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特にどうということはないけれど良いです。

東日本大震災から2ヶ月経ちました。
世の中もだいぶ落ち着いてきたように思います。
復興も徐々に進んでいるようです。
福島原発の復旧には問題が多いようですが、それなりに進展しているみたい。
時間は後戻りできないわけですから前に進むしかありませんね。

今日はディスクユニオンのアルトレットで買った1枚。

P110 アート・ファーマー『ソウル・アイズ』(1991年rec. enja)です。メンバーは、アート・ファーマー(flumpet)、ジェフ・キーザ(p)、ケニー・デイヴィス(b)、ルイス・ナッシュ(ds)です。トランペット・ワン・ホーン・カルテット。福岡ブルーノートでライブ録音。ここは名前が変わったりして閉店や開店を繰り返したみたいですが、今やっているのでしょうか?

私、アート・ファーマーが結構好きです。トランペッターの中で2番目に多くアルバムを持っています。一番はもちろんマイルス。マイルスは他と段違いにたくさんアルバムを持っていますよ。

ファーマーは”フランペット”というフリューゲルホーンとトランペットの中間的な楽器を使っています。なかなか優しい音で、私の耳にはフリューゲルホーンの優しさを残しつつ時には鋭い音も出せる楽器のように聴こえます。トランペットをスムーズに鳴らすファーマーの特徴を生かす楽器のようです。

バブル崩壊の初めに福岡ブルーノートでバブルの余韻を引きずりつつ録音されたんでしょうね。この頃のenjaレーベルはアルバムを乱発増産していたように感じる私、アウトレットや格安セールでこの頃の見知らぬenja盤をよく見かけます。特にenjaというわけではなく、当時のアルバム多発状況がその後尻つぼみになっていくのは自明のことだったように今では感じます。

アルバムの中身の話に戻ります。ファーマーらしいアルバムです。ファーマーらしいというのは、トランペットをバリバリ吹かず、丁寧にスムーズに穏やかにアドリブを綴っているからです。ジャズに求める大人の品位みたいなものを具現化しているように思います。

演奏しているのはスタンダード。タイトルの《ソウル・アイズ》をはじめ、《ウィル・ユー・スティル・ビー・マイン》、《アイム・オールド・ファッションド》、《ストレイト・ノー・チェイサー》などです。ジョー・ヘンダーソンの《リコーダ・ミー》が入っているのは異色かも。私はこの曲が好きです。日本のブルーノートのお客さんを意識しての選曲なのでしょう。ファーマーの奏法も含め、当日のお客さんは「ジャズってカッコいい大人の音楽」と満足したことでしょう(笑)。

ピアノのジェフ・キーザがなかなかいいです。たとえばシダー・ウォルトンやマル・グリューミラーやケニー・バロンあたりがピアニストだたとしたら、もう”鉄板”というか当たり前の世界しかそこにはないのですが、キーザはもう少し尖がっているわけです。それがいい方向に影響しているのです。ソロで激しく弾く場面とかがあって、香辛料として作用しています。バッキングでも瑞々しさが出ています。

ベースのデイヴィスは仕事を全う。ドラムのナッシュは軽やかに気持ち良くスイングするドラマーなので、ファーマーのバックとしてはピッタリ。実に気持ち良く演奏をドライブさせていきます。

特にどうということはない大人のジャズ。ジャズにこういうものを求めている層があることは十分承知しています。演奏レベルは高いです。これはこれで良いではないですか(笑)。

アルバム名:『SOUL EYES』
メンバー:
Art Farmer(flumpet)
Geoff Keezer(p)
KennyDavis(b)
Lewis Nash(ds)

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