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ジャズとヒップホップのクロスオーバー。

ジャズとヒップホップの合流時期を考えると色々面白いです。もう少し補足しておきます。

この頃のジャズ界の最重要トピックは何と言っても1991年の”マイルス・デイヴィスの死”です。この年結成されたUs3の「カンタループ」のヒットなんて、マイルスというタガが外れてしまった後の象徴的な出来事のような気がしてなりません。

マイルスが亡くなった1991年、ヒップホップ界に現れた名盤の話もしておかないといけないですよね。ア・トライブ・コールド・クエストの『ザ・ロウ・エンド・セオリー』です。ジャズのアコースティック・ベースをサンプリングしてサウンドを作っています。このアルバムではロン・カーターをゲストに招いています。

音楽性の高いサウンドを求めたのが彼らの特徴で、ジャズ的なフィーリングを自分たちのグルーヴとして打ち出して極めたと言うのですが、今のところ私にはいまいちその面白さが掴みきれていません。サウンドの例としてこの曲をあげておきます。

それまでジャズとヒップホップのクロスオーバーはじわじわと進んでいたんでしょうけれど、1991年はいよいよ顕在化してくる節目の年のようです。”マイルスの死”と重なったジャズ・ヒップホップの顕在化。歴史の妙と言わざるを得ません。

翌92年はマイルスの遺作『ドゥ・バップ』が出ます。

同年ブレッカー・ブラザーズが再結成。『リターン・オブ・ザ・ブレッカー・ブラザーズ』が出ます。中山康樹さん著「ジャズ・ヒップホップ・マイルス」に書いてあるこの動きは確かに速かったと思います。GRPレーベルから出ました。マイルスが亡くなった翌年にフュージョンの象徴的なグループが再結成してヒップホップをやったというのも興味深いことです。このアルバムの中でヒップホップをやっているのがこれ。私もリアルタイムでアルバムを買って聴いています。

翌年1993年には成功なのか失敗なのか?グレッグ・オズビーの『3-D・ライフスタイルズ』が出ます。これを聴いてもらえば分かるように、なかなか良くできていると思うんですよ。私は残念ながらこれをリアルタイムで聴いていません。

で、1994年、1995年へと続くわけです。

ジャズ/フュージョン界はそれなりにやっていたと思うんですよ。そこにUs3の《カンタループ》が来ちゃうわけです。これがヒットしておかしなことになっちゃったのです。私はUs3なんて聴く気がしませんでしたが、今にして思えば正解でした。

ブルーノート・レーベルも罪作りですよね~。Us3のファースト・アルバムはブルーノート・レーベルで一番売れたアルバムらしいですが、コマーシャリズムと結び付くとろくなことはないという例がここでも実証されたような気がするのですが??

マイルスが引退してフュージョンが暴走したのと同じように、マイルスが亡くなってジャズ・ヒップホップが迷走したというのは、面白い歴史の繰り返しだと思います。

勝手に一人で盛り上がってますが、ジャズ/ヒップホップって私の中では興味が尽きないテーマなのです。

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