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私にとってのマイク・マイニエリというとコレ。

前回の続きで今日もマイク・マイニエリで行ってみましょう。

P190 マイク・マイニエリ『ワンダーラスト』(1982年、ワーナー・パイオニア)です。メンバーは、マイク・マイニエリ(vib,marimba)、マイケル・ブレッカー(saxes)、ウォーレン・バーンハート(p,syn)、ピーター・アースキン(ds)、ドン・グロルニック(key)、スティーヴ・カーン(g)、マーカズ・ミラー(b)、トニー・レヴィン1曲のみ(b)、ジェレミー・スタイグ1曲のみ(fl)、渡辺香津美1曲のみ(g)、マノロ・バドレーン(per,birembau)、サミー・フィゲロア(per)、ロジャー・スキテロ(per)、エド・ウォルシュ(programmer)1曲のみ、です。

どうです。このメンバー、当時のジャズ・フュージョン界の売れっ子勢ぞろいの凄さです。ウェザー・リポートのドラマーであるアースキンとマイルス・バンドのベーシストであるマーカス・ミラーの組み合わせ、マイケル、ドングロ、カーン、渡辺香津美、ウェザーにいたバドレーナ、マイルス・バンドをクビになった(当時そういわれていました。笑)フィゲロア。

このアルバムがなぜ私にとってのマイク・マイニエリなのかというと、初めて聴いたマイニエリがこのアルバムだからです。このアルバムが出た年に聴いたのではなく、数年後就職してから会社のジャズ好きの先輩に薦められレコードを貸してもらって聴きました。確かカセットテープにダビングしてその後何度も聴きました。今持っているのはだいぶ後になってから買った中古レコード。

このアルバムにはマイニエリ・サウンドが詰まっています。前回紹介したオーソドックスなジャズとは打って変わって、マイニエリならではのジャズ・フュージョンの世界が提示されています。ヴァィブラフォンのフレージングはこの人でしかあり得ません。個性的なのです。全曲をマイニエリが作曲。ゲイリー・バートンとは違った新しさを感じました。

A面1曲目《クロスト・ワイアース》はいかにもマイニエリの曲ですが、ウェザーの《バードランド》にどことなく似た曲でキャッチーです。アースキンがドラムを叩いているので余計そう感じるのかもしれませんね。ほとんどマイニエリのヴァイブ・ソロですが、これがカッコいいのですよ。壮大な広がりを感じさせるんですけれどしっかり地に足が付いているのがいいですね。

A面2曲目《サラズ・タッチ》はバラード。ステップスの相棒マイケルが大活躍。この優しい曲をスケール大きくかつクールに吹き上げます。このテナー、やっぱり凄いでしょ。単にメカニカルに速く吹くだけの人ではないことが分かります。この路線ってマイケル自身のバラード表現として定着します。続くマイニエリのソロもマイケルの世界を持続し、そこに優しさを加味して膨らませていくのが素敵。ジ~ンと胸にきます。

A面ラスト《ブリット・トレイン》はパーカッションが活躍する躍動的なフュージョン。マイニエリのソロはメローです。都会の夜、高速を流しながら聴けば最高でしょう。続いて登場するマイケルのテナー、出ました!お得意のメカニカル・フレーズ炸裂!この圧倒的なスピード感で飛ばすカッコ良さ。最後にテナーをすすり上げていくのがまたカッコイイ!アクセルを踏む足にも力が入ります。危ない危ない(笑)。

B面1曲目《フライング・カラーズ》はマイケルのソプラノがテーマを奏でます。出だしはちょっとグローバー・ワシントンJr.風。その後リズム・パターンがチェンジしてマイニエリのワンマンショーへ。16ビートのウォーキング・ベース。これ、マーカスがベースを弾いているのですが、フレージンクやピッキングはまるでジャコ・パストリアス。アースキンのパタパタ・ドラミングとガッチリ組み、カッコいいビートを繰り出します。このリズム・パターンってウェザーお得意のやつですがやっぱりいいです。その上でメロディーを口ずさみながらヴァイブを自由奔放に弾きまくるマイニエリ。う~む、こればっかりですが、カッコいいとしか言いようがありません。フェード・アウトが残念!

B面2曲目《リマージュ》はバラード。幻想的なマイニエリのソロがフワリと中に浮かびます。中盤はリズムがスピード・アップしてまたもやマイニエリのドライブ感溢れるヴァイブ・ソロが展開。アースキンのパタパタ・ドラミングが気持ちいいです。ラストはスローに戻り静かに消えていきます。

B面3曲目《バンブー》はエスニック風味。バンブー=竹ですから、イメージとしては東南アジアか?オリエンタルな雰囲気の曲です。この曲のみ加わるスタイグのフルートは神秘的です。尺八風にも聴こえます。マイニエリのマリンバは独特の風味をもたらしていますね。ここでのマーカスのベースもどちらかと言えばジャコ風。キーボードの厚みのあるアンサンブルが効果的に入っているのも聴きどころだと思います。

B面ラスト《ワンダーラスト》はヴァイブのソロ。エコーを強調した音作りは幻想的で面白いです。多重録音なのでしょうか?マイニエリにしかできないサウンド世界だと思います。

このアルバムを久しぶりに聴いたのですがやっぱりいいですね。テクニックの快感としてのフュージョンとは一線を画するものです。カッコイイです!マイケル大活躍の2曲とマイニエリが跳ねまわる《フライング・カラーズ》が私のお気に入り。

これ、CD化されたんでしょうかね~?されていても廃盤?

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