マグナス・ブルーの新譜
今回、私としてはかなり早い新譜紹介。
ネットサイトでちょっと試聴して面白そうだと思って買いました。
マグナス・ブルーの『スウェディッシュ・ウッド』(2009年rec. MOSERROBIE MUSIC PRODUCTION)です。メンバーは、マグナス・ブルー(tp)、トルビヨルン・セッテベリ(b)、ジョー・ウィリアムソン(b)、ハコン・ミューセット・ヨハンセン(ds)です。ツイン・ベースのワンホーン・カルテットというのが面白いですね。
モーズロビーはスウェーデンの硬派ジャズ・レーベル。今回もまじめなジャズを聴かせてくれます。このアルバムはタイトルからわかるとおり、木や森をイメージしたもののようです。ジャケットは森の中に紛れ込んだメンバーを写したものでユニーク。
ツイン・ベースというのがミソですね。左右の中央寄りにベースが陣取って音を奏でれば、”ウッド(木)”のイメージが沸々と醸し出されます。左右で高音と低音を弾きわけたり、片方がアルコ(弓)を弾いたり、微妙にずれた旋律を奏でたりと、ツイン・ベースはまさに森の樹木たちの会話といった風情です。ベースが演奏のコアをなしているように聴こえます。
ドラムは今時のパーカッション的なもの。このドラムは森に住む生き物たちの活動といったら良いでしょうか?鳥たちのさえずりだったり、小動物のざわめきだったりします。バックのベースとドラムは生きた森ですね。時に活発に活動したり時にひっそり活動したりと、曲によって、また曲が進行するにつれ、森の雰囲気も刻々と変化します。
そんな森へ入って生活しているのがマグナス・ブルーその人です。森に入ると落ち着くからなのか?自然に帰るのか?全曲ブルーが作曲したその曲は素朴なメロディーです。1曲目《オー・ホワット・ア・ビューティフル・デイ》から、”おー、何て美しい日”と言える長閑な森の1日が始まります。ベースがリフを繰り返し、ブルーがミュートで”ププププ~ッ”と奏でれば、「与作は、木ーを切る、ヘイヘイホー、ヘイヘイホー」なイメージが浮かびます(笑)。
ブルーのトランペットは終始控えめにフレーズを綴っていきます。途中フリーな状態に突入することもありますが、サウンドはあくまでもナチュラルで繊細。ブルーってあのパワフルジャズ”ATOMIC”のトランペッターなのに、ここではATOMICから感じる都会の喧騒と180度違ったナチュラル・ジャズをやっているのが面白いですね。
このアルバムはiPodにでも入れて大自然の中で聴けばきっと気持ち良く聴けるのではないかと思います。異色作だけれどとても面白いジャズをやっています。私はかなり気に入ってしまいました。大自然の中のジャズがあったっていいじゃないか!
アルバム名:『SWEDISH WOOD』
メンバー:
Magnus Broo(tp)
Torbjorn Zetterberg(b)
Joe Williamson(b)
Hakon Mjaset Johansen(ds)
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