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2010年5月

本日の「快楽ジャズ通信」のレポートはお休み。

今日はサッカー日本×イギリスを見ていたので、
「快楽ジャズ通信」のレポートはお休みです。
ごめなさい!
木曜日の再放送を聴いてレポートしますのでお楽しみに。

今日の試合はまあまあでしたね。
セットプレーからの得点&オウンゴール2失点は微妙。
際どいシュートがいくつかありましたが、フォワードのゴールがほしい。
何とかならないものでしょうか?

さて話はかわりまして。

女子高生アルト・サックス奏者の寺久保エレナさんが
最近話題なのですが、どうなのでしょう?
こんな感じです。

デビュー・アルバム『ノース・バード』はSJ選定ゴールドディスクです。

一昨日ライブを観た鈴木勲さんの最近はこんな感じです。
この映像は3年前のものです。

チック・コリア&上原ひろみの《スペイン》。
二人の指から溢れだすリズミックなフレーズは素敵です。

ということで、
YouTubeからの映像でお手軽記事を作ってみました(笑)。

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鈴木勲さんのライブは楽しかったです。

昨日、甲府「桜座」で観てきた鈴木勲さんのライブ・レポートです。

P172_2 今回はピアノ・トリオでした。
メンバーは、鈴木勲(b)、ヤヒロ・トモヒロ(per)、田中裕士(p)。
鈴木勲さんは今年77歳。
歳を感じさせないパワフルなプレーには参りました。

開演前についつい生ビールを中ジョッキ1杯飲んでしまったので、ほろ酔い気分です(笑)。鈴木さんのファッションがHIP!白髪なのですが、照明に照らされるとこれが”銀髪”!神々しい。サングラスをかけた仙人(笑)。

ベースが独特のものです。ビオラ・ダ・ガンバにエレクトリック・ベースの弦を張っていることは知っていましたが実物を見るのは初めて。普通のアコースティック・ベースより一回りくらい小ぶりのボディ。エレキギター用のピックアップがボディから浮かせて弦間近に1個付けられていて、そこにプラグを接続してギター・アンプで音を出す仕掛けです。

1曲目は《オール・ブルース》。まず上記のベースの音が独特。ウネリからみつく感じのものでしたが、CDで聴いていた音ほど強烈ではありませんでした。鈴木さんは音数多めですね。フレッドを激しく上下しつつ4弦全てをいったりきたり、途中弦を叩いたりしながら軽めのグルーヴです。ヤヒロさんはパーカッションなので、木箱を叩いたりしながらのちょっと変わったノリ。田中さんのピアノは爽やか系。ということで、普通のピアノ・トリオとは異なる音の肌触りで独特のグルーヴでした。鈴木さんは最初椅子に腰かけて弾いたのに、すぐに椅子を片付けてしまい、そこからはずっと立って弾いていました。

ここで田中さんからメンバー紹介の軽いMC。2曲目は鈴木さんのオリジナルで《ミステリアス》。タイトルどおりの雰囲気の曲でした。続けて3曲目もオリジナルで《オーバー・チェア》、サンバ風リズムの曲でした。何となくチック・コリアのスペインを感じさせるもの。後ではっきりわかったのですが、田中さんのピアノが結構チック系だったのでそれによる印象だったのかもしれませんし、田中さんがスペイン音楽に造詣が深いとのインフォもありますので、そのせいかもしれません。

4曲目はバラード。《イン・ア・センチメンタル・ムード》を田中さんのピアノとデュオでした。独特の歌心でベースを弾く鈴木さんを田中さんが見守りながら寄りそうようにピアノを弾いていました。ピアノ・ソロはきれいな音でライト・グルーヴ。5曲目のタイトルは?ヤヒロさんのパーカッションをフィーチャー。パーカッション・ソロから入りました。ジャングルの鳥の声のような音を出す楽器が面白かったです。アフリカ的な感じで始まりサンバ系ラテン・パーカッションへと展開。テーマが何となくトニー・ウィリアムスの《シスター・シェりル》に似ていたような?

P173 ここで1部終了。休憩中は鈴木さんがカフェ・スペースに出てきて、お客さんと握手や軽く会話をしていました。そのファン・サービスに驚き。演奏中もピアノ・ソロやパーカッション・ソロが終わると拍手をさらりと促したりと、フレンドリーな演出もしていましたよ。お客さんは20人弱。中年の男女で夫婦が数組いました。意外と女性が来ているところが最近の傾向。ジャズのライブは決してオジサンだけのものではないのです。

2部はピアノ・ソロから。曲名紹介はなかったです。前半はどこかで聴いたことがあるメロディー。チック・コリアの『ピアノ・インプロビゼーションVol.1』の《ヌーン・ソング》のような・・・?で、チックのピアノに似ているな~と思ったわけです。そうしたら、後半は《スペイン》。やっぱりそう来ましたか(笑)。

次はヤヒロさんのパーカッション・ソロ。上の写真でパーカッション群の真ん中にある青と茶のアフリカン・ドラムが独特でした。叩く位置で高音と低音を出すことができ、躍動感のあるリズムを生み出すことができます。片足首に”シャカシャカ”発音する楽器を巻いてリズムを刻んだり、タンバリンでサンバ・リズムをやったり、ラストは頬を手で叩いて人間パーカッションをやったりと、多彩で楽しかったです。

3人登場して《ポインシアーナ》。この曲と言えばアーマッド・ジャマルの『バッド・ノット・フォー・ミー』での演奏が思い浮かぶのですが、これがトニーの《シスター・シェりル》に似たイメージ。1部ラストの曲からの共通性を感じました。途中4ビートになるのですが、ウォーキング・ベースを素直にやらず独特のグルーヴ。ここに鈴木さんの個性を強く感じましたね。

ここでめったにやらないという無伴奏ベース・ソロ。曲は《ラヴ・イズ・オーバー》。渋いっす。鈴木さんの個性全開。表出される独特の世界と味に聴き惚れてしまいました。こういう音は若い人には絶対に出せません。オリジナルで《アヴェニュー》。何となくハービー・ハンコックの《処女航海》?モード曲でした。こういう曲には田中さんの爽やか系ピアノがマッチします。ラストはタイトル?サンバ調のリズムで明るく楽しく終了。

アンコールは《家路》。「これを聴いたら家へ帰りましょう。」という感じで哀愁漂う味わいのあるもので、これが本日一番ブルージーな演奏でもありました。拍手に応えて何度もお辞儀する鈴木さんの人柄に惚れてしまいました。で、びっくりしたのは、鈴木さんがすぐに控室から出てきてライブ・スペースを出るお客さん一人一人と握手して「ありがとうございました。」とお礼をしたことです。こういうサービスっていいですね。またライブに来たくなります。

P174 気分が良かったのでCDを買うことに。『ソリチュード』は持っていたので、その前のアルバム『OMA SOUND(オマ・サウンド)』を買いました。これ、鈴木さんが若手とやっている同名グループのCDです。このグループのサウンドが好きですし、スガ・ダイローさんが入っていたのでこれに決定。もちろんサインしていただきましたよ。ジャケットにサインがピタリと嵌まってカッコイイでしょ。サイン後に握手したら「今後ともよろしくお願いします。」と鈴木さん。私も思わず「よろしくお願いします。」と返事(笑)。鈴木さんのレコードを持ってきてサインしてもらっていた方もいました。レコードを持って来るのも良いのですが、ここはCDを買って今後のジャズ界発展に貢献するのが正解(笑)?

鈴木さんの個性的なベースを存分に楽しめるライブでした。

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鈴木勲さんのライブを観てきました。

日本の重鎮ベーシスト鈴木勲さんのライブを甲府「桜座」で観てきました。

P172 鈴木勲(b)
ヤヒロ・トモヒロ(per)
田中裕士(p)

ピアノ・トリオです。

アルバム『ソリチュード』でうねるベースを聴いて
その独特のサウンドに惹かれたので、
演奏を生で観たかったのです。

本当はアルト・サックスの纐纈雅代さんも観たかったのですが、
今回は「OMA SOUND」(グループ)ではなく上記のトリオでした。

ビオラ・ダ・ガンバにエレクトリック・ベースの弦を張ったそのサウンド、
そして弾き方もオリジナリティーに溢れるものでした。

ライブ・レポートは明日書きます。

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ポスト・エレクトリック・マイルス系をついつい買ってしまう。

私がエレクトリック・マイルスを好きだということはブログに何度も書いています。
73年~75年のマイルス最高!

エレクトリック・マイルスって今はどうなったかというと、現代のトランペッターにも脈々と受け継がれています。でも最近はアコースティックばかりもてはやされるので、世間の注目度が低いのは何とも残念。マイルスにしても今は60年代のクインテットの方が人気があります。それはそれで素晴らしのですが、エレクトリック・マイルスを忘れてもらっては困ります。

そんな私なので、エレクトリック・マイルスから影響を受けている人達についつい注目してしまうのです。そんな1枚を紹介します。

P171 アイヴィン・オールセット&ザ・ソニック・コデックス・オーケストラ『ライブ・エクストラックス』(2010年、JAZZLAND)です。メンバーは、アイヴィン・オールセット(g,electronics)、Gunnar Halle(tp,syn)、Bjorn Charles Dreyer(g,pedal steel)、Audun Erlien(b)、Wetle Holte(ds,electronics,per)、Erland Dahlen(ds,per)、スペシャル・ゲスト:ホコン・コーンスタ(sax)、Torstein Lofthus(ds)です。北欧の方は何と読んでいいのよくわかりません。

ヴッゲ・ヴェッセルトフトのフューチャー・ジャズ・レーベル:JAZZLANDなので、未来派クラブ・ジャズということになります。エレクトロニクス、打ち込み、サンプリングを多用したジャズです。このアルバムはライブ録音なので多重録音はなし。打ち込みビートではなくツイン・ドラムで強力多彩なビートを生み出しています。ライブならではのラフさが躍動感を高めているのがいいです。

で、最初にポスト・エレクトリック・マイルスと書きましたが、実はリーダーはトランペッターではなくてギタリスト。ジミ・ヘンドリクスを意識させるロック・ギターです。もちろんトランペッターも参加していて志向するサウンドはまさにポスト・エレクトリック・マイルスだと思います。

歪んだギターや怪しいエレクトロニクス・サウンドを交えて演奏は進行するのですが、マイルスのような病的な凄みはありません。これはもう現代なのでしょうがありませんね。こういう混沌系サウンドが私は好きです。基本はトランペット、ツイン・ギター、ベース、ツイン・ドラム/パーカッション。ゲストとして2曲にサックスのホコン・コーンスタが参加しています。このコーンスタは「ウィブティー」というエレクトリック・ジャズ・バンドをやっている要注目のクリエイティヴなサックス奏者。

曲によってはペダル・スチールを弾いているので、アメリカのカントリー的なニュアンスが加わっています。ビル・フリゼールやブライアン・ブレイド辺りのサウンドと思ってもらえればいいです。サウンドにその辺の人達との呼応関係が垣間見えるところが興味深いところです。

アメリカ本土より北欧ノルウェーからこういう人達が出ているところも面白いですよね。私が知る限りでは、ノルウェーのニルス・ペッター・モルヴェル(tp)をはじめ、イタリアのパオロ・フレス(tp)、フランスのエリック・トラファズ(tp)なんかもエレクトリック・マイルス路線(だけではない)を継承しています。

私はポスト・エレクトリック・マイルスを応援しています(笑)。

アルバム名:『LIVE EXTRACTS』
メンバー:
Sonic Codex Orchestra:
Audun Erlien(b)
Bjorn Charles Dreyer(g,pedal steel)
Erland Dahlen(ds,perc)
Eivind Aarset(g,electronics)
Gunnar Halle(tp,synth)
Wetle Holte(ds,perc,electronics)
Hakon Kornstad(sax)
Torstein Lofthus(ds)

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これはガッツがあります。

「幻のCD廃盤/レア盤掘り起こしコレクション」
買って聴いてガックリきたものは多数です(笑)。
選者MOONKSの中のある方とある方が推薦しているのは私的N.G.率高し。
という傾向は分かっています(笑)。
でも、再発される度になぜか気になってしまう私。
まあ、結局はほとんど買うことはないですけどね。

今回の再発はアーメン・ドンネリアンの『トリオ87』どうしようかな~。
ディスクユニオンジャズ館のページで視聴できます。

私的にはこの人の演奏と言えばこのアルバム。

P170_2 『カルテット・ランゲージ』(1992年rec. playscope-recordings、2003年発売)です。メンバーは、アーメン・ドネリアン(p)、トーマス・チェイピン(as)、カルヴィン・ヒル(b)、ジェフ・ウィリアムス(ds)です。

これを買ったのは2003年、当時気になっていたトーマス・チェイピンが参加していたからです。ディスクユニオンの新譜紹介で知りました。トーマス・チェイピンは良いサックス奏者なのに、1998年に41歳目前にして白血病で亡くなってしまいました。このアルバムはチェイピンに捧げられています。

トーマス・チェイピンのサックス・トリオについては以前ブログにUP済。
コチラ⇒サックス・トリオ3枚、3番目のアルバムです。

このアルバムはライブ録音されています。録音はデヴィッド・ベイカーで結構クリアな音に録れています。1曲は全て10分以上なので、チェイピンとドネリアンのソロがたっぷり楽しめますよ。全曲ドネリアンが作曲しています。美メロではありませんがジャジーな濃い曲揃い。ちょっとエスニック香があるかも?

