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2012年3月

ジャズ喫茶「いーぐる」後藤さんのラジオ番組

ジャズ喫茶「いーぐる」マスター後藤雅洋さんのラジオ番組が4月から始まります。
ラジオと言っても衛星放送ラジオ「ミュージックバード」。
有料放送なのであまりリスナーがいないのがたまにきず(笑)。

私は昨年PCM放送が終了したのをきっかけに解約しちゃいました。
後藤さんの番組が始まるなら聴きたいけれどもう再加入はしない予定。
聴けないのが残念です(涙)。

ミュージックバードに興味がある方はこちら⇒「ミュージックバード」

後藤さんの番組タイトルは『いーぐる後藤の“ザ・ジャズ・セミナー”』
番組内容については後藤さんのブログ参照 : 「ミュージック・バード番組予告」
放送時間は、毎週火曜日 22:00 ~ 23:00  [再放送] 毎週土曜日 9:00 ~ 10:00

内容を見ると、後藤さんがこれまで著書に書かれていたようなことを
音源とともに解説していこうという趣向のようです。
面白そうですね。

さて、ちょっとマイオーディオの話題を。
7年くらい前に作った真空管プリアンプを引っ張り出して聴いてみました。

P92

上に乗っている小型のやつです。
サブシステム用に遊びで作ったので音質は二の次。
中身もかなり大雑把に作ってあります。
部品も高価な物は使っていません。
真空管12AU7のPG帰還1段アンプです。
ライン入力専用。

P93

上の写真のようにメインシステムにつなぎました。
スピーカーに耳を近づけるとホワイトノイズが極わずか出ています。
鳴らしてみたらなかなか良い感じです。
最近すっかり廉価耳になってしまった私(笑)。
これでも特に大きな不満はありません。
ちょっと柔らかい感じかな。
ほのかな色気がいい感じです。

保管しておくだけではもったいないのでしばらく使うことにしました。
ちょろちょろ遊ぶのがオーディオ趣味の醍醐味。

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実に個性的で知性的

どんどん新譜を紹介していきましょう。これはあんまり他で取り上げられないアルバムだと思います。

P91 『フローラトーンⅡ』(2012年、SAVOY JAZZ)です。メンバーは、ビル・フリゼール(g)、マット・チェンバレン(ds,per)、リー・タウンゼント(production)、タッカー・マーティン(production)、スペシャル・ゲスト:マイク・エリゾンド(b)、ジョン・ブリオン(key)、ロン・マイルス(tp)、アイヴィン・カング(vl)です。「フローラトーン」はビル・フリゼールのプロジェクトで本作が2作目。

私は前作『フローラトーン』が気に入ったのでこれも買いました。これはもうフリゼール独特の世界。カントリー/フォークを基調にしたルーズで撚れた音で溢れています。そこにチェンバレンの緩く大きなグルーヴが実にマッチ。ゆったりほんわかしたサウンドが展開していきます。今日はかなり暖かかったですが、こんな春のポカポカ陽気に似合いそうな音楽です。

タウンゼントとマーティンはポスト・プロダクションということで編集をしているんだろうと思います。全曲がフリゼール/チェンバレン/タウンゼント/マーティンの共同名義になっていますので、ポスト・プロダクションも含めて作曲ということなのでしょう。

フリゼールとチェンバレンが基本となり、曲によってスペシャル・ゲストが加わってセッションしたものに編集が施されているのだろうと思います。詳細は記載されていないので、どこをどれくらい編集しているのかは不明。あからさまな編集という感じではありません。

聴き流しているとフリゼールのギターとチェンバレンのドラム、ベース、トランペットが流れていくのですが、注意して聴くと色々な仕掛けが見えてきます。この仕掛けは控えめでありながら見えてくるととてもイマジネーションを刺激してくれます。、このバランス具合がとても知性的。

凝ったことをしているんだろうけれどひけらかさないポスト・プロダクションぶりが私には大人でカッコいいものに映ります。”とりあえず今時なボーカロイドを入れてみました。”みたいな安直さがありません(笑)。これもフリゼールという確固とした個性があるから成り立っているのです。個性がないままポスト・プロダクションで個性を出そうとしてもそれは砂上の楼閣。

なんて、難しいこと言ってますが(笑)、このアルバムは全然難しくもないですし、かしこまったところもありません。ゆったりしてほんわか開放的。そんな中に時々現れるエッジの立ったロックがまたカッコ良かったりして、なかなかいかしてます。13曲、短めの曲が物語のように流れていきます。

前作はブルーノートから出て今回はサボイ・ジャズからこういうマニアックなものが出るんですからアメリカも大したものです。

アルバム名:『FLORATONEⅡ』
メンバー:
BILL FRISELL(g)
MATT CHAMBERLAIN(ds, per)
LEE TOWNSEND(production)
TUCKER MARTINE(production)
special guest
MIKE ELIZONDO(b)
JON BRISON(key)
RON MILES(cornet)
EYVIND KANG(viola)

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上質アメリカン・ポップス・アルバムです。

話題の新譜紹介です。

P90 エスペランサ・スポルディング『ラジオ・ミュージック・ソサイエティ』(2012年、HEADS UP)です。メンバーは、エスペランサ・スポルディング(vo,el-b,ac-b)、レオ・ジェノベーゼ(p,rhodes)、テリ・リン・キャリントン(ds)、ジェミー・ハダッド(per)、ダレン・バレット(tp)、ジェフ・ガリンド(tb)、ダニエル・ブレイク(sax,fl)、ジェフ・リー・ジョンソン(g)、リオネル・ルエケ(g,voice)、ジョー・ロヴァーノ(ts)、ビリー・ハート(ds)、ジャック・ディジョネット(ds)、ジラルド・ヘクセルマン(g)、レイラ・ハサウェイ(vo)、Q-ティップ(vo,glockenspiel,co-produced)、他です。曲によってはホーン群、ストリングス、コーラスなども加わって豪華な布陣。かなりお金がかかっていると思います(笑)。

新しいジャズみたいなものを期待して買ってしまったので期待はずれでした。なので初めはこのアルバムをディスろう思っていました(笑)。才女エスペランサだけあって各曲のクオリティは凄く高く、最初の印象は”さすが、よく出来ているな~。”に尽きました。”でも、だから何?”という気持ちが同時に湧き上がってきたのも事実。良く出来ているんですけれど強く惹きつける何か(エモーション?)が足りない好例なのかも?なんて思いました。

何度か聴くうちに、当然ジャズではなく、ブラック・ミュージックというのでもなく、これは”アメリカン・ポップス”なのだということで納得。私の頭の中にはいろんなミュージシャンが浮かんできました。ウェザー・リポート、マンハッタン・トランスファー、ドナルド・フェイゲン、ロバータ・フラック、マイケル・ジャクソン、ブロンディ、グローバー・ワシントンJr.、Shogun(日本のバンドですがアメリカ的)など、私がこれまでに聴いてきたアメリカ音楽です。

多分彼女の中にある音楽が色々なアメリカ音楽から影響された集合体としてあるのだろうと想像できます。で、その集合体が何か新しい次元に達しているかというと、今のところはそこまで行っていないと思います。だから私には”上質アメリカン・ポップス・アルバム”ということになってしまいます。

1曲目《ラジオ・ソング》は曲の展開がウェザー・リポートの《バードランド》を想起させます。コーラスの感じはマンハッタン・トランスファー。《バードランド》を洗練させていったらこんな曲想になるのではないかと思います。なかなか凝った曲だと思いますよ。これ以外の曲にも言えますがアレンジが素晴らしいですね。こんなところが正に才女エスペランサなのでしょう。

そんなことを考えていたら、聴くうちに懐かしい曲が出てくるではありませんか!皆期待していたのに肩透かしを食らわされた(笑)ウェイン・ショーターの『アトランティス』1曲目の《アンデインジャード・スペーシーズ》。エスペランサのこのアルバムに入っている他人の曲2曲中の1曲がこの曲なんで、エスペランサのマニアックぶりに笑ってしまいました。ウェザー好きで上記2曲が好きな私としては”拍手!” このエスペランサのバージョンもいい感じです。

もう1曲の他人の曲はスティービー・ワンダーの《アイ・キャント・ヘルプ・イット》。私がこの曲を初めて聴いたのはマイケル・ジャクソンの『オフ・ザ・ウォール』。アルバム収録曲中で一番好きな”胸キュン”曲です(笑)。エスペランサの選曲センスはかなり私好みだったのでした。良く出来ているとは思いますが、残念ながら”キング・オブ・ポップ”マイケルの魅力を超えているとは思いません。

そんな私が一番気に入った曲はエスペランサの《シナモン・ツリー》。この曲の浮遊感や”胸キュン”感は最高レベルですね。テーマ部のベースがミック・カーンみたいだったりして(このアルバムでエスペランサはフレットレス・エレクトリック・ベースを弾いている)余計私の胸をくすぐってくれます。そして転調ぶりは大好きなドナルド・フェイゲンなのでした(笑)。この曲を聴きながら夜のハイウェイをクルージングしたい!

次に気に入っているのはエスペランサの《シティ・オブ・ロージズ》。この曲はQ-ティップ(ア・トライブ・コールド・クエストのメンバー)がコ・プロデュース(アルバム中2曲)をしていますが、ヒップホップの影響はありません。アコースティック・ベースを弾いているからといてトライブとの関連性をこじつける必要性も感じません。他の曲でもアコースティック・ベースを弾いてますからね。

曲のことばかり書いてしまいましたが、エスペランサはボーカルがとても上手いですしベースもちゃんと弾いてます(笑)。小難しいことを考えずにポップスとして聴けば楽しいですよ。

それにしてもDVDが付いてジャケットも豪華。輸入盤なら¥2000以下は安い!

DVDのPVはどの曲もなかなかよく出来ています。これを見ていたら次回グラミー賞を狙えるかも?と思ってしまいました。既に前回新人賞はとっています。

エスペランサは可愛いですね。”誰かに似ているな~。”と思っていたのですが、思い出しました。高見知佳です! ”それ誰?””え~っ”とか声が聞こえてきますが、私の中ではそうなんだからしかたがない(笑)。顔も雰囲気も似ていますよ。高見知佳って黒人っぽかったのか?

