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2011年9月

たまにはジャズボーカルも聴きます。

ほとんどジャズ・ボーカルは聴きませんが、一応定番ものは少しずつ買って聴くようにしています。一方、最近の美人女性ジャズ・ボーカルはほとんど聴きません。で、この前買ってきたのがこれ。

P62 カーメン・マクレー『ザ・グレイト・アメリカン・ソングブック』(1972年rec. ATLANTIC)です。メンバーは、カーメン・マクレー(vo,p)、ジョー・パス(g)、ジミー・ロウルス(p)、チャック・ドマニコ(b)、チャック・フローレス(ds)です。2曲でカーメンがピアノを弾いています。

これはディスクユニオンJazzTOKYOで買いました。この中古レコードは安いんですよ。いつも安く売られているので買おうと思いつつ、また後でいいやと思って何年かが過ぎ去ってしまいました(笑)。前回上京した折にとうとう買いました。¥300也。2枚組みの盤質Aですよ。何でこんなに安すいんでしょう。不人気盤なんでしょうね。

麗しいジャケットやらなんやらで一部のマニア間で高値がつくレコードがある一方、こういうまっとうな定番レコードが軽視されてしまう今日この頃。そういえば誰かが「エラ、サラ、カーメンがジャズ・ボーカルとして持てはやされるが聴きたくない。」とか言ってましたね(笑)。女性ジャズ・ボーカルって何なんでしょう?現代ジャズ需要の歪みのひとつなんでしょう。

このアルバムはクラブ「ダンテ」でのライブ録音です。歌の間に軽いトークがあって、とても和やかな良い雰囲気が漂っています。王道ジャズボーカルだと思います。こんな風に小粋にジャズを歌えるカーメン、私は格好いいと思います。

バックもいいですよね。ジョー・パスだけをバックに歌を歌う曲もあるのですがこれがまた何とも粋です。自身も渋い歌を歌うジミー・ロウルスが心得た歌伴ピアノを弾いています。こんなライブを観てみたいものです。バーボンでもゆっくり傾けながら聴けば最高でしょう。ジャズのエンターテインメント性とアート性が上手く両立しています。

レコードプレーヤーを持っているならこのアルバムは買いです。
日本盤中古レコードはとにかく安いです。

Amazonのレビューに”「歌」とは思わない。”なんて酷評している方がいますね。
人それぞれだと思います。

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これを読まねばいかんのでした。

中山康樹さんのヒップホップ本の告知がすっかり遅れてしまいました。

ちなみに告知をしてくれをと中山さんに頼まれてなどいません(笑)。

興味があるから告知するだけです。

基本的に私がすることは私が興味を持ったからです。当り前のことですが。

ジャズ喫茶「いーぐる」で行われた

中山さんによる「ジャズ・ヒップホップ学習会」に全て参加したのも、

この本を読むための予備学習でした。

よく行く本屋さんには置いてなかったのでAmazonにて入手。

この書店はそこそこ大きいのに最近はジャズ本コーナーを縮小傾向。

地方に住んでいるとジャズ本を入手する機会さえ少なくなってしまいます。

ネット通販をやっていれば全然問題ないですけどね。

今度岡島デパートに「ジュンク堂書店」がやってきます。

県内随一の売り場面積だとか。

話が横道へそれてしまいました。

で、この本、最初をちらりと読んだ感じではかなりお試し感が漂ってます。

ここにはある結論が提示されているんでしょうが、

それで「はい、一件落着。」とはならないと思います。

いろんな思考のネタがばらまかれているのだろうと思います。

さて、この本を読んだ方々からリアクションはあるのか?

私はそこがかなり気になります。

今のジャズ界、元気ないですからね(笑)。

いつものとおり私は遅読ですから、いつになったら読み終えるか分りません。

でも読み終わったらこのブログに感想を書きます。

このブログを読んでいるあなた!

知的好奇心をくすぐる内容だろうと思います。

是非ご一読を。

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硬派ライブ演奏の中にメラの思いが見えてくる。

今日は関連聴きの1枚。しばらく前に紹介した新譜 『トゥリー・オブ・ライフ』 が良かったので以前のアルバムも聴いてみたくなって買いました。

P61 フランシスコ・メラ『シリオ』(2007年rec. Half Note)です。メンバーは、フランシスコ・メラ(ds,vo)、ジェイソン・モラン(p)、ラリー・グレナディア(b)、マーク・ターナー(ts)、リオーネル・ルエケ(g,vo)です。錚々たるメンツが集合しています。ブルーノートNYでのライブ録音。ジャケットの絵はちょっと怖いのですが(笑)、メラが書いたシリオ(お父さん)の横顔のようです。

ライナーノーツによると、アルバム・タイトル曲《シリオ》はこのプロジェクトが始まる少し前に亡くなったフランシスコのお父さんの名前だそうで、アルバム中の曲《マリア》はお母さんの名前、《ウリク・メラ》の”ウリク”はフランシスコの最初の子供の名前だそうです。このアルバムはお父さんに捧げられていて、家族への愛などもテーマとして含まれているようです。

ライナーを読まない段階で聴いた感想は、正に現代ニューヨークの硬派な音だと思いました。テナーのターナー、ギターのルエケ、ピアノのモランがそのテクニックや現代風個性を生かした演奏を展開するライブが繰り広げられているからです。特に1曲目《ティエラ・アンド・フェーゴ(大地と炎)》は、6/8拍子のパーカッシブなラテン系ドラミング(リズム)の上で、ターナー独特のずり上がりつつ浮遊するテナーとルエケのシンセのようなエフェクト・ギターが全面に押し出されていてその感を強くしました。

お父さんの名前をつけた曲《シリオ》も自由度が高い展開の曲で結構尖っています。途中ちょっと優しい感じにもなりますがどちらかと言えばミステリアス。その後も不穏な展開が続きます。かなりアートな曲。お父さんがフランシスコにアートとミュージックを紹介してくれたそうで、この曲はメラの”アート(芸術)”を表現しているんだろうと思います。その内容は硬派。父の名前を冠して安易に情緒的な演奏をしないところがメラなのです。

続くお母さんの名前の曲《マリア》はさすがに優しくメロディアスなワルツ曲になっています。前曲との対比がいいです。この曲ではモランのピアノが大活躍、美しいんですが微妙に影みたいなものを含ませるのがモランらしいところ。この曲もそうですが、グレナディアのベースがなかなか強靭に響く演奏が多いです。このベースラインなどはマイルス黄金クインテット時代のロン・カーターを思わせます。グレナディアのベースは意外とそのあたりを参照しているのではないかと思います。

《Pequena Serenata de Urna》(シルビオ・ロドリゲスの曲)はメラの小粋なヴォーカルが軽く入り、ルエケのスパニッシュなギターがフィーチャされます。短い曲で次の曲へのイントロのような感じです。続く《べネス》はルエケの曲なのでルエケが大活躍。根っこはパット・メセニーに繋がるカントリー/フォークで、そこにスパニッシュなフレイバーが薫っているように思います。これもワルツ曲。ドラムソロは6/8拍子?このアルバムは3拍子系の曲が多いですが、メラのドラミングはこういうリズムで良さを発揮するように感じます。

息子の名前の曲《ウリク・メラ》は頭のルエケとメラのヴォーカルが面白い効果を出しています。自然志向の開放的な雰囲気の曲で、背後にはアフリカの大地と自然が見えてくるような感じがします。メラの息子への優しい眼差しと子供の力強い生命力を曲から感じとれますね。ラストの《アフロ・サン》は現代的な響きが戻ってNY。テクニカルな曲。これは現代NYに生きる”アフロの息子”である自分達の立ち位置を示しているのではないでしょうか。

上記で作曲者を示した2曲以外はメラが作曲しています。コンポーザーとしての才能はあるように感じます。ドラム・ソロもありますが、それは曲の流れの一部を越えるものではありません。メラはトータルな音楽を作っていくタイプのドラマーです。ドラミングそのものについて言えば、元気が良いのが基本で、繊細に追い込んでいくタイプではないように思います。

最初は単に現代NYのライブだと思って聴いていたんですが、ライナーノーツを読んでからはメラの思いが見えて来るようで楽しく聴けました。どことなく暗さがあるのは2007年だからでしょうか。新作『トゥリー・オブ・ライフ』はもっと明るい感じで多彩です。それは9.11から10年経とうとしているので、NYに住む人の心から暗さ減ってきた故ではないかと私は今考えつつあります。

このアルバムはメラの意図の下メンバーそれぞれがしっかり役割を果たしたなかなか良いライブを収めたアルバムだと思いました。

アルバム名:『cirio』
メンバー:
Francisco Mela(ds, vo)
Jason Moran(p)
Larry Grenadier(b)
Mark Turner(ts)
Lionel Loueke(g, vo)

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とうとう300Bアンプを作り直してしまいました。

前から作り直したくてしょうがなかった真空管300Bアンプ。とうとう作り直してしまいました。作り直す前のやつはこいつです。

P198

一番気になっていたのは電源トランスの電流容量。定格ギリギリで使っていました。気になっていたのはそれだけではなく、内部の配線や部品配置も不満でした。このアンプはいくつかの真空管を使って、成り行きで仕様を小変更しつつ組み立ててきたからです。とても中途半端なものでした。

今回は最初から仕様と回路を決めて製作。シャーシは前に一度作った後に解体して保管していたものを使用。今回電源トランスとチョークコイルは前回と違うものを採用したため、少し穴位置を変更して開け直しました。電源トランスと抵抗の数個以外は手持ちの部品を流用。前に作ったアンプ解体後に保管していたブラックゲートのオーディオ用高級コンデンサも今回は使用しました。

