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カッコいい大人のフリー・ジャズ?

最近ブログを書くネタがなかなか浮かんでこない。う~む。新譜紹介をしようと思うのだけれどある程度聴きこまないと書けないですし、どう書いたら良いか悩むものもありますので色々悩ましいのであります。悩んだあげく・・・。当時ディスクユニオンが配布していたチラシを見て買った1枚。

P120 ジェリー・ヘミングウェイ・カルテット『ザ・ホインブレル』(2004年rec. clean feed)です。メンバーは、ジェリー・ヘミングウェイ(ds)、ハーブ・ロバートソン(tp)、エラリー・エスケリン(ts)、マーク・アライアス(ac-b,el-b)です。ニューヨーク・ダウンタウンの渋い面々。

ポルトガルのクリーン・フィード・レーベルということでフリー・ジャズに分類されて売られているのですが、果たしてこれがフリー・ジャズなのかというと?リスムは8ビートと変拍子主体で4ビートもあります。曲がしっかりありアンサンブルを生かしつつ各人のソロもしっかりあるという、形態としてはバップといえるのではないかと思います。バップの現代版。

メンバーは一癖あるフリー・ジャズもやる人達。メンバーを見ると「フリー・ジャズをやっているのだろうな~。」と思われてもしょうがないですね。でも内容は上記のとおり。中には自由度が高い演奏もありますので、全くフリー・ジャズではないとは言えませんが、恐れるような怖いフリー演奏はしていません。

全曲ヘミングウェイが作曲していて、キャッチーな曲はないですが、落ち着いていてちょっと暗めで味がある曲が並んでいます。へミングウェイのパーカッション系のフレキシブルなドラミングとゆったりグルーヴするアライアスのベースの上で、ロバートソン、エスケリンが丁寧でいて自由にフレーズを綴ったりアンサンブルをしたりする渋い味わいが特徴のジャズ。

派手さはないけれど味わいは独特のものがあります。サウンドはニューヨークらしい都会的でちょっと危険な感じ、内省的な部分も感じられますがあまり暗いわけではなく、癖があるんだけれどあまり嫌みはなく、緊張感を感じるんだけれど聴いているとなぜか緊張を強いられないゆとりがあるという、何とも説明しにくい面白さがあります。

まっ、分かる人には分かると思いますが、結局それはカッコいいとしか言いようがないわけです(笑)。大人のカッコ良さだと思います。そうだっ!ジャケット写真の雰囲気そのものです。このジャケットが気に入った方は是非聴いてほしい1枚です。

アルバム名:『THE WHIMBLER』
メンバー:
Gerry Hemingway(ds)
Herb Robertson(tp)
Ellery Eskelin(ts)
Mark Helias(ac-b,el-b)

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