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「デン・ジャップ・サウンド・アンサンブルvol.1」を観てきました。

昨日甲府「桜座」で観た「デン・ジャップ・サウンド・アンサンブルvol.1」はとても楽しかったです。グループ名の「デン」=デンマーク、「ジャップ」=ジャパニーズ、つまりデンマーク人と日本人のグループなのです。

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P154_2 メンバーは、キャスパー・トランバーグ(tp)、ハンス・ウルリク(ts,fl)、水谷浩章(el-b)、外山明(ds)、加藤崇之(el-g)です。デンマーク勢をフロントに据え、リズムは日本勢で固めています。私、キャスパー・トランバーグさんと加藤崇之さんは聴いたことがないので、今回が初めての体験ということになります。

ライブが始まるまで、NPOの方としばし歓談。来週12/3、4に「桜座」でやる「昭和ロマンス物語2DAYS、キャバレー再現!」の話を少々。昨年から始まったそうですが、毎年恒例企画にしたいそうです。自民党政権時(昨年)付いた補助金は民主党政権になりカットとのこと。ツライ。12/3(金)には舞鶴(まずる)さんのショーがあり、その舞鶴さんはアルトサックスの林栄一さんの奥さんだということを聞きました。舞鶴さんはキャバレー歌手だったそうです。そう言えば林さんのアルバムに『MAZURU』というアルバムがあり、《MAZURU》というオーネットのプライム・タイム・バンドな曲もありましたね。ナットク。今度のステージでバックを務めるのは林さんじゃなくて早坂紗知さんです!旦那の永田利樹さんも来ますね。観に行こうかな~。歓談の場で長野からはるばるいらした外山さんファンの女性ともお話をさせていただきました。

P155 舞台はこんな感じ、向かって左はギター、机の上にはエフェクターから鳴りものまで、中央左寄りにサックスとトランペット、中央右寄りにはベース、右がドラムス。ドラムスは長いバスドラとシンバル、タムを密集水平配置した独特のセッティング。ギターとドラムスのセッティングを見ただけで、これは何かやってくれそうだという期待が高まります。

静かに5人が登場して1曲目。ちょっと抽象的なテーマが始まったので「らしいな~。」と思いました。外山さんは椅子に座らず中腰でドラムを演奏。これを見て思い出しました。甲府ジャズストリートの「渋谷毅オーケストラ」のドラムが外山さんだったことを。そうか~、いつもこういうスタイルで演奏していたんですね。普通のドラムの叩き方ではなく、パーカッション的でパルス的なリズムは正に現代ドラマー。

演奏後トランバーグさんのMCで、次の曲はアメリカのフェイマス・ミュージシャンに捧げるとのこと。誰かと思ったらビル・ディクソンでした。ディクソンは「ジャズの10月革命」首謀者としてフリージャズ好きには有名な人です。トランバーグさんと同じトランペッター。今年6月に亡くなったので捧げたのでしょう。テナーとドラムの緊張感ありつつ駆け引きが楽しいデュオから始まり、フリー・インプロビゼーションを主体とした曲。トランバーグさんの力強くケレンのないソロが素敵でした。

3曲目に入る前に、今度はウルリクさんのMC。前の曲がサッドネスでダークなんで次はハッピーな曲とのこと。ウルリクさんがフルートでテーマを奏でるホンワカな雰囲気の曲で、ウルリクさんらしいと思いました。で途中からはギターとドラムで丁々発止な展開へ。ロックなギターと自由なドラミングが炸裂しました。4曲目はベースソロから始まるのんびりした感じのいい曲で、水谷さんのフレットレスベースから発せられる大きなグルーヴに酔いしれました。ウルリクさんのおおらかなテナーも良かったです。

5曲目はトランペットとテナーのアンサンブルでテーマをやったあと、ギター、ベース、ドラムのトリオへ。怪しい場末感漂うギターが良かったです。3人の一体感もなかなかのもの。6曲目が始まる前にトランバーグさんのMC。海にいるプランクトンは何を食べますか?という問いがあり、皆さんが色々回答したが正解なし。トランバーグさんの答えは「サン(太陽光)」。なるほど植物プランクトンの話ね、と皆さん納得(笑)。ギターをメインとした曲で、加藤さんがエフェクター他総動員して盛りあげていました。1部はここまで。