こんなアンプに仕上がりました。

P59

私としてはバランスの良いカッコいいデザインになったと悦に入っています。

回路は雑誌「管球王国Vol.21」のマイ・ハンディクラフトの上杉アンプのものを流用。その上杉佳朗さんは昨年12月にお亡くなりになってしまいました。合掌。増幅部はほとんどそのままで電源回路は若干変更してあります。特に300Bのフィラメントは直流点火にして、武末流のトランジスタによるリップルフィルターを入れてあります。前段は12AU7を使っています。この真空管はストックしているものが3組あり、これまで使用するアンプがなかったのですが、今回晴れて使用することになりました。

P60

アンプの内部配線はいつものようにアース母線方式です。左側のフィラメント用リップルフィルター部以外は比較的すっきり整理されていて、メンテナンスをやりやすいようになっています。

今回はかなり容量の大きいトランスを使用しました。これによってB電源の電圧UPを狙ったのはいいのですが、今度は電解コンデンサーの電圧容量がギリギリとなってしまい、結局電源トランスのB電圧のタップをひとつ下げて(360V)使うことになりました。自己バイアス(350V、72mA)ということもあり最大出力は7W(クリッピングレベル)。まあ、これで不足というわけではないので良しとします。

B電圧とヒーター電圧は現物合わせということで、抵抗を何度が微調整しつつ仕上げました。NFBは約-8.5dBです。ノイズはかなり低く抑えることができました。直熱真空管でこのレベルに抑えられればかなり優秀です。スピーカーに耳を近づけてもほぼ無音。少々のハムノイズは気にしない方もいらっしゃるようですが、私はエンジニアとして自作とはいえ一応工業製品ですので一定の性能は持たせたいのです。

最初からなかなか良い感じで鳴ってくれています。気のせいでしょうがウエスタンエレクトリック300Bという真空管、やっぱり風格がある音を奏でているような気がします(笑)。良い具合に出来上がったので気分はスッキリ!

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彼ら独特の世界を醸し出しています。

今日は新譜を紹介します。またまたこんなマイナーなアルバムを買ってしまいました。私はこういうのが好きなんです(笑)。

P58 ジェリー・ヘミングウェイ・クインテット『リプタイド』(2009年rec. clean feed)です。メンバーは、オスカー・ノリエガ(as,cl,b-cl)、エラリー・エスケリン(ts)、テレンス・マクマナス(g)、カーミット・ドリスコル(ac-b,el-b)、ジェリー・ヘミングウェイ(ds,harmonica)です。このクリーン・フィード・レーベルはニューヨークのアングラ系フリー・ジャズのアルバムをたくさん出しています。面白いものが多いので私は注目していますが、世間一般的には認知度は低く”知る人ぞ知る”レーベルなのでしょう。

このアルバムをなぜ買ったかと言えば、いつものディスクユニオン・ホームページの新譜コーナーで見つけたからですが、前に買ったこの人のアルバムが面白かったから買う気になりました。そのアルバムについては 「カッコいい大人のフリー・ジャズ?」 をご覧下さい。ヘミングウェイのバンドはなかなか渋いのです。

今回のメンバーもなかなか渋いです。オスカー・ノリエガとエラリー・エスケリンは藤井郷子オーケストラのメンバーですね。カーミット・ドリスコルの昨年出た新譜は以前紹介 「独特の風味を放つコンテンポラリー系」 しましたがなかなか良かったです。ビル・フリゼールのバンドでベースを弾いていた人です。ギターのマクマナスは初めて聴いたかも。一癖ある人達だと思います。

独特の雰囲気を醸し出していますね。このサウンドの屈折感とアングラ感が私にとっては無性にジャズなのです。これは難しくないですし極度に暗いところもないので、現代ニューヨークなサウンドを聴いてみようかという人にもお薦めできるのではないかと思います。全体を通して聴くとむしろ楽しい感じです。この雰囲気を感じ取ってほしいですね。

現代性ということでアドリブよりは構成重視だと思います。まず楽曲があり、そこにアドリブも含め各メンバーの個性を加味しながらサウンドを作りあげています。全曲をドラマーのヘミングウェイが作曲。今はドラマーでありながら優れたコンポーザーという人がたくさんいます。最近は全体を見渡せるドラマーが新しいサウンド作りに重要な役割を占めていると思えてきます。

2人のサックス奏者の役割も比較的はっきりしていて、主にソロをとるのがエスケリンで、ノリエガはエスケリンとのアンサンブルや掛け合いなどをこなしています。ギターは基本的にはサウンド・エフェクトとして機能しつつ、中にはロック演奏をするものもあります。サウンド・エフェクトという意味ではやっぱりキーボードよりギターのほうが現代性を感じさせ、幅広く対応できるように感じます。特に音響系の演奏ではギターでしょう。

ドリスコルは相変わらずアコースティック・ベースとエレクトリック・ベースを弾き分けていますね。4ビート系でアコースティック、ファンク系変拍子ではエレクトリックです。ベースによってサウンドのベースの雰囲気を変えるのはなかなか効果的です。ドラムは色々なリズムを自在にこなすフレキシブルなもの。現代のパーカッション的ドラミングです。ソロもあまりとらずサウンドの構築のほうに力を入れています。

2ホーンのアンサンブルがメインのもの、複雑なビートのロック系ファンク、音数少なめの音響系フリー、ギターが生きるカントリー系、2ホーンが陽気に絡む楽しいスカ風(実はこれがオーネット・コールマンのプライム・タイム・バンドが志向していたファンクに近かったりして懐かしい)など色々なサウンドが楽しめます。こういう色々な要素が渾然一体となっているのが正に現代ジャズなのです。

こういう味はこの人達にしか出せない世界です。今のジャズも面白いものはあるんですけどね。ジャーナリズムに乗らないだけです。

アルバム名:『Riptide』
メンバー:
Oscar Noriega (as)
Ellerry Eskelin (ts)
Terrence McManus (g)
Kermit Driscoll (b)
Gerry Hemingway (d)

これはディスクユニオンの店頭で買ったほうが安いですね。
Amazonではまだ予約です。

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マイルスファン必見の番組!

こっ、これは絶対見なければいかんのだっ!
NHKでマイルスの特集が放送されます。

”ジャズの帝王 ~マイルス・デイビス没後20年~”

番組内容はコチラ:http://www.nhk.or.jp/archives/nhk-archives/
これは録画しないといかん。
9月25日(日)午後1時50分~3時00分(70分)も見るのですが、

それよりむしろこっちが、必、必、必見!

特別番組「マイルス・デイビス・イン・トーキョー1973」
10月1日(土)総合 午前1:40~2:40(9月30日深夜)

これは絶対に録画すべし!
この番組ですよ。
YouTubeにUPされていたのを私はしっかり落としておきました(笑)。
これの高画質版です。
どん帳が上がる前に演奏が始まるのが見られます。
懐かしい字体の字幕ロールは出るのかな?

P56

1973年の厚生年金ホールでのライブ。
この時マイルスは47歳。
今の私(48歳)の一つ下。ってことは、アガパンの時は49歳。
う~む、私は来年アガパンに匹敵する仕事が出来るのでしょうか?
出来るわけないですね。
菊地成孔さんは私と同期なので、来年はプレッシャーがかかるのかも?(笑)
前年に自動車事故で再起不能と言われたのに見事にカムバック。

P57

メンバーは、

トランペット マイルス・デイビス
サックス デビッド・リーブマン
パーカッション ジェームス・フォアマン・ムトゥーメ
ドラムス アロイシャス・タイロン・フォスター
ベース  マイケル・アール・ヘンダーソン
ギター レジィナルド・グラント・ルーカス
ギター ピーター・コージー

とロールが出ます。

この時のブート音源は持っています。
『アンリーチャブル・ステーション』ではなく『ブラック・サテン』ですけどね。

P167

そして当時のチケットも持っています。
『オン・ザ・コーナー』の中古LPを買ったら中に入っていました。
本当は九重奏団で来るはずだったのに、来日前に七重奏団に。

P148

TV放映されたのは6月20日のコンサートで、このチケットは6月22日です。
お宝でしょ!

ということで番組が待ち遠しい私なのであります。

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これはレーベル1作目のアルバムです。

ネットがおかしくなっていて、書いた記事が吹っ飛びました(涙)。
書き直しをよぎなくされました。クソ~ッ、頭にキタ~ッ(笑)!

台風が去り今夜はすっかり涼しくなりました。
今日紹介するのは先日買った中古CDです。

P54 ヨナス・カルハマー・カルテットの『ソルト』(2000年rec. moserobie Music Production)です。メンバーは、ヨナス・カルハマー(ts)、トルビヨルン・グルツ(p)、トルビヨルン・セッテベリ(b)、ヨナス・ホルガーソン(ds)です。ヨナスが2人にトルビヨルンが2人、面白いです。CD番号はM.M.P.CD001。ということは本レーベルの1作目ということになります。録音からもう11年経ちます。

私が買ったのは2002年の再プレス盤。ジャケットの内側には、カルハマーが「このCDが最初にリリースされてから2年経ちます。それにより私はお金持ちになりました。そのお金はAlandへの旅行に投資したいと考えています。」と書いていて、この人がユニークな人であることをうかがわせます。ご存じのとおりカルハマーはこのレーベルの設立者。こんなことを書くくらいだからこのCDが売れて嬉しかったんでしょうね。

P55 ユニークさはジャケットにも表れていて、ドットを拡大してみるとカルハマー自身の顔写真でした。ジャケット・デザインははっきり言ってだざいですが、インパクトはあるかもしれません。ジャケットからCDを取り外すと”Play It Loud!”(大きい音で再生して!)と書かれているものユニークです。

本アルバムはストックホルムの名店「グレン・ミラー・カフェ」でのライブ録音です。大きい音で再生してライブ感を味わってほしいという意味は分ります。カルハマーのご要望どおり大きい音で聴いてあげて下さいませ。

全曲カルハマーが作曲。演奏自体は王道バップ。フリーキーなテナー吹奏も少しは入っていますが、あくまでバップなのでご安心下さい。ライブならではのラフさがあり、それが演奏を元気の良いものにしています。スタジオで凝った作りをせず、ストレートにジャズを聴かせようとするカルハマーの心意気を感じてあげましょう。

ガッツのあるテナーを吹くカルハマー、バラードよりアップテンポの演奏が似合います。キレの良いピアノを弾くグルツ、元気のあるリズムを繰り出すセッテベリとホルガーソン。4人が一体となってバップを楽しむライブの模様が伝わってくるアルバムです。難しいことを言わずにライブを楽しみましょう。

モーズロビー・レーベル、注目していきたいです。過去のアルバムをもう少し入手しようかと考えています。中古CDは要チェックとすることにします。

アルバム名:『Salut』
メンバー:
JONAS KULLHAMMAR(ts)
TORBJORN GULZ(p)
TORBJORN ZETTERBERG(b)
JONAS HOLGERSSON(ds)

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ジャズ喫茶「GRAUERS」と「ジニアス」

日曜日の東京ブラリ散策の記事の続きです。

神田のジャズ喫茶「GRAUERS」は残念ながら閉まっていましたが、写真を撮ってきたので公開します。場所は神田の三省堂書店ビルの前から明治大学へショートカットする道の途中にあります。明治大学側からこの道に入って、最初の右に入る道の角のビルの2階にあります。
P50 目印は窓に貼られているリバーサイドのレーベル(ラベル)。モンクとウエスですね。右の『ウエス・モンゴメリー・トリオ』は渋谷の「discland JARO」の通販でオリジナル盤を買いました。このことについてはブログにUP済みです。写真左は入口のドア。渋い!
P51

次こそは中に潜入するぞっ!