アルバム名:『Radio Music Society』
メンバー:
Esperanza Spalding(vo, el-b, ac-b)他

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これについては特に異論はないでしょう。良いです!

若干遅れ馳せながら新譜紹介です。

P89 ジョナサン・ブレイク『ザ・イレブンス・ハワー』(2010年rec. SUNNYSIDE)です。メンバーは、ジョナサン・ブレイク(ds)、ジャリール・ショウ(as)、マーク・ターナー(ts)、ケヴィン・ヘイズ(p,fender rhodes)、ベン・ストリート(b)、スペシャル・ゲスト:トム・ハレル(tp,flh)、グレゴア・マレ(harmonica)、ロバート・グラスパー(p,fender rhodes)、ティム・ワーフィールド(ts)です。録音は2年前。

これはすっかりノー・マークでした。昨年の「JAZZ東京2011」でケニー・バロン・トリオのドラムを叩いていたのがこの人だったので、このアルバムも単なるピアノ・トリオかと思っていたのです。ところが私がパトロールするジャズ・ブログにこのアルバムがUPされはじめ、評判は良いしメンバーを見たらマーク・ターナーがいたりで慌てて注文しました。私はブレイクが参加したアルバムを何枚か持っていますが、これまでブレイクにはそれほど注目してきませんでした。

いいですね。これっ! メンバーの魅力的なソロが何よりジャズであり、曲構成とかも良いしロバート・グラスパーのフィーチャ具合も良く、全体として魅力満載です。内容は80~90年代のメイン・ストリームから現代ニューヨーク、そしてヒップホップまでを見据えたもの。ブレイクは全10曲中7曲作曲していてどの曲もジャズとして魅力的です。

1曲目《ザ・イレブンス・アワー》はブレイクの曲。レコードのプチパチ音と遠くで鳴るドラムから始まります。この辺りはヒップホップやクラブジャズの流れを汲んでいるのだろうと思います。ロバート・グラスパーがエレピを弾いていて、和音の感じはグラスパーのアルバムにも感じられた70年代初頭マイルス。ヒップホップ経由のリズムはいい感じです。その上でいかにもターナーらしいフレージングのクールなテナーが決まってかなりカッコ良い。ハモニカが近未来と郷愁をない混ぜにした感じを醸しているのがいいです。

2曲目《リオズ・ドリーム》はブレイクの曲。ニューヨーク現代バップで浮遊メロディーの変拍子。ケヴィン・ヘイズはブラッド・メルドーらを取り巻く一連の現代ピアノらしい好プレー。ターナー、ショウ共にこういう曲はお手の物、良いソロをとってます。

3曲目《ブルー・ニュース》はトム・ハレルのらしい曲。ハレルがトランペット/フリューゲルホーンも吹いてます。ハレルのアルバムにブレイクが参加していたりするので、その関係でのゲストということになるのでしょう。80~90年代感覚4ビートバップをクインテットで演奏。今となっては古いサウンドですけれど、このあたりが現代へとつながるメイン・ストリームのルーツ。ハレルもヘイズもターナーもそれぞれらしい好ソロを展開。躍動的な4ビートを繰り出すブレイクのドラミングも素敵です。

4曲目《デクスターズ・チューン》はランディ・ニューマンの曲。ターナーがサブトーンも交えてオーソドックスなバラード演奏をしているのが新鮮です。こういうベタな演奏が出来るようになったあたりにターナーの成長を感じます。小細工なしできちんと聴かせてくれますよ。ブレイクのマレット・プレーは程よくスピリチュアル。これはターナーのためのワン・ホーン・カルテット。

5曲目《タイム・トゥ・キル》はブレイクの曲。80~90年代風8ビートのバップ。ハレルのまろやかなフリューゲルホーンを素敵に響かせるグッドな曲です。こんどはショウとのクインテット。こういうサウンドってジャズを聴き始めた頃好きで散々聴いたけれど、やっぱり心地良いです。グラスパーのソロってこういう曲だと極普通の今時ジャズ・ピアノになってしまいますね(笑)。ハレルのソロはトランペット?

6曲目《オブ・シングス・トゥ・カム》はブレイクの曲。メカニカルなテーマと複雑なリズムです。ピアノが抜けショウとターナのピアノ・レス・カルテット演奏。速い4ビートでショウ、ターナーが直球素敵なソロをかましてます。バックで煽るブレイクがカッコイイですね。ストリートのベースが演奏の推進剤として活躍。私はこういうストレートな硬派演奏が好きです。

7曲目《フリーフォール》はブレイクの曲。80~90年代風速いラテン・リズムのバップ。ありふれているかもしれないけれど良い曲です。ブレイクって曲作りが上手いと思います。ジャズのエッセンスというものが良く分かった上で耳に素直に入る曲を作ります。ショウとターナーって似たような発想でソロをとるのでマッチングは良好。ヘイズのソロはちょっとスパニッシュなチック・コリア風。活気に溢れるブレイクのドラミングが引っ張る元気な演奏。こういうのも好きです。

8曲目《ノー・レフト・ターン》はブレイクの曲。ダークでちょっと捻った曲です。ターナーとワーフィールドのテナー対決。クールに燃えるターナーが先行して、もう少し熱くメカニカルにうねるワーフィールドが続きます。両者甲乙つけがたいところです。5拍子でヘイズの現代ピアノがソロをとってからテーマに戻ります。これは現代ニューヨーク好演。

9曲目《クルーズ》はブレイクの曲。軽快なアップテンポの曲でショウとターナーが数小節ずつの掛け合いをして火花を散らすカッコ良い演奏。ピアノとローズが交錯するヘイズのソロもカッコ良いですよ。複雑なリズムです。ここでやっとブレイクのドラム・ソロが登場。パルシブでドライブ感抜群ですね。

ラスト《キャンバス》はグラスパーの曲。子供の声から入って、サウンドは『ブラック・レディオ』と通じます。ハモニカの郷愁感がグラスパーのメローな哀愁曲とベスト・マッチ。ハモニカ・ソロではミステリアスな雰囲気も加味。グラスパーのところのクリス・デイヴとまではいかないですが、ヒップホップ経由のドラミングは感じます。ターナーのソロが素敵。やっぱりこういうソロが入ってないとジャズとは言えないでしょうね。最後も子供の声で終了。

いろんなリズムを難なくこなし、押しつけがましさがないのに、ドライブ感は抜群というのがブレイクのドラミング。作曲の上手さも買いだと思います。アルバムの曲構成や順序も良く、コンポーザー系ドラマーの素敵なアルバムになっています。メンバーが皆良い演奏をしていて安心して聴いていられますね。あまり触れてきませんでしたがベン・ストリートはしっかりベースを弾いてます。

尖がり過ぎていないのが安定した良さに繋がってます。現代ジャズ推薦盤!

アルバム名:『The Eleventh Hour』
メンバー:

Johnathan Blake(ds)
Jaleel Shaw(as-all trucks except 3,4,8 & 10)
Mark Turner(ts-all trucks exceps5)
Kevin Hays(p, fender rhodes-all trucks except 1,5,6&10)
Ben Street(b)
Special Guest:
Tom Harrell(tp, flh, M-3, 5)
Gregoire Maret(hca-M1,10)
Robert Glasper(p, fender rhodes-M1,5,10)
Tim Warfield(ts-M8)

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難産の末に出来上がった真空管アンプ

今回はなかなか上手く出来ませんでした。真空管6EM7を使ったプッシュプル・アンプです。昨年久しぶりに2台のアンプを作り上手くいったので、今回も楽勝だと思ったら大間違いでした。おかげで途中DAコンバータにうつつを抜かしてしまうことに(笑)。

当初計画したアンプは故浅野勇さんの「魅惑の真空管アンプ(下巻)」に掲載されているものでした。電源回路は少しリファインしますが、増幅部はそのままコピー。部品は出来るだけ手持ちのものを使い、出力トランスだけ春日無線変圧器(秋葉原)のKA-6635PULを新調。このトランス、安いのにオリエント・コアを使っているのが魅力。小型なところも気に入ってます。こうなる予定でした。

P86

6EM7は複合管(電圧増幅部と電力増幅部を内蔵)なので実は4本だけでプッシュプル・ステレオ・アンプが作れます。ただしNFBをかけるとゲインが不足するとのことで、前に6J5を置いてゲインを稼ぐ回路構成になっています。デザイン上のアクセントとして6J5はメタル管にしてみました。なかなか渋く決まってますよね。

さて、配線が終わり特性を調べると、NFBなしではやっぱり帯域が狭いです。そこでNFBをかけようとしたら、ちょっと多くかけると低域発振が起きます。う~む、出力トランスが今のものなのでスタガー比が上手く取れていないようです。やむを得ず低域発振しない程度のNFBにして、波形を確認した後いざ音出し。おやっ!今度はハムノイズが盛大に出ているではありませんか。傍熱管でこんなにハムノイズが出るなんて・・・。音楽はいい塩梅で聴けるんですけどこのノイズでは使えません。ゲインも高過ぎます。私はこんなにゲインは入りません。

ここからが大変です。ハムノイズの原因究明です。アース・ポイントの取り方が悪いのではないか?グランドにループが出来ているのではないか?真空管が不良なのではないか?電源のコンデンサの容量不足なのではないか?電源トランスと出力トランスが近すぎるのではないか?などなど。

アース・ポイントは取り直したけれど変わらず、グランドにループはありません。電源コンデンサを追加したり交換したりしても変わりません。試しにということで、前段の6J5をバイパスしてみました。これは効果があり、かなり減ったのですが無視できるほどにはなりません。この状態でNFBをかければゲイン的にはそれほど問題ないことも分かったのですが、そのための変更をすると回路がシンプルではなくなります。

しかたがないので6J5を挿さずバイパスして使用。音そのものは結構いけてます。でも見た目がカッコ悪いし、ノイズが少なくなったとは言えやっぱり気になります。で、6J5は新品を買い直すことにしました。そうすればノイズが減るかもしれないからです。6J5が届くまで悶々とした日々を過ごしました。

やっと6J5が届いたので早速挿して聴いてみると・・・。全然ノイズは減りません。やっぱり、真空管不良ではなかったのね(涙)。茫然自失。これは久々の難産アンプです。昨年の成功に浮かれていた自分が甘かったです。想定外とはこのこと。にしても最近はすっかり気長になりました。あんまり焦らなくなしました。もうちょっと何か対策を考えようと、ネットを検索して回路を探したり、持っている本からヒントを得ようとしてみたり、あれこれあれこれ。

