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メンバーの持ち味が出た初アルバム

どんどん新譜紹介しますよ。最近新譜をたくさん買いましたからね。

P106アダム・クルーズ『マイルストーン』(2010年rec. SUNNYSID)です。メンバーは、 アダム・クルーズ(ds)、ミゲル・セノーン(as)4曲、スティーヴ・ウィルソン(ss)4曲、クリス・ポッター(ts)、スティーヴ・カーディナス(g)、エドワード・サイモン(p,fender rhodes)、ベン・ストリート(b)です。凄いメンバーを揃えていますよね。クルーズはチック・コリアのオリジンに参加していたことがあるそうです。これはクルーズのファースト・リーダー・アルバム。

1曲目《シークレット・ライフ》は8ビート系の曲、最初は現代ニューヨーク風なのですが、クリポタがテナー・ソロを吹き始めるとスピリチュアル度が増してきます。クリポタにコルトレーンが乗り移った感じ(笑)。私の頭にはコルトレーンの『至上の愛』が浮かんできました。知性派サイモンのバッキングもスピリチュアルしていて面白いです。

後半カーディナスのギターが入ると現代風味に戻ります。ここではカート・ローゼンウィンケル系フレーズを弾いています。その後のサイモンのピアノ・ソロは現代と60年代スピリチュアルの間くらい。このメンバーでこのサウンドっていうのはちょっとイメージが狂ってしまいました。クリポタのスピリチュアルな演奏って珍しいですよね?

2曲目以降は現代ニューヨーク風味になりますが、フリー寄りの演奏もあるのが面白いところです。曲によって、知的で美しいサイモンのピアノ・ソロあり、爽やかな音で現代的フレーズをキレよく奏でるセノーンのアルト・ソロあり、カーディナスのカート系現代ギター・ソロあり、ウィルソンのキレ味良いソプラノ・ソロあり、クールなサックスの掛け合いありと色々楽しめる構成になっています。

3曲目《クリパスキュラ》は現代的浮遊感のバラードでクリポターがカッコいいです。絡むサイモンがイマジネイティブ。途中からフリー・ジャズになるのも意外な展開で、出てくるサウンドはこのメンバーならではのダークでクールでいて熱さも持っているカッコ良さです。

4曲目《ザ・ガッドフライ》は浮遊感がある変なメロディーの曲で私は結構好きです。ギターのカーディナスが良いソロをとっています。曲想にギターのサウンドがマッチするのです。中盤のドラム・ソロは現代性のあるドラミングをしていますが地味です。後半のクリポタとウィルソンの掛け合いはなかなか盛り上がります。

5曲目《レゾナンス》は、タイトル”共鳴”を生かす隙間多めのバラード。ベース、ギター、ピアノのニュアンス重視のソロが淡々と静かに流れていきクールです。7曲目《マジック・ラダー》はフリー・ジャズ。ウィルソンのソプラノ、サイモンのアブストラクトなソロが美しいですね。ラストはクリポタのテナーが盛り上げます。

肝心のクルーズのドラミングはというと、あまり派手に叩くこともなく、サポートに徹している感じです。この人はあまり主張しないところが良さであり悪さでもあるように思います。全曲クルーズが作曲していて色々な曲はあるけれどこれまた特徴があまりないです。クルーズは平均点高め秀才ドラマーかも?(笑)

これは参加メンバーの持ち味が出た演奏を聴くアルバムでしょう。

アルバム名:『Milestone』
メンバー:
Adam Cruz(ds)
Miguel Zenon(as, M-1,2,5,8)
Steve Wilson(ss, M-3,4,6,7)
Chris Potter(ts)
Steve Cardenas(g)
Edward Simon(p & fender rhodes)
Ben Street(b)

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