ベース弾きの皆さんが選んだベース特集。
昨日の「高野雲の快楽ジャズ通信」は「ザ・低音」。
ゲストはキングレコードの低音シリーズのプロデューサー森川進さん。
番組詳細は jazz blog 「快楽ジャズ通信」 をご覧下さい。
こちらには番組中でかけたCDの購入リンクもあります。
レギュラーゲストのtommyさんのブログ:Tommy's Jazz Caf'e もご覧下さい。
快楽ジャズ通信、ポッドキャスト編」 も是非お聴き下さい。
森川さんの喋り方はtommyさんに似ています(笑)。
今日はベース弾きの集まり、森川さん、雲さん、tommyさん、
ディレクターの太田さんも含め4人がベースを弾きます!
ベース・フェチ集団(笑)。
まずは森川さんの選曲。
あんまり売れなかったけれど素晴らしいベーシスト。
ベースの音色、ピッチ、コンセプトが素晴らしい。
日本に呼びたいそうなのですが、なかなか実現できないそうです。
ルノー・ガルシア・フォンスの『ヴォヤージ』から《南方航路》。
なるほど、クラシックの室内楽的な演奏ですね。
イタリアのエジュア・レーベルが好きな人にはうけるでしょう。
ギター、アコーディオンのサウンドとユダヤ~バルカン半島系メロディーからは
地中海が思い浮かびます。
この手のジャズはあんまり日本ではうけないんでしょうね~。
ベースを弾かない私はあまりベースに耳がいきませんでした(涙)。
(以降緑字は曲を聴いての私の感想などです。)
「上手すぎ。」と雲さんとtommyさん。
「上手すぎるからベースを弾いていないように聴こえる。」、
「メロディーは哀愁なんで日本にうけそうなんだけど。」と雲さん。
「上手すぎて感情移入できない。」とtommyさん。
「フォンスは性格が緩くて愛嬌があります。」と森川さん。
次はtommyさんオススメのベース。
チコ・フリーマンの『スピリット・センシティヴ』から《ニューヨークの秋》。
tommyさんが一番好きなべーシストはセシル・マクビー。
シカゴ派のtommyさんならではです。
でも固いベースを弾くから長く聴くと少し疲れるそう。
「マクビーのベースには合う人と合わない人がいるんじゃないか。」とtommyさん。
これはテナーのチコ・フリーマンとのデュオ。
チコのバラード演奏に味があります。
もちろんマクビーのベースは深く厚く力強いので気持ちいいです。
このアルバムは私も好きです。
tommyさんはマクビーをNYで聴いたことがあるそうです。
森川さんオススメでチャールズ・ミンガス。
「ミンガスはあまりかけないよね。」とtommyさん。
「長い演奏が多いのでかけにくいんですよ。」と雲さん。
そんな会話をしていると、
「森川さんがアルバムを紹介していいですか?」と割って入ります(笑)。
ジャズ・アーティスト・ギルドを主催して反骨精神に溢れていたころのミンガス。
エリック・ドルフィー、マックス・ローチ、ロイ・エルドリッジ、
パパ・ジョー・ジョーンズ、トミー・フラナガンなど凄いメンバーが参加。
『ニューポート・レベル』から《ミー・アンド・ユー》。
これは渋いです。
ベースはやっぱり力強いですね。当たり前のことですが。
スロー・ブルースでのトランペットが映えます。
続くピアノ・ソロも落ち着いたもの。
ジャズやな~。これはいい。ミンガス最高。
「これはやばいですね~。」と皆さん。
「前にかけたマクビーはスティール弦だけどこのミンガスはガット弦。
ガット弦の良さ。」と森川さん。
ここで、ガット弦の話へ。皆さんが嬉しそうに話します。割愛!
tommyさんからはチャーリー・ヘイデンのナイロン・ガット弦の話。割愛!