そして、閃きました!6EM7の電圧増幅部は使わないことにしました。電力増幅部だけ使いましょう!もったいないけれどこれもありです。電圧増幅部と位相反転部は昨年作った6V6プッシュプル・アンプの回路をそっくりそのまま流用したらいいんじゃないかと。少々不安がありました。6V6に比べ6EM7はバイアスが2倍深いのです。電圧増幅部の出力電圧が不足したり全体のゲインが不足するかもしれません。

でも”案ずるより産むが易し”。実行に移しました。足りない部品を注文してしばらく待つことに。こんなことをしている間にDAコンバータをリニューアルしてPCオーディオで遊んでいたのです。部品は届いていたのですが6EM'との格闘はしばし休戦。DAコンバータとの戯れが一通り終わったところで6EM7に取り組みました。

回路変更は即々終了。今度は如何に? 外観はこんな感じになりました。

P87

とりあえずNFBをかけずに聴いてみました。全然ハムノイズがないです。ふう~っ。ゲインはちょっと不足気味ですがNFBを浅めにかければ問題ないでしょう。”産むが易し”。結局NFBは-6dBとしました。最大出力は約8W、損失は少々オーバー。このくらいなら大丈夫でしょう。完成でーす! 6EM7の電圧増幅部が不良だったのでしょうかねっ?それはもうどうでもいいやっ。ノー・プロブレム。

P88

中身はこんな感じです。ゆとりがありますね。6V6プッシュプル・アンプとよく似た兄弟アンプになってしまいました(笑)。世の中上手くいかないことはあるものです。そんな中でもどうにか解答を見つけ出す。ここが肝心。今回はすっかり社会勉強をさせられてしまいました。6EM7めっ。憎たらしいやつじゃ(笑)。

今は何食わぬ顔で音楽を奏でてくれております。やっぱりかわいいやつじゃ(笑)。
オーディオ遊びは果てしなく続くのでした・・・。

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落ち着いた出来でなかなか良いです。

今日も新譜紹介。今回買ったクリスクロス・レーベル新譜の2枚のうちのもう1枚です。

P85 ダイナ・ステフェンズ『トゥデイ・イズ・トゥモロー』(2011年rec. CrissCross)です。メンバーは、ダイナ・ステフェンズ(ts)、マイケル・ロドリゲス(tp,fl)2,6、ジュリアン・レイジ(g)4,6,7、ラフィ・ガラベディアン(ts)3、アーロン・パークス(p)、北川潔(b)、ドナルド・エドワード(ds)です。2枚目のリーダー・アルバムらしいです。

これを買ったのはもうサイド・マンにアーロン・パークスとジュリアン・レイジがいたからです。比較的オーソドックスなバップ演奏をするこのレーベルでパークスがどういうピアノを弾くか聴いてみたかったのです。昨年出たゲイリー・バートン・カルテットのアルバムで好プレーをしていたレイジのギターも聴いてみたかったのです。レイジは残念ながら3曲にしか入っていませんでした。

1曲目はこのアルバム中唯一のスタンダード《スカイラーク》。私はこの曲が好きなので良い展開です。ステフェンズは擦れ気味の音で私の嫌いな”フガフガ”テナーの一歩前といった感じ。このくらいなら心地よく聴けます。スローでそろりそろりとテーマを進めて行きます。バックではパークスが心地よい音を配置していき、ベースとドラムが程よく煽ります。うむっ、これは大人な展開ですぞ。落ち着いた幕開けは悪くないです。ステフェンズさん、肩に力を入れるようなことはなく、落ち着いてソロを組み立ててます。続くパークスも大人やな~。

10曲中半分の5曲をステフェンズが作曲、色々なタイプの曲があり悪くはないです。パークスが2曲提供、他にはボサノバ曲?とジョー・ヘンダーソンの《ブラック・ナルシサス》に上記《スカイラーク》という渋い選曲。4ビートバップ曲、8ビートバラード、ボサノバなど色々な味がうまい具合に並べられていて幕ノ内弁当みたい(笑)。昨日書いたジョー・サンダースのような唐突な曲は入っていないのがよろしい。5曲がワン・ホーン・カルテットで、残り5曲にゲストが参加という配分も私好みのバランス感覚。適度に散らしながら頭から最後まで緩急流れがあるのも良いです。

ステフェンズの《レディオ・アクティブ・イヤーウォーム》は何となくユダヤ調の哀愁バラード。ガラベディアンとの2テナーでテーマ合奏と2人の掛け合いのみというのが面白いです。パークスのピアノ・ソロがこいういう曲に嵌りますね。ジョシュア・レッドマンらとの『ジェームズ・ファーム』で出していた雰囲気がここにあります。これっ、現代ニューヨーク・テイストの一つです。

《DE POIS DO AMOR, O VAZIO》はボサノバ調。レイジの哀愁スパニッシュ・ギターがいい味を出しています。ゲストがきちんと役割をこなしているのがいいですね。ステフェンズのテナーもなかなか聴かせてくれるじゃありませんか。スタン・ゲッツのスケールには及ばないものの、クールで大らかに振る舞っているところは買ってあげましょう。

ステフェンズの《ルーシー・グーシー》は何となく《フリーダム・ジャズ・ダンス》に似ているようないないような? オーソドックスな4ビートバップ曲。パークスのピアノ・ソロが先発してちょっと捻った解釈が知的。続くステフェンズもちょっと捻りがあるかないかくらいで王道展開のフレージングは安心して聴いていられます。北川潔のベース・ソロもあります。この人も特に小細工をせず王道なんだけれど存在感がありますね。現代バップ好演。

続く《ブラック・ナルシサス》はフリューゲルホーンとギターも交えて丁寧に綴ります。渋いっす。パークスの曲《ハード・ボイルド・ワンダーランド》は現代的浮遊感とクールな美メロの塩梅がいい感じの現代新主流派サウンド。ステフェンズもマーク・ターナー系フレージングでうねりつつクールに決めています。自分の曲なのでパークスのソロは現代性に溢れたカッコいいものです。

ラスト《カートゥーン・エレメント》もパークスの曲でちょっと幾何学的なテーマ。冒頭のピアノ・トリオ演奏が3者イマジネイション溢れるインプロビゼーションで、これを聴いちゃうとパークスのピアノ・トリオ・アルバムなんてのを聴いてみたくなりますね。サックスが加わってからもイマジネイティブに絡み、リズム・チェンジも決めつつ進んで、北川のベース・ソロが渋い光を放ってからエンディングという展開。

《スカイラーク》でゆったり幕を開け、ラストはインプロ強めの演奏でキリッと〆るあたりにプロデュースの良さを感じます。地味ではありますが、メンバーがいい仕事をしているこのアルバムを、私は結構気に入ってしまいました。

昨日のアルバムにしてもそうですが、こういう話題になりにくい人達を地道に紹介するところにクリスクロスの良心を感じます。一時期、80点のようなアルバムばかり作るクリスクロスを敬遠したこともありましたが、今はこういう活動を続けていってほしい気持ち一杯です。

評論家でもクラブで踊っている人達でもなく、こういうアルバムを聴いているようなジャズ・ファンこそが最後までジャズを支えて行くんだろうと思う今日この頃です。

アルバム名:『TODAY IS TOMOROW』
メンバー:
Dayna Stephens(ts)
Michael Rodriguez(tp,flh)
Julian Lage(g)
Raffi Garabedian(ts)
Aaron Parks(p)
Kiyoshi Kitagawa(b)
Donald Edwards(ds)

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まじめな出来ですが何かもう一つ来ない。

最近やっと注文しておいた新譜が届きだしました。これから順次ブログにアップしていこうと思います。まずはクリスクロス・レーベルの新譜から。今回2枚買った中の1枚。

P84 ジョー・サンダース『イントロデューシング・ジョー・サンダース』(2011年rec. Criss Cross)です。メンバーは、ジョー・サンダース(b,vo)、ウィル・ヴィンソン(as)、ルイス・ペルドモ(p,fender rhodes)、ロドニー・グリーン(ds)、グレッチェン・パーラト(vo)です。タイトルどおりの初リーダーアルバム。パーラトが参加しているのは残念ながら1曲のみ。サンダーズが歌っているのもその曲のみです。

どうしてこれを予約したのか記憶が定かではありません。アルトのヴィンソン、ピアノのペルドモは気に入ってはいますが特に拘っていませんし、リーダーのベーシストは今回初めて聴く人(ジェラルド・クレイトン・トリオのベーシストらしい)なのでそれ程期待していないはずです。パーラトの歌を聴いてみようと思ったんだっけ?う~む、予約した頃ヒップホップばかり聴いていたんで、普通のジャズが聴きたかったんだっけ?

初めて聴く人だと思ったらクリス・ディングマンの『ウォーキング・ドリームズ』でベースを弾いていました。

なんでそんなことを書いたかと言うと、このアルバムがそれほど聴きたいと思うような内容ではなかったからです。内容が悪いわけではありませんよ。サンダースはしっかりベースを弾いていますし、ヴィンソンが以前聴いた自身のリーダー・アルバムより熱い演奏を繰り広げていますし、ペルドモのピアノは相変わらず瑞々しいし、グリーンのドラムも現代らしく4ビート、8ビートをそつなくこなしています。

まじめに作られています。なのにもう一歩私に訴えかけてくれません(涙)。これはヒップホップの聴き過ぎで、ジャズの魅力に素直に反応できなくなってしまったからなのかもしれません。困ったものです。とか何とか言いながら何度か聴いていくうちに、だんだん良くなってきている感じもします。これと言って目立つアピール・ポイントがないところが、返って意外と飽きないかもしれません。普通の現代バップが聴きたい時に手が伸びる1枚かも?

