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アメリカの豊かな音楽土壌が生み出した大作です。

今日はお盆飾りを片づけ送り火を焚いてお盆行事を終了。
地方によって風習の違いはあるでしょうが、4日間は毎年繰り返しです。
繰り返しやれるということは元気にやっていることの証なのでご先祖様に感謝!

さて、今日はカーラ・ブレイ。これは「いーぐる」マスター後藤雅洋さん著「ジャズ・オブ・パラダイス」掲載のカーラ・ブレイ推薦盤の中の1枚。買いそびれていましたが、やっと買いました。

P45 『エスカレーター・オーバー・ザ・ヒル』(1968,70,71年rec. ECM)です。メンバーは、カーラ・ブレイ他多数。有名どころを上げると、マイケル・マントラー(tp)、ドン・チェリー(tp)、エンリコ・ラヴァ(tp)、ラズウェル・ラッド(tb)、ジミー・ネッパー(tb)、ガトー・バルビエリ(ts)、ジミー・ライオンズ(as)、ジョン・マクラフリン(g)、チャーリー・ヘイデン(b)、ポール・モチアン(ds)、シェイラ・ジョーダン(vo)、リンダ・ロンシュタット(vo)、ジャック。ブルース(vo,b)などです。

金色のカバーと同じ金色の表紙の厚いブックレットが入っていてなかなか豪華仕様です。CDはブックレットの文字が小さすぎて老眼の私には読めません(涙)。CD2枚組。これだけの人を集めたので製作費はさぞや高かったことでしょう。

こんな凄いメンバーを集めて何をやっているかというとロック・オペラ!ミュージカルと言ってもいいかもしれません。ミスアメリカ:リンダ・ロンシュタットやロックバンド:クリームのジャック・ブルースが役者をやっている他、カーラーやヘイデンやシェイラも役者をやったりします。オペラなので歌詞がわかれば場面展開とかが分ってより楽しめるのでしょうが、音楽だけ聴いていても十分楽しめるのではないかと思います。

基本的にはカーラーお得意の分厚いオーケストレーションとその中に散りばめられるソロイストを生かしたアレンジの冴えを楽しむ音楽と言えば良いと思います。1968~71年という時代のアメリカの音が濃厚に感じられます。ゴスペルやブルースが底に流れ、サイケやロックのフレーバーが降りかけられた音楽。もちろんジャスの要素も濃厚です。

冒頭静かにゴスペル調で幕を開け、ジャングルサウンド~ワルツのサーカス風サウンドの上でフィチャーされるラッドの熱いトロンボーン、ペリー・ロビンソンの歌い狂うクラリネット、荘厳な鎮魂歌風サウンドの上で繰り広げられるガトーの過激な泣きのテナー、ヘイデンの静かなベース、またトロンボーンという展開を聴いただけで何か”ゾクゾク”します。物語の幕開けで聴衆のハートをガッチリ掴みます。この1曲目だけでもカーラという人の才能の凄さがわかります。

途中に挟まるマクラフリン(g)、カーラ(org)、ブルース(vo,b)、モチアン(ds)の演奏がカッコいいのですよ。マクラフリンの過激でブルージーなギター全開。ブルースのベースも単なるリズム楽器でなくメロディーを奏でます。カーラのオルガンは控えめにプログレしていますね(笑)。こういう音が好きな私!

歌(セリフ)の部分もカーラ・サウンドによる凝ったバッキングがなされていてそれぞれ素敵です。エンターテインメントと芸術性を上手く両立させていると思いました。そしてリンダ・ロンシュタットの歌の魅力に改めて気付きました。この人の歌い方はエンターテインメントとして華と力強さを持っていますよね。そしてブライトな甘い声で歌うんですから結構魅せられてしまいます。

お芝居ラストは20分近く続く低い唸りのような持続音(オルガン?)です。聴く者を地の底へ引き込むようでもあり、瞑想へと誘うようでもあり、いや~っ、こういうことをやってしまって違和感がないのが、才女カーラ・ブレイという人なのでしょう。

マイルスの『イン・ア・サイレント・ウェイ』や『ビッチェズ・ブリュー』より先にこれを録音し始めていたカーラ・ブレイって結構凄い人だと思いませんか?そしてこういう音楽が生まれたアメリカの音楽土壌の豊かさを感ぜずにはいられません。

是非聴いてみてほしい1枚です。

8月19日(木)には、甲府桜座 にアルトサックス奏者の早坂紗知さんとMingaがやってきます。4年半くらい前に観て以来久しぶりに早坂さんの演奏が観られるので楽しみです。

そして8月21日(土)には、同じく甲府桜座に菊地成孔さんと南博さんのデュオがやってきます。生菊地さんが観られるのでこれも楽しみです。

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