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今日の「快楽ジャズ通信」は非常に面白い話が聞けました。

今日の「高野雲の快楽ジャズ通信」「TransitEのお二人を迎えて」。
”TransitE”はフルーティストMiyaさんとピアニストスガダイローさんが
結成したインプロ・デュオです。
Miyaブログ
スガダイローnews

番組詳細は jazz blog 「快楽ジャズ通信」 をご覧下さい。
こちらには番組中でかけたCDの購入リンクもあります。
レギュラーゲストのtommyさんのブログ:Tommy's Jazz Caf'e もご覧下さい。
快楽ジャズ通信、ポッドキャスト編」 も是非お聴き下さい。

スガさんの喋り方は今話題の「安全地帯」の玉置浩二さんに似ています(笑)。
Miyaさんはいつもの”ホンワカ”ムードで癒されます。

デュオ名「TransitE(トランサイト)」の由来から。
”超越、越境”の”trans”と”位置”のsiteの合成とか?
siteのところが上手く聞き取れなかったのですが
たぶん”超越した境地”という意味でしょう?
Miyaさんが「ダイローさんとやると一歩向こうへ行ける。」と言っていますから。

新感覚ユニットだそう。
スガさんによるとインプロ(フリー)ではなく曲をやっているとのこと。
曲があってアドリブは自由にやっているそうです。
「何をインプロと言うかによって違ってくるけれど」と前置きしたうえで、
Miyaさんは曲があって自由にやれるのがインプロだと言っていました。

TransitEのライブ録音の音源。
5月28日に荻窪「ベルベットサン」でやったお披露目ライブから。
曲はMiyaさん作曲の《ピノコ》
手塚治の「ブラック・ジャック」に登場する女の子の名前?
「なぜこの曲名にしたかは秘密。1年後くらいに話すかも?」とMiyaさん。

スガさんが弾くピアノのテーマーはブルージーで力強いです。
スガさんが繰り返すテーマの上で怪しげで和なメロディーを奏でるMiyaさん。
その後テーマを崩しながらソロをとるスガさん。
このメロディーなんか好きだなー。どこかで聴いたイメージが・・・。
思い出しました!ダラー・ブランドの《アフリカン・ピアノ》です。
左手の和音とアルペジオが気持ちイイ。
後半はどんどんエキサイティングになり、Miyaさんが斬りこんできます。
ラストはMiyaさんもエキサイティングに。
たぶん腰と膝を捻りながら吹いていると思います(笑)。
テーマの繰り返しが力強く、ダウン・トゥ・アースな感じがいいですね~。
(以降緑字は曲を聴いての私の感想などです。)

「新鮮な感じ。」とtommyさん。
「ダラー・ブランドのアフリカン・ピアノを彷彿とさせる。」と雲さん。
「フルートが嬉しそう。」とtommyさん。
「そういうのが伝われば嬉しい。」とMiyaさん。
「ダイローさんとやると一歩向こうへ行ける感じがする。」とMiyaさん。
「伴奏が上手いですね。引き出しがたくさんある。」と雲さん。
「初めて言われました。」とスガさん。
「自分としてはいい伴奏しているけど、普通は嫌われる。」と続けます。
「サウンドのバランスがいい。」とtommyさん。
「スガさんとやると自分を引き出してもらえるのがいい。」とMiyaさん。
「伴奏のイメージとしてはスーパー・マリオ。主役を踏みつぶすみたいな。」
とスガさん。
ピアノのトリオの時はドラムにフィルで潰してくれと頼むそう。
それをピアノで突き抜けるからと言っているんだとか。
逆に伴奏に回るとベースやドラムを潰しにいくみたいです(笑)。

そんなスガさんですが、荻窪「ベルベットサン」で行われるO.K.H.P.ジャム
に雲さんが参加した時、スガさんが上手くまとめて仕切っていたそう。
スガさんによれは”10分でやめろ”と念を送っているんだとか。
「そのジャムは日頃のウップンをはらすセラピーになっている。」と雲さん。
「自己啓発セミナー。」とスガさん。
Miyaさんは最初にそのジャムに参加した時凄く演奏して、
翌日食べるときに歯がガクガクして痛くなったそう。
「ジャムはやばい人もいるけれど健康的なイメージがある。」と雲さん。
「そういうものを目指している。」とスガさん。

スガさんは山下洋輔さんのピアノに影響されているそうです。
山下さんを聴いて暗くない面白いフリーもありなんだと思ったそう。
そういう意味で上記ジャムも健康的なフリー・ジャズを意識しているようです。

ここでその山下洋輔『DANCING古事記』をかけることに。
学生運動の真っただ中、早稲田大学で録音されたものです。
「冒頭のアジテーションから不穏な雰囲気がある。」と雲さん。
ここでこのアルバムの録音に関するエピソードをスガさんが話します。
ごめんなさい文字化がおいつけませんでした。
仕組んだ田原総一郎さんは演奏中暴動が起きて山下さんが死んでもいい
(山下さん本人もそれでいい)というような考えもあったそうなんですが、
結局暴動は起きず学生も静かに聴いていたそうで、
スガさんによれば
「最終的に聴いて盛り上がったのは山下さんの音楽が健全だったということ。
音楽が不穏だったらそこで暴動がおきただろう。」とのことでした。なるほど~。
かけた曲は《テーマ》