サンダースの曲は10曲中5曲(内1曲はパーラトの共作)ありますが可もなし不可もなしです。なのでメセニーの《クエスチョン・アンド・アンサー》とシダー・ウォルトンの《ハインドサイト》がとても魅力的に聴こえます。この2人はやっぱり曲作りが上手いです。演奏が秀でていれば問題ないのでしょうけれど、優秀レベルの演奏が並んでいると、結局曲(メロディー)の魅力に惹かれてしまいます。曲が良ければ演奏も良く聴こえてくるのです。

パーラトは今回初めて聴きますが私には特別魅力的というわけではないです。サンダースの歌はほんの少しコーラスする程度。この曲でのピアノとベースのソロはなかなか美しい。ベースの多重録音による映画音楽のような短い曲が1曲あります。パーラトのボーカル曲とこの短い曲は、曲順も含めて私にはいまいち存在意義が分かりません。ラストはエスビョルン・スベンソンの《ビリーヴ,ビレフト,ビロウ》。このバラードをサンダースのアルコ(弓弾き)とペルドモのピアノで美しく悲しげにデュオ、静かに終了します。

サンダースさん、悪くはないけれどあと一歩何とか・・・。アルト・サックスのヴィンソンもいい演奏をしていますが、これなら私はミゲル・セノーンやデヴィッド・ビニーの方を聴きます。ということでクリスクロスお得意、普通の優秀盤でした。書き方に悩んだ1枚。

アルバム名:『INTRODUCING JOE SANDERS』
メンバー:
Joe Sanders(b,vo on 6)
Wil Vinson(as)
Luis Perdomo(p,fender rhodes)
Rodney Green(ds)
Gretchen Parlato(vo on 6)

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この黒さがいいんです。

今日はオリジナル盤の話です。
話があっち行ったりこっちに行ったり振れ幅大き目ですがご容赦(笑)。

P83 キャノンボール・アダレイ『シングス・アー・ゲッティング・ベター』(1958年rec. RIVERSIDE)です。メンバーは、キャノンボール・アダレイ(as)、ミルト・ジャクソン(vib)、ウィントン・ケリー(p)、パシー・ヒース(b)、アート・ブレイキー(ds)です。モノラル、DG、ラージラベル、盤質N-。

渋谷のJAZZレコード専門店 「discland JARO」 から3ヵ月毎に送られてくる通販リストで今回注文したものです。これ、めちゃくちゃ安かったので心配したのですが、盤質は全く問題なし。こういう掘り出し物があったりするからやめられないのです。

リバーサイド・レーベルでそれ程人気盤というわけでもないでしょうし、JAROさんの入手方法にもよったりするのでこの値段になったのだろうと思いますが、私としては非常にお得な買い物だったと喜んでいます。

このレコードを知るきっかけになったのは後藤雅洋さん著「ジャズ・レーベル完全入門」。今は増補版が出ています。こういうアルバムを紹介してくれるところにこの本の良さがあります。本から紹介文を抜粋しましょう。

「こいつはファンキー以前の、キャノンボール58年の演奏。渋めながら同じ黒さでもファンキーとは一味違うソウルの権化、ミルトとの共演だ。しかもピアノがケリーにドラムスがブレイキーと役者は揃っている。あまり話題にはならないが、じっくり聴くと聴きどころが色々見えてくるタイプのアルバム。しかし、ポイントはやはり、ミルトのヴィブのズシリと黒く沈んだ音調と、キャノンボールの明るいアルトの対比の妙だろう。」

全くそのとおりな内容です。やっぱりジャズのこういう黒さがいいんですよね。メンバーも文句なしですし、そのメンバーがきちんとそれぞれ自分の仕事をこなしています。話題にならないようなアルバムをきちんと聴いて紹介してくれるのがジャズ喫茶のマスターってやつです。

「discland JARO」の店主柴崎さん、ジャズ喫茶「いーぐる」のマスター後藤さん、こういう方達がいるから私のジャズ・ライフは楽しいのです。”ヨイショ”とかではなく、素直にそう思っているんですよ。

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今更ですが、『ブラック・レディオ』

もうほとんどほとぼりが冷めたと思います。今頃書いてもしょうがないかもしれませんが、やっと届いたので一応書いておきます。

P82 ロバート・グラスパー『ブラック・レディオ』(2012年、Blue Note Records)です。メンバーは、ロバート・グラスパー(p,rhodes,syn)、ケーシー・ベンジャミン(vocoder,fl,sax,syn)、デリック・ホッジ(b)、クリス・デイヴ(ds,per)、ヤヒ・サンダンス(turntables)、シャフィーク・フセイン(vo)、エリカ・バドゥ(vo)、レイラ・ハサウェイ(vo,additional vo)、ルーペ・フィアスコ(vo)、ビラル(vo)、レディシ(vo)、アンバ・ストローザー(lead and background vo)、アニタ・ブラス(lead and background vo)、パリス・ストローザー(aux keys)、ミュージック・ソウルチャイルド(vo)、クリセット・ミッチェル(vo)、ミシェル・ンデゲオチェロ(vo)、ストックリー(vo,per)、ヤシン・ベイ(モス・デフ)(vo)です。

たくさんのボーカル(ラッパー)を招いて作ったブラコン(ブラック・コンテンポラリー)と言ってしまいましょう。こういうアルバムを作ってR&Bチャートに乗せようという発想はハービー・ハンコック的ですよね。インタビューによれば、自分達のジャズをより多くの人に知って(聴いて)もらうきっかけにしたいみたいなことを言ってました。チャートをどこまで上がるかは知りませんが、意図は反映されているアルバムだと思います。

音楽そのものは、強くはないにしてもグラスパーの個性は発揮されていると思います。”ポロポロポロン”と奏でられるピアノの響きと曲想からは何となくアンニュイで儚い美しさがあり、こういうレイジーなサウンドは私の好きなテイストです。強烈な個性がないところが今時なんだろうと思います。今時のジャズを聴く際、聴く側はサウンドから微妙なニュアンスを聴き取ってあげないといけないと思いますよ。

ジャズという部分で見れば、アドリブ・ソロが少なくてあっても弱いことから、頑ななジャズ・ファンがつまらないと言うのも分かります。これもインタビューですが、今回はソロよりは作曲(編曲もだと思う)を聴いてほしいと言っていましたので、本人の意思を汲んであげるべきでしょう。コンポザーとしてのグラスパー、上記のとおり曲はなかなか良いと思います。

さて、私が何に一番惹かれたかと言えば、それはもうクリス・デイヴのドラミングです。最近すっかりヒップホップのブレイクビーツ好きになってしまった私にとって、このビートはかなり面白いです。ヒップホップを経由しなければ出てこないグルーヴです。音色もイコライジングしているみたいで、バスドラのファットでありながらミュートした感じ、シンバルの余韻をカットした人工感、スネアの響きとミュートの変な塩梅がかなり心地良いです。それからたっぷり入っている低音がオーディオ・ファンには魅力的。

トラックで言えば、好きなボーカリストのエリカ・バドゥが歌っている《アフロ・ブルー》が編曲も含めて一番気に入っています。ここでのピアノを聴くとハービー・ハンコックからの影響を強く感じますね。ビラルがラップしている《オールウェイズ・シャイン》はカニエ・ウェストがやっている内省性を持ったヒップホップに近い感じがして面白いです。ジャズ的にはピアノ・ソロが長めでメンバーのインター・プレーが感じられる《ホワイ・ドゥ・ウィー・トライ》が、アルバムの中では尖がりぎみの編曲も含めて気に入りました。一方タイトル曲は意識し過ぎで微妙な出来だと感じました。

ジャズの歴史においてどうとかこうとか言うようなアルバムではないと思いますが、現代ブラックミュージックとしてそのポップさも合わせて、評価して良いアルバムになっていると思います。あんまり肩に力を入れず自分達に出来ることやりたいことを自然体でアピールする現代ジャズ/フュージョンがあっても良いんじゃないでしょうか。

私の感想はこんなところです。

アルバム名:『BLACK RADIO』
メンバー:
Robert Glasper(p, rhodes, syn)
Casey Benjamin(vocoder, fl, sax, syn)
Derrick Hodge(b)
Chris Dave(ds, per)
Erika Badu(vo)
Lalah Hathaway(vo)
Bilal(vo)
yasiin bey(vo)
e.t.c.

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ジャズとヒップホップのクロスオーバー。

ジャズとヒップホップの合流時期を考えると色々面白いです。もう少し補足しておきます。

この頃のジャズ界の最重要トピックは何と言っても1991年の”マイルス・デイヴィスの死”です。この年結成されたUs3の「カンタループ」のヒットなんて、マイルスというタガが外れてしまった後の象徴的な出来事のような気がしてなりません。

マイルスが亡くなった1991年、ヒップホップ界に現れた名盤の話もしておかないといけないですよね。ア・トライブ・コールド・クエストの『ザ・ロウ・エンド・セオリー』です。ジャズのアコースティック・ベースをサンプリングしてサウンドを作っています。このアルバムではロン・カーターをゲストに招いています。

音楽性の高いサウンドを求めたのが彼らの特徴で、ジャズ的なフィーリングを自分たちのグルーヴとして打ち出して極めたと言うのですが、今のところ私にはいまいちその面白さが掴みきれていません。サウンドの例としてこの曲をあげておきます。

それまでジャズとヒップホップのクロスオーバーはじわじわと進んでいたんでしょうけれど、1991年はいよいよ顕在化してくる節目の年のようです。”マイルスの死”と重なったジャズ・ヒップホップの顕在化。歴史の妙と言わざるを得ません。

翌92年はマイルスの遺作『ドゥ・バップ』が出ます。

同年ブレッカー・ブラザーズが再結成。『リターン・オブ・ザ・ブレッカー・ブラザーズ』が出ます。中山康樹さん著「ジャズ・ヒップホップ・マイルス」に書いてあるこの動きは確かに速かったと思います。GRPレーベルから出ました。マイルスが亡くなった翌年にフュージョンの象徴的なグループが再結成してヒップホップをやったというのも興味深いことです。このアルバムの中でヒップホップをやっているのがこれ。私もリアルタイムでアルバムを買って聴いています。

翌年1993年には成功なのか失敗なのか?グレッグ・オズビーの『3-D・ライフスタイルズ』が出ます。これを聴いてもらえば分かるように、なかなか良くできていると思うんですよ。私は残念ながらこれをリアルタイムで聴いていません。

で、1994年、1995年へと続くわけです。

ジャズ/フュージョン界はそれなりにやっていたと思うんですよ。そこにUs3の《カンタループ》が来ちゃうわけです。これがヒットしておかしなことになっちゃったのです。私はUs3なんて聴く気がしませんでしたが、今にして思えば正解でした。

ブルーノート・レーベルも罪作りですよね~。Us3のファースト・アルバムはブルーノート・レーベルで一番売れたアルバムらしいですが、コマーシャリズムと結び付くとろくなことはないという例がここでも実証されたような気がするのですが??

