今日も渋めのアルバムを紹介しますぞ。
ここ数日「スイングジャーナル」効果なのか?
当ブログへの来訪者数が3割増しです。
今日も「スイングジャーナル」と書いて来訪者数UPを狙います(笑)。
昨日はちょっと私も怒り気味だったのですが、今日は平常心?
どんな形でもいいので復刊するといいんですけどね~。
ジャズ・ファンが求めている情報をプロとして提供していただきたいのです。
いくらブログ全盛とは言え、ブロガーは所詮アマチュア。
私はプロの批評も必要だと思いますし、その受け皿も必要だと思うのです。
「さすがプロ!」という仕事をみせてくれさえすれば、
お金を払ってもいいという人はまだいるはずです。
お金を払ってくれる人はどういう人達なのか、そこのところはよく見極めてほしい。
情報は無料で手に入れるものと思っている人達を相手にしてもダメですよ。
やばっ、また長くなってます。
いやはや、いつものお節介オバサン?(気質)になってしまいました。
困ったものですね(笑)。
*
やっと本題。
今日も渋めのアルバムを紹介します。
ジェリー・バーガンジの『テノリスト』(2006年rec. SAVANT RECORDS)です。メンバーは、ジェリー・バーガンジ(ts)、ジョン・アバークロンビー(g)、デイヴ・サントロ(b)、アダム・ナスバウム(ds)です。昨日紹介したアルバムと3人が同じメンバー。こちらはオルガンのかわりにベースが入っています。ベーシストのサントロはバーガンジとは2000年くらいから一緒にやっているようです。
なぜか最近、急にバーガンジが聴きたくなり、2007年に出たこれを買ってしまいました。理由はギター入りカルテットだから。この人のピアノ入りカルテットは何枚か持っているので、ちょっと違ったものを選びました。タイトルとジャケットもカッコイイですしね(笑)。で、昨日のナットツリー・カルテットとメンバーがほとんど被っていることに気付きました。
これはクールでスマートというのではなく、もう少し歯応えがあり、じっくり向き合って聴きたいアルバムになっています。モンクの《パノニカ》とケニー・ドーハムの《ラ・メシャ》以外はバーガンジのオリジナル。美メロの曲というよりは現代的なモノ・トーンの響きを持つ曲で、簡単にいうと渋い曲です。
テナー、ギター・カルテットですが、バーガンジのソロにおいてはアバークロンビーのバッキングが控えめなうえ、バッキングしていない時も多々あるので、サックス・トリオがたっぷり楽しめてしまうのです。バーガンジは厚いトーンでサックスを鳴らし、悠然とフレーズを積み重ねていきます。ジャケ写のバーガンジはスーツをビシッとキメ、椅子にゆったり座っているのですが、まさにそのイメージ。ダンディー・テナー!カッコイイです。
アバークロンビーのソロにおいては今度はギター・トリオとして聴けるので、これはある意味、一粒で二度美味しい(笑)。アバークロンビーの現代的な渋いギターもいい味わいです。派手さはなく直向きに弾いているのを聴くと、”ギター職人”という言葉が浮かんできますね。で、ところどころジョンスコやカートへの影響関係が見え隠れして面白いです。
サントロのベースは地味ですがきっちりサポート。ナスバウムのドラムも地味目ですが、程よくフロントを煽りゆったりグルーヴさせていき、熱気をジワジワと送り込んできます。このカルテット、4人のサウンドに対する意識の統一感が上手くとれています。
モンクの《パノニカ》はスロー・バラード。モンクの曲がバーガンジに非常にフィットして心地よくサックスに酔うことができます。バーガンジ作《テーブル・ステイクス》はテーマを聴く限りではわかりませんが、ソロを聴いてたら、コード進行が《ステイブルメイツ》と同じなんじゃないかと思いました。あまり自信はないですが、曲名の響きも何となく似ているような気がします?
ドーハムの《ラ・メシャ》もスロー・バラード。渋いっす。この曲はジョー・ヘンダーソンの『ページ・ワン』での演奏がやっぱり素敵なのですが、こちらのバーガンジーもなかなか良い味を出していると思います。かなり好きです。
雨の降る夜にソファーにドップリ体を沈めて聴いたら最高かもねっ?
アルバム名:『Tenorist』
メンバー:
Jerry Bergonzi(ts),
John Abercrombie(g),
Dave Santoro(b),
Adam Nussbaum(ds)
| 固定リンク
「ジャズ・アルバム紹介」カテゴリの記事
- 明けましておめでとうございます!(2023.01.01)
- 今日はこんなの聴きました。(2022.01.01)
- 追悼、チック・コリア。(2021.02.14)
- このアルバムのこの曲が好き!(2021.02.07)
- こんなの聴いています。(2021.01.03)
コメント
いっきさん、こんばんは。
いっきさんって、ほんとに真面目だね(笑)。今日も熱い!
>ジャズ・ファンが求めている情報をプロとして提供していただきたい
気持ちは十分過ぎるほど分かる。でもいないと思う(笑)。
それはジャズ評論で暮せるベースがないと難しいよね。
それには、雑誌が休刊になってはいけない訳で・・・。
悪循環のループなんだよね。
本業がジャズ評論なんていうのは、もう成立しないのでは?
しかも好みが多様化しているし、王道がないからね。
書き手のジャズ観が違うと、共感も長続きしないんだよね。
特に悲観的にはならないけど、これでいいのでは?
オイラは、ブロガーの中からスターが生まれる方が健全だと思うよ。
お金払ってでも読みたいブロガーが出るといいよね。
いっきさんに頑張って貰いたい(笑)。
投稿: tommy | 2010年5月20日 (木) 01時20分
tommyさん。こんばんは。
>気持ちは十分過ぎるほど分かる。でもいないと思う(笑)。
いませんかね~。
>悪循環のループなんだよね。
最近は悪循環のループが多すぎます。
>本業がジャズ評論なんていうのは、もう成立しないのでは?
確かに今ジャズ評論している有名な方達って皆さん本業は別ですね。
まあ、本業は別でも評論のプロはいるので、それでいいです。
>オイラは、ブロガーの中からスターが生まれる方が健全だと思うよ。
うまれますかね~?
スターがブログをやっているってのは多いと思いますが。
>いっきさんに頑張って貰いたい(笑)。
どうでしょ(笑)。
投稿: いっき | 2010年5月20日 (木) 21時02分