« 明日は「ジャズ・ヒップホップ学習会 第4回」 | トップページ | 「ジャズ・ヒップホップ学習会 第4回」に参加 »

シカゴのジャズに浸る。

ディスクユニオン・ホームページの新譜を見ていて目にとまった1枚です。私のお気に入りエスニック・ヘリテイジ・アンサンブルの 『ママズ・ハウス・ライブ 35thアニバーサリー・プロジェクト』。そのメンバーであるアーネスト・ドーキンスのアルバムです。シカゴジャズと言えばこのレーベル:デルマークも要注目。私にとっては時々ハズレもあるレーベル。

P121アーネスト・ドーキンス・ニュー・ホライズン・アンサンブル『ザ・プレイリー・プロフェット』(2010年rec. dermark)です。メンバーは、アーネスト・ドーキンス(as,ts,per,vo)、マルキス・ヒル(fl(1),tp(2,3,7))、シャウン・ジョンソン(tp(1,2,4))、スティーヴ・ベリー(tb)、ジェフ・パーカー(g)、ジュニアス・ポール(b)、イサイア。スペンサー(ds,per)です。

アーネスト・ドーキンスはシカゴAACMの重要メンバーだったんですね。私は不勉強なので最近気付きました(笑)。そんな彼が若い世代と作ったグループがこのニュー・ホライズン・アンサンブル。ポスト・ロック~シカゴ音響派”トータス”のギタリストであるジェフ・パーカーが参加しているのも聴きどころです。シカゴにはこういうグループがあり、若い世代にジャズを継承してるのが良いと思うのです。

期待してCDプレーヤーの再生ボタンを押すと、”ズンタカター、ズンタッター”といきなりワルツで長閑なメロディーを4管でアンサンブル。ズッコケそうになりました(笑)。尖がったサウンドが出てくるものとばかり思っていたのです。でもねっ、これで良いのですよ。シカゴのジャズは。

力まないフリューゲルホーンのソロが出てくるとすっかり気分は和んでいきます。バックではパーカーがオーソドックスだけれどちょっぴり新しいニュアンスでギターを心地良く弾いています。続いてドーキンスがアルトで登場。いきなり熱く立ち上がります。フリーキー直前まで駆け上がりつつ熱い音を噴き出します。ジャズのエモーションに溢れています。その後はトランペットが丁寧にソロをとりテーマのアンサンブルへ。ゆったり終了。

で、いきなり速いパッセージの不安定なアンサンブル。今度はフリー・ジャズときました。これだからシカゴのジャズは面白い。1曲目ですっかり安心させておいて2曲目にこれですよ(笑)。ソロはドーキンスから、テナーで燃えに燃えます。こうこなくっちゃ。バックではパーカーが音響系の鋭いバッキングをしています。こういう展開も可能なわけですよ。この人達は。

トランペット・ソロ、トロンボーン・ソロと続きます。熱いですね。フリー・アンサンブルをはさんでトランペット・ソロ。きっちり仕事してます。掛け声が入って煽ったりしています。決して無機的にならないソロが良いです。王道フリー・ジャズ。それにしてもバッキングのパーカーが奏でるギターの尖がり音はカッコ良過ぎ。続いてそのパーカーのギター・ソロ。音響派の面目躍如です。更にベース・ソロ。歌いながら弾いています。ベースが軋む軋む。ドーキンスがハーモニカを吹いているの?面白い。オーラスはドラム・ソロ。ベースが軽くアルコで伴奏。いや~っ、カッコいい!

次はバラード。ドーキンスがアルトを切々と歌わせます。バックには自由なホーン・アンサンブル。これは2分半弱の小曲。

続くのはオーソドックスなバップ曲。特に新しさはないのですが、ジャズの基本をしっかり継承しているわけです。バッキングをするパーカーのギターには今時の匂いを感じますね。トランペット、トロンボーンとソロをとらせ、その後にドーキンスがテナー・ソロで貫録を示すのです。パーカーのギター・ソロはきちんとジャズ・ギターを弾いています。フレージングは新しさをほどほどにまぶしたブルージーなもの。べース・ソロ、ドラム・ソロと回してアンサンブルで終了。

5曲目はフリー寄りバップ、6曲目は物悲しい雰囲気のバラード。両曲ともにトランペットは抜けて、トロンボーンにしっかりソロをとらせます。パーカッションが香辛料的に使われています。

ラストの曲はテーマで軽くコーラスが入るアーシーなバップ曲です。黒さの継承ですね。ドーキンスのパーカッションも効いています。トランペット・ソロ、トロンボーン・ソロ、浮ついたところはなく、しっかり地に足のついたソロを展開。ギターは尖がり系ブルージー。黒いです。そして大御所登場。余裕で大らかなテナー・ソロを披露。そしてドーキンスが鼻歌の如きボーカルを聴かせてくれます。ジャジーでいいな~。気負いがないな~。ジャズが体に染みついているのです。何気ない歌すらジャズなのです。

特に何か新しいというわけではありませんが、シカゴのジャズはそれで良いのです。そのサウンドに浸れば心地良し!

ジェフ・パーカー、かなりカッコいいです!
トータスの『TNT』くらいは聴いておかないとダメですよね。
Amazonで中古CD(せこいっ!)を注文しました。

アルバム名:『Prairie Prophet』
メンバー:
Ernest Dawkins (as,ts,per,vo)
Marquis Hill (flh,tp)
Shaun Johnson (tp)
Steve Berry (tb)
Jeff Parker (g)
Junius Paul(b)
Isaiah Spencer (ds,per)

本日5/28(土)は ジャズ喫茶「いーぐる」
「ジャズ・ヒップホップ学習会 第4回 :
ジャズが失ったもの、ヒップホップが発見したもの」
があります。
ゲストは原雅明さん、進行は中山康樹さん。

|
|

« 明日は「ジャズ・ヒップホップ学習会 第4回」 | トップページ | 「ジャズ・ヒップホップ学習会 第4回」に参加 »

ジャズ・アルバム紹介」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/511944/40151705

この記事へのトラックバック一覧です: シカゴのジャズに浸る。:

« 明日は「ジャズ・ヒップホップ学習会 第4回」 | トップページ | 「ジャズ・ヒップホップ学習会 第4回」に参加 »