ということで、「Jazz TOKYO」、「フラッシュディスクランチ」を経て、本日最後の訪問先「ジニアス」へ行くことになりました。「フラッシュディスクランチ」て思いのほか長くレコード漁りをしてしまったため、「ジニアス」に到着したのは8時過ぎです。
P52 入口のドアが開いていました。冷房せずに節電中?中に入るとマスター鈴木さんが優しく微笑みかけて迎えてくれます。和む瞬間です。私はいつも座るスピーカー前のテーブルへ。そしていつものようにエビピラフセットを注文。これがおいしくて好きなんですよね。

本日1発目は?マイク・メリロとマッシモ・ウルバニのデュオで『デュエット・フォー・ヤードバード』。2人がスタンダードを落ち着いた雰囲気で丁寧に演奏していきます。録音が優秀で楽器が良く鳴っているのがわかりました。いい感じの1枚目でした。マスターもかなり久しぶりに聴いたみたいです。マスターによるとお客さんを見てかけるからいつもはこういうのをかけないとか。私くらいですよね。80年代位のヨーロッパマイナーものを喜んで聴くような客は(笑)。

2枚目は『ポーズ、アイ・シンク・アゲイン』。これご存じの方いらっしゃいますか?
P53 この奇抜なジャケットが凄い!これは一度見たら忘れないでしょ。やっているジャズは60年代新主流派の80年前後版という感じでした。ピアノはハービー・ハンコックかも?なんて思いながら1曲聴いたあとでジャケットをチェック。なんと全員イギリス人。ピアノはジョン・テイラーでした。バリトン・サックスはジョン・サーマン。その周辺のイギリス・ジャズマンによる演奏だったのです。これが黒かったりするんですよ。イギリスのジャズマンがいかにアメリカのジャズマンに影響されていたかがハッキリ分かる1枚。何も情報なしにこれを聴いてイギリス人の演奏だと分かるような方は超凄耳!タイトルの哲学っぽさがイギリス?

3枚目は『アフロ・キューバン・バンド』。出だしを聴いたらパーカッションがノリノリでいい感じと思ったのもつかの間、これってひょっとしてクオシモード?とか思えてきて、ノリはいいんですけれど結局それだけっぽいかな・・・。でもマスターがそんなのかけるはずないですし??1994年録音でリーダーをチェックし忘れました。ソプラノ・サックスがデイブ・リーブマン。これはいまいちでした。m(_ _)m

4枚目はNORRIS TURNEY'S ウィス・ヒズ・カルテットの『ビッグ・スウィートン・ブルー』。1993年録音。王道テナー・ワン・ホーン・カルテット。こういうオーソドックスなジャズも悪くないですね。マスターが「これいいでしょう。メンバーがいいし、音もいいんですよ。」っと。「そうですね。いい感じです。」と私。マスターによると、ディスクユニオンで中古CDを時々みかけるらしいのですが安く売られているとかで、「これはいいですよ。」と薦めたいくらいだとのことでした。私が「テナーの人は知りません。」と言ったら、マスターは「70年くらいのエリントン・オーケストラにいたんですよ。」と教えてくれました。なかなか良いサックス奏者のようです。マスターはこの人とか、ハロルド・アシュビーなんかはチェックしているそうです。

こういうのをチェックできるのがマスター鈴木さんなのです。ここに来ると色々勉強になります。今度はノリス・ターネィやハロルド・アシュビーの名を覚えていて、CDハントに臨みたいと思います。

このCDの2曲目で帰りの電車の時刻が迫ってきました。なのでおいとますることに。「もっと聴いていたいのですがごめんなさい。次はもっと早い時間に来ます。」と挨拶して帰路につきました。「ジニアス」に来るとジャズの深さ/広さを痛感します。これだからジャズ聴きはやめられないのです。

楽しい1日でした。

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昨日は東京をブラブラ。

昨日は東京をブルブラしてきました。

一番の目的はレコードを買い取ってもらうことです。ディスクユニオンでレコード買取10%UPキャンペーン中だったからです。レコードのこのキャンペーンはめったにやらないのでこの機会に持っていこうというわけ。その他秋葉原徘徊、久々のジャズ喫茶「ジニアス」参り、古庄紳二郎さんが始めたジャズ喫茶「GRAUERS」へ潜入、なども目的でした。

レコード買取について少々(かなり?)怒っているのです。オリジナル盤を持っていたのに、その買取価格がバカげた値だったからです。不人気盤ではありますがあまりの安さに価格交渉。ユニオンさんボロ儲けじゃないの?販売価格の50%程度で買い取ってますって、そりゃないでしょ。その価格の倍の価格で売るんですか?あなた。最近は値が安くなっているとか、まあそれは分ります。少し上乗せしてもらい、面倒なので売り払ってやりました!いつもならそこでレコードを漁って買うんですが、そのまま買わずにお店を後に。買ってやらないもん(笑)!

CDも買い取ってもらいましたが、こちらはそれなりの価格だったのでそれはそれでGOOD。新着棚を漁ってモーズロビー・レーベルのヨナス・カルハマーの中古CD『ソルト』を買ってきました。新譜も2枚買いました。1枚はAmazonで売っていないクリーンフィードレーベルから出たジェリー・ヘミングウェイの新譜『リプタイド』。もう1枚はお店でかけていたのに釣られて買ってしまったクリス・ディングマンの新譜『ウォーキング・ドリームス』。なかなか渋い買い物ができました。

秋葉原へ。小物を買った後に「クラシックコンポーネンツ」へ向かいました。6V6Gアンプに使う6SL7GTの良いものはないか見に行ったのです。あまり買う気はなかったのに、お店の方と話すうちに買うことになってしまいました。お店の人が強く薦めたのではありませんよ。私の気持ちが勝手にたかぶってしまったんです(笑)。

P48_2 買ってきたのがこれ。6188/6SU7WGT。6SL7GTと同等管とのことでした。こんな球があるなんて知りませんでした。値段が違うものがいくつかあり、違いの説明を受けるうちに買いたくなってしまったのです。高信頼管5691も薦めてきましたが、高いんで軽くいなしました(笑)。ノイズが少ないとか寿命が10万時間とか言ってましたが、誰がアンプを10万時間も使うんでしょうか?過剰品質です。私には必要ありません。まっ、そんな私も5691の中古を買って一時期使っていましたが、Yahooオークションへ(笑)。10万時間もつならまだまだ使ってもらえることでしょう。

あれこれ悩んだあげく結局はそこにあった6188の中で一番高いやつを買っちゃいました。タングソル製、黒色プレート、茶ベースも良い感じです。特性的にはきっとそれほど違わないだろうことはこれまでの経験から分ります。真空管は見た目とかヴィンテージ性とかそういうものにお金を払うものだと私は理解しています。あとは懐具合との相談ですね(笑)。

P49今日は早速アンプに挿して音を出しました。音を出す前には電圧配分を確認。マッチド・ペアを買ったのですが差は大きめかな?まあ価格は単に単価の2倍だから良いです。古い球でμが高い球なのでバラツキもあるでしょう。 音はね~っ、大差はないように感じます。いくぶん高域がスッキリしているかも?これで良いと思います。問題なく音が出ればそれでよし。たぶんもう6SL7GTは買わないと思います。

そこから神田にある古庄紳二郎さんの「GRAUERS」へ。ガーンッ、閉まっていました。ひょっとしたらもっと遅い時間に営業を始めるのかな~?しょうがないから近くのディスクユニオン「Jazz TOKYO」へ。安いレコードを3枚買いました。5枚買うと10%OFFって、最近ユニオンさんもなかなか渋いですな~。ついこの間までは3枚買うと10%OFFだったのに。お店の中を結構ブラブラしてしまいました。

お腹が空いたので喫茶店で軽く食してさてどうしよう?「ジニアス」に行くにはまだ早いような。そこでこれまた久しぶりに下北沢の「フラッシュディスクランチ」へ。私はここが下北で最も下北らしいレコード屋さんだと思っています。お店の中は扇風機だけ。ここは昔からエコです。ここで何を買うかと言えば3枚で¥1,000のロック/ポップス。

久しぶりに来たら1枚¥100でした。で、1枚につき東日本大震災義援金¥100。つまり1枚¥200なわけですが、これって結局はフラッシュディスクランチさんが自腹で¥100払っているようなものですよ。だって1枚¥200って安すぎですから。見切り売りということでこの値段なのですが、これまで私はほぼ問題なく聴けました。この心意気が好き!

