新譜ばかりじゃなくて昔のバップも聴きます。
新譜を追いかけるのも楽しいのですが、そればかりではなく昔のバップも聴きます。
フィル・ウッズ・ウィズ・レッド・ガーランドの『スガン』(1957年rec. STATUS/PRESTIGE)です。メンバーは、フィル・ウッズ(as)、レイ・コープランド(tp)、レッド・ガーランド(p)、テディ・コティック(b)、ニック・スタビュラス(ds)です。ジャケット写真がだいぶヨレヨレです。それにしてもプレスティッジのジャケット写真はひどいものがありますよね(笑)。
私が持っているのはオリジナル盤レコード。オリジナル盤とは言ってもプレスティッジの傍系レーベルSTATUSのものなのでそれほど高くなかったです。一応VAN GELDER刻印あり。盤質はかなり良いです。前所有者が日本語のライナーノーツを入れていました。ライナーノーツを書いているのはジャズ喫茶「イントロ」の茂串さんです。
たぶん数千円で買ったような気がします。10年以上前に買ったので忘れてしまいました。西新宿にあった「コレクターズ」で買ったのか?大久保にあった「ヴィンテージマイン」で買ったのか?渋谷の「ジャロ」で買ったのかも忘れてしまいました。
こういうものは当時のオリジナル盤で聴くと、時代の匂いまで一緒に再生してくれる感じがして、何とも言いあらわせない気分に浸れます。ジャズ演奏そのものより付随するものに価値を見出しているのですが、それもまた良いのではないかと思っています。
抜けの良い音で爽快にアルトを鳴らすウッズ。繰り出される微妙な哀愁を含んだ良く歌うバップ・フレーズは至って快適です。ジャズの基本はこれなんですよね。難しいことを考えずに楽しめます。トランペットのコープランドはちょっと知名度が低いですが、何の心配も必要ありません。ウッズに負けず劣らずの歌うフレーズで歯切れよくトランペットを鳴らしています。ちょっぴり地味な感じもするかも?
ピアノのガーランドはコロコロと気持ち良く音を転がし、時折見せるブロック・コードがお洒落に響きます。ベースはズンズン・ブンブンと安定感を持って音を推進。ドラムは小気味よくシンバル・スネアを叩きながら要所でバシンッとキメてくれます。ベースのコティックとドラムのスタビュラスは白人なんですね。当時って、黒人/白人関係なく黒いんだな~。
私のお気に入りはウッズ作曲の《ラスト・フリング》。ちょっとかわいらしい雰囲気をもつ哀愁マイナー・メロディーが好きです。日本人好みのメロディーかも?ウッズ作曲のタイトル曲《スガン》のはじける感じも良いです。
レコードの話に戻りますが、レコードの音はプレーヤ(トーンアーム)、カートリッジ、フォノイコライザーによって千変万化するので難しいのですが、きちんとセッティングして鳴らした時の味わいは格別なものがあります。
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