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これはマニアックだけどなかなか素敵です。

前から探していたアルバム。
ディスクユニオンお茶の水ジャズ館移転セールで買いました。
中古レコード¥400の25%OFFで¥300也(笑)。

P144 デヴィッド・フリーゼン『スター・ダンス』(1976年rec. INNER CITY)です。メンバーは、デヴィッド・フリーゼン(ac-b)、ポール・マッキャンドレス(oboe,english horn)、ジョン・ストーウェル(el-g)、スティーブ・ガッド(ds)です。技巧派ベーシスト、フリーゼンの初リーダーアルバム。

故油井正一さん著「ジャズ・ベスト・レコード・コレクション」に掲載されていたアルバムです。油井さんの評は「ウッド・ベースの技術も出つくしたかと思われていたが、デヴィッド・フリーゼンの出現で新たな可能性が開かれた。このデビュー盤は全曲オリジナル作品から成っており、単なるテクニックだけではない、彼の音楽性の深さを示しているというという点で、傾聴に値するアルバムである。」でした。油井さんならではのちょっと硬い文章ですよね(笑)。

メンバーが面白いです。「オレゴン」のマッキャンドレスに「スタッフ」のガッドとは異色な組み合わせだと思います。ピアノレスのギター入りカルテットで一体どんなサウンドになっているのか気になっていました。

ベースはアコースティック・ベースのみを弾いています。フリーゼンのベース・ソロ演奏は雰囲気的にブライアン・ブロンバーグの低音シリーズ似。でもブロンバーグよりはアーティスティックです。ブロンバーグの25年くらい前にやっていたんだから当時としてはかなり斬新だったと思います。アーティスティックという意味ではミロスラフ・ヴィトウスにも近いです。弓弾き(アルコ)もやっていてヴィトウスを意識させます。ソロで4曲演奏。一部多重録音も使用しています。

マッキャンドレスがオーボエを吹いている8ビートの曲では「オレゴン」の雰囲気が濃厚。ナチュラルで爽やかなサウンドになっています。オレゴンの編成と同じということもありますし、フリーゼンの曲自体が「オレゴン」に似ています。

サンバ調リズムの曲はチック・コリアの『フレンズ』収録《サンバ・ソング》のようにも聴こえます。ガッドお得意のカウベルも飛び出して思わずニンマリ。スパニッシュな曲もチック系。ギターとのデュオはフォーク系で尖がり度控えめなのがグッド。オーボエとのデュオは室内楽風。色々あるので楽しめます。

ガッドのドラムが結構気合が入っていて聴きどころになっています。フリーゼンのベースとガッドのドラムで丁々発止のデュオをしている曲は私のお気に入り。こんな熱いガッドは他ではなかなか聴けません。このアルバムでのガッドはかなりいいいです。全編フリーゼンの息遣いが聴こえる録音はなかなかの鮮度です。フリーゼンの息遣いはかなりのカッコ良さ。息遣いまでもが音楽になっています。

ジャズを色々聴いてきたマニア向けのアルバムなのかもしれません。メンバーについての予備知識があれば楽しく聴けると思うのです。かと言ってジャズをそれほど聴いたことがない人が聴いても全く問題はありません。きっと新鮮なサウンドなのではないかと思います。興味を持った方は是非聴いてほしいアルバムです。

CDもあります。
ゲゲッ、こんなにマニアックなのにMP3ダウンロードもあります!

アルバム名:『Star Dance』
メンバー:
David Frisen(ac-b)
Paul McCandless(oboe,english horn)
Jhon Stowell(el-g)
Steve Gadd(ds)

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コメント

はじめまして.
私も東京に出ると御茶ノ水DユニオンのLPの餌箱は丹念にみます.フリーゼンのこのアルバムも発売当時,買い損なっていたのであったら買っています.残念(笑)!

フリーゼンは一つだけCDを持っていて(The Name Of A Woman)いますが、なかなか生硬な音が魅力的で、木でできた楽器を奏でる感じが伝わってきますよね.

失礼しました.

投稿: ken | 2010年11月17日 (水) 06時30分

kenさん

はじめまして。
コメントありがとうございます。

私、ディスクユニオンは吉祥寺、新宿、御茶ノ水に行くのですが、レコードに関しては御茶ノ水で探しているものがみつかる確率が高いです。
kenさんのブログ、拝見しました。
御茶ノ水でレコードをたくさん買われているのでビックリ。
私も上京するとたくさんレコードを買うほうですが、kenさんには負けます。

フリーゼンのベースは、kenさんがおっしゃる「なかなか生硬な音が魅力的で、木でできた楽器を奏でる感じが伝わってきますよね.」のとおりだと思います。
『The Name Of A Woman』も聴いてみたくなりました。

投稿: いっき | 2010年11月17日 (水) 19時23分

Paul McCandless が来日しますのでお知らせいたします。9/24-25、新宿 Pit Inn で公演があります。

投稿: invs | 2011年9月11日 (日) 22時45分

invsさん

こんばんは。
面白そうなライブですね。
都合がつくようであれば見てみたい気もします。

投稿: いっき | 2011年9月12日 (月) 00時38分

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