1曲目《ジャバー・ワッキー》。すすり上げるようなメロディーの曲で、いやがうえにも気分が高揚します。チェイピンのアルトが”グリグリ”迫ってきます。ウネウネのメロディーはレニー・トリスターノ由来のM-BASEケ経由という感じ。ただこの人はクールじゃなくてひたすらホット。熱にうなされるような感じはジャッキー・マクリーン的。ドルフィーの半歩程手前でもあります(笑)。この人はフリーもやりますが、ここではバップに徹していますのでご安心下さい。ドネリアンも負けじと熱くやっています。誰系とは言えませんがここでは重厚な音選びでガンガン弾いています。これは正にチェイピン効果なのでしょう。この1曲ほぼ10分を聴いただけで既にかなりの満腹感(笑)。あと4曲もあります(笑)。

2曲目《ザ・ゲーム》は小難しいメロディーの曲。多分転調があってイメージ的にはチック・コリアの『スリー・カルテッツ』の1曲目。テーマの後はチェイピンのサックスとドラムのデュオ。”プッ、ポッ”という破裂音も交えてユニークなソロを展開。ベースが入ってサックス・トリオになり4ビートになってからのソロがドライヴ感抜群。音選びはクール系なのにグロールも交えでの熱い熱いソロが素敵です。続くドネリアンは最初はベースとのデュオ。これまた熱いのです。途中からドラムが入って4ビートで重厚に疾走します。更に満腹感増(笑)。

3曲目《メキシコ》。やっとバラード、とはいってもやっぱり濃いのです。メキシカンなラテン調?は胸に来るメロディーで崇高なスピリチュアル演奏になっています。ドネリアンが重厚に先行してチェイピン登場。このスケールのデカさは中々だと思います。最初から熱いのですが、後半更に盛り上がっていくという凄さ。”フ~ッ”。ベース・ソロでクール・ダウン。それにしてもチェイピンがソロをとる間はピアノ、ベース、ドラムの存在が薄くなってしまう凄さです。あと2曲もありまっせ(笑)。

続く《ルーズ・アズ・ア・グース》はワルツ。これはなかなか良い曲ですよ。今までの中では一番軽く聴ける感じです。でもこの曲が一番長くて13分半近く。気楽に聴ける分演奏時間は長めなのかも?他に比べれば気楽ってだけでこれだけ聴けば十分濃いのでお間違いなきよう(笑)。ドネリアンは結構畳み掛けてきます。ハハハッ、ここでもやっぱり熱いチェイピンなのでした。フレージングが何と言うかスケールがデカイ。今、これだけ吹ける人はあまり思い浮かびません。長めのベース・ソロもあります。

やっとラスト《ブラッド・ムード》。”血のムード”のタイトルどおり重苦しい曲です。ドラムはマレットを使って煽り、段々恐怖が迫りくるように盛り上がり、少し和んだかと思うと低い雄叫び。濃いっす(笑)。ピアノ・ソロはミステリアスな雰囲気から情熱的に。アルト・ソロは熱く、バックではドラムがマレットで”ゴロゴロ”、ベースは時々怖い効果音も交えていますね。ドラマチックな”血の祝祭”が繰り広げられます(笑)。

これだけ濃い演奏が続くと胃もたれしそうなのにそうでもなかったりします。
単に熱いだけでないのです。知性とクールネスが漂っています。
このアルバム、はっきり言ってかなりのクオリティー。凄いライブなのです。
知名度はないですが、超オススメ!

オススメしたのは良いのですが、やっぱり、入手困難盤(涙)!

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今年は買いました。「レコード+CDマップ」

サッカー日本代表。
ワールドカップ南アフリカ大会で1勝できるんでしょうか?
今日の韓国との試合、ダイジェストを見てがっかり。
私の中では全然盛り上がっていません。
今回のワールドカップ。

さて、毎年発売されるこの本。
去年は買いそこなったのですが、今年は買いました。

世の中大変なのに皆さん頑張っていますよね~。

最近は”レコード熱”も冷めてしまい、もっぱらCDをネット通販購入していますが、
この本をパラパラとめくっているとレコード屋さんへ行きたくなります。
レコード屋巡り、たまにはいいかもね。
ディスクユニオン以外のお店に行きたいです。

P169

こんなのが見つかると嬉しい。
『ウディ・ショウ・ウィズ・トーネ・ヤンセ・カルテット』(1985年rec. TIMLESS)です。メンバーは、ウディ・ショウ(tp,flh)、トーネ・ヤンセ(ts,fl)、レナート・チコ(p)、ピーター・ヘルベルト(b)、ドラガン・ガジック(ds)です。

後藤雅洋さん著「ジャズ・オブ・パラダイス」掲載アルバム。
これを買ったのは渋谷の 「discland JARO」

熱いストレート・アヘッドなジャズ。ヤンセがコルトレーン系のスピリチュアル度高めな人なので、それに合わせてショウも燃えます。80年代ですが、今時のクインテットにはあまり感じられない勢いと熱気に溢れていますよ。

こういのはジャズ喫茶のマスターだからこそ知っているアルバム。実施にはレコード屋巡りではなかなか出てこないです。狙い目はもっとB級、C級なレコードかなっ。味のあるやつを見つけ、家に帰ってレコードに針を降ろし独り悦に入るのが良いのです。オタクな趣味ですよね~(笑)。

で、そのオタクな心の機微をブログに綴ってしまおうというのが私(笑)。
乞うご期待!

元プロレスラーのラッシャー木村さんが亡くなったそうです。
昔、新日本プロレスを見ていたころが懐かしい。
この人、いい味だしていましたよね~。
ご冥福をお祈りします。

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ケニー・ドーハムは渋いっす。

今日の「高野雲の快楽ジャズ通信」のテーマは「ケニー・ドーハム」

番組詳細は jazz blog 「快楽ジャズ通信」 をご覧下さい。
こちらには番組中でかけたCDの購入リンクもあります。
レギュラーゲストのtommyさんのブログ:Tommy's Jazz Caf'e もご覧下さい。
快楽ジャズ通信、ポッドキャスト編」 も是非お聴き下さい。

最初はtommyさんがよく言うセリフ「セツネ~」話から。
雲さんにとっての「セツネ~」はケニー・ドーハム。
ドーハムと言えば、『静かなるケニー』『アフロ・キューバン』『ウナ・マス』ばかりが
話題になるので、今日はそれ以外から選曲したいとのこと(笑)。

最初は生きのいいドーハムから。
微妙にセツネ~人選モブレーやワトキンスが参加した演奏。
『ザ・ジャズ・メッセンジャーズ・アット・ザ・カフェ・ボヘミアvol.1』から《ザ・テーマ》

雲さんらしいですね。掴みはO.K.
勢いがある演奏は聴いていて楽しいです。
ドーハム、モブレー、いいですよね~。渋いっす。
ホレス・シルバーのピアノもいいです。
ブレイキーのドラム・ソロ。最高(笑)。
(以降緑字は曲を聴いての私の感想などです。)

バッパー、ケニー・ドーハムでした。
雲さんによるとスースー息がもれる感じが「セツネ~」。
「音が滑らか。」とtommyさん。

雲さん的ケニー・ドーハムのド真ん中。今度はバラードで。
『ザ・ジャズ・プロフェッツVol.1』から《ドント・エクスプレイン》

これは正に「セツネ~」です。
黄昏と枯れた感じが漂うところが、う~ん、やっぱり渋いっす(笑)。
マイルスのクールで都会的なミュートなんかと比べるとこちらは素朴です。
ディック・カッツのピアノも音数少なめで上手くマッチしています。

「マイルスのバラード表現と全然違う。」と雲さん。
「トランペットで暖かい音を吹けるのがドーハム。」とtommyさん。
「バラードはフリューゲルホーンというイメージ(アート・ファーマー)だが、
トランペットでもこんな風に吹けるのがいい。」と続けます。
雲さんは「音色が魅力。マイルスやハバートのような存在感はないが、
アンサンブルに溶け込む音色。」と言います。

過激なメンバーの中でのドーハムの存在感を聴きましょう。
アンドリュー・ヒル『ポイント・オブ・デパーチャー』から《ニュー・モナスタリー》

先発ソロで、モノクローム的な渋いソロをとります。
続くドルフィーがいつものぶっ飛び方で気持ち良いです。
で、ヒルのダーク・ビューティー。私はこの音使いが好きです。
ジョーヘンのウネウネソロへと。
4人の個性がバランス良く構成されていると思います。

「メンバーをちょっと入れ替えればドルフィーの『アウト・トゥ・ランチ』になる。
ハバードでなくてドーハムでも成り立つんじゃないか。」と雲さん。
「ハバードはもっと尖がったところもある。」とtommyさん。

ドーハム以外のトランペッター。tommyさんの選曲。
ロブ・マズレク『サウンド・イズ』から《シナモン・ツリー》

これ、私が「ジャズ批評」誌で2009年ベスト盤にあげた1枚。
ヴァイブのサウンドが特徴的。
熱気と何となく退廃感が漂い、マズレクがモノトーンなソロをとります。
ベースのファットな音がクラブ/ジャムバンド的。
私は「セツネ~」は感じませんね。

tommyさん的「セツネ~」トランペット。
雲さんは「ラッパはしょぼくれた感じでドーハムに通じるかもしれないが、
ベースの音がファットでダメ。メロディーが村の祭りのようで嫌い。」
とケチョンケチョン、ダメだそうです(笑)。
「ださいところが「セツネ~。」なのかな~?」と雲さん。

なるほど、そう言われてみれば確かにその通りです。
まっ、私は村の祭りも好きです(笑)。
他の曲はもっと抽象的。でも”和”の響きを感じさせる曲もありますね。
シカゴっぽくもあると思います。
この曲だけでアルバムを判断されても困りますので、ヨロシク!
ところで、これ日本で人気があるんですか?

雲さんのドーハムを感じさせるトランペッター、ジョニ・コールズ。
チャールス・ミンガス『タウンホール・コンサート』より《ソー・ロング・エリック》
長いので途中まで。

ロブ・マズレクが大不評だったので動揺中。
曲を聴いても心ここにあらず(笑)。
この人、私も好きです。

消え入りそうな頼りなさそうな感じがドーハム似。
「アンサンブルに溶け込むトランペット。」と雲さん。
「ドーハムより都会的。「セツネ~」ではドーハムに勝てない。」とtommyさん。

番組冒頭に話が出たアルバム。
『ショート・ストーリー』からタイトル曲

これはイイですよね。私も大好きな演奏です。
まずは哀愁のメロディーが良いです。

ドーハムの力強いトランペット・ソロ。
続くアラン・ボッチンスキーも健闘しています。
テテ・モントリューのピアノ・ソロがキレキレで素敵。
途中で《ソーラー》のメロディーがチラリと。

アレックス・リールのドラムの煽りもホットです。

「シチュエーションがNYでなく、コペンハーゲンのカフェモンマルトルで
真冬に録音されているところがより「セツネ~」を感じさせる。」と雲さん。

NYの熱い演奏でしめくくります。
『アット・ザ・カフェボヘミア』から《メキシコ・シティ》。オルターネイト・テイク。
力強いドーハムと言うとこれに尽きる。
以前プロデューサーの行方さんがゲスト出演した際にもこれをかけて、
アーサー・エッジヒルのドラム、特にシンバル・ワークに注目という話があり、
雲さんは、これが発展するとトニー・ウィリアムスになると思ったそうです。

渋いスタッカート節のJR.モンテローズのテナーが先発。
続くケニー・バレルのドライヴが効いたソロが良いですね。
で、ドーハムは確かに力強いです。

本日雲さんに大不評だった《シナモン・ツリー》収録アルバム。

ロブ・マズレクの『サウンド・イズ』。
私のオススメです!
ジャケ写がカッコイイ!最高っ(笑)!
「トータス」のドラマー、ジョン・ヘーンドンが新感覚楽器”TENORI-ON”使用。
日本で何人の人がこのアルバムを買ったのだろうか・・・。

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上原ひろみの驚愕ソロにやられてしまった。

YouTubeを適当に見ていたらこんなのがありました。

上原ひろみはやっぱり”スゲー”なのでした。

このピアノ/キーボード・ソロって凄いよ!

右手左手バラバラ弾きといい、山下洋輔も真っ青な後半といい、唖然。

マイナー・ジャズ・ピアノ好きオヤジにわかるかな~っ、この良さ(笑)。

ここまで徹底してパフォーマンスしてくれると痛快!

ジャズ最高(笑)!

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「PCMジャズ喫茶」問題発言アリ(笑)!

今回の「PCMジャズ喫茶」は問題発言アリ(笑)!
ゲストは荻窪のライブハウス 「ルースター」 の店主佐藤ヒロオさん。
ユニークな方でした。

最初にお店での佐藤さんの「前説」の自演があり、なかなか面白かったです。
店主自らミュージシャンを紹介して盛り上げるそうです。
休憩時間には、独りで来るお客さん(ジャズは多いとか)が飽きないようにと
マジックショーをするなんて話も。
演奏中に携帯で写真を撮ったりしないように、前節でさりげなく注意喚起するとか、
色々気遣いをされているそうです。
寺島さんからは「演奏がつまらないとお客さんが携帯を見る傾向があるので、
ミュージシャンはそうならないようにしてほしい。」というような話もありました。

1曲目、恐怖のブラインド・フォールド・テスト(笑)。
「この演奏は日本人のクインテットで、自分の店でやりたいか?を聞かせて。」
ということでした。佐藤さんはかなり困りつつもテスト開始。
市原ひかりグループの新譜『ムーヴ・オン』から《やみくろ》

人力ドラムンベースのリズムとクラブ・ジャズを意識したカッコイイ演奏。
アルトの浅井良将がなかなか良いです。私は結構好き。

さて曲が終わって寺島さんの質問に対する佐藤さんの答えは?
「お店に出演してもらうには基準があり、今の演奏はいいけれど、
あとはお店のコンセプトに合うかどうか?」とのこと。
回答しづらい質問ですよね。
佐藤さんは「ブラインドなんて、地獄のような番組。」と言っていました(笑)。
寺島さんが期待するような回答ではなかったようで、かなりしつこく問い直し。

で、しびれを切らした寺島さんが言った言葉は、
「「メグ」では出てもらわない。こういう演奏はダメ。
市原ひかりが自分で音楽を作って独りよがりになっている。」というようなこと。
いつもの寺島さんの持論です。というより単に寺島さんが嫌いな新主流派&モード
をやっているからダメなんじゃないでしょうか(笑)?いいのかな~。問題発言!