ここでレコードを見始めたら全ての箱を見る羽目になってしまいました。それで「ジニアス」行きが遅れてしまったんです。パット・ベネターの『クライムズ・オブ・パッション』、ニール・ダイアモンドの『ユー・ドント・ブリング・ミー・フラワーズ』、ビージーズの『チルドレン・オブ・ザ・ワールド』、バリー・マニロウの『Ⅰ』、リンダ・ロンシュタットの『リビング・イン・ザ・USA』の5枚で¥1,000(義援金¥500)也。行き当たりばったりの適当選択。お釣りに義援金分を一緒に渡してくれて、レジのところにあるビンに自分でそれを入れるシステム。なるほどねっ。

ここのレコードはたとえ¥100でも底抜けにならないようにジャケットの底に敷物が入っています。レコードへの愛情に溢れる「フラッシュディスクランチ」、いいレコード屋さんです。それから壊れかけたようないくつかのスピーカーから大音量で鳴るB.G.M.がまたいい味を出しているんです。ロック、ソウル、ジャズ、カントリー、なんでもありで適当に1曲ずつかかるのですが、これがどれを聴いてもカッコイイ。マジックですね。音もハイファイではないですけれどイイ音としか言いようがありません。マジカルですよね。これは全て店主のレコード(音楽)への愛情(オーラ)の成せる技。こういう世界が大好きな私です。

お店を出て、今度は中野新橋にある、ここも店主のオーラに包まれたジャズ喫茶「ジニアス」へと向かいました。

今日はここまで。「ジニアス」の話はまた明日。お楽しみに!

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2度目の登場。タル・ウィルケンフェルド。

昨夜、タル・ウィルケンフェルド『トランスフォーメーション』を聴いていたら色々思い浮かんできたので書きます。

P32 このアルバムですね。私はタルちゃんが作り出すグルーヴが好きです。細かいことはよく分らないのですが、フィーリングがとても心地よく響きます。

このアルバムを聴いていたら、このトリオって同じような例があることに気付きました。ひろみちゃん(上原さんね)のトリオです。ジャズ・ピアニストにフュージョン・ベーシストにロック・ドラマーの組み合うわせ。

ひろみちゃんが上原ひろみ(p,key)、アンソニー・ジャクソン(el-b)、サイモン・フィリップス(ds)なら、こちらはジェフリー・キーザ(p,key)、タル・ウィルケンフェルド(el-b)、キース・カーロック(ds)なのです。

私って結構この手のコンテンポラリー・ピアノ・トリオが好きであります。で、タルちゃん、キーザ、カーロックのピアノ・トリオが良いと思うのです。ひろみちゃんのトリオのような凄さはないのですが、こちらはもっとしなやかで馴染みが良いです。普通の音楽リスナーにはこちらのトリオの方が受けるのではないかと思います。

このアルバムでは、そんなピアノ・トリオにギターとサックスのフロントが入ります。ギターのウェイン・クランツが入ればロック度が増し、テナーのシーマス・ブレイクが入ればジャズ度が増すという組み合わせの妙が楽しめます。クランツとブレイクが入っている曲はどうなのかと言えば、それは色々な表情が楽しめます。

そういえばカーロックとクランツの組み合わせは昨日紹介したドナルド・フェイゲンの『モーフ・ザ・キャット』にも入っていました。このあたりの人脈がやっているコンテンポラリーな音楽が私は好きです。ジャンル的にどこに入るとかはどうでもよくて、この人達が奏でる音楽のフィーリングがカッコイイと思うのです。

さて、改めてこのアルバムを聴くと《トゥルース・ビー・トールド》の美しさが際立っているように感じます。この曲は好きですね。何度聴いてもGood。そしてベタなフュージョン曲《セレンディピティ》も好きです。この手のテイストはジャズを聴き始めた頃から好んで聴いていたものなんですよね。マーカス・ミラー的スラップやキーザのメカニカルなピアノ・ソロがカッコイイ。

《ザ・リバー・オブ・ライフ》のピアノ・トリオの部分を聴いてひろみちゃんのトリオとの共通性を感じました。キーザが弾くピアノの現代的フレージングはやはりひろみちゃんに接近していますよ。私はこの手のピアノも好きです。

というわけで、このアルバムには私が好きなコンテンポラリーな要素がたくさん詰まっていることが判明いたしました。

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ドナルド・フェイゲンはカッコイイ!

久しぶりにドナルド・フェイゲンのアルバムを聴いたのですが、やっぱりカッコイイですね。この人。特に新しいことをやっているわけではなく、いつものフェイゲンなのですが、この音楽が好きです。

P46 ドナルド・フェイゲン『モーフ・ザ・キャット』(2006年、Reprise Records/ワーナー)です。出た時に買ったのではなく、一昨年だったかな?「そういえば最新作を買ってなかったっけ。」と気付いて買った1枚です。

この人のアルバムは『ナイトフライ』に尽きるわけですが、社会人になったばかりの頃、会社の先輩に教えてもらってから、もう20年以上愛聴し続けているアルバムです。何度聴いても良いから困ったものです。別に困らないか(笑)。

そしてこのアルバムですが基本は変わりません。でもそれが良いんですよね。「何が好きか?」ってたずねられれば、やっぱり何をおいても「曲がイイ。」と答えます。この人独特の転調でしょうかね。時々曲の途中で”フワッ”と抜けるような瞬間がやってくるのですが、その瞬間に私はあの世にもっていかれちゃいます。快感!

洒落たアレンジもいいですね。ジャズミュージシャンとかをさりげなく使って上質感を演出。このアルバムにも、ドラマーのキース・カーロック、ベーシストのフレディ・ワシントン、ギタリストのウェイン・クランツ、トランペッターのマーヴィン・スタム、テナーマンのウォルト・ワイスコフなんてジャズ/フュージョン系の人達が名を連ねでいて、伴奏やソロなどに良い味をだしています。

それから都会の夜を感じさせる雰囲気が大好きです。これって首都高速をクルージング(渋滞に嵌らなければですが)する時にB.G.M.にすると最高です。都会のネオンが似合います。それから大人の音楽なんですよね。アダルトなムード。これを聴けば気分はダンディーな紳士であり、エレガントな淑女なのです。これを聴いている自分に酔っちゃう(笑)。

メロディーに気をとられがちですが、実はグルーヴ感も最高です。ミディアム・テンポが多いのですが、自然と体を揺らしたくなるような快適グルーヴに溢れています。シンプルなベースにドラムでありながら、これはやっぱり並の人には出せないものがあります。私は特にワシントンのベースがイイと思います。

基本中の基本だと思いますが、良いメロディーに良いグルーヴ。この2つをカッチリ押さえているからこそ、フェイゲンの音楽は最高なのです。

こちらはマスト・アイテム。

私は日本盤CDと輸入盤レコードを持っています。ジャケットが最高っす!

P47

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心地よいトロンボーンの調べに酔う

寺島靖国さん著「新しいJAZZを聴け!」を読んで買った1枚。

P45 ヴィットール・サントス『Sem Compromisso』(1996年rec. LEBRON RECORDS)です。メンバーは、ヴィットール・サントス(tb)、マルシオ・リカルド(p)、フェルナンド・クラーク(g)、リップ・lクラーク(b)、カッシオ・クナ(ds)です。ブラジルのミュージシャンによるジャズ・サンバ/ボサノバ集という感じのアルバム。

いきなりですが。この人、何となく若い頃の私に似ているような、いないような(笑)。あごはこんなに長くないですが、目鼻口の密集感がそれっぽいのです。髪の毛を真ん中分けしているのもそれっぽい。ちなみに私は今年なくなったゴルファーのセべ・バレステロスや太川陽介や何と国生さゆりに似ていると言われたことがあります。3人並べてみると共通項があるのか???話が横道にそれ過ぎですね。m(_ _)m

さて、このアルバム、何が良いかと言えば、それはもう円やかに優しくフワリと鳴るトロンボーン!聴いているうちに夢見心地になります。硬派なジャズばかり聴いていると、こんな優しい音楽を聴きたくなったりします。曲も美メロばかり、寺島さんが大好きな曲《エスターテ》がヴァージョン違いで2曲入っています。

ピアノもギターもトロンボーンを盛りたてて心地よく鳴っています。スムースで軽やかなサンバ/ボサノバのビートも聴きどころですね。とにかく心地良いという言葉しか見つかりません。難しいことは言いっこなしということでお願いします。

どんなシチュエーションが似合うかと言えば、真夏の昼下がり。まどろみながら聴くこのトロンボーンは最高なのではないかと思います。キンキンに冷えたビールがあればなお良し。それとも静かな浜辺の夕暮れ、トロピカルジュースでも飲みながら、何も考えずにトロンボーンの調べに身を委ねれば最高でしょう。

特に色々説明する必要はないと思える分りやすいアルバム。

突然ですが、
”寒っ” ”暑っ” ”すごっ” ”短っ” ”デカっ”、
私は違和感がありません。

アルバム名:『Sem Compromisso』
メンバー:
Vittor Santos(tb)
Marsio Ricardo(p)
Fernando Clark(g)
Lipe Clark(b)
Cassio Cunha(ds)

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真空管アンプ自作に関する悲しい状況

今日はオーディオネタです。

6V6プッシュプルアンプを製作してから、私の中では真空管アンプ自作のプチマイブームが来ています。6V6アンプはその後順調にエージングが進み、具合良く音を鳴らしてくれるようになりました。色々な思惑がありチョークコイルを手持ちの別のものに載せ換えて今に至っています。

P44 ちょっとした問題も発見。チョークコイルを載せ換えた際に、再度各部の電圧を測ったら、NEC製6SL7GTの電圧配分がおかしいことが分りました。増幅においては一応機能しているのですが、かなりズレているのでちょっと気分が良くありません。なのでこいつはボツにすることにしました。今はフィリプスECG製のものに戻しました。これで6SL7GTの予備球はなくなってしまったわけで、安くて良さそうなものを入手しておきたい気分になっています。

