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昔ラジオで聴いて一目惚れ?

昨日の現代的ジャズから一転して今日はグラント・グリーン。新譜紹介の中に意表を突いてこういうアルバムを混ぜるのが面白いのです。

P159 『ザ・ラテン・ビット』(1962年rec. BlueNote)です。メンバーは、グラント・グリーン(g)、ジョニー・アセア(p)、ウェンデル・マーシャル(b)、ウィリー・ボボ(ds)、ポテト・ヴァルデス(conga)、ガルヴィン・マシュー(chekere)です。私が持っているのはオリジナル盤。モノラル、NYC、溝ナシ、VAN GELDER刻印、チョボ印アリ、盤状態N-、ジャケット痛み少々、ジャケ裏に書き込みとREVIEW COPY印アリです。オリジナル盤としてはそこそこの値段だったように思います。

渋谷の「discland JARO」で15年くらい前に買いました。当時急にオリジナル盤に目覚めた私、茨城に住んでいた私は休日に常磐道を飛ばして東京に行き、秋葉原で真空管アンプのパーツを買ったり新宿や御茶ノ水のレコード店でレコードやCDを買ったりしていました。

さて、このアルバムの話ですが、思い出の曲が収録されています。《ブラジル》がそれです。その思い出とは?ジャズを聴き始めた頃(30年くらい前)のことです。当時はとにかくジャズのことが知りたくて、学校の図書館でジャズ本(油井さんの本など)を借りたり、図書館のラウンジにあった「スイングジャーナル」を毎号読んだりと、ジャズを勉強していました。当時は若かったので、マジでジャズを勉強していたんです(笑)。そんな勉強の一環としてFM-NHKのラジオ番組「ゴールデン・ジャズ・フラッシュ」を聴くというのがありました。

確か日曜の午後9時からやっていた番組で、パーソナリティーは本多俊夫さん、いソノてルヲさん、行田良雄さんが順番で務めていたと思います。ジャズ・マン特集や楽器特集など毎回テーマを決めてジャズを紹介していました。私は用事がない限り毎週聴くようにしていました。気になる時のみラジカセでカセットテープに録音。何しろ安いラジカセなんで音はもうそれなり。番組をまるごと録音するようなことはせず、トークをカットして曲だけ録音していました。テープは何本かあったのですが全て廃棄。私は整理好きなので、色々なものを平気で処分しまくってます(笑)。

この番組の確かギター特集だったと思うのですが、このアルバムの《ブラジル》がかかったのです。当時好きだったのはマイルスやウェザー・リポートだったので、ジャズに求めていたのは都会的なカッコ良さ。なのにこのグラント・グリーンの《ブラジル》がとても気に入ったんだから不思議です。ラテン・パーカッションン入りコテコテギターに参ったんです(笑)。当時は何度も聴きました。屈託なく奏でられる太いギター音とラテン・リスムの明るいノリに惹かれたんです。

その後15年くらい縁がなかったのですが、オリジナル盤蒐集の中でこの盤に出会い、妙に懐かしくて買ってしまいました。今聴いても《ブラジル》が一番好きです。この曲はB面1曲目ですが、A面1曲目の《マンボ・イン》も明るくてノリの良いリズムと少し哀愁を帯びたメロディーがグッドマッチで甲乙付け難いです。良く歌いグイグイとドライブするギターが快適。ピアノは何となくレッド・ガーランド似ですが、良く歌うフレージングが素敵です。

ラテンと言えばの《ベサメ・ムーチョ》も入っています。ラテン・リズムにのってグリーンが弾くテーマはかなりコテコテ。乗り方やメロディーのちょっとした崩し方は日本の演歌のようでちょっと苦手ではあります(笑)。ところがギター・ソロになるとリズムは4ビートへとチェンジ。憂いを帯びたブルージーなフレーズは胸に来ます。猛烈にジャズを感じます。こういうグリーンが好きなのです。続くピアノもブルージーでジャジーです。ガーランドに加えウィントン・ケリーも混ざっている感じ(笑)?まあそれはさておきジャズの匂い満載です。

グラント・グリーンがラテン・パーカッション入りでラテン曲をやっているアルバム。コテコテ度が堪りませんがな~(笑)。こういうのがダメな人はダメでしょうね。でも、ジャズ魂はきちんと入っています。たまにこいつを聴いて悦に入るのも悪くないです。私の場合はオリジナル盤の音の良さもありますしね。ちょっと自慢(笑)。

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ジャズ・アルバム紹介」カテゴリの記事

コメント

こんにちは。
これ、いっすよね~、
音もジャケットも能天気でのほほんな感じが好きです。

クサ目の曲が多いのですが、その曲調とグリーンのギターの音色がピタリとハマり、なんともコクのある、いい~味に仕上がっています。

あ、あとPCMジャズ喫茶レポートの前編・後編も読みました。
レポートお疲れさまでした。

いよいよスペース・ディーヴァになっちゃいますね。私のところにも「PCM放送ご愛聴ありがとうございました」と表紙に書かれたプログラムガイド誌の最終号が届きました。

いつもと違って、番組案内のみで寺島さんor岩浪さんのエッセイなどが掲載されていないのが、ちょっと寂しかったですね。

投稿: | 2011年6月24日 (金) 12時35分

こんにちは
5月の連休中に 金沢で 『スコット・マ-ティン』さんと地元ミュ-ジシャンのライブに行ったのですが
「マンボ・イン」 演奏されました。いい曲ですよね。マ-ティンさんは テナ-&アルトサックス奏者なので ギタ-ではなくサックスバ-ジョンで聴きました。
みんな 盛り上がって 楽しかったです。
ブラジル ラテンミュ-ジックは 明るくて 楽しくていいですよね♪

アンコ-ルの拍手の時 マ-ティンさん 何を思ったのか ビ-ルを一気のみして 笑っちゃいました。

その後 ちゃんと一曲 吹いてくれましたが(笑)

投稿: マ-リン | 2011年6月24日 (金) 15時38分

雲さん

こんばんは。
はいっ、これいいっす。
ジャケも確かに能天気でいいです。

>クサ目の曲が多いのですが、その曲調とグリーンのギターの音色がピタリとハマり、なんともコクのある、いい~味に仕上がっています。

そうですね。いい味が出ています。

>レポートお疲れさまでした。

お読みいただきありがとうございました。
久々に頑張ってしまいました(笑)。

>いつもと違って、番組案内のみで寺島さんor岩浪さんのエッセイなどが掲載されていないのが、ちょっと寂しかったですね。

そうですか。早くも店じまいの様相を呈していると。
確かに寂しい限りです。
雲さんの番組「快楽ジャズ通信」にも大変お世話になりました。

投稿: いっき | 2011年6月24日 (金) 20時00分

マーリンさん

こんばんは。
スコット・マーティンさんをネット検索したら、ラテン・ソウル・ジャズなんて見出しが出てきました。YouTubeにも演奏がUPされていてなかなか熱い楽しい演奏をしていました。

>「マンボ・イン」 演奏されました。いい曲ですよね。

はい気に入っています。
哀愁系メロディーだと思います。

>みんな 盛り上がって 楽しかったです。

いいですね。皆で盛り上がるライブは最高です。

>ブラジル ラテンミュ-ジックは 明るくて 楽しくていいですよね♪

はい、楽しいのは大好きです。

>アンコ-ルの拍手の時 マ-ティンさん 何を思ったのか ビ-ルを一気のみして 笑っちゃいました。

ライブでそういうエピソードがあるのっていいですね。
そういう素敵なライブに出会えるとまたライブに行きたくなります。

投稿: いっき | 2011年6月24日 (金) 20時15分

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