曲はいいけど全体がこんな感じではきつい。音楽性は高いが3ステージはきつい。
なんてことも言っていました。
「ルースター」ではジャズにエンターテインメントが加わるそうです。
「ジャズがわからない。」が多くの方の基本。
小難しいけれど理解してくれではなく、小難しいけれど楽しいものも入れたうえで
聴いて下さいという姿勢が大事という話になりました。

通り一遍のメンバー紹介の功罪の話へ。
寺島さんは、何度も拍手をしなければならないのが辛いとのこと。
佐藤さんは、自分でするメンバー紹介で拍手を誘い心をつかむとのこと。
佐藤さんは以下のようなことを言っていました。
「ジャズの聴き方には2通りある。
新宿ピットインの昼の部のようにお客さんが腕組みして聴くものと、
ニューオリンズ的陽気な雰囲気の店で遊園地のように盛り上がるもの。」
下のようなお店では何度拍手しても盛り上がり、
盛り上がっていれば拍手も自然に出るそうです。
なるほどね~。エンターテインメント・ジャズを目指す佐藤さんでした。

次は佐藤さんらしい選曲ということで、
水口誠 さんの『ジャパニーズ・パロディー・ジャズ・ソング』から
《キャンディー(幹事)》

水口さんはサラリーマン。2号店のジャズ・セッションに参加するうちに、
元々は歌っていなかったジャズを歌うようになり、替え歌ジャズになったとか。
これが荻窪「ルースター」の本質だそうです(笑)。

”キャァ~ンディ~” が ”かぁ~んじ~” になってしまい、サラリーマンらしい
幹事の憂鬱を歌った歌詞が面白か
ったです。

岩浪さんは昔の”あきれたボーイズ”のようだと言い、
感想を求められたディレクター太田さん(「快楽ジャズ通信」のディレクター兼)も
面白いと言っていました。
寺島さんは「カルチャースクール」で和ませる時にかけたいと言っていました。
「ジャズ人口が年々減っているので、歌謡曲を聴いている人達にも気軽に
聴いてほしい。」と佐藤さんは言っていました。
それもありですが、それって結局はジャズじゃなくて歌謡曲です(笑)。

佐藤さんは聴かせるジャズ喫茶にも行くそうで、高田馬場「マイルストーン」は
近くに用事で行くことが多く、寄って休憩するとのこと。
佐藤さんはジャズ喫茶全盛期は知らないとのことでした。(私の一歳上)
佐藤さんにとってはニューオリンズやシカゴへ行った時の思い出が強いそうで、
設備や接客は日本に劣るけれど、ライブの楽しみ方がまるで違うそうでした。
日本のジャズ喫茶全盛期は後で本を読んで知って、
当時のジャズ喫茶に憧れがあるそうです。
歳が近いだけにジャズ喫茶に対しては私と同じような思いがあるみたいですね。

前回番組でかけられなかった曲。
ジョン・ウィンドハースト・カルテット
『ジャズ・アット・コロンバス・アヴェニュー』から《ホエン・ユア・スマイリン》

ディスクユニオン系レーベルから再発されたもの。
ニューオリンズ風ジャズ。私は”ボケ~ッ”と聴いていました(笑)。

こちらの演奏は「ルースター」に出てほしいとのことでした。
今度は気楽に回答できると言っていました(笑)。
佐藤さんはここら辺が好きだそうです。
腕組みしてじっと聴かなければいけないのよりこういうのが好きとのこと。

ここで番組半分。ゲスト:人妻Aさん登場。

ここでまた寺島さんの問題発言が!
ライブでお客さんの顔を見れば楽しんでいるかどうかわかるそうで、
山中千尋が速いのをやっている時、お客さんは皆下を向いていたとのこと。
出ました!いつもの山中千尋ネタです!

山中さんから岩浪さんにスイングジャーナル誌の原稿〆についてちょっとした
問い合わせがあったそうで、その時山中さんが
「ラジオで悪口を言っているそうですが、もっと言うように寺島さんに言って
おいて下さい。」と言ったそうです(笑)。
佐藤さんから山中さんの印象を聴かれた寺島さんは、
「ラジオに読んだらコテンパンですよ。」と楽しそうに言っていました。
両者公認の悪口合戦ということで(笑)。
スイングジャーナルがなくなっちゃうけれど山中さんはどこで攻撃するんだろう?
6月号のエッセイでも相変わらず寺島さんを攻撃していました(笑)。

佐藤さんがかけたい現代のニューオリンズ・ジャズ。
現代のサッチモと言われるカーミット・ルフィンズ《タイガーラグ》
歌も歌っています。私は今のところ興味なしです。m(_ _)m
寺島さんは迫力があって楽しかったそう。
人妻Aさんも楽しいそうで、野外でビールを飲みながら聴くといいとのことでした。

次は人妻Aさん選曲。
「メグ」で「ジャズ批評」の「ジャズオーディオ・ディスク大賞」のアルバムを聴く会が
あり、そこで聴いて、女性で日本人とは思えず、男性で北欧だと思ったそうで、
こういう人がいるのかと衝撃だったとのこと。
マキコ・ヒラバヤシ『ハイド・アンド・シーク』からタイトル曲

私は結構気に入りました。買ってもいいかも?と思っています。

佐藤さんは自分のハートにこないそう。
「計算されパターン化され、本来のジャズはやっていないと。
メロディーはわかりやすい。冷めた感じ。」というような話でした。
寺島さんは「これが彼らの情熱的な演奏。」とちょっと弁解。
ディレクターの太田さんは好きだそうで、自分の家で何かしながら聴きたいそう。
そういう状況では冷たい音楽が合うとのこと。ライブには行かないとも。
それ、B.G.M.に良いってことですよね(笑)。
人妻Aさんは「どこが冷たいのかわからない?カッコイイ。」と。
寺島さんは「ノリがスポンティニアスじゃない。悪いとは一概に言えない。」と。
「ドラムがいい。女性だけれど”なよっ”としていない強さがいい。
バッド・プラスの女性版、計算された構築型。」とかも言っていました。
この方達の意見、私にはわかるようでよくわかりません(笑)。

佐藤さん選曲。ニューオリンスだけしか聴かないわけじゃないということで、
ラッキー・ピーターソン・カルテット《ライディーン》
オルガン・カルテットです。
ピーターソンはシカゴの黒人でブルース畑からジャズに歩み寄る人だそう。
コテコテのブルースでした。
岩浪さんはこういうオルガンが好きです。
寺島さんはさっきのピアノ・トリオのほうが良いそうです。
これはまあお二人の好みの問題。
佐藤さんは「日本盤がないけれど、多くの人に聴いてほしい。」とのことでした。
岩浪さんからは、最近プレスティッジのオルガンものレコードが高値という話。
寺島さんからは、オルガンとコンガが入ると昔はジャズじゃないと言われた話。
これまたお決まりのネタ(笑)。

佐藤さんがご自分のレーベルから『ライブ・アット・ルースター』というCDを出した
なんて話もありました。ジャスではないそうです。

岩浪さん選曲。
マイロン・ウォルデン『モメンタム』から《オフ・スリー・ワールズ》

いつもの「ジャズ批評」「内外新譜」でレヴューしているものです。
ディスクユニオンでは結構プッシュしている人。
現代ハードバップです。エレピも入っています。

寺島さんは「近代構築物。ドラムはいい。現代ハードバップがこうなっていくと、
ゆゆしき問題。」と言っていました。
寺島さんの常套句。ドラムにしか耳がいかないんでしょうか(笑)?
市原ひかりもマイロン・ウォルデンもダメのようです(笑)。

佐藤さんは本も出したそうです。
以前「荻窪ルースター物語」という本を出していて、今回は
「ライブハウスオーナーが教える 絶対盛り上がるライブステージング術」。
ライブは接客業とのこと。
「ルースター」 のページにこの本のリンクもあります。

物書きも読者を喜ばせるというのは似たところがあるとか、
ミュージシャンと作家は威張っているとか、まあそんな話がありました(笑)。

佐藤さんとはだいぶジャズの聴き方が違う私です。
色々あっていいと思います。
寺島さんは今回も相変わらずでしたねっ(笑)。

本番組レポートは、音楽専門・衛星デジタルラジオミュージックバード
THE JAZZチャンネルで放送している「寺島靖国のPCMジャズ喫茶」
もとにして書いています。
他にも楽しい番組が盛りだくさん。
放送を聴いてみたい方は ミュージックバード からお申し込みできます。

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ジャズ・ブロガーの間で話題騒然?

今日紹介するのはジャズ・ブロガー間で話題の1枚。
話題のキー・ワードは”ウェザー・リポート”。
ウェザーとマイルスを2大アイドルとする私としては無視できません。
で、かなり遅れて話題に参入(笑)。

P168 ムタン・リユニオン・カルテット『ソウル・ダンサーズ』(2009年rec. harmonia mundi)です。メンバーは、フランソワ・ムタン(b)、ルイ・ムタン(ds)、ピエール・ド・ベスマン(p,key,vo)、リック・マーギッツア(ts)です。このグループについては以前ブログにUP済:この双子は只者じゃない!

1曲目《ソウルド・アンサーズ》。噂通りの”ウェザー・リポート愛”(笑)!何で何で?シャッフル・ビートと歪んだエレピにこの曲調。ウェザーの《ナイト・パッセージ》にかなり似ています。アコースティック・ベースなのにジャコみたいなハーモニクスも交えています。シンバルもアースキンしてますよね(笑)。テナーはね~っ、ショーターみたいな音の佇まいは不可能。何か嬉しいような恥ずかしような展開(笑)。

2曲目《デプスズ・ライト》。いきなりのスペイシーなシンセ使いはザビヌルです。ベスマン、かなりザビヌルを研究したみたい、さすがです。テナーがテーマを吹き始めると・・・、これはウェザーの《お前のしるし》激似です(笑)。テナーのゆったりした吹き方もショーター似。バックのシンセもいい感じでザビヌルしています。ベースもジャコのようなフレージング。ドラムもアースキン系。ここまでやりますか~っ、参りました!

3曲目《モメンタム》。前半は従来のこのグループのサウンドで変拍子。浮遊系のメロディーですが難解ではなく親しみやすいのがいいところです。と、しばらく安心して聴き進んいったら、んっ?どこかで聴いたことがあるようなメロディー。思い出すまでに何度も聴き直してしまいまいしたよ(笑)。ウェザーの《パラディウム》にどことなく似ているのでした。ベスマンの多重ボーカルもウェザーっぽいです。

なるほど、皆さんが盛り上がる理由がよくわまりました。皆さん当時はウェザー・リポートをチェックしていたんですね~っ。私がチェックしているジャズ・ブロガーの皆さんは結構年代が近いから80年代頃のウェザーの印象は強いんでしょう。

ここで一区切り。4曲目は何と《モンクス・メドレー》。ベースとドラムのムタン兄弟のデュオ。これがカッコいいのです。今時の演奏にも見事に嵌まるモンクの曲の懐の深さにはいつも驚かされます。

後半はこのグループの曲想。前にも書いたようにフランソワのベースが真ん中に”ズンッ”と居座って気持ちいいのです。それをルイのドラムが上手く包み込み、結構複雑なリズムでも気持ち良くグルーヴさせてしまうのが素晴らしい。ベスマンの知的でスマートでありつつ熱も発散するピアノとキーボード。落ち着いたトーンでクールとホットの程よいバランスのマーギッツアのテナー。私にとってのコンテンポラリー・ジャズの理想形がここにあります。

《ブレスド・アンド・カーシド》はジャコに捧げられています。アコースティック・ベースのソロが確かにジャコっぽいフレージングです。曲想もウェザーの匂いが少しありますね。《クリントン・パークビュー》もどこかで聴いたことがあるような曲想です。チック・コリア/マイケル・ブレッカーの『スリー・カルテッツ』に似ていると思うのですがどうでしょう?ベースのソロもエディ・ゴメスっぽく聴こえてきます(笑)。

というわけで、このアルバムは80年代のウェザーやチック/ブレッカー辺りを聴いてきた人にとっては、非常に親近感を感じる内容になっていると思います。

「今なぜウェザー・リポートなのか?」ムタン兄弟に聞いてみたいのですが、
今はこの辺りのネタを伝えてくれるジャーナリズムは残念ながらありません(涙)。

アルバム名:『SOUL DANCERS』
メンバー:
Francois Moutin(b)
Louis Moutin(ds)
Pierre de Bethmann(p, key)
Rick Margitza(ts)

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今日も渋めのアルバムを紹介しますぞ。

ここ数日「スイングジャーナル」効果なのか?
当ブログへの来訪者数が3割増しです。
今日も「スイングジャーナル」と書いて来訪者数UPを狙います(笑)。

昨日はちょっと私も怒り気味だったのですが、今日は平常心?

どんな形でもいいので復刊するといいんですけどね~。
ジャズ・ファンが求めている情報をプロとして提供していただきたいのです。
いくらブログ全盛とは言え、ブロガーは所詮アマチュア。
私はプロの批評も必要だと思いますし、その受け皿も必要だと思うのです。
「さすがプロ!」という仕事をみせてくれさえすれば、
お金を払ってもいいという人はまだいるはずです。
お金を払ってくれる人はどういう人達なのか、そこのところはよく見極めてほしい。
情報は無料で手に入れるものと思っている人達を相手にしてもダメですよ。

やばっ、また長くなってます。
いやはや、いつものお節介オバサン?(気質)になってしまいました。
困ったものですね(笑)。

やっと本題。
今日も渋めのアルバムを紹介します。

P166 ジェリー・バーガンジ『テノリスト』(2006年rec. SAVANT RECORDS)です。メンバーは、ジェリー・バーガンジ(ts)、ジョン・アバークロンビー(g)、デイヴ・サントロ(b)、アダム・ナスバウム(ds)です。昨日紹介したアルバムと3人が同じメンバー。こちらはオルガンのかわりにベースが入っています。ベーシストのサントロはバーガンジとは2000年くらいから一緒にやっているようです。

なぜか最近、急にバーガンジが聴きたくなり、2007年に出たこれを買ってしまいました。理由はギター入りカルテットだから。この人のピアノ入りカルテットは何枚か持っているので、ちょっと違ったものを選びました。タイトルとジャケットもカッコイイですしね(笑)。で、昨日のナットツリー・カルテットとメンバーがほとんど被っていることに気付きました。

これはクールでスマートというのではなく、もう少し歯応えがあり、じっくり向き合って聴きたいアルバムになっています。モンクの《パノニカ》とケニー・ドーハムの《ラ・メシャ》以外はバーガンジのオリジナル。美メロの曲というよりは現代的なモノ・トーンの響きを持つ曲で、簡単にいうと渋い曲です。

テナー、ギター・カルテットですが、バーガンジのソロにおいてはアバークロンビーのバッキングが控えめなうえ、バッキングしていない時も多々あるので、サックス・トリオがたっぷり楽しめてしまうのです。バーガンジは厚いトーンでサックスを鳴らし、悠然とフレーズを積み重ねていきます。ジャケ写のバーガンジはスーツをビシッとキメ、椅子にゆったり座っているのですが、まさにそのイメージ。ダンディー・テナー!カッコイイです。

アバークロンビーのソロにおいては今度はギター・トリオとして聴けるので、これはある意味、一粒で二度美味しい(笑)。アバークロンビーの現代的な渋いギターもいい味わいです。派手さはなく直向きに弾いているのを聴くと、”ギター職人”という言葉が浮かんできますね。で、ところどころジョンスコやカートへの影響関係が見え隠れして面白いです。

サントロのベースは地味ですがきっちりサポート。ナスバウムのドラムも地味目ですが、程よくフロントを煽りゆったりグルーヴさせていき、熱気をジワジワと送り込んできます。このカルテット、4人のサウンドに対する意識の統一感が上手くとれています。

モンクの《パノニカ》はスロー・バラード。モンクの曲がバーガンジに非常にフィットして心地よくサックスに酔うことができます。バーガンジ作《テーブル・ステイクス》はテーマを聴く限りではわかりませんが、ソロを聴いてたら、コード進行が《ステイブルメイツ》と同じなんじゃないかと思いました。あまり自信はないですが、曲名の響きも何となく似ているような気がします?