マイルスが引退してフュージョンが暴走したのと同じように、マイルスが亡くなってジャズ・ヒップホップが迷走したというのは、面白い歴史の繰り返しだと思います。

勝手に一人で盛り上がってますが、ジャズ/ヒップホップって私の中では興味が尽きないテーマなのです。

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ジャス/フュージョンにヒップホップの波。

前回のマーカスのアルバム、メセニー『ウィ・リブ・ヒア』、グレアム・ヘインズ『トランジション』が1995年、中山さん推薦ジャズ・ヒップホップ・アルバム『ストールン・モーメント』、ハービー『ディス・イズ・ダ・ドラム』、ブレッカーブラザーズ『アウト・オブ・ザ・ループ』が1994年と、この辺りで一挙にヒップホップが取り入れられているようです。

ついでにもう1枚。これもなぜか持っているのですが、トム・スコットの『ナイト・クリーチャーズ』(1995年)もついでに紹介しておきます。アルバム冒頭のタイトル曲。

昔懐かしファンクにヒップホップをまぶしてみましたなサウンド。さすが西海岸&GRPのお気楽さです(笑)。基本はフュージョンなんですが、ヒップホップ強めの曲がもう1曲入っていたり、もろにJB’s風ファンクがあったりと、楽しくて聴けて私は好きです。

1994年、1995年、どうしてここなんだろうと思いました。

どうやらアシッドジャズがヒップホップと呼応して、その流れがアメリカに波及したと捉えるのが良いように思います。(修正)アメリカで起こっていたヒップホップとジャズのクロスオーバーがアシッドジャズでも並行して起こっていたようです。

アシッドジャズ側のアルバムを2枚紹介します。

1992年『Heavy Rhyme Experience Vol.1』

なかなかカッコイイと思います。

1993年『Jazzmatazz Vol.1』

これも悪くはないですよね。他の曲はどうか分かりませんが・・・。

で、1994年にUs3の『Cantaloupe』が全米ヒットします。
この辺りで一斉にジャズ/フュージョンでヒップホップを取り入れたということでしょう。

当時のやつはYouTubeにないので2005年のライブ。まだやってたんだ!

だいぶお気楽路線になっちゃった(涙)。
私はこの手のクラブジャズってやつが嫌いです。
まっ、これでみんなで楽しく乗れればそれはそれで幸せでしょう(笑)。
アリだと思いますよ。

日本で1995年にこんなのがありました。
Mt.Fuji Jazz Festival '95

なんとも能天気です。ハービーも楽しそうじゃん!凶暴ヒノテル。
こういうジャズがイイって方もいらっしゃいますが、単なるお祭り好き(笑)。
今のサマソニもこんな感じなんでしょうかね?
寺島靖国さんは野外ジャズフェスでアホ面して踊ってるジャズファンが嫌いだと言ってました(笑)。
ジャズ喫茶やジャズ批評とは別次元の話です。

で、同じ《Cantaloupe Island》でも私はこういうのを聴きたい!
1992年のライブ。

メセニー、ホランド、ヘインズ、カッコイイ!!
こういうのがジャズだと私は思います。

そして1991年、私が生で見たこれがやっぱり最高なのです!
ミラクル!ショーター!あんたって人は!!!

この会場の雰囲気。同じ野外ジャズフェスでもこういう雰囲気がいいんですよ。

ロバート・グラスパーの『ブラック・レディオ』、今日やっと届きましたよ。

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この人もヒップホップをやってました。重要作!

私はマーカスのアルバムの中でこれが一番好きなのですが、それがなぜなのか分かりました。ヒップホップをやっていたからです。私はヒップホップを聴いてきませんでしたが、以前からヒップホップのブレイクビーツは好きだったようです。なるほど、昨年からヒップホップを聴いて楽しい理由がやっと納得できました。

P81 マーカス・ミラー『テイルズ』(1995年、PRA records)です。メンバーは、マーカス・ミラー(el-b,syn,wurlitzer,org,key,b-cl,rhythm programming,sound programming,vocal samples,rhythm g,aflica flute)、バーナード・ライト(syn,org,clavinet,el-p,marimbas,funky synth lines,synth bass)、マイケル・”パッチェス”・スチュワート(tp)、ケニー・ギャレット(as)、プージー・ベル(ds,drum fills)、デヴィッド・”ザ・キャット”・ワード(sound programming)、ビリー・コズビー(vocal samples)、Q-ティップ(sporken intoroduction)、ザ・ポインター・シスタース(vocal sumples)、レニー・ホワイト(drum fills)、エリック・ゲイル(voice recording)、ハイラム・ブロック(lead guitar)、ジェイソン・マイルス(additional sound programming)、マイルス・デイビス(voice recording)、ジョシュア・レッドマン(ts)、ミシェル・ンデゲオチェロ(vo,synth solo)、バシリ・ジョンソン(percussion samples)、ビル・ウィザーズ(sporken intoroduction)、ジョー・サンプル(rap)、ロバータ・フラック(sporken intoroduction)、レイラ・ハサウェイ(vo)、ディーン・ブラウン(g)、ジュイス・アンド・ジュジュ(funky intoro)です。

とにかく各曲が凝っていて色んなところにちょろっとゲストが参加しています。Q-ティップも参加していたんですね。ジョー・サンプルがラップしてます。ミシェル・ンデゲオチェロ、レイラ・ハサウェイもいます。ラストの曲には2人の息子まで参加。きちんとしたコンセプト・アルバムになっています。

今聴いて思ったのですが、これはマーカス流ヒップホップです。で、完全にマーカスの音楽になってます。それこそアフリカから始まり黒人の歴史がこのアルバムに集約されています。アルバムの真ん中辺りに《奇妙な果実》のイントロとして詩の朗読が入っていたりして、ブラック・ミュージックというものを体現している感じです。マイルス・ライクなトランペットも随所に挿入され、マイルスの生前の声も聞けます。さすがは復帰後のマイルスを支えた当時先端最高ファンク・ベーシストです。

私はこのアルバムが出た時のジャズ・ジャーナリズムの反応を全く知らないのですが、ヒップホップまでを含んだ当時のブラック・ミュージック集大成という評価はきちんとされていたのでしょうか? その後でも良いけれどきちんと評価されたのでしょうか? 私は単にリズムの気持ち良さとベース音の快感から、オーディオ・チェックも兼ねてよく聴いていましたが、今聴くとそれだけでは済まされない重要なアルバムなのではないかという気がします。

この頃出たアルバムとして、私はハービー・ハンコックの『ディス・イズ・ダ・ドラム』、ブレッカー・ブラザーズの『アウト・オブ・ザ・ループ』、パット・メセニーの『ウィ・リブ・ヒア』を好んで聴いていました。いずれもヒップホップ・テイストを含むアルバムです。これらのアルバムについて書いた記事はこちら。

「ジャズ/フュージョン側のこんなヒップホップが好き!」

ちなみにこの記事は、中山康樹さんの「ジャズ・ヒップホップ・マイルス」に書かれているメセニーの部分にインスパイアしたものと思っております。特に私が書いたメセニーの《ザ・ガール・ネクスト・ドア》で、「ギターでラップしてますよね?」と書いた部分は、中山さんの「メセニーがこのアルバムで何をやろうとしていたか今になって分かった。」発言に繋がっているんじゃないかと思っています。com-post のロバート・グラスパーのクロス・レビューでも、最後にメセニーの件に触れてましたよね。

「ジャズ・ヒップホップ・マイルス」ではメセニーについて否定的に書かれているように受け取ったので、メセニーのこのアルバムが好きな私としては、”ムッ”としたことは言うまでもあありません。それでオタッキーなマッドリブ嫌悪へと・・・(笑)。

で、今回のマーカス・ミラーの『テイルズ』。ジャズ・フュージョン・サイドからのヒップホップへのアプローチとして、ロバート・グラスパーよりず~っと前にきちんとした成果を出していたことを私から指摘しておきます。で、マーカスはこの後6年を経て出した『M2』でもヒップホップ路線は残っていたのですがその後自然消滅?結局一過性のものだったみたいです。残念! 

そうそう言っておかなきゃ。《奇妙な果実》を入れていることや過去のジャズに関する繋がりをテーマとして扱っていることから分かるように、ここにはちゃんと「批評性」ありますから。そこんとこよろしく!(笑)

ということでいつものようにYouTubeから貼っておきます。

アルバム冒頭の《ザ・ブルース》。
タイトルからしてヒップ!

タイトル曲《テイルズ》。
マイルスがヒップホップをやっていたらもう一度マーカスと組んだのか?
この曲の前に短いイントロがあり、Q-ティップがヒップホップのことを言ってます。

そして《ヴィジョンズ》。
アコースティック・ベース(マーカスはエレベでこの音をだしているのか?)の使い方はア・トライブ・コールド・クエストあたりの使い方を逆輸入しています。この手のアコースティック・ベースはブレッカー・ブラザーズもメセニーもやってます。ヒップホップを勉強して始めてこの手のベースの使い方がどういう流れで来ていたのか分かりました。

《テイルズ(リプライズ)》
ジョー・サンプルがラップ?しています。
ジャズのファンクからヒップホップへの繋がりもきちんと解釈しています。
この映像は黒人公民権運動になってますね。フムフム。

以上を聴いても分かるとおり、ヒップホップを導入していますが、どこをどうとってもマーカスのサウンドです。ここが重要! ヒップホップを消化しているということなのです。今からでも遅くありません。このアルバムをきちんと評価しようではありませんか。こういう総括はジャズ・サイドにしかできないのですから。

もし万が一(笑)、com-postで「90年代の100枚」をやるのでしたら、このアルバムとメセニーの『ウィ・リブ・ヒア』は入れてやって下さいませ。m(_ _)m

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今宵はこんなの聴いてます。

PCオーディオは面白いことが分かりました。でも、今夜はこんなのを聴いて独りでニンマリしてます(笑)。

P79 ジーン・アモンズ『ザ・ソウルフル・ムーズ・オブ・ジーン・アモンズ』(1962年rec. MOODSVILLE』です。メンバーは、ジーン・アモンズ(ts)、パティ・ボウン(p)、ジョージ・デュヴィヴィエ(b)、エディ・サグネッシ?(ds)です。私が持っているのはオリジナル盤。モノラル、溝なし。人気盤というわけではないのでそれほど高くなかったと思います。