テーマーはあるけれどアドリブを主体にした構成で、フリーな部分もありますが決して緊張感ばかり強いるものでありませんでした。それより個々のしなやかな音楽性と、楽しみながらやっている感じがそこかしこに見て取れて、聴いているほうも自然に音楽に馴染める感じが良かったです。強烈なインパクトはないですが、じわじわと音楽に惹きこまれる感じが私は気に入りました。

真摯にトランペットを吹き鳴らし、色々なミュートを使い分けてサウンドに表情を付けるトランバーグさん、激しく吹いてもホンワカ感を保っている癒し系テナー&フルートのウルリクさん、ギター&エフェクトを駆使しておもちゃと戯れる子供のように色々な音でサウンドを演出するギター職人加藤さん、笑みを浮かべて始終全体を見守りながら演奏をリードし、繊細なバッキングから大きなグルーヴまでを行き来する水谷さん、演奏の流れを読み、瞬時に柔軟で強靭なリズムを繰り出す外山さん、5人のしなやかな感性がクリエイティブで心地よいサウンドを生み出していました。

ギターの加藤さんとベースの水谷さんは楽譜を見ながら演奏していました。今回はパートタイムのセッショングループなので楽譜は必要です。楽譜を見ていたからといって演奏がつまらないものになっていてわけではないですよ。ルールには従いつつ加藤さんと水谷さんらしい柔軟な演奏をしていました。

P156_2 休憩時間にはトランバーグさんがCD売り場で自分のCDをお客さんにPRしていました。サインにも丁寧に応えていましたよ。それを眺めていた私はその人柄に感心。真面目に話しているんだけれど、なんとなく不思議チャンなノリのトランバーグさんのMCにも妙に親しみが湧きました。いいやつだな~(笑)。

外山さんのドラムス・セッティング写真も掲載しておきます。

2部はクラシカルなトランペットとテナーの長閑なアンサンブルから始まりました。トランペットとテナーのソロを大きくフィーチャ。2曲目はコスモス/ユニバース(宇宙)をテーマにした曲。神秘的で幽玄な感じの曲で、ミュート・トランペットとフルートの演奏が良かったです。この曲でも水谷さんのベースから大きなグルーヴが炸裂。グルーヴが大きくなるに連れアクションも大きくなるので、こういうグルーヴって体全体から発するものなんだな~と思いました。

3曲目はシャドウ、デジャブ、?という3部からなる加藤さんの曲。和なテイストも感じられ、繊細な音響的な場面もありました。外山さんは床のカーペットを靴でこする音も音楽にしていたのが印象的。面白い音響空間が現出していました。4曲目はノリのよいグルーヴする曲で楽しく終了。拍手の中楽屋へ入らす、途中で戻ってきてアンコール曲へ。トランバーグさんの仕切りです。アンコール拍手をしそびれました(笑)。曲はデンマークのトラディショナル。郷愁感の漂うメロディアスなもので、トランバーグさんのトランペットソロを主体にした短いものでした。とても楽しいライブでした。

終了後、通常価格より値引きしてCDを売っていたので見ていると、トランバーグさんがやっきて、休憩時間同様にCDの説明をしてくれました。私は片言英単語で会話(笑)。

ユセフ・ラティーフが参加しているCDの話をしていたら、いきなりトランバーグさんがビニールの封を切って説明し始めるではありませんか!「おいおい、まだ買うって言ってないよ。」と思いました。まっ、半分以上買う気だったんですけどね。10年ぶりくらいにラティーフが録音したらしく、「レアだ。」とトランバーグさん。ラティーフは90歳なんだとか!「封を切っちゃったので買いますよ。」と。もう1枚ロック・ギター参加の1枚を買うことに。3枚で更に値引きになるのですが2枚でいいと言ったら、トランバーグさんがいきなり1枚のCDをつかみ「プレゼント」だと言いだすではありませんか!「トランバーグ君、君はいい人だ!」遠慮なく頂くことに。サンキュー・ベリー・マッチ!m(_ _)m

楽しいライブでした。最後のハプニングに感激。
どこが気に入られたんだろう??

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