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どマイナーなアルバムでしょうけどいいです。

とうとう今年は東京JAZZへ行くことにしました。だって上原ひろみのトリオが観たいんだもん。アンソニー・ジャクソンとサイモン・フィリップスとの豪華最強トリオ。これは見逃せないでしょ。昨日チケットを予約したらもうA席しかありませんでした。

今は便利ですね。パソコン予約してすぐに近所のセブンイレブンでチケットを買えるんですから。2階席の25列目って、ステージからどれだけ遠いんじゃ~っ(涙)。しょうがないですな。生で会場の雰囲気が味わえれば良しということにしておきましょう。いや~っ、9月3日(土)が今から待ち遠しいです。

P167 さて、今日紹介するのはロス・グアチョス『FILTROS』(2007年rec. Sunnyside)です。メンバーは、リチャード・ナント(per)、ベン・モンダー(g)、ミゲル・セノーン(as,flt)、サンドロ・トマシ(tb)、テイラー・ハスキンス(tp)、クリス・チーク(ss,ts,bs)、ジェフ・バラード(ds)、フェルナンド・ウェルゴ(el-b)、ギレルモ・クライン(p,vo)、ビル・マケンリー(ts,ss)、ディエゴ・ウルコラ(tp,valve-tb)です。NYダウンタウン系のサックス陣は強力。ベン・モンダーにジェフ・バラードもいます。

このバンドのリーダーはアルゼンチン出身のアレンジャー&ピアニストのギレルモ・クライン。アレンジャーとしてはマリア・シュナイダー(ギルエバンスの弟子)に継ぐ世代のホープらしいです。どうなんでしょ。日本ではそれほど知られていないですよね。5年くらい前、「ヴィレッジ・ヴァンガード」などにレギュラー出演して盛況だったとか。

このアルバムを知ったのはジャズ喫茶「いーぐる」の連続講演。数年前の益子博之さんの「ニューヨーク・ダウンタウンを中心とした新譜特集」でした。この特集はなかなか日本に入ってこない当地の状況を伝えてくれるもので、私はこの特集を通して新しいものに触れていくことになりました。この手の情報源としては原田和典さんの”JAZZ徒然草”もおすすめです。

特集で聴いた時、優秀メンバーの良いソロとアンサンブルが融合していて、あまり難解なことをやっていないのが気に入りました。その後買う機会を逸し、結局買ったのは昨年暮れ頃。紹介は更に遅れ、今年も半年が過ぎてしまいました。

全10曲中の7曲をクラインが作曲。2曲はメンバー他が作曲し、1曲はアルゼンチンの民謡です。一応ラテン系なんでしょうけれど、モロにラテンという感じではなく、ニューヨーク・ダウンタウン系のコンテンポラリー・サウンドにラテンの哀愁フレーバーをまぶしたものになっています。ラテンの下世話な感じとは違う都会のサウンド。

クールになりがちな人達が集まっていますが、ラテン風味がまぶされることによって、ちょっとレイジーさをともなう熱さを帯びていて、聴き進むうちにその熱さがじわじわとこちらに浸透してくるところが良いです。セノーンのアルト、チークのバリトンやテナーは熱いソロを展開。全体に効いているのがベン・モンダーのギターですね。バッキングでは独特な味を加えていて、時には熱いソロも聴かせてくれます。

メンバーのソロを盛り立てる厚くて洒落た都会的なアンサンブルも聴きどころです。数曲でクラインがスペイン語のボーカルを聴かせてくれますが、ちょっと気だるさを伴っていて適度にテンションを下げてくれるのが良いです。緊張一辺倒でないサウンドも好きです。この手の人達ってちょっと高踏的な部分が目立つ場合もありますが、ここではラテン哀愁フレーバーがそれを包んで緩和してくれているところがおすすめポイント。

多分初めてこの名を耳にする人が多いと思います。なかなか面白いので、興味がある方は聴いてみてください。

アルバム名:『FILTROS』
メンバー:
RICHARD NANT(perc)
BEN MONDER(g)
MIGUEL ZENON(as, fl)
SANDRO TOMASI(tb)
TAYLOR HASKINS(tp)
CHRIS CHEEK(ss, ts, bs)
JEFF BALLARD(ds)
FERNANDO HUERGO(el-b)
GUILLERMO KLEIN(p, vo)
BILL MCHENRY(ts, ss)
DIEGO URCOLA(tp, tb)

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