さて、更に私の悪だくみは展開しています。前から懸案だった300Bシングルアンプの組み直しです。実は前に使っていた遊休中のシャーシがあるので、そちらに組み直そうとしています。電源トランスとチョークコイルを変更したいので、追加のシャーシ加工は必要です。そんなわけで、上京した際に秋葉原へ行っては足りない部品とかを買っています。

前々回上京した時は、秋葉原へ行って300Bのカソードバイアス抵抗:DALE(など)の1kΩ/10Wのシリコンコート巻き線抵抗を探して何件かお店を回りました。なぜか1kΩだけがどこのお店にもないのです。何件か目のお店に入った時のことです。軽くお店の中を見渡した後、私と店主の間にこんな会話が交わされました。

私 「1kΩ、10Wの巻き線抵抗ありませんか?」
店主 「家にはありません。そういう抵抗ならXX無線に行けばありますよ。」
私 「そこら辺の店に行ったんですが1kΩはどこにもないんですよ。」
店主 「まとまったオーダーでもないと今は作りませんからね。」
私 「そうですか。よく使う値だと思うんですけど。」
店主 「今はアンプを作る人がいないんですよ。皆真空管を挿しかえるだけです。」
私 「そうなんですか?数年前は自作する人は結構いたように思うんですが?」
店主 「最近はいませんね。」
私 「寂しいですね。」
店主 「・・・・・」

2人の間に重い空気が流れました。そういえば節電のために照明がいくつか消してあり、お店の中は暗かったのです。それにお店には私以外お客さんがいません。土曜日の2時半頃、数年前ならな何人かお客さんが居ても良い時間帯です。「これはやばい。」というわけで私はそそくさと退散。お店を出た私は寂しい気持ちになりました。

う~む、最近は真空管アンプを自作する人がいなくなったんですね。確かに他の真空管店に入った時もお客さんがいないお店のほうが多かったです。長引く不景気+東日本大震災の影響もあるのでしょう。秋葉原の真空管関連のお店はだいぶお寒い状況のようです。私みたいに真空管アンプを自作する人間にとってはますます良くない状況になっていくみたいですね。

古い真空管はどんどん値上がりするし、鉄と銅の塊であるトランス類は金属高騰のあおりを受けて値上げしなければメーカーはやっていけない状況になっているみたいですし、抵抗やコンデンサーは需要がないためにどんどん廃品種になってしまいますし、自作派にとっては誠に厳しい状況です。

そういえばヒノオーディオで店舗統合のための在庫一掃セールをやっていました。あと、ラジオ会館1階にあったテレオン第1店も7月に閉店になりましたね。ラジオ会館を建てかえるからだそうですが、建てかえ後の再出店はないらしいです。実はテレオン第1店で何度か買い物をしています。以前使っていたオンキョーのプリアンプとか、今使用中の前のCDプレーヤーを買いました。そのCDプレーヤーを下取りしてもらって今のCDプレーヤーを買ったのがテレオン第3店。今や秋葉原のオーディオ店もなかなか大変なのです。

私が好きな電気街秋葉原、長続きしてほしいものです。

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不器用な人だと思う。

今日も新譜紹介です。

P43 ドナルド・ハリソン『ディス・イズ・ジャズ ライブ・アット・ザ・ブルー・ノート』(2011年rec. HALFNOTE)です。メンバーは、ドナルド・ハリソン(as)、ロン・カーター(b)、ビリー・コブハム(ds)です。ニューヨークのブルー・ノートでのライブ録音。サックス・トリオです。

ドナルド・ハリソンといえば、ウイントン、ブランフォードのマルサリス兄弟の後にジャズ・メッセンジャーズに加入して話題になった人です。相方のトランペッターはテレンス・ブランチャードでした。ブランチャードとハリソンが組んで当時(1985年)出したアルバムが『ニューヨーク・セカンド・ライン』。このアルバムは’83年に録音され、アメリカでは’84年にリリース、日本では翌’85年にリリースされています。

確かこの’85年にスイングジャーナル誌が”新伝承派”なる言葉を使い始めました。なので、”新伝承派”と聞いてまっ先に私の頭に浮かぶのがこの2人(ブランチャードとハリソン)なのです。ウィントンとブランフォードはこの時既に先輩格。新伝承派とは少し位置づけが違うように私は捉えていました。’80年代に起こったメイン・ストリーム回帰からの流れの中にある新人達の動きでした。

思い出話はこのくらいで終わりにします。このアルバムは最近のハリソンが聴きたくて買ってみました。実は買ってから思い出したのですが、ビリー・コブハムの『アート・オブ・ファイブ』というアルバムがあって、そこでアルトを吹いていたのがこのハリソンだったのです。で、このアルバム、あんまり面白くないものだからディスクユニオンに売り払ってしまいました(笑)。

一抹の不安がよぎります。最初にこのアルバムを聴いたときはいまいち響いてこなかったのです。う~む、これは買って失敗したかも(涙)。なんて思いつつ聴きなおしてみると、それほど悪くもないかという気持になってきました。ハリソンがひたむきにアルトを吹く姿にちょっと惹かれ始めたのです。

1曲目《カット&ペイスト》はロン・カーターの曲なんですが、ハリソンのソロがスラスラ進まない上に構成が成り行き任せな感じなんです。で、思いましたね。この人は不器用な人なんだろうと。それからタイトルを見てテーマを聴きなおして思いました。この曲、”カット&ペイスト”は”継ぎ接ぎ”感なんだろうと、曲もよくないのです(笑)。そんな曲をハリソンは愚直に吹いているんでしょう。ハリソンの不器用さと愚直さがこんな結果を産んでいるのです。

ロンの曲なので、いつものロンらしいソロがあります。なのでロン・カーター嫌いの人は聴かないように(笑)。私は別にベースを弾くわけではないですし、音程の悪さは気になりません。それよりジャズを聴き始めた頃にV.S.O.P.クインテットで散々聴いた音ですから馴染みがあります。この人も頑な人ですよね。このスタイルを貫き通しています。

2曲目もロンの曲です。地味なブルース。こっちのほうがましですけどね。とはいっても基本的には同じテイストの展開。そして3曲目がロンのベース・ソロで《ユー・アー・マイ・サンシャイン》。全6曲中の前半3曲はロン・カーターづくしです。ですからロン嫌いな人はこのアルバムを買わないように(笑)。ロンづくしだからなのか、コブハムのドラムが奥に引っ込んでいるように鳴っています。コブハムはいい感じで4ビートを叩いているんですけどね~。

私がお薦めするのは後半3曲。《セブン・ステップス・トゥ・ヘブン》から始まります。この曲がちょっとかわいらしく聴こえるのは私だけ?さすがはマイルス、いい曲ですよね。なかなか良い感じでハリソンが不器用かつ愚直にソロを吹きます。不器用だっていいじゃないですか?ハリソンが頑張っているんだから聴いてあげましょうよ(笑)。

4曲目のバラード《アイ・キャント・ゲット・スターティッド》。”言い出しかねて”は不器用なハリソンが吹くから”言い出しかねて”という気持ちがよく分ります。せつないね~。ラストはハリソンのオリジナル《TREEM SWAGGER》。たぶんブルースだと思います。最初のほうで話題にしたアルバムのタイトル曲《ニューヨーク・セカンド・ライン》。そのモチーフとなった”セカンド・ライン”的リズムがこの曲にも用いられていて心地良いです。

『ディス・イズ・ジャズ』”これがジャズだ”不器用なハリソンの開き直りともとれるタイトル。”俺にはこれしかできないんだ!”潔いじゃありませんか?そう思えるとこのアルバムも悪くはないのです。興味がある方は聴いてみて下さい。

アルバム名:『This Is Jazz Live At The Blue Note』
メンバー:
Donald Harrison(as)
Ron Carter(b)
Billy Cobham(ds)

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現代ニューヨークの音です。

お待たせしました。今日は新譜紹介です。

P42 フランシスコ・メラ&キューバン・サファリ『トゥリー・オブ・ライフ』(2010年rec. HALFNOTE)です。メンバーは、フランシスコ・メラ(ds,vo)、エリオ・ヴィラフランカ(p)、レオ・ジェノベーゼ(p)、ユリ・ガーヴィッチ(sax)、ベン・モンダー(g)、ルキス・カーティス(b)、マウリシオ・ヘレーラ(per)、エスペランサ・スポルディング(vo)、ピーター・スラヴォフ(b)、アルトロ・ステブル(per)、ロウィー・オミシル(sax)です。メンバーと楽器のクレジットが簡略化されているので、曲によっては記載以外の楽器も出てきたりして、どこで誰が演奏しているのかはよく分りません。ライナーノーツにはもう少し詳しく記載されていますがこれも完璧ではありません。

メラはキューバ出身のドラマー、ジョー・ロバーノUs5の他、複数のプロジェクトで活動しているそうです。本作は3作目ですが、前2枚のアルバムは残念ながら未聴。このアルバムがなかなか良いので前のアルバムも聴いてみたくなりました。

共演者を見ても分かるとおり現代先端ニューヨーク・ジャズです。ただし内省的なものや難解さはあまり感じられません。もっと親しみやすさがあり、それがいいところだと思います。グループ名「キューバン・サファリ」らしく、アフロキューバン・リズムも取り入れ、そこにアフリカやその他地域のエスニック性を混合しています。こういうエスニック・サウンドというのは人種のルツボ、ニューヨークらしいと思います。

1曲目《レトログレード》はどことなく優雅な哀愁漂う曲。ピアニストのジェイソン・モランの曲です。変拍子がいかにも現代ニューヨーク。軽やかに気持ちいいアルト・サックスを吹くのはガーヴィッチ。ミゲル・セノーンやデヴィッド・ビニーに連なるアルト奏者とみました。バックのピアノのコンピングがなかなか美しいです。続くヴィラフランカのピアノ・ソロもアブストラクトな展開で気合いが入っていてよろしい。キャッチーな曲で掴みはO.K.!