ジャケットが中身を表す?アモンズのワン・ホーン・カルテット。スタンダードを甘くムーディーに演奏する甘味な1枚。この黒さとスイートネスが最高なのです。夜これを聴いて全身弛緩すると至高の時を過ごせます(笑)。で、これが癖になるのです。私なんか月1回はこのレコードに針を落とさないと気が済まないくらい。

私は《スカイラーク》という曲が好きなのですが、ここでの演奏はピアノの可愛い調べにのって表れるむせび泣くテナーのイントロがとにかく最高。ここを聴くだけでうっかりすると涙が出ちゃう。いやっ、出ない(笑)。メロディーを慈しんで慈しんでソロリソロリと進んでいくテナー・ソロ。く~ぅ、たまらん。

《ユッド・ビー・ソー・ナイス・トゥ・カム・ホーム・トゥ》はラテンタッチのリズムで小粋に入り、ズンズン、ズンズンとテナーがソロを進め、スキップ交じりでピアノがはしゃぎ、ミドルテンポの開演です。ソロの後はラテンタッチのリズムに戻って遊び回りながらエンディングへ。快適快適。

黒く甘いジャズを何の衒いもなく惜しまずドバッと吐き出します。こんなジャズの快感も知っておいて損はないはずです。そんな思いとともに今宵は更けていきます。

オーディオを少し整理したので、オーディオ・ラックの中も片付き、ラックの上に新旧レコードプレーヤーだけが仲良く並ぶようになりました。以前は左のプレーヤーの下にCDプレーヤーがいました。

P80 左は10年くらい前のモダンな英国のプレーヤー(新品入手)、右は30年以上前の武骨な日本のプレーヤー(中古入手)、まったく違う発想で作られているこの2台が愛おしくて手放せません。2台のプレーヤーからラックスマンの真空管式プリアンプCL-32へ入れてイコライズ。アナログ万歳!

アルバム名:『the soulful moods of gene ammons』
メンバー:
Gene Ammons(ts)
Patti Bown(p)
George Duvivier(b)
Eddie Shaughnessy(ds)

アナログ・プロダクションズの高音質2枚組LPが売ってました。45回転盤?

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PCオーディオ恐るべし!

東日本大震災から1年経ちました。
色々考えながら前に進みましょう!
”人間は考える葦である”

これまでオーディオ・ファンとして、PCオーディオに着手していない負い目があったのですが今回払拭されました。これからは”PCオーディオってなかなかいいよね。”って言えます(笑)。難しいものだと思っていたのがこんなに簡単になっていたとは。もちろん難しいことをやってクオリティを追及する方法もあります。

さて、ヘルゲ・リエン・トリオ『Natsukashii』は無事192KHzで聴けるようになりました(ドライバーの設定を変更)。それにしても凄い音が入っています。目の前で演奏しているように聴こえるという評判は「なるほど。」と納得しました。スタジオ・マスターということなので、これが録音されたオスロー・レインボースタジオで、録音エンジニアのヤン・エリック・コングスハウクが聴いている音にかなり近いのでしょうね。

これです。⇒ http://music.e-onkyo.com/goods/detail.asp?goods_id=oz0364

P76_3 

もちろん再生するオーディオ装置の性能次第。ここまでくると再生側のクオリティがかなり重要になってきます。再生機器を磨けばそれに応える音質が得られるのでしょう。ヘルゲ・リエンの演奏と録音は前からオーディオ的快感に溢れていたのですが、それが見事に描き出されます。

低音が凄いんですよ。ドラムのスキンの揺れが見えるような低音が出ます。これはヘッドホンや小型スピーカーでは分からない世界です。私の場合低音再生には気をつけてきた方なので、そこそこの結果は得られていると思っています。ピアノはほんとうに細かいニュアンスが出ます。これじゃあハイビジョンと同じで粗がモロに分かってしまいます。リエンはテクニシャンなのでそこは見事にクリヤ。

私の場合、たぶん多くのオーディオ・ファンはそうだと思いますが、音そのものに耳が追従してしまい、演奏の全体像が上手く掴めません。そのくらい音がリアルです。それはそうですよね。楽器の近くでマイクが拾っている音そのものが目の前で鳴っているような感じなんですから。ハイレゾ音源恐るべし!でもその音を含めてアートの匂いが肌触りとして体感できるヘルゲ・リエン・トリオもなかなか凄いと思います。ちょっと大袈裟に言うと演奏との向き合い方が変わりそうな感触があります。

それにしてもPCは特にチューニングしているわけではないし、USBコードも安価なものなのにこの音ですから、細かいところを詰めたらどうなっちゃうんでしょ?もちろんアナログ部分のアンプとスピーカーもきちんと鳴らさなければなりませんが、凄い時代になったと思います。これを忘れてはいけませんね。今回導入したDAC-1000の実力なしにこの音はあり得ないのです。

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技を発見しました! CDをリッピングしてドライバーで192KHzにアップサンプリング(再生ソフトは「AudioGate」)してDAC-1000に入れると魅力的な音が出ます。こんなことも出来るんですね。偶然分かりました。高音が鮮やかになります。その分バランス的に低音がちょっと弱く感じますが、楽しく聴くことができます。かなりいい線いってます。これならば私はCDプレーヤーがなくても良いと思いました。

SACDプレーヤーじゃなくてUSB DACを導入して正解でした。使い始めて数日ですが、PCオーディオの実態が霧の向こうから目の前に姿を現してきたんです。

今のスタンスはジャズの新譜を聴くことがメインなので、CDを購入して一番簡単に再生できるCDプレーヤーで楽しむということになりますが、アナログ(LP)も間に入れて楽しんでいるように、ハイレゾ音源も楽しむようにしていきたいです。今のところ聴いてみたい音源はそれほど多くはないですが今後はどんどん出てくるのでしょう。

私のオーディオ趣味もやっと新次元に入れるようになりました。その一方でまだ真空管アンプ作りをやっていたりするという、私らしい雑食ぶりは相変わらず(笑)。

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DAC&PCオーディオ

リニューアルにより私のシステムに加わることになったDAC-1000、まだエージング中ですが音質傾向が分かったのでレポートします。これまで聴いてきたCDプレーヤーCD5003のアナログ出力を基準にしています。

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CD5003のアナログ出力は結構まともで明るく開放的なものです。廉価機種だけあって屈託なく楽しく聴けるような音に仕上がっています。その分品位は価格なりですが悪くはないです。この音と比較するとDAC-1000を通した音は一言で言うと真面目な音。

まず低音がしっかりしていてこれは強力電源によるものと思います。一方高音は少し地味です。CD5003から切り替えると音場が静かになります。たぶん搭載されている動的ノイズを抑制するDIDRC(Dynamic Intermodulation Distortion Reduction Circuitry)の効果だと思います。

音に温かみや色気を期待する人は裏切られるんじゃないかと思います。かと言って解像度は高いですが冷たくハイスピードという音でもありません。何というのか白飯の味わい。いかにも日本メーカーが作った真面目な音なのです。私はこういうモニターライクな、入っている音をそのまま出す音調は好きです。際立った特徴がある音って結局は飽きちゃうけれど、こういう音は意外と飽きません。

2倍と4倍のオーバーサンプリングについては、より上質で落ち着いた音になります。私は今のところオーバーサンプリングなしの元気良さを選択しています。

佇まいや中身だけでなく、音にも日本のピュアオーディオの匂いがしっかりありました。これからエージングが進めば真面目な音に磨きがかかるんじゃないかと思います。

CD5003はメインシステムにおいてはCDトランスポートとして働きます(サブシステムにはアナログ出力を接続)。なので電源ケーブルを強化しました。オヤイデ電気のPCOCCです。メガネプラグの電源ケーブルとしては高価で¥9,090。実売約¥25,000のCDにこの電源ケーブルはちょっと奢り過ぎかもしれませんが、こうしないと気分が悪いのです。

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そして、長岡教の信者なら分かると思いますが、DACとCDの上にはTGメタルのインゴットを乗せて重量で振動を抑えます。見た目が・・・、困ったものです(笑)。

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約12kgの重しを乗せらたCD君、必死に耐えて強気な音を吐き出してます。

続いてPCオーディオが進展しました。

PCのDVDドライブにCDを入れて鳴らすといまいちだった原因が判明しました。ドライバーの出力レベルが50%rだったのです。これを100%にしたらすっかりまともな音へと変化しました。デフォルト設定が50%ってのもどうかと思いますが、問題は解決したのでまあいいか。

困ったな~、っていうか喜ばしいことなのですが、PCからのCD再生。私のシステムではCDプレーヤーでかける音と遜色ありません。USBケーブルは安物でも別に問題ないじゃん。再生ソフトの違いもよく分かります。まず「foobar2000」。爽やかで明るい音ですね。これで十分良い音です。

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続いてコルグの「AudioGate」。こいつのほうがリアルな音ですね。私はこれが気に入りました。

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ただしDVDドライブが高速回転して音がうるさいです。なのでCD再生ならば「foobar2000」でいいと思っています。ですが今のところリッピングして聴こうとは思っていません。CDはこれまでどおりCDプレーヤーで聴くつもりです。

この結果に気を良くしてハイレゾ音源も聴いてみることにしました。

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ヘルゲ・リエン・トリオの『Natsukashii』です。24bit/192KHzのWAV音源です。これはもちろん「AudioGate」で聴きます。ちょっと問題が発生。「AudioGate」の設定を192KHzに変えてもPCからは44.1KHz(CDと同レベル)で出力されているみたいなのです。なんで分かるかというとDAC-1000のディスプレーにインプットが44.1KHzと表示されるからです。今のところどうやって192KHzに設定するのか分かりません。⇒ドライバーの設定を変更すれば良いことが分かりました。

取りあえずこのまま聴いてみました。でも、でもですよ。聴いてビックリ! かなりの高音質なのです。まず低音が柔らかいです。この包み込むような低音は気持ちいいですね。高音もしっかり質感がありつつしなやかです。ピアノもリアルに鳴ってクリアです。デジタルを高度化するとやっぱりアナログの質感に近づくんですね。なるほどね~。

