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今日も思い出の曲

昨日はラジオの深夜放送から思い出の曲を紹介しましたが、今日も同様の曲を紹介します。今回もやっぱりニッポン放送の番組から。番組名は「ザ・パンチ・パンチ・パンチ」。この番組のスポンサーは平凡出版でした。番組前後に雑誌「平凡パンチ」のCMが入るのですが、そのCMのB.G.M.曲です。

「ザ・パンチ・パンチ・パンチ」にはパンチガールという女性パーソナリティがいて、私が聴いていた頃にデビュー前の松田聖子がいました。翌年、NHKの歌番組「レッツゴーヤング」にその松田聖子が登場し、歌手デビューしたので当時驚いたのを鮮明に覚えています。

P117 その曲はリー・リトナー&ジェントル・ソウツ『ジェントル・ソウツ』(1977年rec JVC)に入っています。メンバーは、リー・リトナー(g)、アーニー・ワッツ(reeds)、デイヴ・グルーシン(key)A面、パトリース・ラッシェン(key)B面、アンソニー・ジャクソン(b)、ハーヴィー・メイソン(ds)、スティーヴ・フォアマン(per)です。上記のB.G.M.曲は《キャプテン・カリブ》です。

ラジオを聴いていた当時はもちろん誰の曲かなんて知りませんでした。それから10年以上経ち、このレコードを買って気づいたのです。これも最初に聴いた時、”アレッ”と思い、徐々に記憶が蘇ってきました。当時はこの手のフュージョンがたくさんテレビやラジオのB.G.M.に使われていたので、特に珍しいことでもないでしょう。

ちなみに「ザ・パンチ・パンチ・パンチ」と「キャプテン・カリブ」で検索すると、キャッシュに ”アール・クルー「キャプテン・カリブ」” と書かれていて、当時のB..G.M.にたくさん使われていたアール・クルーとこの曲が誤ってリンクされているのかと思ったら・・・。これっ、アール・クルーの方が先に録音しているんですね!ラジオのB.G.M.はアール・クルーの曲のほうなのでしょう。

YouTubeにアール・クルーのバージョンがありましたので貼っておきます。

もともとデイヴ・グルーシンの曲なので、『ジェントル・ソウツ』でもそれをやったのでしょう。それはそれとして。

この『ジェントル・ソウツ』はダイレクト・カット・レコード(ディスク)だという話もしたかったのです。ダイレクト・カットというのは、演奏しているのをミキシングして直接ラッカー盤(レコードの大元)にカッティングしてしまうことです。普通の録音では一旦マルチトラックのテープに録音して、そのテープをミキシングしてマスターテープを作ってからラッカー盤にカッティングします。この一旦テープに録ってからミキシングという行程を省くことで、鮮度が高い音がレコードに刻まれることになります。

テープに録音する場合のようにベースだけ録り直すとかできないので、演奏者は失敗が許されず緊張を強いられことになります。緊張を強いられるのは演奏者だけでなく、ラッカー盤にカッティングするカッティングエンジニアにも言えるわけです。カッティングエンジニアは実は音溝と音溝の間隔とかを調整しながらやっているからです。演奏の音の大きさを予測しながら音溝と音溝が干渉しないように最適化してカットしていきます。この失敗を許されないというところが生産性を欠くので、ダイレクト・カット・レコードは多くありません。だから希少性があります。

パソコンを使ったデジタルお気軽編集作業とは対極に位置するのがダイレクト・カット。ダイレクト・カットの音は、アナログならではの芯があるもので、クリアでありながら非常に耳触りがいいです。このニュアンスはデジタルでは出ません。一度聴けばその良さは実感してもらえると思います。まっ、それにはレコードプレーヤー&カートリッジとファノイコライザーにそれなりのお金を投入しないといけないので、簡単なことではないのですが・・・。

このアルバムの演奏、なかなか濃いです。80年代の洗練された”サラサラ”フュージョンとは違う粘りとコクがあります。アンソニー&ハービーの腰の据わったリズムの上に、尖ったジャジーなソロがのっていてカッコイイですよ。アニー・ワッツの演歌的コブシが聴いたサックスもちょっと野暮ったいのがいい(笑)。リトナーのギターも浮ついていないです。このコクは70年代ならではですよね。私が一番好きな曲はハービー・ハンコックの《ジェントル・ソウツ》です。

音質という点ではレコードと別物ですがCDも出ています。

レコードに収められているテイクはこちらのようです。
たぶんレコードからマスターテープを起こしてCD化したんでしょう。
音質的には”鮮度”という点で語る意味はないと思いますが、
演奏にスポットを当てれば意味はあります。

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