2曲目《アフリカ・アン・ミス・ヴェナス》は上記のカルテットにギターのベン・モンダーが加わり、オープン・アンサンブルからファンキー系リズムのテーマを奏でます。モンダーのギター・ソロになると4ビートへ。4ビートにのって現代的バップ・ギターをかますモンダーがカッコイイ。テンポを落としてヴィアフランカのフリー系ピアノ・ソロ。ファンク系8ビートにも戻ってガーヴィッチが気持ち良さそうにソロをとるという展開はなかなかユニーク。各々のリスムを明るく叩くメラのドラムが良いです。

3曲目《トマ・デル・ポダー》はリズム・チェンジしながらの変拍子。スローな曲でほのかに暗さが漂います。これはM-BASE辺りの延長上ですね。誰が弾いているのか分りませんが尖ったエレピのソロがいかしてますね。

4曲目《ヤダン・メラ》はたぶんバンブー・フルートから始まるエスニック。エスペランサのスキャット・ボーカルは南米気分か。パーカッシブなドラムが気持ち良いです。後半はメラも一緒にスキャット。ベースはスポルディングではなくスラヴォフ。

5曲目《クラシコ・メラ》はいきなりドラム・ソロから。ファンク・ビートですね。これもM-BASE系の曲。M-BASE系の割には難解さが薄くちょっとポップでもあるのがいいところです。M-BASEがこういう感じでやっていたらもっと一般に受け入れられたと思います。ロックなモンダーのギターはやっぱりカッコイイですね。続く怪しいフェンダー・ローズはジェノヴェーゼ。この人もカッコイイです。2曲目から5曲目まではメラの曲です。

でいきなりですよ。6曲目がホギー・カーマイケルの《ザ・ニアネス・オブ・ユー》。このバラード曲をピアノのみをバックにメラがボーカル披露してしまうという展開。すごく上手いわけではありませんが、これはこれでいい味を出しています。メラの優しさが伝わってくるのです。

7曲目《ヨー・ミー》はソプラノ・サックスを吹くオミシルとの共作。頭とラストはバス・クラリネットがテーマを奏でます。バックのシンセは都会的。フュージョン系ファンキー曲ですね。ライナーノーツには”ポスト・マーカス・ミラー・エレクトリック・マイルスの範疇”なんて解説されています。確かにマーカス系のミドル・テンポ・ファンクかも?バスクラを吹いていますしね。そう思うと、シンセがハービー・ハンコックに聴こたりして(笑)。

8曲目《ジャスト・ナウ》は、ラリー・カールトン系フュージョン?モンダーのギターがいかにもフュージョンしています。今回のアルバムでは、モンダーがジャズ、ロック、フュージョン・ギターを弾き分け、それぞれに上手さを見せてくれています。2分少々のメラの曲。

9曲目《フィエスタ・コンガ》はパーカッションから。アフロキューバン・リズムの上にインド・エスニックなシンセが乗ります。こういうエスニックってニューヨークのサウンドだと思います。途中からメラが加わりリズムは一挙にエキサイト。パーカッションとドラムの共演がしばらく続きます。この元気の良いスネア弾けるドラミングこそがメラの真骨頂。

ラスト《グラッシャス・ア・ラ・ヴィダ》は静かなピアノ・ソロから。ここでまたメラのブラジル?アルゼンチン?系ボーカルが披露されます。途中にラテン・パーカッションを挟み込みつつ進行。ラテンのけだるさを感じさせます。この曲はヴィオレッタ・パラの曲。ラテン・パーカッションのパートでのヴィアフランカのアブストラクトなピアノ・ソロがキレていてイイです。この曲なんかはキップ・ハンラハンにつながりますね。

という具合でニューヨークならではの色々なテイストの曲(ラスト以外は5分台前後の短めの曲)が入っているのですが、聴き終えると統一感があるように感じます。その中心にあるのは明るく開放的なメラのドラミング。メラのコンポーザーとしての才能も感じさせるアルバムになっています。

現代ニューヨークだけれどアンダーグラウンド性は薄く、伝統的なものへの回帰もさほどなく、メラのそのバランス感覚が私にはとても好ましく感じられます。

アルバム名:『tree of life』
メンバー:
Francisco Mela(ds, vo)
Elio Villafranca (p)
Uri Gurvich (sax)
Ben Monder (g)
Luques Curtis (b)
Mauricio Herrera (per)
Esperanza Spalding (vo)
Petwr Slavov (b)
Arturo Stable (per)
Jowee Omicil (sax)

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たまにはファンクも聴きたくなる。

ここ1週間くらい私のブログへのアクセスが増えているのでどうしたんだろうと思っていました。アクセス解析によると「東京JAZZ2011」というワードでアクセスする人が結構いるのです。それではということでGoogleで「東京JAZZ2011」を検索したら、何と私のブログが3番目になっているのではありませんか! 1番目はもちろんオフィシャルサイト。で、2番目が私が観たのと同じプログラムに対する感想記事。そして私が3番目なのです。

この2番目の方のを読むと、否定的な感想が多く書かれています。なるほどね、私のような肯定的な感想より否定的な方がうけるのでしょうね。こういうところにも世間の傾向というのが見えてきて面白いです。この方の意見、私にも頷けるところはあります。物の見方というのは色々あるから面白いんですよね。ただ”素人・・・”という書き方には違和感を覚えます。

さて、前置きはこのくらいにしておきましょう。今日紹介するのはこれ。

P41 ヘッドハンターズ『リターン・オブ・ザ・ヘッドハンタース』(1997年rec. Verve)です。メンバーは、ヘッドハンターズ:マイク・クラーク(ds)、ポール・ジャクソン(b)、ベニー・モウピン(ss,as,ts,b-cl)、ビル・サマーズ(per)、スペシャル・ゲスト:ハービー・ハンコック、フィーチャリング:ビリー・チャイルズ(key)、パトリース・ラッシェン(key)、エンディア・ダベンポート(vo)、トレヴァント・ハードソン(rap)、他です。

ヘッドハンターズ、懐かしいですね。これは約20年ぶりの再結成アルバム。これが出た頃、私はジャズよりオーディオ趣味のほうが主体でした。今振り返るとフュージョンを結構買っていました。それから数年後、寺島靖国さんの本を読んで今度はヨーロッパ・ジャズとかピアノ・トリオへシフト。変遷する私(笑)。

このアルバムは最初のヘッドハンターズからするとやはり現代なりに洗練されています。AOR系ボーカルがあったり、お洒落な要素としてラップを取り入れたり、という感じです。たまにはファンクでも聴いてみようかなという時に気軽に聴けるアルバムです。

ハービーは全曲に参加していません。で、ハービーがいない場合に活躍しているのがビリー・チャイルズ。ハービーとはまた違った都会的なセンスを感じさせる洗練されたキーボードを弾いています。ビリー・チャイルズって寺島さんの「新しいJAZZを聴け!」の中で『スキム・コート』というアルバムが推薦されていましたよね。

話は全然変わりますが、2週間前にディスクユニオンJAZZ TOKYOで上記「新しいJAZZを聴け!」の中で推薦されているローレン・シェーンベルクの『スポージン』が1万円超えの価格で売られているのを見ました。レア盤ってやつです。私はこの手のCDにそこまで出す気は全くありません。別のCDをたくさん買った方がマシです。

たいした推薦文も書いてないですが、まっ、悪くはないです(笑)。オーディオ的に低音が聴きたくなった時にもこれが登場します。ポール・ジャクソンのファンク・ベースが低くうねっていて気持ちイイのです。

今夜はシングルモルトウィスキーを飲みながらのんびりファンクに浸っています。

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モーズロビー・レーベル、いいと思うのに・・・。

さて、今日もアウトレット。ではなくて中古CD。とは言っても、時々ある未開封新品の中古。何でアウトレットではなくて中古品扱いなんでしょう?ディスクユニオンさん!

P40 stahls bla『schlachtplatte』(2003.4年rec. Moserobie Music Production)です。メンバーは、マティアス・ストール(vib)、ヨアキム・ミルダー(sax)、フィリップ・オウグストソン(b)、トーマス・ストローネン(ds)、スペシャル・ゲスト:ホーコン・コーンスタ(sax)です。ヴァイブラフォンのストールがリーダーのグループのようです。知名度ではECMからリーダー・アルバムを出しているドラマーのストローネンでしょう。

モーズロビー・レーベルは、ディスクユニオンが出している雑誌「JAZZ PERSPECTIVE」の創刊号でも紹介されているスウェーデンの注目レーベルです。注目されているとは言っても、あくまでディスクユニオン周辺のコアなジャズ・マニアの間でだと思いますが。レーベルの設立者はサックス奏者のヨナス・カルハマー。カルハマー自身が硬派サックス奏者です。

このレーベルからアルバムを出しているザ・コア、ザヌッシ・ファイブなどのグループ、トランペッターのマグナス・ブルー、ベーシストのトルビヨルン・セッテベリなどについては私のブログで過去に紹介しています。私的には結構好きなレーベル。4ビート・ジャズに軸足を置きながら現代らしさがあり、ちょっと地味なのですが手抜きのない真摯なアルバムの作りなど、良いレーベルだと思います。

このアルバムはモーズロビー・レーベル買い。中身の予備知識はなかったんですが、なぜか気になるので買ってしまいました。ディスクユニオンJAZZ TOKYOです。ピアノ・トリオ特集とかもやっていて結構日本盤が多く出ていたりしたのですが、あんまり触手が伸びないのです。で、フリーとか北欧レベルとかECMレーベルとかが並んでいる棚(ディスクユニオンに行ったことがある人は端の方にある棚だと分かるでしょ、笑)を物色してゲット。

このアルバムもレーベルらしいアルバムでした。例えばハイ・ファイブみたいなキャッチーなところはないので、良さを感じてもらうのはなかなか難しいのかもしれないですが、中身のレベルは高いと思います。全曲オリジナルというのもジャズ初心者にはなかなか辛いものがありますよね。中身はいいんですけどね~。

サウンド的にはヴァイブの音が決め手です。そのクールな響きはやはり60年代新主流派的と言えます。曲もアブストラクトな感じのものもあるので、分かりやすいメロディーを期待して聴くとN..G.。このレーベルの特徴でもあるのですが、サックス奏者は気合が入ったブローをしています。ゲストのコーンスタが加わると2人が左右から熱くブロー。リアル・ジャズです。

現代性がありますからテーマを合奏してアドリブを回すというのではなく、アドリブと合奏が有機的に絡み合って展開していきます。場面によっては音響的なサウンドの肌ざわりを聴かせる部分もあります。明るくはないけれど現代NYのような内省的なものはありません。クールな響きはやはり北欧の空気か?

