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これはガッツがあります。

「幻のCD廃盤/レア盤掘り起こしコレクション」
買って聴いてガックリきたものは多数です(笑)。
選者MOONKSの中のある方とある方が推薦しているのは私的N.G.率高し。
という傾向は分かっています(笑)。
でも、再発される度になぜか気になってしまう私。
まあ、結局はほとんど買うことはないですけどね。

今回の再発はアーメン・ドンネリアンの『トリオ87』どうしようかな~。
ディスクユニオンジャズ館のページで視聴できます。

私的にはこの人の演奏と言えばこのアルバム。

P170_2 『カルテット・ランゲージ』(1992年rec. playscope-recordings、2003年発売)です。メンバーは、アーメン・ドネリアン(p)、トーマス・チェイピン(as)、カルヴィン・ヒル(b)、ジェフ・ウィリアムス(ds)です。

これを買ったのは2003年、当時気になっていたトーマス・チェイピンが参加していたからです。ディスクユニオンの新譜紹介で知りました。トーマス・チェイピンは良いサックス奏者なのに、1998年に41歳目前にして白血病で亡くなってしまいました。このアルバムはチェイピンに捧げられています。

トーマス・チェイピンのサックス・トリオについては以前ブログにUP済。
コチラ⇒サックス・トリオ3枚、3番目のアルバムです。

このアルバムはライブ録音されています。録音はデヴィッド・ベイカーで結構クリアな音に録れています。1曲は全て10分以上なので、チェイピンとドネリアンのソロがたっぷり楽しめますよ。全曲ドネリアンが作曲しています。美メロではありませんがジャジーな濃い曲揃い。ちょっとエスニック香があるかも?

1曲目《ジャバー・ワッキー》。すすり上げるようなメロディーの曲で、いやがうえにも気分が高揚します。チェイピンのアルトが”グリグリ”迫ってきます。ウネウネのメロディーはレニー・トリスターノ由来のM-BASEケ経由という感じ。ただこの人はクールじゃなくてひたすらホット。熱にうなされるような感じはジャッキー・マクリーン的。ドルフィーの半歩程手前でもあります(笑)。この人はフリーもやりますが、ここではバップに徹していますのでご安心下さい。ドネリアンも負けじと熱くやっています。誰系とは言えませんがここでは重厚な音選びでガンガン弾いています。これは正にチェイピン効果なのでしょう。この1曲ほぼ10分を聴いただけで既にかなりの満腹感(笑)。あと4曲もあります(笑)。

2曲目《ザ・ゲーム》は小難しいメロディーの曲。多分転調があってイメージ的にはチック・コリアの『スリー・カルテッツ』の1曲目。テーマの後はチェイピンのサックスとドラムのデュオ。”プッ、ポッ”という破裂音も交えてユニークなソロを展開。ベースが入ってサックス・トリオになり4ビートになってからのソロがドライヴ感抜群。音選びはクール系なのにグロールも交えでの熱い熱いソロが素敵です。続くドネリアンは最初はベースとのデュオ。これまた熱いのです。途中からドラムが入って4ビートで重厚に疾走します。更に満腹感増(笑)。

3曲目《メキシコ》。やっとバラード、とはいってもやっぱり濃いのです。メキシカンなラテン調?は胸に来るメロディーで崇高なスピリチュアル演奏になっています。ドネリアンが重厚に先行してチェイピン登場。このスケールのデカさは中々だと思います。最初から熱いのですが、後半更に盛り上がっていくという凄さ。”フ~ッ”。ベース・ソロでクール・ダウン。それにしてもチェイピンがソロをとる間はピアノ、ベース、ドラムの存在が薄くなってしまう凄さです。あと2曲もありまっせ(笑)。

続く《ルーズ・アズ・ア・グース》はワルツ。これはなかなか良い曲ですよ。今までの中では一番軽く聴ける感じです。でもこの曲が一番長くて13分半近く。気楽に聴ける分演奏時間は長めなのかも?他に比べれば気楽ってだけでこれだけ聴けば十分濃いのでお間違いなきよう(笑)。ドネリアンは結構畳み掛けてきます。ハハハッ、ここでもやっぱり熱いチェイピンなのでした。フレージングが何と言うかスケールがデカイ。今、これだけ吹ける人はあまり思い浮かびません。長めのベース・ソロもあります。

やっとラスト《ブラッド・ムード》。”血のムード”のタイトルどおり重苦しい曲です。ドラムはマレットを使って煽り、段々恐怖が迫りくるように盛り上がり、少し和んだかと思うと低い雄叫び。濃いっす(笑)。ピアノ・ソロはミステリアスな雰囲気から情熱的に。アルト・ソロは熱く、バックではドラムがマレットで”ゴロゴロ”、ベースは時々怖い効果音も交えていますね。ドラマチックな”血の祝祭”が繰り広げられます(笑)。

これだけ濃い演奏が続くと胃もたれしそうなのにそうでもなかったりします。
単に熱いだけでないのです。知性とクールネスが漂っています。
このアルバム、はっきり言ってかなりのクオリティー。凄いライブなのです。
知名度はないですが、超オススメ!

オススメしたのは良いのですが、やっぱり、入手困難盤(涙)!

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