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「PCMジャズ喫茶」のゲストは星野秋男さん(後編)。

やば!サブのCDプレヤーが故障しました。
CDをかけてすぐにトレースできなくなり”error”になってしまいます。
たぶんレーザーが劣化したかレンズが汚れているんでしょう。
修理に出すか?安い中古のCDプレーヤーを買うか?
それが問題です(笑)。

ヨーロッパジャズ研究家の星野秋男さんが「PCMジャズ喫茶」にゲスト出演した回のレポートの続きです。星野さんは「ヨーロッパ・ジャズ黄金時代」の著者です。

前回のレポートはコチラ⇒「PCMジャズ喫茶」のゲストは星野秋男さん(前編)。

さてゲストの人妻Aさんが続けてもう1曲かけることになりました。今度は新しいものでマグナス・ヨルト・トリオ。Aさんはヨルトが来日した時にライブを観に行ったそうで、良かったとか。Aさんによれば、ヨルトは若いけれどラグ・タイムやファッツ・ウォーラーを勉強しているそうです。「星野さんにはこれかな?」ということで《マッドハウス》をかけました。

ちょっとひねりが加わる曲。
軽やかにドライブしつつ、しっとりした部分がアクセントになっています。
ピアノ・ソロはトリスターノ系ウネウネ+トリッキー。

「これは私の好みに全く合わない。今の視点で嫌い。」と寺島さん。4ビートではなく変拍子でやれば良い。この人達が目指しているものは、古いものも取り入れていこうということで、気持ちはわかる。全曲聴かないからわからないが。」と岩浪さんもあまり好きではなさそうでした。ディレクターの太田さんは「のれない。テーマがメカニカルで、リズムがストレートな4ビートでないところがちょっと。」と言っていました。星野さんは「私は大好き。」とのことでした。ここで星野さんとAさんは”きずな”ができたと喜んでいました(笑)。皆さんの好みは私の想像の範疇でした。

星野さんが「『ナウ・ヒー・シングス・ナウ・ヒー・ソブス』(チック・コリア)の延長。」と言うと、寺島さんは「知識があるとすぐそこへもっていく。」と反論。「ジャケットが不気味。雰囲気がネオナチみたい。」と続けます。Aさんはヨルトに実際に合ってかわいい人だと思ったそうです。寺島さんは音楽が嫌いだとジャケットまで悪く見えてしまいます(笑)。

星野さんの選曲でアラン・スキドモア。星野さん曰く「全てのヨーロッパ・ジャズでこれ以上はない。」。心に染みるということで《ワンス・アポン・ア・タイム》をかけました。

独特のうれいがイギリスらしいです。
モードで60年代マイルス・クインテットの感じです。
ピアノの響きはハービーに似ていると思います。

「長々とした演奏。」と寺島さん。Aさんは「懐かしい感じがする。新主流派ですよね。違和感がない。」と言います。Aさんはジャズをその辺から聴きは始めたので懐かしいとのことでした。「今聴くと中だるみ、もう少しパンチがほしい。だらける。」とも言っていました。寺島さんは「今のは穏やかなので上手さがわかる。ドラムの上手さが猛烈にわかる。このスピードだから良さがわかる。」と言っていました。寺島さんも聴くべきポイントはちゃんと聴いていますよね。

寺島さんが「ただテーマは一人で出て途中からアンサンブルになるのがダメ。」と言ったことに、星野さんが「ブリティッシュ・ジャズならではでテーマが濃厚。」と返したら、寺島さんは「星野さんの”ブリティッシュ”は重い言葉なんです。」とすぐに反応。以前「メグ」で星野さんが講演した時、”ブリティッシュ”という言葉を何度も聴いているらしいです(笑)。星野さんは「やや暗くて湿っていて陰りがあって哀愁がある。ロックもポップも一種独特の響きがある。ブリティッシュらしさはアンサンブルで出る。」と説明していました。星野さんの”ブリティッシュ”には独特の思い入れがあるようです。

