これを見つけて狂喜乱舞?
先週土曜日上京した際に寄ったディスクユニオンの「新宿中古CD・レコード大特価市」。そこで見つけたお宝盤を昨日紹介しました。でももっとお宝は実はこちらなのです。長年探していた1枚です。
『サド・ジョーンス/メル・ルイス&マニュエル・デ・シーカ・アンド・ザ・ジャズ・オーケストラ』(1973,74年rec. PAUSA)です。メンバーは、サド・ジョーンズ(tp)、ジョン・ファディス(tp)、ジム・ボッシ(tp)、スティーヴ・フラド(tp)、セシル・ブリッジウォーター(tp)、ジミー・ネッパー(tb)、クリフ・ヒーザー(tb)、ビリー・キャンベル(tb)、クエンティン・ジャクソン(tb)、ジェリー・ダジオン(as,ss,fl)、エド・キケス(as,ss,cl)、ビリー・ハーパー(ts,fl)、ロン・ブリッジウォーター(ts,cl)、ペッパー・アダムス(bs)、ローランド・ハナを(p)、ジョージ・ムラーツ(b)、メル・ルイス(ds)、ディーディー・ブリッジウォーター(vo)、マニュエル・デ・シーカ(vo)です。サド・メル・オーケストラって凄いメンバーだったんですね。それにしてもタイトルが長過ぎ(笑)。
このアルバムを何で探していたかというと、後藤雅洋さん著「ジャズ・オブ・パラダイス」(初版本)に掲載されているからです。この本に掲載されているアルバムのコンプリート蒐集を目指しています。インストものは残り10枚。ボーカルものは残り7枚となりました。このアルバムはもう6、7年探していたのですが一度も見たことがありませんでした。とうとう出会えましたよ!それもコンディション「A」。私の場合コンディション「A」でないと買わないことにしていますので、なかなか出合えなかたりします。もう嬉しくて嬉しくてしょうがない!
ジャズ喫茶「いーぐる」の連続講演「ヒップ・ホップ前夜」の打ち上げで、思わず後藤さんにこれを見せてしまいました。後藤さんは「これは良いアルバムですよ。」とおっしゃっていました。同席していた村井康司さんも「ピットリオ・デ・シーカの息子のマニュエル・デ・シーカのやつだよね。いいよね。」とおっしゃっていました。
その話の時にお店でかかっていたのがモンティ・アレキサンダーの『ジャメント』。これもCD化されていない1枚です。私は川崎のディープなレコード屋さん「TOPS」で見つけて、輸入盤と日本盤のうち、安い方の日本盤を買いました。アレキサンダーと同郷のアーネスト・ラングリンがギターを弾いているなんて話でも盛り上がりました。そしてパブロ・レーベルにはこれの他にも良いアルバムがあるけれどCD化されていないという話になり、アル・ガファの『レブロン・ビーチ』のことが話題にのぼりました。これ、これですよ。これも探している1枚。聴きて~っ。
さて、アルバムの内容はいかに?後藤さんの紹介文を書いちゃいましょう。手抜きしている感じですが(笑)、やっぱり後藤さんのご意見が一番説得力があるのです。
「僕がサド・メル・オーケストラの作品の中で一番感心したのがこのアルバムだ。イタリアの作編曲家マニュエル・デ・シーカの作品をとりあげているが、いかにもヨーロッパ人的な曲想がサド・メル・バンドのダイナミックなスイング感とぴったりと合って、実に雄大なオーケストラ・サウンドを生み出している。このバンドのいいところであるアレンジとソロの配分もうまく、ペッパー・アダムスの力強いバリトン・サックス・ソロが非常に効果的に使われている。新しい感覚のジャズ・オーケストラに関心のある人は、ぜひ一度聴いてみるとよい作品だ。余談ながら。マニュエル・デ・シーカは、あのイタリアの映画監督 ピットリオ・デ・シーカの息子である。」
と、このとおりの内容でした。アルバムA面冒頭はベースが”ブンブン”うなりをあげる中、バリトン・サックスの勢い溢れるソロで始まり、雰囲気的には『サヒブズ・ジャズ・パーティ』のような感じかも?A面はデ・シーカの組曲、B面は組曲の結びとサドの曲が収録されています。後藤さんいわく「サド・メル・オーケストラの作品の中で一番感心した」。どうです聴きたくなったでしょ。
もしも見つけるようなことがあったなら、即ゲットです!
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