こんなの聴いて悦に入る(笑)!
最近の新譜は微妙にコナイ。個人的な問題だと思います。
”キターッ”な新譜はないかな~?
先日紹介したルドレシュ・マハンサッパ&バンキー・グリーンは良かったですよ。
他に紹介しなければならない新譜がありますがどうも・・・。
もう少し聴きこんでみます。気分が変わるかもしれないし。
さて、じゃあ何を紹介しようか・・・。
えいっ、もう聴く人がいようがいまいが、
私が面白いと思ったものを紹介すればいいじゃないか!でっ。
ザ・マット・パヴォルカ・バンドの『サムシング・ピープル・キャン・ユーズ』(2007年rec. toapmusic)です。”どうだっ、知らないだろっ!(笑)”メンバーは、マット・パヴォルカ(b)、ベン・モンダー(g)、ピート・レンド(key)、テッド・プア(ds)、ゲスト:アキコ・パヴォルカ(narration)1曲のみ、です。リーダーのパヴォルカは知らなかったけれど、ベン・モンダーとテッド・プア買いです。ディスクユニオンのアウトレットで買いました。
ジャケットの絵はアキコ・パヴォルカが書いています。多分マット・パヴォルカの奥さんだと思います。で、名前のアキコから言って日系人なのでしょう。上手いんだか下手なんだか分からない絵なんだけれど、いい味を出していると思う私。このアルバムでやっている音楽に似ているとも言えそうです。
1曲目《レミー》からディストーションをギンギンに聴かせたモンダーのギターが飛び出してきて、”キターッ”となります(笑)。ヘビメタな雰囲気。ベース(アコースティック)がかなり強靭です。プアのシンバル”ジャンジャン”の粗いロック・ドラムも炸裂。空間に広がるように定位するエレピがレトロ。レトロ現代なサウンドがここにしかない音なのです。ロックが嫌いなジャズ・ファンは聴かないこと!とにかくモンダーのギターが気持ちイイ。
2曲目《ザ・ガーデン・オブ・フォーキング・パシーズ》は、スローなプログレッシブロック。この70年代的雰囲気が私は好きです。モンダーのギター、レンドのエレピ、ドップリ沈むな~、この感じ堪らんです。パワーありまっせ~。3曲目《チェイシング・キャッツ・ウィズ・バキュームズ》は、変拍子の今時ヘンテコメロディー。ギターとエレピが”ヘロヘロ”舞い踊ります。曲名から言って、猫が掃除機とじゃれ合って競争しているところを模した曲かも?ソロはないのにベースの存在感あり過ぎです。ドラムもパワフル。
4曲目《ダンシング・ウィズ・フェイント・プライズ》は、強靭なベース・ソロから。パヴォルカはなんとなくジャコ・パストリアスに似た顔です。でも、ベースは黙ってアコースティック1本。男気に溢れていますよ。途中からモンダーのギターがからんで怪しくスペイシー、ドラムとシンセも加わってますます混沌とした空間へ。でも、完全フリーまではいきません。途中からドラムがヒートアップ!こうなるとモンダーも涼しい顔はしていられません(笑)。チョーキングをかまして鳴きます鳴きます(笑)。
5曲目《...アンド・ユア・ウェルネス》は長閑なカントリー/フォーク。和ませてくれます。まっ、ひと癖ありますけどね。6曲目《ピーナット・ボーイズ・ラッキー・デイ》も3拍子系変拍子の怪しい曲です。”ラッキー・デイ”な雰囲気じゃないけんですけど・・・。モンダーの断片フレーズの積み重ねがカッコイイ。終盤のベースとドラムの掛け合いも素敵。プアのドラミングはゆったりしていてもパワーがあります。7曲目《ソー・マッチ・アズ・ハッピー・ライブズ・ラブリー・アズ・フォー・ユー》はまどろみ系バラード。エレピが幻想的です。
8曲目《ノーホェア,ノーバディ,ナッシング》はフュージョン系で、このアルバムの中では親しみやすい曲です。アコースティック1本のはずが?ここではエレベ弾いてました(笑)。今時エレベくらい弾きますよね~。モンダーのギターが鳴いているぅ。気持ちいい~。取り巻くエレピがクリーミー。ラスト《Vheissu》はミニマルでスペイシーな曲。前半はモンダーのミニマルなギター、後半は奥さんアキコのナレーション。何と日本語!宇宙について語っています!「宇宙は・・・天文学者は・・・ビッグバンが・・・膨張し・・・」(笑&涙)。微妙になまっているので日系人だと思います。最高っ!
こんな具合でとにかく面白い。
ベン・モンダーのファンは必聴!
ベン・モンダー隠れ名盤間違いなし!
アルバム名:『Something People Can Use』
メンバー:
MATT PAVOLKA(b)
BEN MONDER(g)
PETE RENDE(key)
TED POOR(ds)
AKIKO PAVOLKA(narration)
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