通向けアルバム。気になったら聴いてみて下さいな。

アルバム名:『schlachtplatte』
メンバー:
Mattias Stahl(vib)
Joakim Milder(sax)
Filip Augustsson(b)
Tomas Stronen(ds)
Hakon Kornstad(sax)

ディスクユニオンJAZZ館のサイトには中古の取扱がありました。

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こんなの買いました。

最近新譜が不作続きだったのですが、9月はちょっと面白そう。

こんなの買いました。

ドナルド・ハリソン『ディス・イズ・ジャズ』
”これがジャズだ”って凄い大胆なタイトル(笑)。
ロン・カーターにビリー・コブハム。

そしてこれも。

フランシスコ・メラ&キューバン・サファリ『トゥリー・オブ・ライフ』
雑誌「SWITCH」にも注目の人として出てましたよね。

軽く聴いてみましたがどちらもいい感じです。

私的にはフランシスコ・メラがかなりグッド。
後日きちんとレビューを書きます。

今日はインフォのみです。

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ジャズ喫茶「いーぐる」のホームページがリニューアル

結構どんくさい私なのでインフォメーションがすっかり遅そくなってしまいました。

色々楽しい体験をさせていただいているジャズ喫茶「いーぐる」のホームページが
最近リニューアルされました。

リニューアルしたホームページはこちら⇒ ジャズ喫茶「いーぐる」

トップページはあずき色のバックでシックな佇まいです。

マスター後藤雅洋さんの日記(ブログ)は「blog」からお入り下さい。
「いーぐるnote」は「bbs」からお入り下さい。

う~うっ、嬉しい。そして緊張。

「link」の中に私のブログが! ありがとうございます。m(_ _)m
「いーぐる」連続講演に参加した際には頑張ってレポートいたしますです。

トップページにこんなことが

いーぐる」は音楽ファンのための情報発信を心がけ、週末には、音楽界のさまざまな方を講師にお招きした『いーぐる連続講演』を行っております。また、店主が講師を務める『朝日カルチャーセンター』の講座も開かれております。

こんなことも

また、店主の書いたさまざまなジャズ関連書籍をはじめ、店内には多数のジャズに関する書籍、雑誌を取り揃えております。これからジャズを聴いてみようと いう方々に『ジャズの図書館』としてご利用いただければ幸いです。「いーぐる」は気軽にジャズに親しめる場として、多くの音楽ファンのみなさまのご利用を心からお 待ちいたしております。

私は「いーぐる」に多くの音楽ファンが集って
コミュニケーションする場になれば良いと思っています。

「いーぐる」の連続講演はとても面白いですし、
昼は会話禁止ということもあり、じっくりジャズに浸れるということで、
とても居心地が良いお店です。

「なかなかお店に入れない、敷居が高い。」なんて話もチラッと聞きますが、
いざ入ってしまえば居心地は良いです。
是非一度お店のドアを開けてみてはいかがでしょうか?
音楽(ジャズ)を楽しみたいという気持ちがあればそれでO.K.だと思います。

何なら私が「いーぐる」に行く時に、ブログにコメントでもいただければ、
お店の前で待ち合わせをして一緒に入ることも可能です。

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「東京JAZZ2011」を観てきました。

昨日は「東京JAZZ2011」を観てきました。で、今はNHK-FNの「東京JAZZ2011」を聴きながらブログを書いています。

出かける際にとんでもない大失態をしでかすところでした。チケットを持って行くのを忘れていたのです!ドアの鍵を閉め、階段を下りて行く途中、なぜか突然そのことに気付いたのです。神様は私を見捨てませんでした(笑)。「ヒヤリハット」事例。フ~ゥ・・・

昨日はあいにくの台風上陸。おかげで中央線は行きが70分遅れで、帰りが30分遅れでした。まっ、覚悟していましたし、大きな支障にはならなかったです。秋葉原で真空管アンプのパーツをちょっと買ってから「東京JAZZ2011」の会場へ。着いたのは4時くらいだっでしょうか?雨は小降りでした。

P35_2 ネオ屋台村の「東京JAZZ CIRCUIT2011」ではマイク・ノック・トリオが演奏中。マイク・ノックもしっかり好々爺になっていました。う~む、正直に言ってしまうと冴えない演奏。観ていてちょっと辛いものを感じてしまいました。

メイン・イベントまでには少し時間があったので辺りをブラブラ。雨にも関わらずお客さんは結構いて、ネオ屋台村も賑わっていました。

P37 都会の真ん中でJAZZを楽しむ。プログラムには賛否色々なご意見があるのは知っていますが、東京らしい(日本のJAZZ需要の縮図なのではないか)と思いますし、行ってみれば分かると思いますが、なかなか良い感じのイベントですよ。

去年はジャズ喫茶「いーぐる」の連続講演のあとに「JAZZ CURCUIT」だけを観たのですが、今年は上原ひろみの「ザ・トリオ・プロジェクトを観る!」と意気込んでやってきました(笑)。

P36 「東京JAZZ CIRCUIT2011」には続いてトーマス・エンコが登場。フランスのイケ面ピアニストです。ヴィジュアルはなかなか、「美男子ジャズ」ですね(笑)。プロデューサーの伊藤八十八さんの姿がありました。エンコのアルバムを自己のレーベルから出しているので、見守っていたのでしょう。現代ジャズ・ピアノ・トリオの典型的な演奏。エンコはテクニックがあるし、ピアノのキレも良く抒情性もあってイイ感じでした。メイン・イベントが迫ってきたので途中で離脱。

東京国際フォーラムのホールAへ。初めて入りました。きれいなホールですね。そういえば「東京JAZZ」は今回が10周年とのこと。10回目にして初めてここに来たというわけです。さて、私の席はどこ?どんどん上へ上らされてます。どうやら2階席のかなり後ろみたいです。「どうなっちゃうんだろう?」

P38 「あはははっ!」。この有様ですよ。2階席の最後尾の1列前の24列目!ステージが遥か彼方・・・・。演奏者は豆粒ほどにしか見えないという事実に気付きました(笑)。オペラグラスというか双眼鏡でも持ってくるべきだったか?ホールAってめちゃくちゃ広いんですね。椅子も広くて余裕があって座り心地もいいです。音響もなかなか良いです。

いよいよライブの始まりです。ライブが始まる前のイントロダクションとかカッコイイですね。さすがは「東京JAZZ」。

1組目は「quasimode」。このグループはラジオで何度か聴いた程度。話題のグループではありますが私は聴かないです。メンバー登場。MCはパーカッションの方。「今日はのっていきましょう!」みたいなMCが微妙に浮いている感じ。で、微妙にダサイ(笑)。ファンの皆様ゴメンナサイ。m(_ _)m。「ジャズだけど踊れます。皆さん試しに立ってみましょう!」みたいなことを言うんですよ。お客さんもほとんどが立ったので私も立つことに。ついでに手拍子最速ということで、結局ラストまでリズムにのって手拍子。オールスタンディングになっちゃうとはねっ。想定外(笑)。もちろん途中で座ってしまった人もチラホラいました。とても楽しかたですよ。ジャズとして聴かずフュージョンとして聴けばいいんです。ソロはもちろんあるんですがそれは盛り上げの一環。パーカッショニストがこれほど目立つグループだったとは知りませんでした。

ステージサイドのモニターにUPのカメラ映像が映し出されるので、ステージよりそっちを見る方が多いくらいかも。音響は良いのですが、やっぱり残響多めでクリアネスには欠けますね。アコースティック・ジャズをこれほどPAで増幅するとちょっと違ったものになってしまします。入れ替え時間(15分)にはホールの中を少しブラブラ。コーヒーとかビールもも売っていたけれど、私しは自販機の缶コーヒーでお安く済ませました(笑)。

2組目は「インコグニート」。アシッド・ジャズのバンドですが、私にとってはこれもフュージョン。演奏が始まるとお客さんがほとんど立ちあがっちゃったのです。では私も付き合いましょう(笑)。結局これまたオールスタンディングで観る羽目に。ノリノリのグルーヴに会場は盛り上がりました。そうなんですよ。今夜のプログラムは”グルーヴ”なのです。私の視線からは踊っている女性もチラホラ見えました。途中でギターの方のMC。「東日本大震災で冷静を保った日本人。復興へと前向きに進む日本人。そんな日本人は素晴らしい。そして私たちは音楽で生きる素晴らしさを伝えられる。」と、ついでにチャリティーCDも宣伝していました。会場は静かに聴き入り。終わると拍手喝采。単純な私は良いものを観たという気持になました。会場にいる皆さんの心が一つになった瞬間。とても楽しいステージでした。

今度の休憩はステージの入れ替え作業を見ることにしました。15分間という短い時間にとてもスムーズに入れ替えをします。これを見るだけでこのイベントの運営の良さというのを感じました。

3組目は「上原ひろみ ザ・トリオ・プロジェクト feat. アンソニー・ジャクソン&サイモン・フィリップス」。これですよ。これっ!これ見たさにここに来たのです。う~む、何やってるんだかさっぱり見えない。ステージが遠すぎ(涙)。モニターに映し出される映像で何とか分かるくらい。でも、今のアンソニー見たい!と思ってもカメラは映してくれず。トホホッ。今度ばかりは皆さん座って一音も聴き漏らすまいという状況に。上原ひろみトリオはそんな皆さんの要望にカッチリ応えてくれました。

