DAC&PCオーディオ
リニューアルにより私のシステムに加わることになったDAC-1000、まだエージング中ですが音質傾向が分かったのでレポートします。これまで聴いてきたCDプレーヤーCD5003のアナログ出力を基準にしています。
CD5003のアナログ出力は結構まともで明るく開放的なものです。廉価機種だけあって屈託なく楽しく聴けるような音に仕上がっています。その分品位は価格なりですが悪くはないです。この音と比較するとDAC-1000を通した音は一言で言うと真面目な音。
まず低音がしっかりしていてこれは強力電源によるものと思います。一方高音は少し地味です。CD5003から切り替えると音場が静かになります。たぶん搭載されている動的ノイズを抑制するDIDRC(Dynamic Intermodulation Distortion Reduction Circuitry)の効果だと思います。
音に温かみや色気を期待する人は裏切られるんじゃないかと思います。かと言って解像度は高いですが冷たくハイスピードという音でもありません。何というのか白飯の味わい。いかにも日本メーカーが作った真面目な音なのです。私はこういうモニターライクな、入っている音をそのまま出す音調は好きです。際立った特徴がある音って結局は飽きちゃうけれど、こういう音は意外と飽きません。
2倍と4倍のオーバーサンプリングについては、より上質で落ち着いた音になります。私は今のところオーバーサンプリングなしの元気良さを選択しています。
佇まいや中身だけでなく、音にも日本のピュアオーディオの匂いがしっかりありました。これからエージングが進めば真面目な音に磨きがかかるんじゃないかと思います。
CD5003はメインシステムにおいてはCDトランスポートとして働きます(サブシステムにはアナログ出力を接続)。なので電源ケーブルを強化しました。オヤイデ電気のPCOCCです。メガネプラグの電源ケーブルとしては高価で¥9,090。実売約¥25,000のCDにこの電源ケーブルはちょっと奢り過ぎかもしれませんが、こうしないと気分が悪いのです。
そして、長岡教の信者なら分かると思いますが、DACとCDの上にはTGメタルのインゴットを乗せて重量で振動を抑えます。見た目が・・・、困ったものです(笑)。
約12kgの重しを乗せらたCD君、必死に耐えて強気な音を吐き出してます。
*
続いてPCオーディオが進展しました。
PCのDVDドライブにCDを入れて鳴らすといまいちだった原因が判明しました。ドライバーの出力レベルが50%rだったのです。これを100%にしたらすっかりまともな音へと変化しました。デフォルト設定が50%ってのもどうかと思いますが、問題は解決したのでまあいいか。
困ったな~、っていうか喜ばしいことなのですが、PCからのCD再生。私のシステムではCDプレーヤーでかける音と遜色ありません。USBケーブルは安物でも別に問題ないじゃん。再生ソフトの違いもよく分かります。まず「foobar2000」。爽やかで明るい音ですね。これで十分良い音です。
続いてコルグの「AudioGate」。こいつのほうがリアルな音ですね。私はこれが気に入りました。
ただしDVDドライブが高速回転して音がうるさいです。なのでCD再生ならば「foobar2000」でいいと思っています。ですが今のところリッピングして聴こうとは思っていません。CDはこれまでどおりCDプレーヤーで聴くつもりです。
この結果に気を良くしてハイレゾ音源も聴いてみることにしました。
ヘルゲ・リエン・トリオの『Natsukashii』です。24bit/192KHzのWAV音源です。これはもちろん「AudioGate」で聴きます。ちょっと問題が発生。「AudioGate」の設定を192KHzに変えてもPCからは44.1KHz(CDと同レベル)で出力されているみたいなのです。なんで分かるかというとDAC-1000のディスプレーにインプットが44.1KHzと表示されるからです。今のところどうやって192KHzに設定するのか分かりません。⇒ドライバーの設定を変更すれば良いことが分かりました。
取りあえずこのまま聴いてみました。でも、でもですよ。聴いてビックリ! かなりの高音質なのです。まず低音が柔らかいです。この包み込むような低音は気持ちいいですね。高音もしっかり質感がありつつしなやかです。ピアノもリアルに鳴ってクリアです。デジタルを高度化するとやっぱりアナログの質感に近づくんですね。なるほどね~。
DACを買ってつないだだけでもPCオーディオの潜在能力は実感できました。この世界も細かいところを詰め出せばきりがない世界です。今のところのめり込む気は毛頭ありませんが、そのうちにとんでもないことになっちゃったりするのが私なのでどうなることやら。今回のリニューアルによってオーディオ遊びの選択肢は間違いなく増加しました。
やれやれ、参りました(笑)。
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コメント
いっきさん。気を確かに。
でも、聴いちゃったのは仕方がない(笑)。
ん〜、どこまでガマンできるでしょうか?
