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クールな美意識を聴くアルバム

準?新譜紹介。昨年9月頃に発売されました。現代ニューヨークのサウンドを感じさるクールな1枚です。

P2 OAMトリオ+マーク・ターナー『ナウ・アンド・ヒア』(2003年rec. contraBaix)です。メンバーは、オマー・アヴィタル(b)、アーロン・ゴールドバーグ(p)、マーク・ミラルタ(ds)、マーク・ターナー(ts)です。OAMトリオというのはピアノ・トリオ3人の頭文字を並べたもの。このトリオでフレッシュ・サウンド・ニュー・タレントから2枚アルバムを出しています。私は未聴。録音は少し古いです。

このアルバム、チェックはしていたものの買いそびれていました。私がいつも利用するディスクユニオン通販限定¥1,000セールの中にこれをみつけたので即ゲット。このセール、早く気付けば結構良いものをゲットできる可能性もあります。

ディスクユニオンの宣伝文によると、同メンバーでライブ録音した『ライブ・イン・セビリア』はマーク・ターナーの最高傑作との呼び声高いとか。最近ディスクユニオンに再入荷しています。買おうと思っているのですが、¥2,800で送料¥300は高いよね~(笑)。ディスクユニオンにすぐ行けるなら店頭で買うかもしれないですが・・・。輸入盤なのに何でこんなに高いの?

さて、このアルバム、前半はアヴィタルの3曲、中盤はゴールドバーグの2曲、後半はターナーの3曲という全8曲構成。リズムは変拍子と8ビート主体。あまり4ビートをやらないのが今時なのです。

アヴィタルの曲は本人がイスラエル出身ということもあるので、哀愁ユダヤ・メロディー全開です。現代ニューヨークのサウンドにはこのユダヤ・メロディーが散見されます。イスラエル系ジャズマンが結構いるからです。私はユダヤ・メロディーが微妙に苦手だったりします。甘さとウェットさがどうも・・・。

そんなユダヤ・メロディーなのですが、この4人は非常に上手くクール・ビューティーな演奏として聴かせてくれます。4人の美意識が同じ方向に向かっているからだと思います。ジャズの”黒さ”とは方向性が違うので、ここに”黒さ”を持ちこんでどうこう言うのはお門違いですよ。

ゴールドバーグの曲《ウード・トゥ・オマー》はタイトルから推測するにオマー・アヴィタルへの曲で、アヴィタルの曲の間に挟まれているのですが、違和感なしの哀愁ユダヤ調になっています。バラード演奏でゴールドバーグのソロ、ターナーのソロ、共に美しい響きを聴かせてくれます。こういう演奏を聴くと、アドリブのための素材として曲を演奏するのではなく、曲を聴かせるために演奏しているというのがわかります。

続くアヴィタルの《ヴィンセント》が私は好きです。哀愁ユダヤ・メロディーでありつつ、モダンな都会的な匂いを感じさせるところが好きなのです。一歩間違うとフュージョン・メロディーなのですが、そこはこの人達ですから俗っぽくなる手前でカッコよく聴かせてくれます。ミディアム・テンポで快適な演奏。

続くゴールドバーグの《セカンド・チャンス》はゴールドバーグのピアノとターナーのテナーでデュオです。オーソドックスな美メロ演奏だと思います。ちょっぴりクラッシックの格調も漂わせつつ小粋にメロディーを歌わせる2人の愛すべき小品という仕上がりがイイ感じですよ。

その後はターナーの3曲が続きます。ターナーの曲はウネウネとちょっぴり抽象的でメカニカルな曲になっています。曲がモノ・トーン系なので落ち着いたものなのですが、聴いていると気分的にはちょっと沈み加減になります。こういう演奏を聴くと60年代の”新主流派”サウンドとの共通性を強く感じますね。私は結構好きです。知性派サウンドですよ。

”グルーヴ一発!何も考えてません。ノリノリ最高じゃん!”も好きですが、それとは対極に位置するクールで知的なサウンドにも私は惹かれます。クールな美意識。なかなかカッコいいアルバムですよ。

アルバム名:『NOW & HERE』
メンバー:
OMAR AVITAL(b)
AARON GOLDBERG(p)
MARC MIRALTA(ds)
MARK TURNER(ts)

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