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こいつも凄い快感です!

ロッケンロールなジャズならこれもあります。
お待たせ致しました。ジョン・ゾーンです。

P194 エレクトリック・マサダ『アット・ザ・マウンテンズ・オブ・マッドネス』(2004年rec. TZADIK)です。メンバーは、ジョン・ゾーン(as)、マーク・リボー(g)、ジェイミー・サフト(key)、イクエ・モリ(electronics)、トレヴァー・ダン(b)、ジョーイ・バロン(ds)、ケニー・ウォルスン(ds)、シロ・バプティスタ(per)です。凄い面子です。モスクワ(ロシア)とリュブリャナ(スロベニア)でのライブ録音。こんなバンドのヨーロッパ・ツアーが録音されているというのがスゴイ。カバージャケットがカッコイイ!

こんなのがCDとして出せるのはジョン・ゾーンが自身のレーベル(ツァディック)を持っているからでしょう。ディスクユニオンの新譜情報を見て買ったのですが、こういうのをちゃんと日本で売ってくれるところがディスクユニオンの素晴らしさです。タワーレコードにツァディックは置いてありません。(益子さんからコメントをいただきました。ツァディック・レーベルのCDはタワーレコードの現代音楽コーナーに置いてあるそうです。タワーレコードもやりますね。情報ありがとうございました。)少数だとは思いますがこの手のジャズには根強いファンがいて、そこには大衆ファンにはないマイノリティーのパワーがあります。

「マサダ」というゾーンのグループがあります。ジューイッシュなメロディーを生かしたオリジナル曲をアコースティックな2管(相棒はトランペットのデイヴ・ダグラス)カルテットでやるグループです。そのエレクトリック・バージョンが「エレクトリック・マサダ」。哀愁ジューイッシュ・メロディーを基調とした曲をやっています。でもこの楽器編成ですから、もうそれはそれはロッケンロール!ヘビー・メタル・ジャズなのでした。

”ギンギン”ロック・ギターのリボー。唸りをあげるダンのエレクトリック・ベース。左右から捲くし立てるバロンにウォルセンのツイン・ドラム。色彩と躍動感を添えるバプティスタのパーカッション。異音をねじ込むモリのエレクトロニクス。厚みや深さを与えるサフトのキーボード。その上で、”ギヨギヨ””ギョエギョエ””ブヒョブヒョ”とゾーンが暴れまくれば、これはもう至福の空間としか言いようがありません。こういうサウンドにはエレクトリック・マイルスからの影響があると思います。パワー溢れるジャズ。いいですね~。

ここにあるのは全編ロッケンロールというわけではありません。間にはジューイッシュ・メロディーを活かした落ち着いた曲調の懐かしいサウンドもあります。それはアメリカ西部の長閑な雰囲気にも繋がっていてカントリーみたいなサウンドです。ゾーンの落ち着いたソロが聴けます。こういう曲でのゾーンって意外と正統派アルトを吹きます。ジャズの伝統はきちんと継承している人なのです。

メタル・ロックとジューイッシュとアメリカのフォークが融合したジャズ。こういうサウンドはゾーンにしか出せないものです。そしてアメリカならではのジャズだと思います。ジャズは決して黒人だけのものではありません。白人(ユダヤ人)もジャズの中に大きな影を落としています。それを継承している人達も聴いていきたいと思う私。

まあ、色々言ってますが、最終的には理屈抜きでカッコイイ!ということです(笑)。微細で神経質なところにおちいらず、あっけらかんとしたエンターテインメント性があるところもいいと思います。聴いていて楽しい!

CD2枚組。ヴォリュームたっぷり。
さすがに2枚続けて聴くと今の私は疲れます(笑)。

アルバム名:『At the Mountain of Madness』
メンバー:
John Zorn(as)
Marc Ribot(g)
Jamie Saft(kb)
Ikue Mori(electronics)
Trevor Dunn(b)
Joey Baron(ds)
Kenny Wollesen(ds)
Cyro Baptista(per)

今ならAmazonに2点在庫あり。急ぐべし!

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コメント

ご無沙汰しています。タワーレコードにTzadikは置いてありますよ。ジャズのコーナーではなく、現代音楽のコーナーですけど。

投稿: 益子博之 | 2011年8月 1日 (月) 11時44分

益子さん

お久しぶりです。
こちらこそご無沙汰しています。
情報ありがとうございます。

>タワーレコードにTzadikは置いてありますよ。ジャズのコーナーではなく、現代音楽のコーナーですけど。

そうでしたか。
私はジャズのコーナーしか行かないので知りませんでした。
確かに現代音楽と言えばそうですね。
今度タワーレコードに行ったら現代音楽のコーナーを覗いてみます。

投稿: いっき | 2011年8月 1日 (月) 20時18分

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