ドーハムの《ラ・メシャ》もスロー・バラード。渋いっす。この曲はジョー・ヘンダーソンの『ページ・ワン』での演奏がやっぱり素敵なのですが、こちらのバーガンジーもなかなか良い味を出していると思います。かなり好きです。

雨の降る夜にソファーにドップリ体を沈めて聴いたら最高かもねっ?

アルバム名:『Tenorist』
メンバー:
Jerry Bergonzi(ts),
John Abercrombie(g),
Dave Santoro(b),
Adam Nussbaum(ds)

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スマートでハイセンスな1枚

今日はサラッとアルバム紹介します。

P165 ザ・ナットツリー・カルテット『スタンダーズ』(2007年rec. Kind of Blue)です。メンバーは、ジョン・アバークロンビー(g)、ジェリー・バーガンジ(ts)、アダム・ナスバウム(ds)、ゲイリー・ベルサーチ(org)です。このアルバム発売当時、私が巡回しているブロガーの方の何人かが紹介していたのを思い出して半年くらい前に中古CDを買いました。

編成はオルガン・ギター・カルテットなのですが、コテコテなブルージーさは全くありません。大人のスマートでハイセンスな現代コンテンポラリー・ジャズ・サウンドなのです。私はこのサウンドが気に入ってしまいました。

アバークロンビーもバーガンジもそれほど強烈な個性はありませんが、そのプレイは渋くて落ち着いた良さがあります。現代コンテンポラリー・バップをやらせたらこの2人は相当上手いです。ナスバウムは柔軟な4ビートを叩くのでこういうサウンドにはピッタリ。

で、このサウンドの最大の功労者はオルガンを弾くベルサーチ、非常にフレッシュなサウンドなのです。オルガンというとアーシーなイメージになりがちですが、ベルサーチが弾くとオルガンから都会的な雰囲気と適度な甘さを醸し出します。これはもう日本製チョコレート。繊細な甘さと上品な風味なのです。

アルバムタイトルそおりスタンダードをやっているのですが、選曲が渋くスマート。ショーターの《フット・プリンツ》、チックのリターン・トゥ・フォーエバーの印象が強い《サムタイム・アゴー》、ビル・エバンスの印象が強い《イスラエル》、コルトレーンの《ネイマ》など、私が好きな曲をカッコ良くやってくれています。

凄みや捻じれを含むような強烈なジャズではありませんが、これはこれでジャズという音楽の持つ大人で洗練された部分を体現するものとしてオススメです。

アルバム名:『Standards』
メンバー:
JOHN ABERCROMBIE(g)
JERRY BERGONZI(ts)
ADAM NUSSBAUM(ds)
GARY VERSACE(org)

う~ん、このアルバムを買った理由もブログで知ったからであり、今一番参考にしているのはディスクユニオン・ジャズ館サイトの新譜情報です。買うCDはほとんどが輸入盤。

て、結局スイングジャーナル誌を買ってはいたけれど、読んでいたのはいくつかの連載記事と隔世感漂う読者通信だけで、過去のジャズマンの特集は全く読まず、新譜情報や広告を見て日本のジャズ業界の動向に呆れていたというか、そんな感じです(笑)。

そうそう、オーディオ・コーナーは少し見ていました。オーディオ・コーナーはちょっと模様変えしたと思ったらまた元にもどりどんどんじり貧になっていきました。ページが減ったとか言う人がいましたが、それはオーディオ・コーナーの縮小のせいかも?録音評があったの知っていました。誰かあれを読んでいたら教えて下さい(笑)。

「ライブ&ジャズ・スポット最新情報」なんかはこれだけまとめてあるという点で貴重だと思うのですが・・・。

休刊ということで、良い部分もあるのに、全てがなくなってしまうことに。
脈々と受け継がれてきたものを中断させてしまう責任は重大です。
私は、時代のせいにしてことを済ますのは無責任だと思います。

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ハンク・ジョーンズ逝く。ご冥福をお祈りいたします。

ハンク・ジョーンズが亡くなったとのこと。
7月には92歳になるはずでした。

ご冥福をお祈りいたします。

衛星デジタルラジオ・ミュージックバードの「PCMジャズ喫茶」にプロデューサーの伊藤八十八さんがゲスト出演した時、前回ハンク来日時に録音したと言っていたので、多分それがラスト・レコーディングということになるんでしょうね。
「PCMジャズ喫茶」のゲストはプロデューサーの伊藤八十八さん。その1
「PCMジャズ喫茶」のゲストはプロデューサーの伊藤八十八さん。その2

ジャズ友tommyさんのブログにも追悼記事があります。
ハンク・ジョーンズはオイラたちのジャズじいちゃんだ

私にとってもハンク・ジョーンズは思い出深い人です。最初に買ったピアノ・トリオ・アルバムが確かハンク・ジョーンズのグレイト・ジャズ・トリオ(G.J.T.)だったような気がします。

P44 G.J.T.のアルバムといっても有名な野球ジャケットのライブ盤ではありません。『チャプターⅡ』(1980年rec. EAST WIND)です。ベースがエディ・ゴメス、ドラムがアル・フォスターにチェンジしています。ということで”チャプターⅡ=第2章”。

ロン・カーターとトニー・ウィリアムスのG.J.T.と比べると地味盤になっています。私はエレクトリック・マイルスのアルに先に接していたので、ここでの繊細な4ビート・ドラミングには驚きました。でも、このドラミングが好きでした。後に寺島靖国さんがアルのシンバルがいいと言い出したのですが、私はそれよりず~っと前にこのアルバムでアルのシンバルの良さに目覚めていました(笑)。

この盤は未だに愛聴盤です。特にA面が大好き。1曲目のハンク作《デュプレックス》がいいんですよ。で、この《デュプレックス》をほとんどそのまま劣化コピーしたレア盤(再発)『ヨハン・クレメント・トリオ』が大嫌いです(笑)。

ソロで高音域を多用するエディ・ゴメスのベースは好き嫌いが分かれるところでしょう。私も全面的に好きというわけではありません。でも。ハンクの上品な音選びと小粋なスイングにはゴメスとアルのコンビが一番合っているように感じます。まっ、最初に聴いたものは非常に強烈なイメージが刻まれているので、そのせいかもしれませんが・・・。

なお、B面の1曲目頭と4曲目全てで珍しくエレクトリック・ピアノを弾いていますが、御愛嬌ということで、なかなかいい味を出していますよ(笑)。

今ブログを書きながらA面B面通して聴いていたところです。
う~ん、やっぱり染みます。

こちらもオススメ。

P23_2 ハンクのピアノ・ソロで『ティップトゥ・タップダンス』(1978年rec. Galaxy records)。スロー・テンポの演奏で、じっくりとピアノを奏でるハンク。鍵盤と戯れながら曲のメロディーの美しさの髄を抽出してくれます。

頭の《ユー・ドント・ノウ・ホワット・ラヴ・イズ》。「恋の味をご存じないのね。」と優しく言われると、「う~ん、知りたい。教えて下さい。」となりますよ(笑)。

ハンク・ジョーンズ、いいピアニストでした。

そして、スイングジャーナル誌が来月発売の7月号で休刊。
新聞発表されましたね。
ここ5年くらい連続購読していた私としてはとても残念です。
山中千尋さんのエッセイ、面白いのにな~。

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「快楽ジャズ通信」のゲストは私「いっき」です。

今回の「高野雲の快楽ジャズ通信」は、なんと!私「いっき」がゲストです。
一応テーマは”上原ひろみ”です。
前回ゲスト出演した時がパット・メセニーで今回が上原ひろみ。
アコースティック、4ビート派からは顰蹙を買うであろうことは間違いなし(笑)。
いいじゃないですか?ジャズ・ファンも色々な人がいるのです。

番組詳細は jazz blog 「快楽ジャズ通信」 をご覧下さい。
こちらには番組中でかけたCDの購入リンクもあります。
レギュラーゲストのtommyさんのブログ:Tommy's Jazz Caf'e もご覧下さい。
快楽ジャズ通信、ポッドキャスト編」 も是非お聴き下さい。

まずは私のブログについてのトークを少々。
私がこの番組を毎回欠かさず聴いてブログでレポートしてるという話です。
私は番組を聴きながらブログの文章を起こしているので、
結果として私なりの会話のまとめ方だったり割愛が入ってしまいます。
雲さんとtommyさんはそこが面白いと言って下さっています。
自分の放送がリスナーの一人にどんな風に聴かれているかわかって楽しいとか。
私、時々ミスリードをしたりしているのですが、
それも寛大に許して下さり楽しんで下さる雲さんには感謝しています。

さて、本題の上原ひろみの話へ。
一応私は上原ひろみの大ファンということで(笑)。
まずは上原ひろみのどこが好きかということから。
私は、ロックやポップスなど上原が接してきた音楽を消化してジャズとしての
オリジナリティー(上原流)を持っているところが気に入っています。

ジャズをやるからにはオリジナリティーを持っていることが大事だと思う私。
そのオリジナリティーを気に入って認めるかどうかはもう個人の問題なので、
「これがいいから聴け。」と、強要するつもりはありません。
(以降ピンク字は番組では言っていない私の思うところや補足です。)

tommyさんは上原ひろみは聴いてないので、
今日聴いて自由な感想を言わせてほしいとのことでした(笑)。
雲さんは上原ひろみは割と買っているそうですが、
私ほど聴いていないので、私の選曲で発見があればとのことでした。

最初は私一押しの曲。
雲さんとtommyさんはベースも弾くので、二人がお好きなベーシスト
アンソニー・ジャクソンがエレクトリック・ベースを弾いている曲です。
演奏は普通のフュージョンですが、
ピアニスト上原のメロディーに対するセンスが凝集されている曲です。
『ブレイン』から《イフ》

(今回は曲を聴いての私の感想はなし。だって番組中トークしていますから。)

tommyさんは「微妙。いいところとエッというところがある。」とのこと。
テーマとか最初の方の節回しはいいが途中からわがままになるとのことでした。

それは私も全く同感。ピアノ・ソロに注目。
前半はゆっくりタメも効かせつつ大人の女性風?に演奏。
上原は”速弾き”という印象が強いけれどそれだけではないという例です。
でも、結局は後半堰を切ったように速弾きに突入し、
いつもの多分本音の上原節になってしまうのが面白いのです。
tommyさんは曲を聴いている時に”スケール・オタク”と言っていましたよ。
要所に結構しつこいリフレインがあるところも特徴です。

次は雲さんオススメの曲。
上原のキッチュな面を理解してほしいということで、おもちゃみたいな曲。
同アルバム『ブレイン』から《カンフー・ワールド・チャンピオン》

キーボードも駆使して痛快に躍動する演奏です。
まさにおもちゃみたいな曲になっています。
途中の超ハイスピードもご機嫌。

tommyさんは懐かしいサウンドとのことでした。
Y.M.O.細野さんのやっていた音楽。
そこの事務所に出入りしていたとのこと。そしてテクノが嫌いになったそう(笑)。
私は上原のこういう子供っぽい部分を協調/拡大した演奏として好きです。

雲さんはこれがアルバム1曲目というのが凄いと。
オーソドックスなジャズ・ファンが聴けばこのアルバムを買わないだろうという
曲をもってきたところに潔さを感じるとのことでした。

雲さんは上原ひろみは奔放な人というイメージだとか。
私からライブでは恍惚の表情で弾いていますしねなんてことも。
tommyさんはピアノもキーボードも上手いのが今時と言っていました。

このアルバム『ブレイン』は上原2枚目のアルバムで、
自身とテラークのマイケル・ビショップによるプロデュース。
(1枚目『アナザー・マインド』がバークリー在学中でプロデューサーは別。)
エレクトリック・ベースのピアノ・トリオに特化して、
その後のコアになる演奏をしているアルバムです。
実はこのアルバムの1曲目が雲さん選曲の《カンフー・ワールド・チャンピオン》で
2曲目が《イフ》なのです。
そういった意味でこの2曲はなかなか象徴的な曲なんですよ。

次の私オススメ。
今度はアコースティックの4ビートジャズを上原がやるとどうなるか?
スタンリー・クラーク『ジャズ・イン・ザ・ガーデン』から《ソーラー》
ライナーノーツによるとスタンリーがこのアルバムの中で一番ブッ飛んだと
感想を言っている演奏です。

これもソロは上原節全開です。
面白いのはスタンリーのベース・ソロのバッキングをする上原。
最初は普通にコンピングしているのに、途中からベース・ラインを左手で弾き始め、
触発されたスタンリーがスキャット混じりで気持ち良さそうなソロをするところです。
上原らしい煽りとそれを受けるスタンリーの心意気(笑)。

「彼女のピアノには毒な成分がある。」とtommyさん。
彼女独特の不協和音のようなモンクのような音の響きがあると。
私もその響きの感覚は何となくわかるような気がします。
今後tommyさんの研究課題としていただくことに(笑)。

雲さんは《ソーラー》は右から左へ抜けていったと(笑)。
7、8割の力で弾いている感じがして、毒がなくて聴きやすかったそう。
『ビヨンド・スタンダード』の《キャラバン》なんかに比べればという話。
確かにそう言われてみればそれも納得。
玉虫色な私の感想展開中です(笑)。

次はその雲さんが好きなアルバム『ビヨンド・スタンダード』の話へ。
こちらはギタリストのデヴィッド・フュージンスキーを加えた
ヒロミズ・ソニックブルームというカルテットでの演奏。
私も雲さんも好きな《キャラバン》。エキサイティングな演奏です。

癖のあるフュージンスキーのギターをどう聴くかによって評価がわかれますね。
私はこのギターも含めて上原ひろみ流演奏になっているところが好きです。
途中のラテン・リズムでのピアノ・ソロが私は特にお気に入り。
このソロも結局は途中からいつもの速弾き上原節に突入します(笑)。

tommyさんはギターの”ビヨンビヨン”が嫌いだそう。生理的にダメ(笑)。
雲さんと私は好き。気持ちいい。
「ギターのバックでの精緻なピアノも聴きどころです。」と雲さん。

