元祖白人ラップ曲《ラプチュアー》
ネットを徘徊したいたら面白いことが分かりました。
元祖白人ラップ曲はブロンディの《ラプチュアー》だということが分かったのです。この曲は私がジャズを聴き始める前に、当時(1980年)買ったブロンディのアルバム『オートアメリカン』に収録されています。ということは、私が最初に聴いたラップ曲だったということになります。「そうだったのか~。」と、ちょっと驚いています。当時この曲が”ラップ”として紹介されていた記憶はありません。今聴いてみれば確かにラップですね。
この曲は当時聴いた時からかなり好きでした。このミディアム・テンポのファンク感が私のツボだったのです。ハンドクラップがイイ感じですよね。ギターのカッティングも好きな要素です。驚いたのはバックでサックスを吹いているのがトム・スコットだということです。今聴くともろにトム・スコット節だというのがよく分かります。歌っているデボラ・ハリーもカッコいいですね。
当時からジャズ/フュージョンやヒップホップのテイストって私の好みだったということがよく分かりました。いや~っ、ヒップホップとジャズ/フュージョンがブロンディでクロスオーバーしていたとは、今頃自覚した私です(笑)。
この曲については数年前にちょっとした気付きがありました。下北沢のレコード店「フラッシュ・ディスク・ランチ」でレコードを選んでいたらこの曲が流れてきたんです。その時、ブロンディのことなんかすっかり忘れていた私に、ブロンディのこのアルバムを持っていたことを思い出させてくれたました。それと同時にこの曲のカッコ良さを再発見。家に帰った私はレコード棚からこのアルバムを引っ張り出してきて、早速聴いてみたのは言うまでもありません。
この白人ラップレコーディングの第1号曲は全米No.1ヒットでもあるのです。最近では、米TVドラマ「セックス・アンド・ザ・シティ2」のサントラで、アリシア・キーズがカバーしているんだとか。
ヒップホップ/ラップがメジャーシーンに出たという話ではこのことも書いておきましょう。シュガーヒル・ギャングの《ラッパーズ・ディライト》。ジャズ喫茶「いーぐる」での「ジャズ・ヒップホップ学習会」で大谷能生さんもこの曲をかけました。
ダンス/パーティ・ミュージックとしてのヒップホップです。そして厳密にはこちらのほうがレコーディングは先だというファットバックの《キング・ティムⅢ》。
シュガーヒル・ギャングの《ラッパーズ・ディライト》からヒップホップの成り立ちなどについて説明しているブログがありましたので以下にリンクしておきます。ヒップホップ成り立ちの話については「ジャズ・ヒップホップ学習会」で大谷さんがほぼ同様のことを言っていました。
http://blog.livedoor.jp/hiphoponsen/archives/2839627.html
上記の2曲が1979年です。翌1980年にラップを取り入れた曲を出したブロンディって先見の明があったということですよね。そして、《ラプチュアー》が今でも人気曲だというのが嬉しい限りです。ブロンディは最近も歌い続けています。YouTubeを見ると、すっかりおばさん(おばあさん?)化したデボラー・ハリーがなんともいい味を出しまくってます(笑)。
ブロンディの『オートアメリカン』に話を戻します。
この曲も好きです。《リヴ・イット・アップ》
ディスコチューンですね。こういうテンポのノリの良い曲が好きな私(笑)。ここでも発見がありました。カッティング・ギターはワー・ワー・ワトソンだったのです。ハービー・ハンコック・バンドの”ワウワウ”ギタリストですね。私がジャズを聴くようになってハービーの『シークレッツ』がとても気に入ったのもうなずけました。
『オートアメリカン』は上記2曲以外にも、ブロンディ本来のロックンロール、ジャズ調、サーフミュージック調、カントリー調、レゲエ調、クラシック調と、色んな要素盛りだくさんです。アメリカン・ポピュラー・ミュージックの総括的なアルバムと言っても良いかもしれません。《愛の面影(フェイシス)》では何とレイ・ブラウンがベースを弾いているんですよ。
今回分かった事からは自分が好きな音楽のつながりと広がりが見えてきてとても面白かったです。
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