大西順子さんのライブレポートです。
一昨日、甲府「桜座」 で大西順子さんのライブを観てきました。楽しかったです。
前回2年前、大西さんが「桜座」に来た時はさすがに満員状態で、私は遅く行ったため良い席がありませんでした。ちなみに「桜座」は全席自由席。今回はそうならないように開場時間に到着。既に結構入っていましたが良い席は確保できました。席を確保して早速ビールを1杯。恒例です(笑)。
楽器の配置は前回と同じでした。ピアノの上に小型モニタースピーカーが置いてあるのが特徴。ピアノの椅子の座面は結構高めですね。ドラムセットはシンプルです。ベースが良い色をしていました。今回はドラムがジーン・ジャクソンさん、ベースがブレント・ナッシーさん。ジャクソンさんは大西さんの『楽興の時』で競演しています。ナッシーさんは初めて聴きます。
前回は凛々しい大西さんに惚れましたが今回は如何に?ステージに現れた大西さん。あれっ?今回は何か柔らかい雰囲気になった気がします。演奏が始まりました。途中リズムチェンジして8ビートになるノリの良い曲でした。《16番》(まだ曲名がない)。う~む、柔らかい雰囲気になったそのままにピアノの音まで弱くなったような気がしたのですが・・・?
ジャクソンさんのドラムは凄かったです。オーソドックスなドラミングなんですけれど強力にグルーヴします。ナッシーさんは堅実サポートタイプのベーシスト。やさしく包んでくれそうな感じの人で、ベース演奏もその人柄があらわれたものでした。
曲が終わると大西さんがメンバー紹介。ナッシーさんが日本に住むようになって10年くらい経つとか、東京に一軒家を持っているとか、原発事故があったのに逃げなかったとか、今回はユーモアも交えてMC。2年前の曲名のみとは違ってますね。こんなところにも柔らかさが出ていたように思います。肩の力が抜けて自然体になったような感じがしました。
『楽興の時』から2曲続けて《ミュージカル・モーメント》と《ビタースイート》だったと思います。ナッシーさんのベースをフィーヂャ。堅実ベースでした。曲が哀愁を帯びたせいもあってか、ここでも柔らかいピアノを弾いているように感じました。で、次の《煙が目にしみる》のソロ演奏(ベースとドラムなし)でようやくピアノが活き活きしてきたのです。この曲は『楽興の時』でもピアノ・ソロでやっています。間の取り方やノリ方がとてもジャジーで私お気に入りの演奏。続けて曲名不明曲へ。ナッシーさんはアルコ(弓弾き)も披露。ノリが良い演奏でした。
で、どことなく《ポインシアーナ》似のエンディングテーマ曲。曲の途中でメンバー紹介をしてしばらく演奏して終了。私はこのエンディング曲が気に入りました。1時間ほどでファースト・セットは終了。
今回座ったところから大西さんの手元はよく見えたのですが、後ろ寄りの横顔しか見えなかったので演奏中の表情は見えませんでした。でも、前回と比べたら上記のとおり自然体で良い印象を受けました。最初いまいち冴えなかったのはまだ体や指が温まっていなかったのか?慎重に入ったのか?
相変わらず楽譜を置いての演奏。ほとんど楽譜を見ていないので、安心のために置いてあるんじゃないかと勝手に想像してます。そういえば演奏が終わる度にハンドタオルで鍵盤を拭くのが印象的でした。指汗が気になるのかな~?早く弾くことが多いので滑るのを避けるためなのでしょうね。そして相変わらず高いヒールの靴を履いていました。そうそう、メンバーのソロが終わった後、拍手を促す場面もありました。自分のソロの後の拍手にも会釈する時もあったし好印象でした。
しばらく休憩してセカンドセット。『楽興の時』に入っていた《バック・イン・ザ・デイズ》から。見違えるようにピアノが良く鳴るようになっていました。タッチも冴えてきたんです。こうなると俄然気持ち良く聴けます。アップテンポのグイグイと押す曲なので余計楽しかったです。次から次へとフレーズを繰り出す大西さんのピアノは痛快。ジャクソンさんのドラムがまたいい具合に煽るんですよね。こういうドラミングを聴くと、黒人のリズム感ってやっぱり違うんだなと納得してしまいます。
続けて《三文オペラ》。聴いたことがあるな~と思っていたのですが、演奏後のMCで理解。こういうブルージーな雰囲気は大西さんに合っていると思います。途中ベースとドラムなしでピアノ・ソロをとったりするしっかり構成された演奏でした。『バロック』は管と一緒にやっていますが、今回はトリオ・バージョンとのこと。私的にはこの演奏がこの日最高の出来だったように思います。
アーマッド・ジャマルのアレンジ・バージョンで《ダーン・ザット・ドリーム》。これも気持ち良い演奏でした。バッパー大西順子ここにあり!次々繰り出されるバップ・フレーズは快適快適。続けて《ネバー・レット・ミー・ゴー》。最初腕をクロスして弾いていました。ちょっとセンチメンタルな曲を甘さ程々にしっとり弾いていました。私はこの曲が好きなので、これも良かったです。
大西さんが作曲した古い曲を2曲続けて、《曲名を聞き逃し》と《ユーロジア》。《ユーロジア》は前回来た時もラスト曲だったはず。《ユーロジア》が良かったです。ピアノの鳴りはさらに良くなって音の粒立ちも良く、ガンガン飛ばして疾走するピアノは絶好調。どんどん白熱して最後には鍵盤をガンガン叩いていました。その後のジャクソンさんのドラム・ソロが爆裂で、ラストに相応しいダイナミックな演奏が繰り広げられました。満足!
で、またまたエンディングテーマ曲でメンバー紹介して終了。パチパチパチッ。アンコールは《ハウ・ハイ・ザ・ムーン》。最初変奏(メロディーを変える)していたので、コード進行からこの曲だろうと思っていたらラストにテーマのメロディーが出てきました。これもノリノリで楽しい演奏でした。最初の不安はどこへやら。終わってみればとても楽しいライブでした。
そして、前回はCDを渡して楽屋でサインしたものが返ってきたのですが、今回は大西さんが出てきてサイン会となりました。私はサインをもらわなかったのですが写真だけパチリ。前回は本格復帰した後だったので、大西さんは多少ナーバスになっていたのかもしれませんね。あれから2年、肩の力も抜け自然体になった大西さん。やっぱりカッコいい女性でした。
これもなかなか良いですよ。『バロック』
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