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なかなか面白いサウンド

時々チェックじてるディスクユニオン新宿ジャズ館のホームページ、ニューリリースのところを見ていたら、このアルバムの四浦さんの魅力的な宣伝文が目に飛び込んできました。「これは聴かねばなるまい!」とAmazonへ注文。ユニオンさんm(_ _)m

P114 オースティン・ペラルタ『エンドレス・プラネッツ』(2009年rec. BRAINFEEDER)です。メンバーは、オースティン・ペラルタ(p,fender rhodes7曲目,ss1曲目)、ゼーン・ムーサ(as)、ベン・ウェンデル(ts,ss4曲目)、ハミルトン・プライス(b)、ザック・ハーモン(ds,tabla6曲目)、ストレンジループ(electoronic manipulation)、ハイディ・フォーゲル(vo 7曲目)、ザ・シネマティック・オーケストラ(electoronic manipulation7曲目)です。

ペラルタは2006年に15歳でアルバム・デビューしたそうです。ということは今年20歳。チック・コリア、ハンク・ジョーンス、ロン・カーターとの共演歴があり、エリカ・バドゥとのセッション歴やホレス・タプスコットのオーケストラとの共演歴もあるそうです。今時のジャズだけに収まらない活動をしている人のようです。

なお「BRAINFEEDER」というレーベルは、プロデューサー/ヒップホップ系DJのフライング・ロータスのレーベルとのこと。ロータスはカリフォルニア生まれ、このアルバムに参加しているミュージシャン(私は未知な人ばかり)もウエスト・コーストのコミュニティーの同世代らしいです。私が今興味を持っているヒップホップにつながるのが興味深い。

ここにあるサウンドは正に今時のもの。エレクトロニクスを取り入れ、ザックリしたサウンド・テイストはクラブジャズ系であったりジャムバンド系であったり、そこにスピリチュアルな要素も匂ってきます。曲にはエスニックな響きもあります。各人のソロを聴かせつつグループサウンドを意識したやり方です。漂うアンダーグラウンドな空気も私は好きです。

冒頭の短い曲はペラルタがソプラノ・サックスを吹く宇宙的な神秘性を感じさせるもの。ソプラノとピアノがエコー多めに録音されているからそう感じるのでしょう。エレクトロニクスは極控え目に使用。《イントロダクション:ザ・ロータス・フラワー》というタイトルからは、仏教的なものへの思いも感じさせます。

2曲目以降は基本2サックス・クインテットのジャムバンド系。日本で言えばソイル&ピンプ・セッションズなどに近いのでしょうが、私に言わせればジャズ度が違います。”なんちゃって”と“本場”の違いでしょうか。ベースとドラムがファットで粗く録音されているのが雰囲気を盛り上げていますね。ピアノは尖がりツッコミ系、サックスはスピリチュアルに吹き切り、べースはゴンゴン、そしてドラムが良いです。実に暴れています。ガンガンにフィルをねじ込んできます。

4曲目《オド・トゥ・ラブ》はバラードでなかなかの深さを聴かせてくれています。うねるソプラノ・サックスはどことなくウェイン・ショーター風。バックでピアノがゴツゴツだけれど美しさもある音塊をぶつけてくるあたりが良いです。デイブ・リーブマンとリッチー・バイラークの「クエスト」のファースト・アルバムに収録されていた《ジキル博士とハイド氏(ザ・チーフ)》と似たニュアンスもあります。私が好きなテイスト。

5曲目《インタールード》は短い曲ですが、オーソドックスなバップをやっているのがアルバムの中の演出として良い効果を出しています。

続く《アルジェー》(アルジェリアの首都)は、最初プリペアード風にピアノを弾いていたりして、スピリチュアルなんですけれど、タイトルどおりの中近東~東欧エスニック調なのがいかにも現代なのでした。ベースがひたすらリフを繰り返すあたりにはミニマルな要素も感じます。そのうえでサックスが抽象的なウネウネ・フレーズ。最後のほうは神秘的かつ宇宙的なエレクトロニクスが流れ、そのままラストの曲へメドレーされます。

ラスト《エピローグ:ルネッサンス・バブルズ》は、前曲とつながっていてエレクトロニクスに更に神秘的な女性のヴォイスが重なります。ここでのエレクトロニクスはより機械的に響いています。1分半程度。

全7曲40分と少々。全てペラルタが作曲しています。短いので一挙に聴けます。これぞ今時フュージョン(融合)なジャズです。ディスクユニオンの四浦さんが「今、ジャズ・ピアニストが向かう方向性にはトリオ・フォーマットしかなくなってしまったのだろうか、いや、決してそうではなかった。」と書いているのにうなずいた私です。

オースティン・ペラルタ、コンポーザー系ピアニストとして注目すべき存在かも?なかなかのセンスの持ち主。まだまだ未知の才能はいます。この人の他のアルバムが聴いてみたくなりました。

アルバム名:『ENDLESS PLANETS』
メンバー:
Austin Peralta(p,fender rhodes ss),
Zane Musa (as)
Ben Wendel (ts,ss)
Hamilton Price (b)
Zach Harmon (ds),etc

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