ラストは雲さん選曲。
Manami Morita『カラーズ』から《マイ・フェイバリット・シングス》
”ポスト上原ひろみ”という売り方をされている方です。
雲さん個人的には似ていないと思っているそうで、
「音の奔放さは上原と似ているが、音の美学は違う。」と言っていました。
エレベ・トリオという意味では触感は似ているということで選曲。

私はこの人の方が少し粗っぽいかなっと感じます。
これもベース・ソロが先行してピアノ・ソロへ。最初にかけた《イフ》と同じ展開。
ここでの低音を徘徊する弾き方はむしろ山中千尋や大西順子風かも?
速弾きもあるけれど上原のようなスラスラ感ではないです。

<トミーとクモのB級オーディオ・グルメ>
tommyさんが久しぶりにプレーヤーを復活導入した顛末にまつわる話です。
私が不遜にもtommyさんにアドバイスしてしまったのです。
いや~っ、トークが凄く楽しそう!オヤジのオーディオ・マニア話全開です。
ゴメンナサイ、割愛させていただきます(笑)。

Manami Moritaの曲の話に戻ります。

私が「雲さん選曲はピアノの低音を弾くのが好きですよね。」と言うと、
そう言われればそうだが、上原の《キャラバン》がトリッキーだったので、
こちらもトリッキーなアプローチの曲を選んだとのこと。
改めて今聴いてわかったということで、
「上原ひろみは呼吸が浅くなり、どこで息をしたらいいかわからない。」と雲さん。
「マナミ・モリタはもっとゆっくり呼吸できる。」と続けます。
言われてみれば、確かにそういう感じはあると私も思いました。
上原ひろみは流れるようにスラスラ弾くのでそれを良しとするかどうか。

「これはジャズじゃない。上半身で弾いている、下じゃない。」とtommyさん。
う~ん、なるほど・・・と思っていた私です。
で、雲さんによるとモリタはミシェル・カミロの影響を受けているとか。
前に番組でミシェル・カミロに影響を受けた方に「ジャズじゃない。」と
言っていたので、要はtommyさんはカミロに影響された人はジャズじゃない
ということになるんだろうという結論になりました(笑)。
「カミロは上半身で弾いている。」とtommyさん。

でも上原ひろみはジャズだそうなので私は一安心(笑)。
雲さんが「上原ひろみが『プレイズ・ミシェル・カミロ』というアルバムを出したら
tommyさんは買いますか?」と質問。
tommyさんはそれなら買うとのことでした(笑)。

いや~っ、何かとても楽しそうなトーク番組になっていました(笑)。
まっ、現場がそういう雰囲気だたのでそのまんまですね。
私達ばかりが楽しんでしまい、ちょっと申し訳ないような(笑)。
上原ひろみの良さがわかっていただけたら幸いです。

今回は番組に呼んでいただき大変ありがとうございました。
非常に楽しかったです。

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サブシステムのアンプを交換しました。

サブシステム用の真空管パワーアンプを6台持っています。
昔色々作っては解体したり作り変えたりして残ったのが6台。
前にサブスピーカーを20台以上遍歴したことをブログにUPしましたが、
真空管アンプもそれに勝るとも劣らないくらいの遍歴です(笑)。
今ある6台は以下のとおりです。

WE300Bシングル、R120プッシュプル、WE421Aプッシュプル
6B4Gプッシュプル、3A/109Bプッシュプル、6V6Gプッシュプル

数か月使っては交換しています。
定期的に使っていないと調子が悪くなってしまうからです。
これまでブログに5台UPしました。
今日はこれまで公開していなかった残りの1台に交換。
6V6Gプッシュプルアンプです。

ブログを始めてから2年5ヶ月経ちますから、少なくともそれ以上放っておきました。
何か音が気に入らなかったのです。
で、今日久々に聴くと、アレッ?結構いい感じで鳴っているではありませんか!
実は解体して作り変えるつもりで、その前に一応聴いておこうと思っただけなのに。
これはこれでO.K.です。

P162_2 これはパンチメタルのカバー付きシャーシを使っているのですが、カバーは外して中身が見えるようにしています。本当は鈴蘭堂のSL-8というシャシーを使いたかったのですが、これを作った当時は確か生産中止の頃だったので、やむなくリードのシャーシを使ったのです。その鈴蘭堂も数年前に閉店してしまい。今はタカチ電機がSLシリーズのシャーシを製造販売しています。

P164_2 当初このアンプは左の写真のように、オークションで落札したナショナルの古い出力トランスを使用して作ったため高圧部が剥き出しで、安全性を考えてカバー付きケースを使ったという事情もありました。でも現在は上の写真のとおりタムラの出力トランスF-685に載せ換えたのでカバーは不要です。6V6にはF-685が最高のマッチングだと言う方もいます。

この出力トランス、私が買ったのは15年くらい前で、その時はたぶん¥11,600でした。ところが数年前に材料が値上がりしたとかで、タムラは全面的に値上げをし、今は¥30,000強の値段で売られています。買った当時、この出力トランスはタンゴのトランスと比べても安くてお買い得なトランスでした。それが今はとんでもなく高価な出力トランスになってしまったのです。

シャーシといい出力トランスといい、真空管アンプのパーツ環境はこの5年くらいでどんどん悪化してしまっているのです。私は幸いにも真空管アンプ界隈が一番元気な時に自作を謳歌していたようです。そんな私も今はすっかり自作熱が冷めているのですが、最近そろそろ何かやりたくてウズウズしています。また悪い病気が・・・(笑)。

P163 6V6GはVisseauxのもので、秋葉原のヒノオーディオで買いました。小型のG管形状がお気に入りです。ドライバー管はちょっと奢ってRCAの5691を使用。パーツもそれなりに高級品を使っていて、出力管のカソード抵抗はデールの巻き線、カップリングコンデンサーはASC、電解コンデンサーはセラファイン、ブラックゲート、スプラグなどです。

アンプをばらして取っておいた部品やリード線を再利用しているものもあるので、カーボン抵抗と電解コンデンサーは複数メーカーのものが混在しています。配線やパーツの配列も乱雑なので、内部をお見せするのは少々お恥ずかしいです。

実は電源トランスに近いチャンネルのハム雑音が若干多めなのも気になっているのですが、やっぱり当分このまま使うことにします。

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「快楽ジャズ通信」のポッドキャスト編にUP!

「高野雲の快楽ジャズ通信」にゲスト出演するため、
ゴールデンウィークに東京で収録してきたことはブログに書きました。

いよいよ今夜放送されます。
全国コミュニティーFM20:00~20:55です。

明日は ミュージックバードTHE JAZZチャンネルで22:00~23:00
5/20(木)はミュージックバードcross cultureチャンネルで23:00~24:00

今回のお題は?「上原ひろみ」です。
またまたの登場でございます。
毎度毎度この話題な私ってどうなの(笑)?m(_ _)m

雲さん、tommyさん、収録では大変お世話になりました。
とても楽しい時間が過ごせました。ありがとうございました。

それに先がけてポッドキャスト編がUPされています。
「快楽ジャズ通信、ポッドキャスト編」

雲さんとtommyさんに私が加わり、ジャズ好きオヤジのトークが全開(笑)!
私がまた軽薄ノリなんで・・・、う~んどうやったら人間性の重さを出せるのだろう?
って、無理か、元々重さはないですからね(笑)。

ミュージックバードの放送が聴けない人もポッドキャスト編はご一聴を!
「いっき」のトークが聴けるのは貴重です。
アホなやつと思わずにブログは見に来て下さいね(笑)。

ベランダのミニバラの花が更に大きく開きました。

P161 ミニバラにしては大きい花ですよね?大きく咲くと嬉しいのであります。

ツイッターにスイングジャーナル誌休刊の情報が流れているのですが・・・。
7月号がラストというのは本当?

とうとう新聞発表されましたね。7月号で休刊決定。残念です。(5/17)

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CDショップで聴いて気に入りました。

CDショップへ行くと店内に曲が流れていますよね。これが販促に一役かっているのは皆さんご存じのとおり。CDを物色しながら聴いているのですが、時には物色する手が止まってしまう場合があります。流れている曲に耳が引き込まれ、演奏を聴いてしまっているからです。そんな場合は今かかっているCDを確認します。

でも、今かけているCDが置かれている前に行って、そのCDをじっくり見るようなことはしません。なぜって、店員さんが売りたくてかけているCDに、まんまと引っかかってしまった自分を見せるのが悔しいからです。う~ん、ひねくれ者です(笑)。遠くからCDジャケットを何気なく“チラッ”と確認してCD棚を探します。まあ、結局はそのCDをレジに持って行くわけですから、その時の店員さんの気持ちは“してやったり”なのでしょうね(笑)。

今日紹介するのはそんなまんまと引っかかってしまったCD。実はショップで聴いて気に入ったのに、買ったのは恒例のネット通販。店員さんごめんなさい(笑)!

P160 スティーヴ・デイヴィスfeat.ラリー・ウィリス『ライヴ・アット・スモールズ』(2009年rec. Smalls Live/Off Minor)。 メンバーは、スティーヴ・デイヴィス(tb)、マイク・ディルボ(as)、ラリー・ウィリス(p)、ジェラルド・キャノン(b)、ウィリー・ジョーンズⅢ(ds)です。

タイトルどおりニューヨークのスモールズ・ジャズ・クラブでのライヴ演奏を収録したものです。まとまって数タイトル出た中の一枚。クラブの空気をそのままパッケージしたような録音がなかなか良い感じです。

これは痛快ハードバップ・セッションです。まずはリーダーのデイヴィスのトロンボーンが熱くていいですね。トロンボーンという楽器はジャズの熱気を一番感じさせてくれます。熱いのですが比較的落ち着いたフレージングではあります。相方ディルボのアルト・サックスがこれまた“グリグリ”とエグくて気持ちいいです。ジャッキー・マクリーンと同じようなファナティックな匂いを発散します。

で、フィーチャーされたピアノのウィリスが素晴らしい。ホーンのバックでは美モーダルな音をぶつけて煽りつつスピリチュアル度を高め、ソロになれば美しさと熱さを兼ね備えた音で迫ってきます。私はウィリスがかなり気に入ってしまいました。そしてベースとドラムも演奏をきっちりバックアップしつつ盛り上げていきます。ジョーンズⅢの展開に合わせたドラミングもいい感じですね。

CDショップの店内B.G.M.は、ショップによっては全く引っかからない場合もあります。まあそれはそれで違った利用法もあるわけで(笑)。気に入った場合は素直に買ってあげましょう!

このCDショップとはどこだったのでしょうか?
そう、いつものディスクユニオン新宿ジャズ館ですよ(笑)。

アルバム名:『LIVE AT SMALLS』
マンバー:
STEVE DAVIS(tb)
LARRY WILLIS(p)
MIKE DIRUBBO(as)
GERALD CANNON(b)
WILLIE JONES III(ds)

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ファブリツィオ・ボッソも気合いが入ってます。

面白い組み合わせの1枚です。

P159 ガスパーレ・ディ・リエト『ワルツ・フォー・マイ・サン』(2003年rec. yvp music)です。メンバーは、ガスパーレ・ディ・リエト(p)、ビリー・ハーパー(ts)、ファブリツィオ・ボッソ(tp)、リューベン・ロジャース(b)、エリック・ハーランド(ds)です。数年前にディスクユニオンの新譜紹介を見て、ファブリツィオ・ボッソ目当てで買いました。

これ、なかなか面白い組み合わせだと思いませんか?リーダーのディ・リエトとボッソはイタリア人で、そこにハーパー、ロジャース、ハーランドのアメリカ勢が加わり、イタリアでライブ録音しているのです。レーベルのyvpはドイツのレーベル。イタリア/アメリカ/ドイツの合作。最近のものはワールドワイドなので国境はないのです。そこにはジャズという世界言語があるのみ。

このアルバムの良さはビリー・ハーパーの参加にあります。ハーパーと言えば、70年代にスピリチュアルな力強いテナーを吹いてブイブイ言わせていた人です(笑)。アルバム『ブラック・セイント』が有名ですよね。ブラック・セイント・レーベルの栄えある最初のアルバム#BSR001です。私はオリジナル盤を持っています。

そんなスピリチュアルなハーパーは相変わらず元気でした。ブリブリとかましまくってくれます。それを目の当たりにしたボッソもスカしてなんかいられません。いつになく気合い入りまくってます。テクニックがあるこの人、力強く吹けば説得力も数段UP。こんな2フロントのライブは是非観てみたいものです。若手はこういう気合いの入った先輩とやって、ジャズのガッツを身に叩きこまなくてはいけません(笑)。

全曲ディ・リエトの作曲ですが、これがガッツのあるスピリチュアルな曲ばかりなので見事に嵌まっています。70年代へ逆戻りしたような感じさえします。ピアノもモーダルかつスピリチュアルに迫ります。やっぱりちょっとマッコイ・タイナーが入っていますね。ディ・リエトは70年代のモーダルなスピリチュアル・ジャズが好きなんだろうな~。演奏からはそういう気持ちが溢れていますよ。

そして、こういう人達を支えるにはやっぱりアメリカのベースとドラム。ロジャースとハーランドもしっかり期待に応えるべく、グイングインとベースを捩じり、ガシガシ、ドスドスとドラムを叩きます。ファーマットは古くてもいいんですよ。要は演奏にこういうガッツが私はほしいのです。やっぱりハーパーが居るからこそこういう演奏になるんだと思います。

《サンライズ・ブルース》が好きです。ミディアム・テンポのワルツ。ウネリ・スイングするブルース。全7曲中5曲が10分越え、たっぷりソロを堪能できますよ。最初の《ワルツ・フォー・マイ・サン》もラストの《ソング・フォー・ア・ブラック・ウーマン》もワルツ。ワルツで始まりワルツで終わる。ジャズ・ワルツ好きな私としては気分よし(笑)。

CD棚から取り出して久しぶりに聴いているのですが、気分は最高!いいわこれ。
スピリチュアル・ジャズ好きに激プッシュです。

アルバム名:『WALTS FOR MY SON』
メンバー:
Gaspare Di Lieto(p)
Billy Harper(ts)
Fabrizio Bosso(tp)
Reuben Rogers(b)
Eric Harland(ds)

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今日は激渋アルバムですよ。

ピアニストのジョン・ステッチ、あなたはご存じですか?