ハイレゾ音源だと音違うからなぁ〜。すぐ分かるし。
知らない方がいい事ってありますよね(泣)。
知っちゃうとなぁ。
投稿: tommyTDO | 2012年3月11日 (日) 01時51分
tommyさん
おはようございます。
>いっきさん。気を確かに。
はいはい、大丈夫です(笑)。
>でも、聴いちゃったのは仕方がない(笑)。
ですよね~。
>ん〜、どこまでガマンできるでしょうか?
わかりません。
>ハイレゾ音源だと音違うからなぁ〜。すぐ分かるし。
この音源、オスロー、レインボースタジオでヤン・エリック・コングスハウクが聴いている音を、そのままを我が家で聴けるということになります。まっ、再生するオーディオ機器は違いますが、音源のクオリティはそういうことです。
>知らない方がいい事ってありますよね(泣)。
そうですよね。
でも¥3,000でこの音なら安いものです。
>知っちゃうとなぁ。
スタジオの音が我が家で聴ける。
凄い世の中になってきました。
昔の音源のリマスターではなく(デジタルはいくらでも加工できるので、特にノイズ除去処理が私的にどうも・・・)、最新録音で聴いてこそのハイレゾだと思います。
投稿: いっき | 2012年3月11日 (日) 09時00分
ハイレゾ音源のオイラのイメージは。
「レコードやCDという入れる器の規格からの解放」って感じ。
工業製品の規格で、何が入っていなかったのかは知りたい。
ですが、実際はデータ移動の何らかのパッケージが必要なので、
完全には解放されていない・・・まだ途中ってことかな?
オイラはマスターテープクオリティで聴きたい(笑)。
んで。過去のアルバムは気になる曲だけでいい。
「こういう音だったんだ」って確認できるだけで、オイラはOK!
ブルーノートとECMは、ハイレゾ音源で聴きたい。
でもこれはマスタリング前の音源を資料的に聴きたいだけ。
そうそうルディー・ヴァンゲルダーの秘密が知りたい。
後はRVGスタジオの当時のモニタースピーカーを手に入れて(笑)。
新しいアルバムをハイレゾ音源で聴くのが正しいと思うなぁ。
ところでコルトレーンの20万のガラスCDはどうなったのかな?
投稿: tommyTDO | 2012年3月11日 (日) 12時30分
tommyさん
こんにちは。
ハイレゾ音源いいです。
演奏という行為への接し方が変わるような気がします。
まさにそこで起こっている事実を肌感覚で感じられます。
これはハイビジョンと同じで粗が全て晒されてしまします。
怖いものがありますよ。
>工業製品の規格で、何が入っていなかったのかは知りたい。
そういう興味もありますね。
でもそうなると再生系の閾値を上げないと意味が曖昧にになると思います。
>ですが、実際はデータ移動の何らかのパッケージが必要なので、
>完全には解放されていない・・・まだ途中ってことかな?
デジタル通信自体がデータ移動のためのパッケージがなければできませんよ?
何せパケット通信なんですから。
マスターテープをスタジオに行って聴くしかなくなりますよ。
>オイラはマスターテープクオリティで聴きたい(笑)。
あの~っ、24bit/192KHzのWAVってかなりマスターに近いんですよ。
ほとんどマスターでしょ。
>「こういう音だったんだ」って確認できるだけで、オイラはOK!
デジタル化してノイズ除去やっちゃったものってどうなんでしょうね?
そういう音だったのか私は疑問視します。
>でもこれはマスタリング前の音源を資料的に聴きたいだけ。
デジタル化してノイズ除去って、リマスターみたいなものですよ。
しつこくてごめんなさい。
>後はRVGスタジオの当時のモニタースピーカーを手に入れて(笑)。
当時の機器で再生するという考え方は正解だと思います。
>新しいアルバムをハイレゾ音源で聴くのが正しいと思うなぁ。
冒頭に書いたように演奏に対する向き合い方を問われそうな気がします。
大袈裟に言ってますが(笑)。
>ところでコルトレーンの20万のガラスCDはどうなったのかな?
金持ちオーディオ好きに売れてそれで終わりだと思います。
投稿: いっき | 2012年3月11日 (日) 17時18分