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現代ニューヨークな1枚。

今日は新譜紹介です。

P7 アーメン・ドネリアン『リープフロッグ』(2010年rec. Sunnyside)です。メンバーは、アーメン・ドネリアン(p)、マーク・モマース(ts)、マイク・モレノ(g)、ディーン・ジョンソン(b)、タイション・ソーリー(ds)です。なかなかの精鋭メンバー揃いです。私のお目当てはリーダーのドネリアンとドラムのソーリー。特にヘビー級白熱ドラマーのソーリーに注目。

タイトルのリープフロッグは”馬跳び”です。ジャケットは子供達が馬跳びをして遊んでいるところ。車の形からいってだいぶ昔の写真のようです。向こうでは”跳ぶカエル”って言うんですね。イメージ的には”跳ぶカエル”のほうが近いかと思います。昔、体育の授業でこれで競争したような記憶があります。最近はこんなことやらないのでやけに懐かしい感じがいます。

アーメンがジャケ裏にこんなことを書いています。「リープフロッグは勝者も敗者もいないゲームです。誰もがその中で楽しいです。私は人生においてこのアプローチが好きです。そして音楽においても。」と、なるほどね。勝ち負けではなく参加して皆で楽しくということなのでしょうね。そういう気持ちも分かります。私は意外と勝ち負けが好きかも(笑)? ブログをやっていても色んな意味で勝ったとか負けたとか意識しますよ。

アーメン・ドネリアンといえば、普通のジャズ・ファンにはレア盤『トリオ87』が思い浮かんでくるんでしょうね。欧州系マイナー・ピアノ・トリオです。私はたまたまその5年後に録音された、当時の注目アルト・サックス奏者である故トーマス・チェイピンとの『カルテット・ランゲージ』(発売は2003年、廃盤)で初めてこの人を聴いたので、イメージが異なっています。このアルバムで熱い演奏を繰り広げていたんです。好きなアルバム。

『カルテット・ランゲージ』はブログで紹介済み⇒これはガッツがあります。

そんなドネリアンがやる現代ニューヨークジャズが今日のアルバム。私にはとっては至って馴染みやすく聴きやすいジャズになっています。ドネリアンはニューヨーク生まれなのですが両親はアルメニア系だそうで、そのせいなのか曲や演奏に東欧系エスニック風味と哀愁が漂っていていい感じです。バラード演奏なんかは結構安心感があります。

ドネリアンの7曲とモマースの1曲の全8曲収録。それぞれなかなか良い曲です。アンサンブルも大事にしつつ各人のソロをきちんと聴かせる構成なので、聴きどころは分かりやすいんじゃないかと思います。今時フレージングでテナーを熱く吹くモマース、カート・ローゼンウィンケル系列の浮遊感漂うフレージングのギターを弾くモレノ、緩急自在で煽りどころを心得たキレとパワーのドラミングをするソーリー、堅実ベーシストのジョンソン。

ドネリアンのジャズを皆で手際よく奏でているように思います。そしてクオリティーは高いです。ドネリアンのエスニック性が無機的なジャズに陥ることを避けていますし、それほど複雑なビートをやっていないのも馴染みやすさにつながっているように思います。私のお気に入り曲は『カルテット・ランゲージ』でもやっていた《メキシコ》。哀愁とスピリチュアルな雰囲気に溢れているところが好きです。

それほど構えなくても聴ける現代ニューヨークジャズ。いい感じですよ。

アルバム名:『Leapfrog』
メンバー:
Armen Donelian (p)
Marc Mommaas (ts)
Mike Moreno (g)
Dean Johnson (b)
Tyshawn Sorey (ds)

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