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ジャズ喫茶「いーぐる」連続講演「ヒップホップ・プロデューサーを聴く」①

昨日は ジャズ喫茶「いーぐる」 で行われた連続講演「ヒップホップ・プロデューサーを聴く」に行ってきました。

P32 ここに至る経緯を簡単に整理します。まず中山康樹さんの「ジャズ・ヒップホップ学習会」が5回ありました。「マイルスがやっていたようなジャズのカッコ良さがある時からヒップホップに行ってしまった。」という問題提起の基”、ジャズ・ヒップホップ”を学習しようという講演です。

私は中山さんの問題提起にとても興味を持ったので、5回行われた講演に全て出席。講演では毎回異なるテーマ、ゲストも迎えたりして色々なものが展開されました。5回ではありますが、中山さんのご意見の他、ゲストの大谷能生さん、村井康司さん、今回の講演者原雅明さん、そしてジャズ喫茶オヤジ後藤さんという4人の異なるポジションにいらっしゃる方々のご意見が提示され、私の中では整理されないまま、それこそ頭の中におもちゃ箱をひっくり返されたような状態になりました(笑)。

多分後藤さんも同じような感じを受けたのだろうと思います。頭の中に散らかったおもちゃ。「このままじゃね~。」というわけで、今度はおもちゃをお片付けするモードになったのかならないのか?。まずは”ヒップホップ”という整理棚を購入して色々なおもちゃ(ご意見)を収めてみようという感じかも?

前回は鷲巣功さんが「ヒップ・ホップ前夜」ということで講演。1979年から1984年までのヒップホップの生い立ちから進化する過程や世の中に認知される過程を解説して下さいました。

そして今回の講演、「ジャズ・ヒップホップ学習会」の第4回のゲストだった原雅明さんとお仲間のDJアズーロさんが1987年から現代に到るヒップホップをプロデューサーという切り口で解説するものでした。原さんの意図としては「いーぐる」の高音質オーディオでアナログ(レコード)でヒップホップを聴いて気持ち良くなりたいというのもありました。ただ気持ち良くなるだけではなく、クラブの音響空間ではマスクされてしまうものを、ジャズ喫茶という音響空間で再発見しようという意図もありました。その意図は達成されたようでした。

ヒップホップ初心者の私にはかなり高度な内容でした。解説には専門用語や未知の人名が”ビシバシ”出てきたのです。実は私もそうなるだろうことは想定済み。今回初めてB5の白紙3枚を用意してこの講演に臨んだのです。あ~あっ、何と3枚裏表がメモで埋め尽くされてしまいましたよ(汗)。ここまでして講演を聴く私は相当なアホですね。何が私をそこまで駆り立てるのか(笑)?

高度な内容ではありましたが決して難解なものではありませんでした。それはお2人が解説できちんと曲の聴きどころとなぜ良いのかを丁寧に説明して下さっていたからです。最初は”ボーッ”と捉えていた私も耳のフォーカスの仕方が徐々に分かってきました。言葉による説明というのは、特に耳が出来上がっていない段階ではとても有効に作用します。

「今回は人物より曲の解説を主体にした。」というのを打ち上げの席でお2人から聞きました。それが良かったと思いました。ヒップホップという音楽がどういうものか知るにはやっぱり曲をきちんと把握しなければならないからです。

そして今回の選曲、トピック的な視点があるとはいえ、ヒップホップが分かるお2人がカッコイイ、キモチイイと思う選曲がなされていたわけで、なるほど聴いて確かにカッコイイし、キモチイイのでした。講演にはヒップホップを聴く方も多数いらしていて、曲をかけた後、原さん、アズーロさんが「いいですね~。」と言うと、あちこちから同意のオーラが沸き起こっていたのを肌で感じました。こういういい音楽を皆で聴いて「いいよね~。」となる空間、私は大好きです。

今回は20曲かけました。これら20曲でヒップホップを判断するのはどういうものかと思い、最後の質問コーナーで私は「この20曲はヒップホップ史として捉えていいのか、またその位置づけはどういうものなのか。」という質問をしました。回答は「ビート主体の変遷で、アズーロさんと原さんが考えるヒップホップ(音楽)の芯。」とのことでした。回答を聞いて思いました。今回の20曲でヒップホップがどういう音楽なのか理解しても大きな問題はないだろうということです。

さてここからが問題発言です。前回鷲巣さんの講演でヒップホップの生い立ちを学習し、今回はヒップホップの芯を学習したことになります。そこで思ったことは、「ジャズのカッコ良さがヒップホップに行ってしまった。」というのはちょっと違うかもしれないということです。”ジャズのカッコ良さ”と”ヒップホップのカッコ良さ”、それぞれなのだろうということです。オーバーラップさせたところにカッコイイ音源がみつかるかというと、なかなか難しいという感じが”ムクムク”と湧き上がってきています。

そうは言っても中山康樹さんのジャズの先にヒップホップをつなぐ試み自体は凄く興味深いですし、私のようなジャズサイド側から言えば、ヒップホップを知ることで、現代ジャズを楽しむ上での新たな視点が増えるというか懐が広がるという旨みはあるのではないかと思います。だから近々発売される中山さんの「ジャズ・ヒップホップ・マイルス」はとても楽しみにしています。

今回はレポートが長くなりそうなので、とりあえずここまでで一旦切ります。かけた各曲の紹介は次にしますので、どんな曲がかかり、どういう解説がなされ、ヒップホップ初心者の私がどう聴いたのか興味がある方は次回以降もぜひお読み下さい。

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