P157 このアルバムは知っているでしょ?ジョン・ステッチの『グリーン・グローブ』(1998年rec. Jstein Time)。寺島靖国さんがオーディオ・チェック盤として一時期激プッシュしていたアルバムですよね。ジャズ・ファン、オーディオ・ファン、寺島ファンは必携のピアノ・トリオです。

2曲目《チップス・フォー・クランチ》のシンバルとベースを聴け!とのことでした。演奏より音(笑)。私もジャズ/オーディオ/寺島ファンのはしくれなのでおっしゃることはよ~くわかります。時々引っ張り出してきて聴いたりしますからね。でも私はトニー・ウィリアムス作《シスター・シェりル》のがほう好きですよ(笑)。そしてラストの《ZABAVA》はアーティスティックなピアノ・ソロ、素敵です。

さて、今日紹介したいのはこちらのアルバムなのです。

P158 ジョン・ステッチ『カルパティアン・ブルース』(1993年rec. Terra Nova records)です。メンバーは、ジョン・ステッチ(p)、シーマス・ブレイク(ts)、ジェシ・マーフィー(b)、ホルヘ・ロッシー(ds)、ウゴンナ・オケゴ(b)、ジーン・ジャクソン(ds)です。ベースとドラムは曲によって交代します。

わけのわからないジャケットですが、配色は好きです(笑)。アルバムのトーンはこのジャケットの配色に意外とピッタリかもしれません。

テナーのシーマス・ブレイクが目を引きますよね。彼の初期の頃の演奏を聴くことができます。現代要注目テナーの一人ですが、この頃は意外と普通ですね。白人”フガフガ”系の現代モダン・テナーで、これという個性みたいなものはまだないです。ただし、しっかり地に足の着いた落ち着いた演奏を聴かせてくれます。

アルバム全体のイメージはちょっと暗めでオーソドックスなハードバップ。私の好きなシダー・ウォルトン作曲の《ボリビア》でさえウキウキというよりドッシリ感が漂います。ステッチのピアノも落ち着いたトーンの音使いになっています。結構熱く弾いている場面においてもどこか沈みこむ感じが漂っています。なかなか渋いピアニストだと思います。

ベースとドラムはマーフィー&ロッシー、オケゴ&ジャクソンのどちらの組もきっちり4ビートをこなしていますね。甲乙は付けがたく、なかなか良いサポートぶりです。

で、そんな演奏なのですが、私は決して嫌いじゃあありません。むしろこの落ち着いたトーンが好きなくらいです。噛めば噛むほど味が出てくる感じがします。最近ありがちな形だけの軽めのハード・バップというのとは違うように思います。1990年代のハードバップは今よりはしっかりしていたんじゃないかと思えてくる好演奏です。

このアルバムを持っている人が日本にどれほどいるかは知りません。
マイナー盤だとは思いますが、わけのわからないレア盤を聴くよりは、
こちらの方がず~っといいと私は思います。

アルバム名:『Carpathian Blues』
メンバー:
John Stetch(p)
Seamus Blake(ts)
Jesse Murphy(b)
Jordi Rossy(ds)
Ugonna Okegwo(b)
Gene Jakson(ds)

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安心して聴けました。やっぱりいいですね~。

この2人なので安心して聴けました。

P156 ゲイリー・バートンパット・メセニー『カルテット・ライブ』(2007年rec. CONCORD)です。メンバーは、ゲイリー・バートン(vib)、パット・メセニー(g)、スティーブ・スワロー(b)、アントニオ・サンチェス(ds)です。

このアルバム、去年出た時に気になってはいたのですが、この2人ですからやっていることは想像がつくわけで、今更何も新しいことはないだろうということで買うのをやめました。最近になってHMVの¥1000/¥1500セールを見ていたらこれがあったのです。メセニー・ファンとしてはやっぱり押さえておくことにしましたよ(笑)。

私はジャズを聴くようになってから、メセニーより先にバートンに馴染んでいました。最初に聴いたバートンのアルバムについてはブログにUP済。一緒にバートン/メセニー共演アルバムもUPしています。
コチラ⇒爽やかゲイリー・バートン!

バートンとスワローのコンビはここでも文句なし。相性は抜群です。私は昔からこのコンビが好きなのです。そこにバートンと師弟関係にあるメセニーが参加。バートンとメセニーのコンビも悪いはずはなく。更にパット・メセニー・グループのサンチェスが加わっているんですから、これぞ鉄壁のグループです。

収録曲は、バートンらしくカーラ・ブレイの曲が3曲、チック、キースの曲が1曲づつあり。スワローの曲が2曲、メセニーの曲が3曲入っています。そこにエリントンの1曲が加わって全11曲。

やっていることはやっぱりいつものバートンでありメセニーなのですが、私はこの2人の音が好きです。お互い手の内は知りつくした上での攻防とはいえ、そこは百戦錬磨の名プロレスラーが相手の出方を知った上で、得意技を繰り出しあいつつ試合をやってもやっぱり面白いという感じなのです(笑)。タッグを組むバートン側のスワロー、メセニー側のサンチェスも共にいい仕事をしています(笑)。

スワローの歌いながらしなやかにグルーヴするエレベ。しなやかにグルーヴしつつもかなりのエネルギー量を発散するサンチェスのドラム。バートンとメセニーにとっては最強のタッグ相手なのです。皆試合の流れというものをわきまえ、時に攻め、時に受ける、25年くらい前のプロレス・ブームの時、新日本プロレスにはこういういい試合がたくさんありました。実は私も当時は結構プロレスが好きだったのです(笑)。

バートンの曲《ウォーターC》は結構ロックしていてますね。ここでのメセニーを聴くと意外とジョン・スコフィールドに近い演奏をすることに驚くと思います。私はメセニーとジョンスコの共演アルバム『アイ・キャン・シー・ユア・ハウス・フロム・ヒア』でこの2人の近さを知っていますので、こういうロック・アプローチのメセニーを聴いてニンマリです。

ラストはメセニーの名曲《クエスチョン・アンド・アンサー》と来たもんだ。メセニーが弾くテーマやソロのバックにちりばめられるバートンの音の何と素敵なことよ。バートンのソロのバックで控えめに音を奏でるメセニーにも師弟愛を感じます(笑)。サンチェスのドラム・ソロを長めにフィーチャーして盛り上げ、素敵なテーマからギター・シンセの官能的な音でエンディングへと向かいます。拍手喝采!

分かっていてもやっぱりいいです。これっ!

そう言えばジャズ友tommyさんがこのジャケットのイラストのことをブログに取りあげていましたね。ピーター・マックス。私はそのブログを読んで初めて知りました。

アルバム名:『Quartet Live』
メンバー:
Gary Burton(vib)
Pat Metheny(g)
Steve Swallow(b)
Antonio Sanchez(ds)

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スタン・ゲッツはいいですよね~。

今回の「高野雲の快楽ジャズ通信」「スタン・ゲッツの魅力」

番組詳細は jazz blog 「快楽ジャズ通信」 をご覧下さい。
こちらには番組中でかけたCDの購入リンクもあります。
レギュラーゲストのtommyさんのブログ:Tommy's Jazz Caf'e もご覧下さい。
快楽ジャズ通信、ポッドキャスト編」 も是非お聴き下さい。

スタン・ゲッツは”なにげに凄い人”。
地味じゃないんだけれど、パッと最初に出てこない。
聴きこむと凄く良さがわかる。
ジャズ耳が肥えるとゲッツに戻ってくる。
そんなゲッツの魅力をお伝えしたいとのことでした。

掴みの一発はチック・コリアとやっている演奏から。
『スイート・レイン』から《リザ》

ここでのチックは瑞々しいです。
流麗なゲッツに新鮮さを加味しています。
チックに触発されたゲッツのソロもカッコいいフレージング。
結構アグレッシブな場面もあったりします。
チックのソロは『ナウ・ヒー・シングス・ナウ・ヒー・ソブス』の雰囲気そのまま。
この頃のチックって私は大好きです。
曲もいいですよね~。最高(笑)!
(以降緑字は、曲を聴いての私の感想などです。)

「サックスの音が気持ち良かった~。」とtommyさん。
雲さんはこの辺と初期のゲッツが好きなんだそうです。
tommyさんは「ゲッツと言えばボサ。」ということで『ゲッツ/ジルベルト』
「このアルバムは選ぶ曲によってジャズ好き度がわかる。」と雲さん。
さすがはtommyさんツーな選曲。サックスの出だしがいいということで、
《オ・グランジ・アモール》
「アストラッド・ジルベルトばかり聴いていないで、ゲッツのサックスを
聴きましょう。」と雲さん。

確かに出だしのゲッツのテナーが気持ち良いです。
途中の短いテナー・ソロも結構気合いが入っています。
他はボサならではの爽やかさと寛ぎが聴きどころです。

「今日はボサ・サックスの特集と思った。」とtommyさん。
「ジョーヘンのボサも聴いてみませんか?」と続けます。
ジョー・ヘンダーソン『ダブル・レインボウ』から《ワンス・アイ・ラヴ》

ギター1本をバックにジョーヘンがテナーを吹きます。
ここでは意外とクールに吹いています。
ウネウネ度控えめなジョーヘンは渋いです。
音がいいですよね。適度なスモーキーさがいい。
結構寛げてかつしっかり残るのがさすがのジョーヘン。

「いいですね~。」とtommyさん。
「最初は意外とゲッツに近いと思ったけれど、途中から”フガフガ”と吹き、
音に力の込め方が違う。」と雲さん。
「詰まるジョーヘン、流れるゲッツ。」と雲さんが上手く表現します。

次は雲さん選曲でクールなゲッツ。これは染みてくる。
『カルテッツ』から《小さなホテル》

これ、いいですよね~。
思い出しました。これも昔仕事から帰った後によく聴いた1枚です。
軽快なスイング感と流麗なソロが和むのです。
私って、こういう小粋で洒落た演奏を好んで聴いていたようです。

「アル・ヘイグの出だしのピアノが雨な感じ。音色がきれい。
抜けるようなきれいな空気を感じる。」と雲さん。

「ゲッツはメロディーの人。」と雲さん。
ジャズ喫茶「ファンキー」のマスターだった故野口伊織さんのエッセイの話。
「ゲッツは方程式でしか解けない難しい問題を四則演算で強引に解く。」と
表現していて、雲さんはなるほどと思ったとか。

次は最新のサックスでトニー・マラビーの最新アルバムから。
「ゲッツとはタイプとアプローチが違うし、キャッチーではないがマラビーも
メロディーの人だと思った。」と雲さん。
前のアルバム『パロマレシオ』はチーム・ワークとアンサンブルの演奏。
今回のアルバムの1曲目はオーネット・コールマンの曲。
マラビーのメロディーに合わせてベースが弾き、ドラムが叩いています。
主客逆転、ベース・ドラムは皆パーカッション、リズムは色彩を与えています。
トニー・マラビー『ヴォラドレス』から《ホモジーナス・エモーションズ》

マラビーのテナーを軸に、ベースとドラム2人が絡む演奏。
マラビーのソロのやり方は確かにメロディーを重視した展開。
この辺はコードに分解してという方法論とは大分違います。
そこにベースとドラムが自在に絡みつき。
フリーインプロビゼーション&インタープレイ

「目が覚めた。楽器が鳴っている。」とtommyさん。
tommyさん、さっきまで眠っていたの(笑)?
「いかにもオーネットのメロディー。」と雲さん。
「こういうジャズも難しくなくなった。」とtommyさん。
「アルバート・アイラーのやり方にも近い。」と雲さん。
「定型のリズムに慣れた人も、たまにはこういうのも聴けば、広がってくる。」
と雲さん。
「こればかりだと辛いがこのアルバムには色々な演奏があるのでおすすめ。」
と続けます。

最後は晩年の演奏。マラビーの後にこれを聴くと染みてきます。
熱い感じの曲を選曲。
ケニー・バロンとのデュオで『ピープル・タイム』から《ナイト・アンド・デイ》

私はこの曲が好きです。
死の直前の演奏なのにパワーがありますよね~。
なんなんだろうこの吹っ切れ方は?
ゲッツはメロディーの人ですね~。はいっ。
寄り添って盛り上げるメロディアスなバロンのピアノも素敵。
ピアノ・ソロもそのままイメージを持続させてスインギー。
このデュオ。最近は特にいいと感じます。
今回のオープニングとエンディングは私的にも最高でした。

「トミーとクモのB級オーディオグルメ」

70年代ジャズ喫茶が大嫌いだったというtommyさん。
雲さんはジャズ喫茶が好きです。
「tommyさんは僕がi-potばかり聴いているように言うが違います。」と雲さん。
家ではスピーカーでも聴いているしジャズ喫茶で聴くのも好きとのこと。

雲さんの思い出に残るジャズ喫茶の音は渋谷の「スイング」。
初体験だから印象に残っているという面もあるとのこと。
上野の「イトウ」も良かったそうです。
そこで聴いたエルビンの『プッティン・イット・トゥギャザー』が忘れられないそう。

「オーディオ・ファンはジャズ喫茶で聴いた音を家で鳴らしたい。」とtommyさん。
全員ではないが、そういう人が多いんじゃないか?ということです。
tommyさんは、新宿のサンスイ・ショールームでオーディオ評論家がかけた音が
印象に残っているそうです。
スリー・ブラインド・マイス・レーベルの音など。

雲さんはi-podの音も脳内イコライジングで「イトウ」の音になるんだとか(笑)。
イマジネーションがないとダメ、オーディオにいくら金をかけてもしょうがない。
とは言ったものの、そう言ってしまうと反感もあるでしょうからということで、
適度にいい音でオーディオで聴いてほしいとのことでした(笑)。

以上オーディオ・グルメでした。

かけたアルバムの感想に戻ります。
「力強かった。」とtommyさん。
「若返っている。」と雲さん。
「ケニー・バロンが弾き過ぎなくらい熱い。」と雲さん。
なぜそう思ったかというと、
チャーリー・ヘイデンとのデュオ・ライブで観たバロンが渋かったからだとか。
ほとんど片手でシングル・トーンを弾いていたそうです。
「今の曲はピアノ好きの人も満足できる。」とtommyさん。

ラストはエンディング曲の話。
誰の曲か問い合わせがあるそうです。
西山瞳さんのアルバム『パララックス』に収録されている
《ジ・アザー・サイド・オブ・ミッドナイト》です。