DACを買ってつないだだけでもPCオーディオの潜在能力は実感できました。この世界も細かいところを詰め出せばきりがない世界です。今のところのめり込む気は毛頭ありませんが、そのうちにとんでもないことになっちゃったりするのが私なのでどうなることやら。今回のリニューアルによってオーディオ遊びの選択肢は間違いなく増加しました。

やれやれ、参りました(笑)。

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日本の耳年寄りジャズファンには届かない音だと思いますが・・・

ロバート・グラスパーの『ブラック・レディオ』、Amazonから送られてくる気配なし(涙)。ということで、こんなのはいかがでしょうか?グラスパーの配信『BOOTLEG RADIO』と聴き比べると面白かったりします。
もうダウンロードできないみたいですが『BOOTLEG RADIO』はこちらで聴けます。
http://www.okayplayer.com/news/audio-robert-glasper-experiment-bootleg-radio-live-compilation-lp-stream.html

日本のジャズ・ジャーナリズムってこういうの取り上げてます?
ディスクユニオン1月度WEB、店舗スタッフ推薦盤。

P71 マーク・アイザ『ライブ・アット・ホーム』(2011年rec. FRESH SOUND world jazz)です。メンバーは、マーク・アイザ(ds)、ロジャー・マス(p,Nord Stage keyboard)、トム・ワーブルトン(b)、ヘリオス(turntables)、コア・リズム(vocals)です。アイザが出身地スペインに帰った時のライブが収録されています。タイトルなそんなところから付いたものです。

マーク・アイザは前作『オファリング』(2008年rec.)で知りました。このアルバムは高野雲さんのラジオ番組「快楽ジャズ通信」の年末の「タワレコバイヤーおすすめアルバム特集」でかかって、ジャジー・ヒップホップではないが近いもので面白いものとして紹介されていました。メンバーは今回のアルバムと同じでしで、ピアノ・トリオを基本にして曲によってはDJとラッパーが参加するという構成のグループ。「ロバート・グラスパー・エクスペリメント」と同じ頃に結成されたんでしょうかね?

リーダーのアイザはスペイン出身でニューヨークで活躍するドラマー。ジェイソン・リンドナーの人気盤『1,2,3,ETC.』でドラムを叩いているのがこの人。グラスパーと同じくヒップホップを標榜していますが、グラスパーが生粋のブラック・ミュージックなのに対して、こちらはスペイン人というのが面白いところです。

ヒップホップ的という意味ではDJとラッパーがいる点ですね。DJはスクラッチ系効果音とサンプリングによる効果音として使われていて、それほど目立つというわけではありません。ラッパーはどちらかと言えばジャズボーカルで言えばスキャット、音響として扱っているように感じます。そしてラップだけでなくスポークン・ワードの部分もあります。

ヒップホップ的という意味では展開していかないメロディーというのが重要です。ブレイクビーツの如くあるフレーズを繰り返して演奏し続けます。ここではラップの伴奏時にはそうなっています。このミニマリズムを面白いと感じられるようになったのは、私の場合、昨年からヒップホップを聴いてきたおかげだと思います。グラスパーの場合にも同様なものがありますね。

こういう展開していかないメロディーのルーツを辿ると、その線上にマイルスの《ネフェルティティ》が浮かび上がってくるのが面白いところです。更にラップ自体も抑揚はありますが、展開していくメロディーはないわけで、ヒップホップのメロディー的考察はあまりされていないように思いますが、私は展開していかないメロディーの快感が重要な点だと思っています。

ヒップホップのブレイクビーツという部分では、ドラムが刻むリズムは要注目点です。アイザの場合は、今時のドラマーですから当然ブレイクビーツや機械的なリズムの影響は受けているわけで、複雑なリズムを平気でこなします。傾向としてはドラムンベース系だと思います。高速ドラムンベースが炸裂する《エゴ・ダンス》は強烈ですよ。

メロディーについてもうひとつ指摘しておきます。ピアノのロジャー・マスが”ポロポロポロ~ン”と弾くフレーズ、これがグラスパーの弾くフレーズに似ているところがあります。こういうフレースが全体に散りばめられているところが個性的なのですが、この点に関してはグラスパーにも全く同様なことが言えます。このフレーズが醸し出す”響き”に注目。

そしてこのようなフレーズのルーツにハービー・ハンコックが浮かんでくるのがとても興味深いのです。マスのピアノ・ソロはハンコックの匂いがする時があります。グラスパーにも同じことが言えますよね。ヒップホップとハンコックのつながり、それがジャズ界に与えた影響。無かったと思ったのに今頃になって気になってきました。

独特なピアノのフレーズですが、これをエレピで弾いたらどうなるでしょう。マスはエレピも弾いています。グラスパーも同様。実はこれがマイルスの『イン・ア・サイレント・ウェイ』の中の《シュー/ピースフル》の中に散りばめられたエレピのフレーズに雰囲気が近いのです。あの時エレピを弾いていた中にハンコックがいますよね。

はいっ、メロディーということに注目すると、マイルスの『ネフェルティティ』『イン・ア・サイレント・ウェイ』が浮かんできます。これらにある”響き(サウンド)”に注目すべきだと思います。

このアルバムがジャズに強くつながっている点はピアノ・ソロ(アドリブ)がきちんとあることです。グラスパーの場合、あるにはあるんだけれどいまいち弱いのに対して、こちらはピアノがきちんと主張しています。そして哀愁ピアノ・トリオとして聴こえるところがユニークです。なので日本人のジャズ的視点から見ればこちらの方により親近感を感じるのではないでしょうか?

《アンダーカバー》が面白いです。最初と最後に”ヒップホップ、ヒストリア・ヒップホップ・・・”というサンプリングが入るのに内容はと言うと、スクラッチやラップのバックは哀愁ラテン・リズムのピアノ・トリオになっています。このハイブリッド感、お堅い頭には拒否反応が起こる事請け合い(笑)。私はこのセンスが好きです。中盤のピアノ・ソロだけ抜き出せば寺島靖国さんが喜びそうなピアノ・トリオになってます(笑)。

前に上げた《エゴ・ダンス》の、前半が高速ドラムン・ベースの上での強烈な繰り返し、中盤はペース・ダウンしてソフト・ソウル風という展開も面白いです。

《エール・フォー・ジャパン》という曲があります。このライブは昨年の4月22日、23日に行われていて、東日本大震災へのエールであることが分かります。こんなところからも日本にエールが送られていたというのが嬉しいですね。結構胸に迫る美メロの曲です。

ラストの曲《アンタイトルド》はヒップホップ色濃厚。ブレイクビーツに乗ってラップしてます。そこにマイルスの『イン・ア・サイレント・ウェイ』に連なるエレピが被さる展開。

YouTubeの映像をUPしておきます。
2009年のライブ。このアルバムを録音したのと同じ場所で2年前の録音です。

《エゴ・ダンス》。強烈でしょ。このリピート。

続き。このグループのサウンドはこんな感じです。
グラスパーの『ブートレグ・レディオ』にも似た感じの部分がありますよね。

マーク・アイザ、もっと注目すべきでは?

アルバム名:『Live at Home』
メンバー:
Marc Ayza(ds)
Roger Mas(p,Nord Stage key)
Tom Warburton(b)
Helios(turn tables)
Core Rhythm(vo)

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とうとうPCオーディオに足を突っ込んじゃいました。

昨日はUSB DACを我がオーディオに接続したのですが、今日はUSBコードを使ってパソコンにつないでみました。PCオーディオなるものに足を突っ込んじゃったわけです。

実に簡単にパソコンとつながりました。まずはオンキョーのサイトからDACドライバーのインストール手順書をダウンロード。手順書に従いDACドライバーをインストール。たったこれだけです。ちなみに私のパソコンOSはWindows7。

音楽プレーヤー・ソフトはフリー・ウェアの ”foobar2000” をダウンロードしておきました。ネット検索していたら音が良いとかって書いてあったからです。実にそっけないソフトです。オンキョーの音楽配信サイトではコルグのプレーヤーを推奨していました。これもダウンロードしてみようと思っています。

P70_2

”foobar2000”はMP3も再生できるので、YouTubeから落としてあったものを早速再生してみました。音飛びするとかのトラブルもなく良い音で鳴ってしまいました。何ともあっけない展開に拍子抜け。私のイメージでは音がまとに出るようになるにはいくつか障害があると思っていたのです。

普通にいい音で鳴ってます。私のメインシステムにつないであるんですからタンノイのスターリングで聴くわけです。なんか贅沢(笑)。オーディオ的に良い音で鳴らすにはUSBコードを普及品の10倍以上する価格のオーディオ用に変えたり、その他PCがらみで色々詰めないといけないのでしょうが、今はそこまでのめり込む気にはなれない感じです。

それで色々いじってみたら、RealPlayerでもGOMPLAYERでも何でも音は出るんですね。なのでYouTubeから落とした音源はなんでもオーディオで聴けることが分かりました。もちろんYouTubeをそのままオーディオを通して聴けるんです。CDだってパソコンのDVDドライブで聴けばいいのです。聴けるソフトが一挙に増えます。

こりゃ便利です。今時の若者にはパソコンがあればCDプレーヤーとかいらないわけです。MP3音源の音質レベルで満足ならiPodをつないで聴けばいいのです。やってみて初めて実感が湧きました。遊べます!なかなか楽しい!

PCオーディオのもう一つの楽しみハイレゾリューション音源にも一応トライしてみましょう。そんなに凄い音がするんでしょうかね~。

実は今もパソコンで再生しながらこのブログを書いています。快適快適!

