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このトランペットが耳に残っていました。

今日は私のような年代の人には懐かしい話です。

中学生に入った頃、私はラジオの深夜放送を聴くようになりました。テスト勉強の息抜きとかその他諸々ですね。記憶に強く残っている番組は何と言っても「鶴光のオールナイトニッポン」。この番組は土曜日の深夜なので気兼ねなく聴くことができました。思春期の子供にとってはエロネタが楽しい番組でした(笑)。高校に入ってからは「たけしのオールナイトニッポン」や「南こうせつのオールナイトニッポン」もよく聴きましたね。さて、そんな深夜番組で聴いたテーマ曲が耳に残っていたりします。今日紹介するアルバムにその曲が入っていたのです。

P116 ナット・アダレイ『リトル・ビッグ・ホーン』(1963年rec. RIVERSIDE)です。メンバーは、ナット・アダレイ(tp)、ケニー・バレル(g)、ジム・ホール(g)、ジュニア・マンス(p)、ボブ・クランショウ(b)、ミッキー・ロッカー(ds)です。説明不良だとは思いますが、ナットはキャノンボール・アダレイの弟さんですね。このアルバムは最初日本盤を買ったのですが、内容が気に入ってオリジナル盤に買い替えてしまいました。ステレオ盤なので大して高くありませんでした。

このアルバムのA面冒頭のトランペット”パッパ、ラッパラー”を聴いた時、一挙に気持ちが学生時代にタイムトラベル。記憶が蘇ってきたのです。「これ、昔ラジオでよくきいたよな~。」と。だんだん頭の中の霧が晴れてゆき、思い出しましたよ。ニッポン放送でやっていた「夜のドラマハウス」のテーマ曲だったのです。このアルバムを買った時は、まだネット検索が容易にできる頃ではなかったので確信は持てなかったのですが、今日このブログを書くにあたって検索したら正解でした。

そしてYouTubeにはこの番組の音声がUPされていました。
いやはや、凄い時代になったものです。

そしてエンディング・テーマはこのアルバムA面2曲目の《フー・フー》です。
非常に懐かしいです。番組担当者はジャズが好きだったんでしょうかね~。

このアルバムは懐かしいだけでなく、何とも言えない独特な雰囲気を湛えているのがいいんです。ナットのブルージーでストレイトなトランペットがまずいいんですよね。確かに夜の雰囲気をたたえています。ちょっと野暮ったいところがあるのも私的には◎。ジャズのマイナー感満載ですから。ナットの書く曲もかなりいいです。

そしてバックが良いのですよ。ギターはジム・ホールとケニー・バレルが曲によって入れ替わって弾いています。両者ホーンライクで良く歌うブルージーなギター。何の細工もないけれど、こういうブルージーなギターがナットのトランペットと曲にとてもマッチしています。ピアノのジュニア・マンスがこれまた良くマッチしています。マンスの良さもブルージーなところですから、共演者がブルージーで括れてしまうところが良いのでしょう。

ベースとドラムはどうなのよ? はいっ、ジュニア・マンス・トリオ(マンスpiano; ボブ・クランショウbass; ミッキー・ロッカーdrums)と表記されているくらいですから、3人のコンビネーションは抜群。気持の良い4ビートと8ビートを生み出しています。

冒頭のトランペット、2曲目のどことなくとぼけた雰囲気のジャズロック。私は好きです。そしてA面3曲目《ロンリネス》が最高なのですよ。タイトルどおりの淡々とした寂しさぶりが心に染み込んできます。ナット、バレルのソロ、共にいい味を出してますよね。最高じゃありませんか。4曲目のタイトル曲はミュートでマイルスように軽快に歌っているので、前曲とのコントラストが絶妙です。

B面1曲目《ハーフ・タイム》はマーチで始まります。途中から4ビートになって快調に展開。2曲目《ブロードウェイ・レディー》はタイトルどおり華やかで楽しげです。曲の良さをそのままに、マンス、アダレイ、ホールのソロも溌剌としてドライビング感抜群。気分は上々。3曲目《ローズ・フォー・ユア・ピロー》、”バラを君の枕元に”と訳せば良いんでしょうか?優しく甘いバラード演奏は素敵です。ラスト《ハッスル・ウィズ・ラッセル》、アレッ、これ《フー・フー》と同じ曲じゃないですか。ソロの順番が違うだけですね。

ナット・アダレイというと『ワーク・ソング』が有名なので、その陰に隠れてこのアルバムはあまり話題になりませんが、良いアルバムだと思います。

アルバム名:『Little Big Horn』
メンバー:
Nat Adderley(tp)
Kenny Burrell(g)
Jim Hall(g)
Junior Mance(p)
Bob Cranshaw(b)
Micky Roker(ds)

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