今日はゲッツも良かったし、ジョーヘンとマラビーも良かったです。

じゃんじゃじゃ~ん、いよいよ来週は私「いっき」がゲストです(汗)。
ポッドキャストもUPされるのでスペイン系?軽薄ノリ高音ボイスが聴けます(笑)。

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トリオだけがビル・エバンスではありません。

ビル・エバンスというと、トリオということになってしまいがちなのですが、
サイドマンとしてもたくさん良い演奏があります。
以前ブログで紹介したキャノンボール・アダレイの『ノウ・ホワット・アイ・ミーン』は
かなりお気に入りです。
コチラ⇒キャノンボール&エバンスの洒落た1枚。

P155 今日紹介するのはエディ・コスタ『ガイズ・アンド・ドールズ・ライク・ヴァイブス』(1958年rec. CORAL)です。メンバーは、エディ・コスタ(vib)、ビル・エバンス(p)、ウェンデル・マーシャル(b)、ポール・モチアン(ds)です。私が持っているのは再発の日本盤レコード。

このアルバムはジャズ喫茶「いーぐる」マスター後藤雅洋さん著「ジャズ選曲指南」で知りました。何度も書いていますが、私はこの本に掲載されているアルバムを全部蒐集しました。

ジャズ友tommyさんも完全蒐集を目指していますが、未だに1枚入手できていません。その最後の1枚をディスクユニオン新宿ジャズ館の2階で見つけた私は超ラッキーだったようです。tommyさんが探している最後の1枚、私も東京に行って中古CD売り場を漁る度に探すのですが見つかりません。う~ん、人気はないけれど超レア盤です(笑)。

話が脱線してしまいましたので、このアルバムに戻ります。

エディ・コスタと言えば『ザ・ハウス・オブ・ブルー・ライツ』で知られた個性派ピアニストですが、このアルバムでは全編ヴァイブラフォンを叩いています。これがかなり上手なのです。ヴィクター・フェルドマンもピアノとヴァイブが上手でしすよね。この2人、いかにも白人らしく小粋で洒落た演奏をします。

フェルド・マンの『ジ・アライバル・オブ~』にスコット・ラファロが参加していましたが、このアルバムにはポール・モチアンが参加しています。というか、『ザ・ハウス・オブ・ブルー・ライツ』のベースとドラムがそのままこのアルバムのベースとドラムなのです。そこにビル・エバンスがピアニストとして参加。エバンス/ラファロ/モチアン・トリオ結成の前年、1958年の人脈にヴァイブ・アルバムが関わっているところが興味深いです。

趣味の良いジャズ・アルバムになっています。夜ウィスキー片手にこのアルバムに針を落とすのは最高の幸せ。実際今ウィスキーのグラスを傾けながらこのアルバムを聴いてブログも書いています(笑)。エバンスのピアノはいいですね~。気楽に聴けて実は深い。しっかりしたタッチで力強い。オーソドックスですが、ヴァイブに負けない主張があります。

モチアンのブラシや冴えたシンバル・ワークも堪能できます。私は『イフ・アイ・ワー・ア・ベル』『アイヴ・ネヴァー・ビーン・イン・ラヴ・ビフォア』の2曲が好きです。

普通に「ジャズっていいよね~っ。」と思えるアルバムです。

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久しぶりのミニバラ!

ベランダで育てているミニバラが咲きました。

P153
つぼみもさくさんあります。
これからが楽しみです。
このミニバラ、ひととおり咲くと必ず病気になり、
思い切って枝をはらってしまうのですが、
ご覧のとおりまたまた育って花を咲かせてくれます。
ささやかな自然との交流(笑)。

もうひとつあったミニバラは完全に枯れてしまいました(涙)。
私の育て方が悪かったのです。ごめんなさい。

そして、オーディオ部屋に新参者がやって参りました。

P154
マジックバンブー、不思議な観葉植物です。
100円ショップ「ダイソー」で衝動買い。
入れ物は家にあったウィスキーのおつまみ入れ?
30年以上昔に親父が使っていました。
最近は全く使わないので流用してしまいました。
グッドフィットですよね?

タンノイの足元に置いてあります。
サントリーロイヤルのボトルシェイプが気に入ったので飾ってあります。
後ろの大きなメーターの置物は秋葉原で衝動買いしたインテリア(笑)?
その横には鉛(TGメタル)のインゴット。使わないものをここに置いています。
奥にチラッと見えるピンクのケーブルがLC-OFCスピーカーケーブル。
高音用と低音用2本つないでバイワイヤリング接続しています。

以上ゆるネタでした。

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今日はロックなジャズです。

昨日14年5ヶ月ぶりに高速増殖炉「もんじゅ」の運転が再開されました。
いきなりなんでこんなことを書くのかというと、ある思い出があるからです。
実は「もんじゅ」の運転が停止される原因となった事故の前日。
私は「もんじゅ」の見学をしていたのです。会社の研修の卒業旅行です。
制御室、熱交換器、ナトリウムの配管やナトリウム温度計もまじかで見ました。
で、翌日ですよ。旅行から帰ってきたら事故が起きていたのです。
ビックリしました。
自慢のナトリウム温度計の鞘管が破損してナトリウムが漏れたのです。
忘れられない体験となりました。
あれから14年5ヶ月も経っていたとは。
ちなみに旅行の真の目的は福井でカニを食べることでした(笑)。
研修が長期に渡る厳しいものだっただけに卒業旅行=慰労会だったのです。

今日の本題。

P152 ラダー『MATORNING』(2009年、19/8 Records)です。メンバーは、クリス・チーク(asx)、ヘンリー・ヘイ(key)、キース・カーロック(ds)、ティム・レフィブレ(b)です。ジャズ喫茶「いーぐる」の2009年新譜特集で紹介したものです。私は参加しませんでしたがリストで確認して購入。

ドラマーのジム・ブラックなどのグループに参加し一癖あるサックス奏者クリス・チーク、ウェイン・クランツやスティーリー・ダンのセッションやツアーに参加する凄腕ドラマーのキース・カーロック、ユリ・ケインのポップ/ロック・グループでベースを弾くティム・ラフィーヴレらが組んだジャム・バンドです。

サウンドはジャズというよりインスト・ロックです。アルバム・ジャケットはラジカセのポップアートですが、正にこのイメージ通りのサウンド。ストレートにロックし、ちょっといなたく悪な感じ、大都会のストリート・ギャング?随所に捻じれ撚れ異物が混入し遊び心も満載。

チークのテナーはロック調フレージング?エフェクトをかけて演奏する曲もあります。サウンドの中心はカーロックの”バスッ、バスッ”と緩く鳴るバスドラと”カンカン”鳴るスネア。ジャズ系のバスドラの”ドスッ、ドスッ”と締まった音とは大分感触が異なりますね。ヘイのキーボードはプログレっぽくもありますが、チープな感じが最高のカッコ良さ。

腕達者揃いなので一見緩そうにやっているように見えて、実は随所に色々な仕掛けがあります。チークが2曲、ヘイが2曲、チーク/ヘイ/ラフィーヴレが1曲、ラフィーヴレ/ヘイが1曲、ラダーが4曲の全10曲、誰がリーダーというのではなく、全員でバンド・サウンドを作っているようです。

たまには気分も”ロッケンローッ!”(笑)
「女子ジャズ」とは正反対の「男子ジャズ」です。

アルバム名:『MATORNING』
メンバー:
CHRIS CHEEK(sax)
HENRY HEY(key)
TIM LEFEBVRE(b)
KEITH CARLOCK(ds)

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「快楽ジャズ通信」のテーマは「女子ジャズ」

今回の「高野雲の快楽ジャズ通信」、テーマは「女子ジャズ」
ゲストは「Something JAZZY」の著者 島田奈央子 さんです。

番組詳細は jazz blog 「快楽ジャズ通信」 をご覧下さい。
こちらには番組中でかけたCDの購入リンクもあります。
レギュラーゲストのtommyさんのブログ:Tommy's Jazz Caf'e もご覧下さい。
快楽ジャズ通信、ポッドキャスト編」 も是非お聴き下さい。

番組収録の模様はYou Play JAZZ?にもUPされています。
コチラ⇒快楽ジャズ通信 ゲスト:島田奈央子

島田さんの喋りは軽快です。
以前番組のディレクターをしていたA嬢に喋り方が似ています。
ポッドキャスト編で比較してみて下さいね。
ポッドキャスト編ラストの告知がディレクターA嬢です。

tommyさんが考えるジャズを聴く女子のイメージ話から。
島田さんによれば今のジャズを聴く女性はまじめで普通とのこと。
その後はtommyさんのジャズ・カフェ「スコット・ラファロ」の話へ。

「女性にはジャズを聴きたい気持ちが潜在的にあるのではないか。」と雲さん。
島田さんも女性から「ジャズを聴きたい。何から聴いたらいいの?」と
尋ねられるそうです。

島田さんの本「Something JAZZY」は、雲さんと高良さんが書いた
ウェブ書籍「初ジャズ」と切り口(~ジャズ)は同じという話へ。
島田さんはコルトレーンやマイルスは持ってるし、ロリンズも聴いていて、
基本としてそこにリスペクトはしているが、
今回は敢えてそういう従来紹介されてきたものを外してセレクトしたとのこと。
本を出すにあたり、それでは軽く思われるかもしれないと凄く悩んだそう。
スイングジャーナル誌にも書いているので軟派なイメージが付いちゃうかな?
と物凄く気にしたそうです。

ますは島田さんオススメの曲。
島田さんは90年代初頭にクラブとかに遊びに行って、
ジャズは踊れるしリラックスできるし楽しいとわかったそうです。
で、それはジャイルス・ピーターソンというイギリスのDJが
昔のブルーノートやプレスティッジがから厳選されたものいいと思ったものを
紹介したアルバムがあり、それを聴いて刺激を受けたそう。
そんな中で”踊れる”よりこんな曲いいかもと思ったのがデューク・ピアソン。
デューク・ピアソン『ハウ・インセンシティヴ』から《サンダリア・デラ》

サンバの曲ですね。
こういうのを聴くと、私は小野リサに直結します。
私、小野リサをカー・オーディオで一時期よく聴いていました。
まあ、いわゆるジャズじゃないとは思いますがこういうの好きです。
なかなかいい曲。気分が軽やかになります。
(以降緑字は、曲を聴いての私の感想などです。)

「ゆるいな~、気持ちいい。」とtommyさん。
「ピアソンはピアニストだけれど、ピアノをガンガン弾くよりは、
アレンジやプロデュース能力などエスコートの仕方が好き。」と島田さん。
「女性は自分をエスコートしてほしく、ピアソンはその能力に長けている。」
と続けます。
「ジャズオタクは顕微鏡聴き、部分聴きみたいなところがある。」と雲さん。
「一方女子ジャズは鳥瞰的、雰囲気を聴いているんじゃないか?
対する自分はもっと細かいところを聴いているが、そんな自分も
ジャズを聴いた最初は全体を見ていた。」と続けます。

次はtommyさんが考える「女子ジャズ」。
サラ・ガザレック『ユアズ』から《ユア・マイ・サンシャイン》

ジャジーな女性ボーカル+ピアノ・トリオですね。
ノリがちょっともっさり系かも。
微妙にあか抜けていないような(笑)?
ピアノはカクテル・ピアノ風。
ラストのスキャットもジャジー。

「聴きやすい。肩に力が入らず聴けていい。」と島田さん。
結構気に入ったそうです。
「70年代にはジャズを聴くともてるという経験がある。」とtommyさん。
「女子ジャズを理解できればもてるだろう。」と続けます。
ジョージ・ベンソンのライブを観に行こうと誘った経験もあるとか。
「ジャズを聴くともてるというような経験はない。」と雲さん。

私が知っているそういう”こまし”(下品で失礼)ジャズ(フュージョン)は、
リー・リトナーの《シュガーローフ・イクスプレス》(笑)?

次は雲さんの奥さんが「これいいじゃん。」と反応した曲。
なんてマニアックな思いつつ、ピアニストの松本茜さんがフィニアス好きで、
このアルバムの《シュガー・レイ》を聴きながら通学したというのもあるので、
ソウル・フィーリングが意外と女性に受けるのかもしれないとのことで。
ロイ・ヘインズ『ウィ・スリー』から《シュガー・レイ》
このアルバム、島田さんは聴いたことがないそう。

私にとってこれは男子ジャズだと思うのですが・・・。
でも、今聴くと確かにメロディーは意外とかわいいです。
ピアノ・ソロも音の転がり具合が結構チャーミングかも?
基本はブルージーなジャズですね。

「女子ジャズでO.K.です。」と島田さん。
「音がきれいで明るくメロディアス。」と続けます。
tommyさんもこの曲は好き。
実は雲さんの奥さんはこのアルバムの最初の曲《リフレクション》に
反応したそうですが、以前番組でかけたので、
松本さんの話もありこの曲をセレクトしたそう。

次は島田さんが聴きたいアルバム。
ドラマーの平井景さんです。
島田さんは平井さんのことを「ドラマーにもかかわらずとてもメロディアスで
ワールド・ミュージックやクラシックの要素もあり、クロスオーバーな感じで、
私にとってはサムシング・ジャジーな感じ、ストレート・アヘッドなものより
色々なニュアンスが入っている。」と思ったそう。
そんな平井さんはライブばかりやっていたので、
ちょっと作品にしたらどうかという話になり、
島田さん自身のレーベル「ブライト・サンズ・レコード」で、
島田さんが選曲や曲の構成をアドバイスして一緒に作ったアルバム。
このレーベル名もあまりジャズジャズしていないものにしたかったそう。
ジャズと言ってもちょっと南国やクラシックの雰囲気も漂わせているとか。
平井景『SORA』から《月の虹》

バイオリンの響きがなかなか心地よいですね。
報道系テレビ番組のエンディング・テーマのような曲?
葉加瀬太郎がやっていそう(笑)。
バイオリンは寺井尚子風にも聴こえます。
後半はちょっとテンポ・アップしてデビッド・ベノワ風ピアノ・ソロも。
まあこれはいわゆるフュージョンです。
フュージョンいいじゃないですか(笑)。私は好きです。

「ジャケットがいい。」とtommyさん。
ジャケット写真は島田さんが撮ったもので、こういうところにも拘ったそうです。
「だんだん盛り上がっていくピアノがドラマティックで良かった。」と雲さん。
「結構大人の感じなんですね。」とtommyさん。

平井景さんのライブは99%女性で満席、チケットも即完売とのこと。
「女性はわかりやすい、フュージョンじゃないものかなと思いきや、
わりとこういうものにお客さんが集まったりする。
そういうことを今回本を書く上で参考にしました。」と島田さん。

「僕ら分かりにくい?」とtommyさん。
「僕らは面倒くさくなってきていると最近思う。反省している。」と雲さん。
「俺も時々面倒くさいと思う。体質がオバサン・ジャズなんですよ。
細かいところがオバサンなんです。ジャズ好きはオヤジじゃない。」とtommyさん。
tommさんが会ったジャズ・ファンはほとんどオバサンとのこと。
お見合い写真をすすめるありがた迷惑オバサンの雰囲気に近いという話へ(笑)。
「長く聴いているジャズ・ファンほどオバサン。」とtommyさん。
ということは私もオバサンです(笑)。確かに思い当たる節があります。
「そうなると、ジャズ喫茶のオヤジじゃなくて、あれはオバサン。」と雲さん。

次はtommyさんオススメ。
tommyさんのところのデザイナーが好きだという
アイク・アイザックス『アット・ザ・パイド・パイパー』から『ソウリン’』

ブルージーで軽快なジャズ。
メロディアスで聴きやすいですね。
私は男子ジャズだと思います(笑)。
ベースの刻みもいい感じです。
でも、ちょっとあか抜けていない気がするんですよね~。
女子ジャズはもっとお洒落感がほしい?