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CD試聴環境を変更しました。

我が家のオーディオをプチ・リニューアルしました。

CDを聴く環境を変えたのです。数週間前に突然CDプレーヤーをリニューアルしたくなりました。最近マンネリ気味の我がオーディオ。いつものオーディオ病が発症したのです(笑)。今回はCDプレーヤーに白羽の矢が当たりました。

これまで使っていたCDプレーヤーは2台。1台はメインシステム用のティアックVRDS-25xs。これは言わずと知れた名機です。これを買った理由はオーディオ評論家の故長岡鉄男さんが激賞していたからです。私は長岡教の端くれなのでこれまでも長岡さんが推薦している機種を好んで購入してきました。そんな1台。これはD/AコンバータDES社DAC520につないで聴いていたのでほとんどCDトランスポートとしての利用。この組み合わせで12年ほど使用してきました。

もう1台はサブシステム用でマランツCD5003。サブシステムは夜の使用が主で、自作真空管アンプを鳴らすためのシステムみたいなものです。スピーカーも自作したものを使っています。音質追及というより手軽に聴いて楽しむもの。だからマランツのCDプレーヤーの中で一番ランクが低CD5003を買いました。でもこれが結構不満なく使えるものでした。そう言えば最近はメインシステムをほとんど聴かないのです。

さて、今回は当初2台のCDプレーヤーを整理して1台のSACDプレーヤーを導入するというものでした。かなり悩んで機種選択。「Amazon」のレビュー、「価格.com」のレビュー、ネット上の評判なんかをあれこれチェックして数日。今はほとんど選択の余地はなく、まっとうに選択するならマランツかデノンの売れ筋狙いということになってしまいます。あとは懐具合と相談して決めることに。ほとんど機種が決まって購入しようとしたのですが・・・。

どうしても気になる事がありました。SACDプレーヤーでは稀に上手く再生できないCDがあるというのです。私の場合はCDがほとんどでSACDはハイブリッド盤が全体の1%あるかないかです。SACDがちょっと良く再生できるよりは、上手く再生できないCDがあるほうが痛い。中には古いCDもあるし廃盤もあります。もしそんな中のお気に入りの1枚が上手く再生できないとしたらそっちのほうが痛手。

更に数日悩みます。他の選択肢を考え始めます。で、決断しました。CD5003を残すことにしました。VRDS-25xsには引退していただくことにしました。10数年頑張っていただいたのでもういいでしょう。売りさばくにしても、今は動作しているしティアックはメンテナンスをしてくれるようなので、それなりの値段はつくはずです。その費用を今回のリニューアルに回せばいいのです。

はいっ、D/Aコンバータ(DAC)を買い換えることにしました。この手のデジタル機器は10年も経てば進歩が著しいのです。新型は相当性能UPしています。それに最近凄く話題になっているPCオーディオにもトライできるようになります。USB端子付きDACってやつです。これもピンからキリまで、今話題のオーディオだけに選択肢はかなりあります。

まっ、私が狙うのは中級のやつですね。とにかく色々あるのですが、ひとつ気になったのは昨年10月ラックスマンから出たDA-100。これって今時流行りのヘッドホンアンプも内臓されています。ヘッドホンアンプ、私はいらないんですよね。それにデザインがいまいち気にいらないのです。ラックストーンと言われる音質も私好みではないわけで・・・。他にはPCサイドの製品があったりして、オーディオ派の私からすると違うんですよねー。コンセプトが。

そしてこいつに決めました!オンキョーのDAC-1000です。2010年末に発売されました。これが中身といい佇まいといい、昔ながらの日本ピュアオーディオの匂いを残しています。私にはこいつでしょう。音質もニュートラルみたいですしね。CDプレーヤーの上に乗せたらデザイン的にもマッチしそうです。Amazonに注文!

今日我が家にやって参りましたよ。とりあえずセッティングしてみました。

P67 こんな具合になりました。なかなか良い感じです。2つ合わせても購入価格は10万円以下。私にはこのくらいで十分。音質については後日報告するとして、USBコードも注文してあるので届いたらPCにつないでみようと思っています。

こいつはフロントパネルが6mm厚のアルミ板。いい面構えです。今日触ってみたらスイッチの感触がいいんですよ。しっとりフィットする感触です。この感触がオーディオ機器。
P68 中身がオーディオしてます。大型トロイダルトランスが頼もしいです。オンキョーさん、あなた分かってらっしゃる。何に金をかけるべきなのかを。中身を見れば分かるんですよ。エンジニアの私には。RCA端子は真鍮削り出しに金メッキ。素晴らしい。

P69これっ、コストパフォーマンスはかなり高いと思います。オンキョーなんてとっくにピュアオーディオから撤退したと思ったのに、復活していたんすね。それにPC/ネットオーディオにも積極的なんです。こんなサイトも持っています。http://music.e-onkyo.com/  ヘルゲ・リエンのハイレゾ音源を買いたくなってきました(笑)。

久々にワクワク!

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こういう凶暴なジャズが好きだ!

最近ブログを更新するのが億劫です。

なので適当に更新。

こういう凶暴なジャズが好きです。

いいな~、カッコイイ!

TYFTというグループです。

ヒルマー・イェンソン(g)
アンドリュー・ディアンジェロ(sax)
ジム・ブラック(ds,electronics)

そしてこの人達のこのアルバムが気に入ってます。

『スメル・ザ・ディファレンス』

P66

内容はこちらに: 「ヘビー・メタル・ジャズ!」

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ジャズかどうかは分かりませんがこれもまた良し。

今日はさすがにジャズ話にしておきましょう。ヒップホップばかりではジャズ・ファンの読者が減ってしまうかもしれませんからね(笑)。まっ、雑食な私なので読者の皆様も「らしいね。」と笑って下さっていることと思います。今日紹介するのはディスクユニオンで推薦していたジャズ?です。

P65 ポルティコ・カルテット『ニー・ディープ・イン・ザ・ノース・シー』(2007,10年rec. REAL WORLD)です。メンバーは、ジャック・ウィリー(sax)、ミロ・フィッツパトリック(b)、ダンカン・ベラーミ(ds,hang)、ニック・マルビー(hang)です。イギリスはロンドン発のニュー・タイプ・オーガニック・ジャズとでもいいましょうか。スティール・ドラムを逆さにしたようなハング(hang)のサウンドが特徴です。このアルバムはグループのファースト・アルバム。

ディスクユニオンのサイトでも貼り付けていたYouTube動画を貼ります。

「ジャズじゃない。」って言う人、絶対いますよね。
はいっ、そういう方は聴かなくても結構です(笑)。

実は私もこのライブを見た時そう思ったのですが(笑)、まあそうは言っても何か気になるサウンドでした。で、アルバムを買う羽目に。「緩いな~。」と思いながら聴いていくと、時々”ジワ~ッ”とパワーが溢れてきたりして悪くはないのです。お気楽にやっている感はないですし音楽への愛情も感じられます。

サウンド的にはどこかに範となるものがあったように思っていたのですが、聴いていくうちにサックスの音やフレージングから「オレゴン」が浮かんできました。目指している音楽はかなり近いのではないかと思います。ハングのせいでこちらの方がエスニック風味は強めですが、漂う雰囲気は「オレゴン」と同質だと感じました。エスニックはカリブの音楽か?ガムランか?ハングの効果でしょう。

全13曲グループの作曲。10曲がスタジオ録音でラスト3曲がライブ録音。意外とライブがいい演奏をしています。アドリブを聴かせるわけではありませんが、生々しさは感じられます。安らぎや癒しを感じさせつつ芯の強さも持っている音楽のように感じます。現代版「オレゴン」。いかがでしょう。

新作(3作目)『portico quartet』が先月発売されました。エレクトロニクスの使用が増えているようです。私としてはエレクトロニクスの使用は最小限に留めたほうが良いとは思うのですが、どうなんでしょうね?新作も買うかどうかは思案中。珍しくディスクユニオンの方がAmazonより安く売ってます。

何か新しそうなものを聴いていないと気が済まない私(笑)。

アルバム名:『knee-deep in the north sea』
メンバー:
Jack Wyllie(curved soprano sax)
Milo Fitzpatrick(double bass)
Duncan Bellamy(drums, hang)
Nick Mulvey(hang)

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やっぱり今日もヒップホップ。m(_ _)m

ジャズについて書きたいことがない(涙)!
やっぱりヒップホップが面白い(笑)!

今日はYouTubeからこんなものを選んでみました。

1.JAY-Zの《Excuse Me Miss》ft. Pharrell

”キング・オブ・ニューヨーク”ことJAY-Zのラップにファレルの歌が絡みます。何が言いたいかというと、現代のR&B(今はブラック・ミュージックの中の非ラップ、歌ものを指す意味で用いられている)においてはラップと歌が違和感なく融合しているということです。こんなところからも分かるようにヒップホップはブラック・ミュージックのメイン・ストリームなのです。

そしてこのPV。”黒人エグゼクティブのラブ・アフェア”。やっぱりラッパー(メジャーなヒップホップ)はこういう世界への憧れがあるんでしょうね。この世界、日本で言えばITバブルの頃の”ホリエモン”か(笑)? さんざん遊んでおいて、「名前は?」夢から覚めて現実に、そして、声をかける・・・。いやっ、面白いです。

ロナルド・レーガンの政策によってアメリカ社会は貧富の差が拡大。黒人やヒスパニックに貧困が直撃。そこから薬(クラック)が蔓延。クラック製造売買に絡みギャング抗争も至る所に起き社会が荒廃。そんな社会現実の受け皿となったヒップホップ。ギャングスタ・ラップが全米ヒットにつながるのは自然な成り行きなのです。こういう背景を無視してヒップホップを語っても意味はないということは言っておきます。

そして今やヒップホップで成り上がるのが憧れとなったりしているのです。JAY-ZはレーベルのCEOでもあり、自身が上記PVのようなエグゼクティブなわけです。

2.DJ Krushの《Shin-Sekai》(feat Rino)

これは日本のDJクラッシュの曲。ジャズ喫茶「いーぐる」で行われた中山康樹さんの「ジャズ・ヒップホップ学習会」で、大谷能生さんがゲストの回にこの曲が入っているアルバム『MiLight-未来-』から、別曲(ラップなし)を後藤さんが好みだろうということでかけました。かけた曲はアブストラクトなものでジャズ・ファンにも違和感がないだろうという趣旨。

さて、この曲はなぜ取り上げたかというと、Rinoの日本語ラップが入っているからです。ラップというものがどういうものなのか理解しやすいからです。ラップの内容はいかにも日本的。現状に甘んじる若者の奮起したい願望。屈折した若者ですな~。トラックもラップによくマッチしています。社会性がモロに出ているヒップホップです。

ちなみに【日本語ラップ】でYouTubeを検索するとたくさんできてきて面白いですよ。これは日本のラップ・コンペなんでしょう。

これなんかはラップもトラックもいい出来だと思います。私のお気に入り。

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