文句なしですし、そのメンバーがきちんとそれぞれ自分の仕事をこなしています。話題にならないようなアルバムをきちんと聴いて紹介してくれるのがジャズ喫茶のマスターってやつです。
「discland JARO」の店主柴崎さん、ジャズ喫茶「いーぐる」のマスター後藤さん、こういう方達がいるから私のジャズ・ライフは楽しいのです。”ヨイショ”とかではなく、素直にそう思っているんですよ。
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コメント
いいね。オリジナル盤。
オイラも思わず、アマゾンをクリックしました。
ミックス素材に良さそう・・・思惑が(笑)。
投稿: tommyTDO | 2012年3月20日 (火) 03時12分
tommyさん
こんにちは。
>いいね。オリジナル盤。
はい、いいです。
>オイラも思わず、アマゾンをクリックしました。
ありがとうございます。
紹介した甲斐があります。
>ミックス素材に良さそう・・・思惑が(笑)。
またジャズ啓蒙本の表紙だけを作るんですか(笑)。
投稿: いっき | 2012年3月20日 (火) 11時28分
>またジャズ啓蒙本の表紙だけを作るんですか(笑)。
は〜い。たっぷりの厚化粧で!!
イベントできるクオリティまで作り込めるといいなぁ。
んで、にわかジャズファンを増やしたいと思います(笑)。
投稿: tommyTDO | 2012年3月20日 (火) 15時23分
tommyさん
こんばんは。
>んで、にわかジャズファンを増やしたいと思います(笑)。
お疲れ様です。
投稿: いっき | 2012年3月20日 (火) 18時32分