これは初めてまともに聴きました。
確かに山下さんのピアノとスガさんのピアノは似た部分が感じられます。
音だけ聴けばそれほど暗くはないですね。
たぶんこれは山下さんの性格的なものがそのまま出ているのだろうと思います。
サックスの咆哮はかなり激しいです。
最終的には周囲より音楽に没頭しているようにも聴こえます。
冒頭のアジテーションの部分がカットされてしまったようです。

「20年ぶりに聴いたけどサックスが入ったあたりから後期コルトレーン。」
と雲さん。
「フリーの方は楽器の音色がきれい。」とtommyさん。
「色んなものがそぎ落とされるので最終的にはそこにいく。」とスガさん。
「Miyaさんのフルートの音色はどうですか?」とtommyがスガさんに質問。
「一音聴けばわかる。」とスガさん。
「音色に自信はあります。音色で評判のフルーティストです。」とMiyaさん。
「ジャズ・フルートは”これがジャズ・フルート”というイメージはない。
フルートは本当にきれいな音、でも自分はクラシック的なきれいとは違う。
笛だからサックスとは違うアプローチ。
その人の音を持っているエリック・ドルフィーのような人が好き。」とMiyaさん。

「私、音色意外にポイントありますか?」とMiyaさんがスガさんに質問。
「作曲が変わっているよ。作曲法というのがあるけれどそれとは違う。
1曲全て覚えられないし口ずさめない。でも曲の雰囲気は(頭の中に)ある。
パーカーの曲も今では何度も聴いたからわかるが、
最初聴いたらなんだかわからないはずで、でも雰囲気で演奏できたはす。」
とスガさん。
「譜面に書けない。どう伝えたらよいか?書くと大変になる。
でも同じ世界観が伝わればいいし、そういうメンバーに恵まれている。
《ピノコ》は芯は一緒だけど、ダイローさんのイメージでカッコよくしてくれた。」
とMiyaさん。

TransitEが始まってから、Miyaさんにはスガさんとこういう曲をやりたい
というイメージが色々あって、たくさん作曲をしているそう。
このデュオをやっているうちにたくさん曲を作っておきたいそうです。
スガさんによれば、共演者をもとにサウンドを予測して作曲すると楽とか。
「エリントンもメンバーを生かす曲を作るが、実は楽なんじゃないか?」
とも言っていました。

完全即興演奏
Miyaさんのフルートとスガダイローさんのキーボードとさんのベース。

なるほど、ポップでおちゃめなサウンドです。
スガさんはキーボードのメモリーのパーカッション・サウンドで演奏。
これがいい味を出しています。
Miyaさんはいつもの怪しげ和メロ。
雲さんはミック・カーンのイメージで変態フレッドレス・ベース。
いや~っ、面白い。

「意外とコンパクトにまとまった。」とスガさん。
スガさんは適当に指を動かしたらこういう音になったとか。

スガさんおすすめCD。
小山彰太さんとの演奏。
『KSSU 小山彰太 スペシャル・ユニット』から。
ピアノ・トリオなのにこのアルバムには3曲しか入っていないそう。
《インプロ~ファイアー・ワルツ》
いつまでイントロやってんだという曲とのことでした。

インプロだけれど緩急の流れが面白いです。
スガさんのピアノには美意識を感じます。
途中に挟むストライド・ピアノとか面白いな~。
ベースとピアノのかけひきがかなり面白いです。
ドラムはパーカッション的。
長い曲だけれど局面がどんどんチェンジしていくので飽きさせません。
私的にはリズミックなのがいいです。
ラストにやっとテーマが出てきました(笑)。
このCDはほしくなりました。

「《ファイアー・ワルツ》に至るまでが長い。」と雲さん。
「演奏を始めてから3日でこうなった。」とスガさん。
「ベースが仕掛けていいですね。」と雲さんとtommyさん。

最後にTransiteのライブ告知。
7月29日は荻窪「ベルベットサン」でやるそうです。
USTREAMでライブで中継するそうです。
これはUST中継を見るしかあるまい。

やっぱり4人いるとレポートが疲れます。
今日は喋りが多めなので編集するのにも時間がかかりました。
でも、内容は凄く面白かったです。

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コメント

いっきさん、お疲れさま。

これは大変だったでしょう。曲が数曲だから!
しゃべりが多い内容になりました。

スガさんは、今や和フリーのエースだと思いました。
きっと残りすくない、ホントのジャズマンですね。
Miyaさんは、スガさんとやれることが嬉しいみたい!
そういう信頼関係で、音楽は熱気をおびてくるんですね。

今回も、ありがとうございました。

投稿: tommy | 2010年7月26日 (月) 00時54分

tommyさん

こんばんは。

>これは大変だったでしょう。曲が数曲だから!
>しゃべりが多い内容になりました。

はいっ、結構疲れました。
でも内容は面白かったので心地いい疲労です(笑)。

>スガさんは、今や和フリーのエースだと思いました。

そうですね。
そして色々な意味で新世代感満載だと思います。

>そういう信頼関係で、音楽は熱気をおびてくるんですね。

中央線沿線ジャズなのですが、「ベルベットサン」は老舗「アケタの店」とは違う新しい雰囲気を感じます。
そこに色々なジャズマンが集まって活性化していけば、日本のジャズが面白くなっていくんだろうと思います。

>今回も、ありがとうございました。

いえいえ、どういたしまして。
とても面白かったです。

投稿: いっき | 2010年7月26日 (月) 01時13分

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