ここで岩浪さんが「イギリスはアメリカから5,6年遅れている。69年でもこんなのをやっているから、ビートルズとかロックが出てジャズが消えていく。」と発言。星野さんも「『ソーサラー』とかからマイルスが『ビッチェズ・ブリュー』へ行っちゃったから、新主流派が総崩れになっちゃった。」と言います。

寺島さんが「そんなことはどうでもいいこと。理屈でジャズを語ってはダメ。」と、たまらずちゃちゃをいれましたが、星野さんは構わず「69年のアメリカの『ビッチェズ・ブリュー』が波及してきてヨーロッパのジャズがダメになったのが72年くらい。だから4,5年遅れている。岩浪さんが言っているのはだいたい合っている。」と言っていました。すると寺島さんが「音楽そのものが聴きたい。」と言い、曲をかけることに。

あくまで初心者を意識してジャズの歴史とかには触れないようにしたい寺島さんと、自然にジャズの歴史とかを語ってしまうマニアの岩浪さんと星野さん。悩ましい話ですが、どちらもアリってことでいくしかないでしょうね。

寺島さんの選曲で、口直しに1曲ボーカル。最近発見した素晴らしいボーカルとのことでした。ヘイリー・ローレン『パーハップス,パーハップス,パーハップス』。ここで星野さんがちょっと席を外して(トイレ?)いたらしく、残りの3人で星野さんのことを「大変だ・・・。」などと言っていました。悪口って書くと、違うって言われるでしょうね(笑)。

キターっ、またまたラテンです(笑)。
最近はラテン曲を選曲する頻度が高いですね~。
歌謡とラテンの寺島さん(笑)。

寺島さんが「ボーカルの大家としてどう?」と星野さんに質問。「割と好きな部類。基準は声の質が私の好みに合っているかだけ。」と星野さん。「何点ですか?」と寺島さん。「68点。」と星野さん。Aさんは「88点。この曲はいやらしい。でも大げさに歌いがちなところを自然に歌うのがいい。」と言っていました。岩浪さんは「80~85点。好き。ちょっとセクシー。MAYAさんにもこの歌を歌ってほしい。」と言っていました。

寺島さんによると、今度のMAYAさんのアルバムはラテン一色になるとのこと。ジャズ・ラテン混合だとどっちつかずで、ジャズ・ファンにもラテン・ファンにも売れないから、どちらかに統一するようにMAYAさんに言ったら、ラテンに統一すると言ったそうです。私はMAYAさんのラテンじゃない方が好きなんですよね~。

ラストは岩浪さんの選曲。アン・ハンプトン《カムズ・ラブ》

例によって「ジャズ批評」5月号の「内外新譜」に書いていますね(笑)。

「白人がこういう歌い方をするのは嫌い。」と星野さん。
「なんでわけるんですか?さすが仕分け人ですね。」と寺島さん。
「星野さんの人格がわかりました。基本的にほめない人だ。」と寺島さん。
「自分が好きなのがかからないだけです。」と星野さん。
「新しいものに拒否反応がある。」と寺島さん。
「新しいものを広げようとオークションに参加して、知らないものばかり落としているんですよ。好みが寺島さんとは違うんです。」と星野さん。
星野さんはジューン・クリスティーが好きだそうです。ジェーン・モンハイトもかなり好きとのことでした。最後に寺島さんは星野さんのことを「気難しい。他の人と相容れない。俺もそういうところはあるけどね。」なんて言っていました(笑)。

気難しいとか言ってますが、放送からはそれほど緊張した空気は感じられませんでした。まっ、ジャズが好きな人にはひと癖ある人が多いということなのでしょう。それは私も含めての話です(笑)。

本番組レポートは、音楽専門・衛星デジタルラジオミュージックバード
THE JAZZチャンネルで放送している「寺島靖国のPCMジャズ喫茶」
もとにして書いています。
他にも楽しい番組が盛りだくさん。
放送を聴いてみたい方は ミュージックバード からお申し込みできます。

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