で、ヘイデンの曲をかけます。
チャーリー・ヘイデンの『ジタン』からタイトル曲。
tommyさんいよると日本盤と輸入盤で音が違そう。
一般的に持っているのは輸入盤だと思うのですが、
日本盤のほうがアナログの音に近いそうで、それをかけました。
私が持っているのは輸入盤CD。
ラジオで聴いても違いは何とも言えません。
何しろ直接CDで聴く音とラジオで聴く音が違うからです。
いくらミュージックバードが高音質と言っても、
ラジオの音はベールが1枚かかっています。
ベースはいい音ですよ。一聴の価値あり。
イメージとはエッジが立っている感じが違うそう。
ヘイデンは超聴覚で聴こえ過ぎ、ビデオを見ると耳栓をしているそうです。
ここからtommyさんのヘイデンのベース話が続きます。割愛!
森川さんのオススメ。ベース・ソロです。
藤原清登の『ガルガンチュア』から《アメイジング・グレース》。
フランスのシノンという町の修道院の納屋で録音しているそうです。
途中いいタイミングでフランスの鳥の声が聴こえるとのこと。
この曲以外では、録音時に鳥の声には悩まされたそうです。
これはクラシカルな演奏。
ベースの音を楽しむマニ向けだと思いました。
そうは言っても演奏は聴きやすいので誰でも聴けます。
程良いエコーがいいですね。
素朴で染みる演奏。
ボリューム大き目で聴いたのですが、鳥の声はよくわかりませんでした(涙)。
実は今近所の田んぼでカエルがかなり鳴いているんで、それがじゃまでした。
ヘッドホンで聴けばわかったんでしょうね。
「フランスの鳥がいいタイミングでさえずりますね。」と雲さん。
「エコーがいい感じ。」とtommyさん。
森川さんによると、回りが石で天井が木で出来た納屋の響きなんだそうです。
続けて森川さんのオススメ。
レジナルド・ヴィールの『ブルース&スピリチュアル』から
《IIBS(ハイチ人戦闘の歌)》。
ミンガスの曲を演奏。
ヴィールはミンガスが好きだそうです。
息子にミンガスと名付けたそうですよ。
かなりグルーヴして肉厚の演奏。
ミンガスの『クラウン』に収録されている曲です。
ピアノ・トリオ演奏。
これは強靭なベースのイントロですね。
ミンガスが好きだというのがよくわかります。
ピアノが入るとちょっぴり軽目になりますが、柔な演奏ではありません。
軽めに聴こえたのはピアノにエリントンのような凄みがないから。
でもこればっかりはしょうがありません。あんな凄みは出せません。
ドラムはかなり”ドスン、バシン”ときて気持ちいいです。
「カッコいいベースでしたね。」と皆さん。
「黒いですね。」とtommyさん。
「彼、成りきっていますね。」と森川さん。
3人で円陣を組んで1分くらい瞑想してから演奏したんだそうです。
ラストは雲さんの選曲で腹にくるエレクトリック・ベース。
ジャコやスタンリーも好きだけれどそれらはギター感覚。
ベースとして好きとなると、腹に”ズドン”とくるベース。
ミシェル・ンデゲオチェロの『ピース・ビヨンド・パッション』から《ザ・ウェイ》。
なるほどヘビー・グルーヴ・ベースです。
女性が弾いているとは思えませんね。
スラッピングしていない時のマーカスという感じがしないでもない。
中盤からスラッピングもしていますね。
ネックを滑らせて弾くところからはマーカスを感じます。
今回は森川さんが新録音をかけて宣伝してもいところなのに、
そうしなかったところがいいなんて話がありました。
森川さん、カッコいいです。
ベース好きの森川さんならではの選曲でした。
実は今回、雲さんはかけるCDを入れた袋と私が貸したCDを入れた袋を
間違えて持ってきてしまったんだそうです(笑)。
そのせいでtommyさんの持ってきたCDをかけることになったそうです。
今日は森川さんとtommyさんの喋り方と声が似ていて聴き分けるのに苦労(笑)。
まっ、喋っている内容で判別はできましたが。
ベースの低音を堪能できました。
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