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今日もサックス・トリオ

前回に続き今日もサックス・トリオ・イン・フランス。

P29 『ダニエル・ユメール/フランソワ・ジャノー/アンリ・テキシェ』(1979年rec OWL)です。メンバーは、ダニエル・ユメール(ds)、フランソワ・ジャノー(ts,as,ss,fl)、アンリ・テキシェ(b)です。ユメールとテキシェと言えば、フィルウッズのヨーロピアン・リズム・マシーンですよね。そこにフランスの重鎮サックス奏者が加わる豪華トリオです。

これは渋谷のレコード店 「discland JARO」 で買いました。その時はたまたまヨーロッパ盤ばかりチェックした時で、下の方の棚にあるレコードをかき分けながら必死で探していると、店主の柴崎さんから、「それほどヨーロッパ盤を探す人を久しぶりに見た。」なんて言われてしまいました(笑)。5年くらい前の話です。

特に聴き辛いことをやっているわけではありませんが内容は濃いです。単に4ビートでオーソドックスにやるだけではなく、8ビートを取り入れたり、フリー・インプロをやったり、エスニックな風味を加えたりと、1979年当時としては新しいことを取り入れた内容になっていると思います。

A面1曲目《フラクチュエイション》はいきなり8ビートです。メロディーもちょっとキャッチー。小躍りしそうなロックンロールな始まりです。サックスの多重録音アンサンブルを加えているところがちょっとフュージョンぽいかも。途中でリズムや曲調が変わる展開は一筋縄ではいかないところです。ユメールとテキシェの繰り出す躍動的なリズムに乗って、ジャノーがブリブリ吹きまくるのは痛快。テキシェのベースはガッツ入りまくりです。

上記の曲を含め3曲(組曲1曲)をジャノーが作曲、ユメールとジャノーの共作が1曲、テキシェの曲が1曲、モンクの曲が1曲という構成です。

ジャノー作の組曲は3部から成り、オーソドックスな4ビート演奏、バラード演奏、フリー・インプロになっています。4ビート演奏は王道ジャズですし、バラードは甘さほどほどで力強く語りかけ、フリーでは緊張感高くやっています。フリーの場面ではテキシェがベースをかきむしるかきむしる。凄い迫力で煽ってます。ユメールも小技を駆使しつつ大きなグルーヴで鼓舞。濃いです。

B面1曲目の高速4ビートの疾走感、テキシェとじっくり語らい聴かせる続く2曲目のバラード、アフリカン・パーカッションのようなユメールのドラムの上でプリミティブなフルートを聴かせる3曲目など、曲ごとに聴かせどころ満載です。

B面ラスト、モンクの《ジャッキーング》が面白いです。チャルメラのようなソプラノ・サックスで始まります。バックのユメールとテキシェは4ビートなんですがロック的。アドリブをしてラストにテーマがあらわれます。フリーではないけれどアバンギャルド!2分少々の短い演奏。ラストにこういう癖のある演奏をしているところが面白くて好きです。

オーソドックスなジャズなんですけれど、フレンチ・ジャズマンの粋や遊び心が入っているのが良いと思います。この3人にしか出せない独特な風味。こういうヨーロッパのジャズもなかなか良いものですよ。CD化されているんでしょうかね?

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