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いったい何人が聴いたのだろう?

いったい何人が聴いた(買った)のだろう?シリース(笑)。

P120 スタン・トレイシー&ヒズ・オーケストラ『ジェネシス』(1987年rec. Trio RECORDS)です。メンバーは、スタン・トレイシー(p)、ヘンリー・ローサー(tp)、マルコム・グリフィス(tb)、クリス・パイン(tb)、トニー・コー(ts)、クラーク・トレイシー(ds)他です。メンバーは星野秋男さんの「ヨーロッパ・ジャズ黄金時代」のイギリスのところにある名前を抜き出してみました。結構有名人が参加しているオーケストラみたいです。トレイシーもイギリス人。ドラムのクラーク・トレイシーは確か息子だったと思います。

このアルバム、今はもう入手困難でしょう。なんでこのアルバムを買ったかというと、ディスクユニオンの山本隆さんの推薦文を読んだからです。スイングジャーナル誌の「輸入盤ワールド」にも掲載されていました。私はジャズのビッグ・バンドはあまり聴きませんが、時々聴きたくなったりします。そんな折にこの紹介文を読んで買いたくなったんだと思います。

星野さんの本によると、スタン・トレイシーはエリントン、モンク、トリスターノから影響を受けたそうで、このアルバムにもデューク・エリントン・オーケストラからの影響はかなり感じます。山本隆さんが興奮したというアルバム中唯一のピアノ・トリオ曲《ザ・ファーママント》のピアノなんかはモロにエリントンですよ。

話は横道にそれますが、ジェネシスと聞くと私はスタートレックの「ジェネシス計画」が頭に浮かんでしまいます(笑)。全曲トレイシーが作曲していて、天体に関係したタイトルが並んでいます。惑星の創始にも関係があるようで、アルバム・タイトルやジャケット写真になるんでしょうね。

基本はエリントンのオーケストラですが、エリントンほどの濃厚さではなく、もう少しライト感覚で現代性や洗練を感じさせます。現代性といっても録音が87年なので、既に23年も前の話ですけどね。バブル全盛期。メンバーにはイギリスの有名どころが名を連ねているだけあって、ソロはしっかりしているし、ホーン・アンサンブルもしっかりしていてるので、内容は良いです。

曲もタイトルはどうあれメロディアスでなかなか良い曲揃いなので安心して聴けます。モダンなビッグ・バンドを軽く聴いてみたい方には特にお薦めです。とは言っても最早入手困難(涙)。

このアルバムのジャケットを見かけたら是非拾ってやって下さいネ!

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