こんなにスケールの大きいトリオはなかなかないでしょう。演奏の完成度もかなりの高さです。PAに関してはここまで大音量化されるとピアノのニュアンスがちょっと損なわれている気もしました。上原の何が凄いかというとその精緻なリズム感。そしてそれを生かすピアノのテクニック。非常に速く弾く時でも均等に粒立ち良く音が配列されるのは凄いと思います。それによって出るスムーズなスピード感は新幹線といった感じでしょうか?機械的と言えばそうなんでしょうけれど意外としなやかでなんですよね。そんな上原のリズムがとても気持ち良く感じられました。リズムだけでなく、スローな曲で見せる抒情性も深まっていてイイ感じでしたよ。

アンソニーが凄かったです。上原のリズム感にピタリと寄り添い演奏をグルーヴさせます。ホールのPAではもの凄い重低音が出ていて、それこそ広大な大地のように上原を支えていました。速いテンポに余裕でついて行く速弾きも見られましたし、持続音でアルコのような音を出す弾き方など、アンソニーは凄いテクニックの持ち主だということに改めて気付かされました。それにアンソニーのベースってアートなんですよね。

サイモン・フィリップスは見てのとおりの派手なドラミングなのですが、グルーヴという点では意外と堅実。そして細やかな小技も随所に入れていました。ブラシも上手いんですよ。パワーもさることながらキレもが抜群でした。上原の軽快なスピード感とフィリップスの重厚なスピード感。それをつないでまとめるアンソニー。緊張感はもちろんあるのですがやっている楽しさも感じさせる3人の演奏でした。

全演奏が終わると全員スタンディングオベ-ション。アンコールの拍手も鳴り止まず。この日ラストだったのでアンコール演奏がありました。とても良かったです。でも近くで観ないととダメですね。遠くで観るとなんか実在感が足りないんですよ。モニターを観てるとTV番組を見ているみたいだし(涙)。でも楽しめましたよ。会場の雰囲気は最後方からしっかり観させていただきました(笑)。次に観にくるなら早く予約を入れてせめてS席にします。

そういえば秋葉原駅のホームで買い物を終えた黒人ミュージシャン(多分)3人と遭遇、秋葉原から会場のある有楽町へ向かう電車に一緒に乗り合わせました。

台風なんてなんのその、楽しいイベントでした。で、今日は昼からNHK-FMで「東京JAZZ2011」三昧。こういうイベントは楽しんだもの勝ちってことで(笑)。

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フリー・ジャズを時々聴いて耳をリフレッシュ。

昨日に引き続きアウトレットで買った1枚。

P34 クリス・デイヴィス、イングリッド・ラウブロック、タイション・ソーリー『パラドキシカル・フロッグ』(2009年rec. clean feed)です。メンバーは、クリス・デイヴィス(p)、イングリッド・ラウブロック(ts)、タイション・ソーリー(ds)です。ベースレス・サックス・トリオのフリー・ジャズ。ピアノのデイヴィスとテナーのラウブロックは女性。

昨年ジャズ喫茶「いーぐる」で行われた益子博之さんの「NYダウンタウンと中心とした新譜特集」で紹介された1枚です。当時HMVのマルチバイ特価で買おうと思ったら、入荷にかなり時間がかかる状態になってしまい買いそびれました。その後気になりつつも積極的な購買意欲が湧かないまま放置。アウトレットで発見したので安いし買ってみようということになりました。

アウトレットでは気になっているフリー・ジャズやNY先端ジャズを見かけることが多々あるため、そういう際には買うことにしています。今回はヤコブ・アンダーシュコフやロレン・スティルマンなど、内省的なのもあったけれどパス。買ったのはこれとシカゴのフリー・サックス野郎ケン・ヴァンダーマークのグループ”ザ・ヴァンダーマーク・5”のアルバムです。普通のジャズに面白いのがなかったりすると、「ではフリー・ジャズを買ってみよう。」という気分になる自分がいるから不思議です。何なんでしょうね?

このアルバム、白人女性2人に黒人巨漢発熱ドラム野郎のトリオというのが面白いです。ドラマーのソーリーはパワーのあるドラムを叩きますが、『公案』なんていう日本の侘び寂びを表現したような繊細なリーダー・アルバムを作ったりする面白い人です。今回も女性ならではの機微を感じさせる2人とソーリーは繊細に会話を交わし、決してパワーで強引に聴かせるドラマーではないところを見せています。

1曲目のような比較的元気なフリー演奏もありますが、ほとんどはメンバー間のニュアンスを大事にした繊細なやりとりを聴かせるものになっています。ジャズですが現代音楽的なトーンでもあります。曲は3人が提供。誰が作曲したか区別がつかない統一感を感じます。作曲とはいっても多分きっちり作曲されているわけではなく、簡単なモチーフを基にフリー・インプロビゼーションをしているものと思われます。

女性2人は”ナヨナヨ”したところはなく、しっかりした技術で楽器を鳴らし、炸裂すべき時には炸裂もします。でもやっぱりどこかに女性的柔らかさみたいなものが漂っています。私はピアノのデイヴィスがお気に入りです。大地にしっかり足を付け懐の深さを持ってピアノを鳴らしているのが良いのです。テナーのラウブロックは初聴きですが悪くはないと思いました。ソーリーがこんな2人にしっかり寄り添っています。

1曲だけ非常に音を少なく小さくした音響的な曲もあります。うっかり小音量でB.G.M.的に聴き流していると無音かと思うくらいです。こういう極端に繊細なニュアンスを聴く曲も含め、無心で音に身を寄せていると何か耳がリフレッシュされる気がする私です。俗なものは俗なもので気持ちは良いのですが、たまには俗なものから離れてみるバランス感覚も必要ではないかと思います。

”ドヒャドヒャ”やらないこのアルバムのようなフリー・ジャズで、たまには耳をリフレッシュするのも悪くないのではないでしょうか?カエルのイラストのジャケットも結構気に入っています。

アルバム名:『PARADOXICAL FROG』
メンバー:
KRIS DAVIS(p)
INGRID LAUBROCK(ts)
TYSHAWN SOREY(ds)

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これも現代NYですね。

9月になってもう秋という感じですね。夜になると虫の声が聞こえてきます。

先週上京した際、いつもの如くディスクユニオンへ。今回は定期的に実施するいらないCDの処分もてきました。う~む、最近買取価格が微妙に低迷ぎみのようです。こんなところにも世の中の不景気ぶりがあらわれていますね。

ディスクユニオンで新譜を買う気にならない私。だってAmazonで買った方がずっと安いんだもん!中古も最近は買いたいものがあんまりないんですよね。寂しい限りです。買取査定の待ち時間、新譜売り場に行って漁ったのはアウトレット。安いというだけでついつい買いたくなってしまいます(笑)。私的には結構いいものも見つかります。少し前に紹介したジェシカ・ウィリアムスの『フリーダム・トレーン』もありました(涙)。面白いのにね。今日はアウトレットで買った1枚を紹介。

P33 『ナサニエル・スミス・カルテット』(2007年rec. FSNT)です。メンバーは、ナサニエル・スミス(ds)、ジョン・イラバゴン(sax)、マーク・アンダーソン(b)、ヨステイン・グルブランドセン(g)です。録音が2007年でミックスが2008年でマスタリングが2009年、発売が2010年というもの。どういう経緯でこうなったのか興味が湧きます。

久しぶりにこのレーベルを買った気がします。FSNTは一時期凄い勢いがありましたよね。その後有名になる現代ジャズの中核になる人がわんさかいました。みんなここから巣立っていってしまいました。最近も今後が楽しみな人達がいると思うのですが、どうも話題にのぼりにくくなったような気がします。世の中の情勢も色々変わっていくのです。

さて、なぜこのアルバムを買ったかというとジョン・イラバゴンが入っていたからです。ディスクユニオンの宣伝文によると、イラバゴンはモンク・コンペティションで優勝した今注目の人。ということで聴かなきゃますいでしょ。NYのジャズマンも次から次へと知らない人が注目株としてでてきますね。フォローしきれません。

リーダーのドラマーも今売出し中らしいです。ロック界でも活動しているとか。ギターのグルブランドセンはFSNTにリーダー・アルバムがあるみたいですね。でも上記のような状況なので私は聴いたことがありません。グルブランドセンはどこの国の人なんでしょ。名前からいって北欧か?結局ベースのアンダーソンも含め全員初めて聴く人です。

典型的な現代NYジャズでした。非4ビート系ビート、浮遊系のトリスターノ系フレーズを奏でるギター、落ち着いたクールトーンの現代新主流派サウンド、ソロだけでなくアンサンブルも聴かせます。1曲目みたいに勢いのあるソロを聴かせる曲もありますが、全体の雰囲気は落ち着いたもの。でも内省的な暗さはないのでご安心下さい。

黒さとか、べたな美メロとか、べたな哀愁とか、分かりやすい盛り上げとかはないですが、質は高い演奏だと思います。個性という点では際立ったものがないのは辛いところですが、最近はほとんどこんな感じですよね。

リーダーのスミスが5曲、ギターのグルブランドセンが2曲作曲しています。だいたい似たような感じの曲で、どちらの曲もクールなトーンの美しい曲だと思います。ドラムがリーダーだからと言って、ドラム・ソロを派手に披露するような場面はありません。フロントのサックスをしっかりフォローする裏方に徹しています。それはベースも同様。

4人がきっちりまとまって意識を集中させてカルテットの表現を聴かせています。サックスのイラバゴン、ギターのグルブランドセンは確かなテクニックでしっかりとソロを演奏できる人達でした。このアルバム、地味ではありますがなかなか良いです。秋の夜長にじっくり味わってみるのも悪くないんじゃないかと思います。

アルバム名;『Nathaniel Smith Quartet』
メンバー:
Nathaniel Smith(ds)
Jon Irabagon(sax)
Mark Anderson(b)
Jostein Gulbrandsen(g)

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