「どういうところが女子ジャズですか?やっぱり元気?」と島田さん。
「女子は割り切りが早い、そういう感じの元気が出る女子ジャズ。」と続けます。

次は雲さん選曲。
「ノリノリじゃないやつ、こういうのも受けるんじゃないかなあ?」と雲さん。
類家心平さんもライブには女性客が多いので。
そんな類家さんはシリアスで難解なところもあるが、
ストイックなところがカッコ良さが女性にも受けるのではないか?
「でも、それって男性的。」と島田さん。
類家心平『ディストアード・グレース』から《Role Lettering 「交換書簡」》

やっぱりこの人、基本はマイルスですね。
途中軽いフリー・インプロの展開も含み、かなりのカッコ良さ。
男が感じるカッコ良さです。
音の隙間や空間性を生かした展開がいいですね。
後半高速4ビートでのソロもスリリング。
男はこういうスリルにカッコ良さを見出すんだと思います。

「これはどうなんでしょう。これは男子ジャズ。」と島田さん。
雲さんはが凄く好きな曲だそうです。それっ、私はよくわかります。
「ストイックな感じ。女性は男性のストイックな部分に惹かれない。」と島田さん。
類家さんのライブに行った島田さんは、「女性客は多いけれど、
皆さんはこういうのをどう感じているんだろう?」と思ったそうです。
「照明も含めてナルシスティックな部分もカッコいい。」と雲さん。

この後tommyさんからお話があったのに聴きそびれました。m(_ _)m

島田さんは、「女性は押しつけられるより、自分で見つけにいく楽しみがほしい。
自分でいいな~っと感じたところから入ってほしい。」と言っていました。

今日の放送を聴いて私が思った「女子ジャズ」は、
一言で言うなら「お洒落なフュージョン」でした(笑)。
う~ん、レポートはやっぱ疲れる。

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渋いハードバップ

今日は暑かったですね~。
甲府は今日の最高気温が30.6℃でした。
GWも今日で終わり明日からはいつもの日常です。
連休後半はだらだらと過ごしてしまいました(笑)。

さて、今日紹介するアルバムは、ディスクユニオンのアウトレット(笑)。
だいぶ前に買いました。

P151 エド・シグペン・スキャンテット『#1』(2003年rec. STUNT RECORDS)です。メンバーは、エド・シグペン(ds)、イェンス・ウィンター(tp)、トーマス・フランク(ts)、キャスパー・ヴィヨーム(p)、イェスパー・ボディルセン(b)です。

エド・シグペンと言えば、オスカー・ピーターソン・トリオのドラマーですよね。人気盤『プリース・リクエスト』でドラムを叩いているその人です。トライアングルも叩いていました(笑)。残念ながら今年の1月に亡くなってしまいました。合掌。このアルバムは亡くなる6年半ほど前に自分のクインテットで録音したアルバム。

フロントの2人はその後のウィンターのアルバムでも共演しています。そのアルバムは以前紹介済み⇒現代ヨーロピアン・ハードバップの最高峰?。ピアノはディスクユニオンや寺島靖国さんに評判のキャスパー・ヴィヨーム。ボディルセンはデンマークの売れっ子ベーシスト。と、なかなかの布陣です。

ウィンターのトランペットがいいですね。ちょっぴり擦れた音で丁寧かつ堅実に音を綴っていきます。そこにやっぱり堅実なテナーのフランクが組み、趣味良く小粋にスイングするヴィヨームのピアノが脇を固めているという、これはもう大人のハード・バップです。

1曲目《シェイク・イット・アウト》はシグペン作曲のブルース。トランペット、テナー、ピアノ、ベースと短めのソロを回して、「今宵はこんな我々と最後までお付合い下さい。」という小粋なオープニングになっています。渋いっす!続くシグペン作《ワナビ》はベース、ピアノ、トランペット、テナーとソロ・オーダーを変えミディアム・テンポで渋く迫り、次のシグペン作《サデュース》はアップ・テンポで快適にドライブし、ドラムのバース交換も快調です。

4曲目《イン・ア・センチメンタル・ムード》はトランペット・ソロを、5曲目《イン・マイト・アズ・ウェル・ビー・スプリング》はテナー・ソロをそれぞれフィーチャーしたバラード。特に前者のトランペットは比較的落ち着いたトーンなのに”じわり”と胸に迫ります。後者のテナーも渋さ全開。

6曲目シグペン作《デニス》はミディアム・テンポのサンバ・リズム。シグペンの叩くビートが軽快なんだけれど落ち着いていて、南国の微風に吹かれる感じです。テナー、トランペット、ピアノのソロも正にそのイメージに沿っていてお洒落です。快適快適!

《リーツ・アンド・アイ》は快適スイング。テナーのフランク作《ボンベイ》はスピリチュアルなワルツ曲。これを聴くとフランクがコルトレーン派だということが分かりますね。ヴィヨームのピアノ・ソロがマッコイ・タイナー風になっちゃってます(笑)。シグペンのドラムはウネリが程々なのでコテコテ度は控えめ。私、こういうのが結構好きなんですよね(笑)。

シグペンは全10曲中5曲提供しているのですが、どれも良い曲ばかりでした。
そしてドラミングは決して目立ち過ぎずツボを押さえたもの。

渋い大人のハードバップはいかがですか?

アルバム名:『#1』
メンバー:
ED THIGPEN(p)
JENS WINTHER(tp)
THOMAS FRANCK(ts)
KASPER VILLAUME(p)
JESPER BODILSEN(b)

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今月の「ジャズ批評」

「ジャズ批評 2010年5月号 No.155」は「黒人テナー・サックス奏者特集」

私が好きなのは何といってもコルトレーン、ロリンズ、ショーター。
あとは、グリフィン、ゴードン、ヘンダーソン・・・と月並みです(笑)。

今回も「ブログ・ウォーキング」に私の記事を掲載していただいています。

私は、上原ひろみ。またですか(笑)?いいんです。ライヴCDいいよねっ!
想定外に良いライヴアルバムでした(笑)。

高野雲さんは、「キミトド(アニメ番組「君に届け)」&妹尾美里《マロングラッセ》。
キミトドとマロングラッセ

すずっくさまは、やっぱりそう来ましたか?のクリポタ愛全開です(笑)。
Contribution / Daniel Szabo Trio Meets Chris Potter

3人3様とはまさにこのこと。それぞれのキャラで書いてます(笑)。

黒人テナー特集ということで、岩浪さんがたくさん投稿されています。さすがです!
岩浪さんと言えば「岩浪洋三のジャズ日記」
精力的にジャズを聴きに行っているのには頭が下がります。

「私の好きな3枚 投稿」には雲さんも投稿しています。
「ふがふが」系テナーが好きだ。

矢野沙織コンサートツアー2010の記事。
tommyさんが撮影した写真が使われていました!
矢野沙織ライブ!/BeBop at the Savoy

「ジャズは手にとって読め!」で高野雲さんの「超・音楽鑑賞術!」
紹介されています。
私がよく行く本屋「朗月堂」ではクラシック本の間に並んでいましたよ!

さて、この記事を書いている雑木林進さんって、
ジャズ業界のさる有名な方のペンネームなんだそうです!!
これがその方のブログ:ぼくのブルーノートブック
なんとなく察しがつきますか??

皆さんそれぞれがジャズ愛を表現し実行しているのです。

これらの鬱陶しさが、ジャズを救う(笑)?

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デザイン変更!

かなり暖かくなってきたのでデザイン変更

ちょっとポップにしてみました!

ヨロシクっ!

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「快楽ジャズ通信」と東京観光

今日も良い天気ですね~。
連休に入ってから天気が良いので気分もウキウキ(笑)。

一昨日は「高野雲の快楽ジャズ通信」の番組収録に行ってきました。
私「いっき」がゲスト出演させていただいたからです。
雲さんとtommyさんと私。
いつものジャズ友トーク?う~ん、マニアックです。
ゲストに呼んでいただきどうもありがとうございました。

全国コミュニティーFMでは5/15(土)
ミュージックバードのジャズチャンネルでは5/16(日)
ミュージックバードのクロスカルチャーチャンネルでは5/20(木)

に放送予定です。

誰について語り合ったかは放送までのお楽しみということで。
tommyさんの意外な好みがわかってとても楽しかったです。

収録後の打ち上げはいつものジャズ談義。
テーマは「鬱陶しさがジャズを救う??」(笑)。
ジャズ喫茶「いーぐる」にも行きましたが後藤さんはいませんでした。

tommyさんのブログには面白いことが書かれていました。
オツムの中のPRAMをクリアしてみた
そうか、tommyさんはその時素面でしたもんね。
酔っ払いトーク全開で失礼しました(笑)。

番組収録前には例によって新宿ディスクユニオンジャズ館へ。

聴かないCDを12枚処分。二束三文(笑)?
廃盤CDセール中でしたが、ちょっと前から買わないことに決めています(笑)。
最近中古CDもあまり買いたいものがありません(涙)。
と言いつつ、ピアノトリオセールの売れ残りからジョン・ヒックス・トリオ
買ってしまいましたが(笑)。
新譜は前から注目していたリンダー・オー・トリオ『エントリー』を買いました。
ユニオンのホームページで入荷したことをチェックしていたんです。
これ、注目トランペッターのアンブローズ・アキンムシーレ入り、
強力トランペット・トリオ。
今回は荷物を増やしたくなかったのでレコードは全く見ませんでした。

で、東京泊して一夜明け、5月2日の日曜日。
ゴールデンウィーク真っ最中!

よしっ、建設中の東京スカイツリーを観に行くぞ~っ。
大体の場所しか分からないけれどまずは浅草まで。
地下鉄銀座線の駅を出ると、お~っ、もう東京スカイツリーが見えまっせ!
写真をパチッ、パチッ!
東武伊勢崎線の浅草駅から電車でスカイツリーへ行こうと、
駅員さんにどこの駅で降りたら良いか聞くと、
天気も良いし歩いていけますよとのこと。
確かに天気は良いし、たまには散歩でもしましょう。

まずは吾妻橋から見える東京スカイツリー。
アサヒビール本社の脇に見えます。
P143_6

吾妻橋の上ではたくさんの人が写真を撮影していました。

こちらは列車とスカイツリー。
P144_4

こちらは建設現場、今の高さは358mです。既に東京タワーより高い!
P145

スカイツリーを見上げるとこんな感じ。
P146

凄い高さです!下部が意外と細いですね。
最も近くから見上げるとこんな感じ。首が痛くなります(笑)。P147

スカイツリーの周辺はかなりの見物客で賑わっていました。
帰りは業平橋駅から電車に乗って浅草へ。
ちなみにスカイツリーは業平橋駅のホームのすぐ近くに立っています。

久しぶりに浅草見物でも。
仲見世通りは人でごったがえしていました。
P148

浅草寺にお参り。線香の煙を頭にかけました。これはお決まりですよね(笑)。
逆戻りして雷門へ。
P149

多くの人で賑わっていました。
雷門前の交差点からも東京スカイツリーは見えます。
P150

その後上野に戻り、
アメ横でラーメンを食べようと思ったのに、
なぜか隣の焼き鳥屋の椅子に座ってしまい、
昼間から1杯やってしまいました(笑)。

夕方の飲み会までにはまだ時間があったので、
ディスクユニオンお茶の水ジャズ館へ。
色々悩んでマイルスセールの中から1973年東京公演のライブ盤。
『ブラック・サテン』を買いました。

で、フラフラと時間をつぶし、本日のメインイベントへ。
前に勤めていた会社の同期と久しぶりの飲み会です。
中の1人は20年ぶりくらいに再会。
皆歳はとっていくのですが、中身は相変わらず(笑)。
御徒町でジンギスカン&飲み放題プラン。

どうしてもフィリピンパブへ行きたいやつがいたのでお付合い。
あの辺りのお店へ、日曜日ですがお店はやっていました。
席に座るとフィリピーナが私の顔を見るなり「ハーフですか?」
時々言われます(笑)。
スペイン系に見えるそうです。
私、スペインの血が流れていますからね(笑)?
カラオケも歌っちゃいました。
甲府行き終電で帰宅の途に。

歩いて飲んで歌っての健康的な日曜日(笑)!

同日、ジャズ友のじゃこのめさんは家族で東京タワーへ行ったそうです。
東京タワーからスカイツリーを見た!
大変混雑していたそうで、エレベーターの待ち時間の合計が何と2時間半!
でも家族で一緒に行けば楽しいんでしょうね~。
じゃこのめさんお疲れ様でした。

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上原ひろみがゲスト出演した番組が面白い!

こんなサイトをみつけてしまいました。

「マリアン・マクパートランドのピアノ・ジャズ」

アメリカのジャズ番組です。

今回は上原ひろみがゲストです。

P112

この番組はCDになっているものもあります。

ブラッド・メルドー、スティーリーダン、ジョン・メデスキーなど。

コチラ⇒http://www.npr.org/templates/story/story.php?storyId=18821935

「Hear The Session」をクリックしてね。約1時間の番組。

たどたどしい喋りが上原ひろみらしいです(笑)。

英語が苦手な私なので、内容は15%くらいしか分かりません(涙)。

トークの要点は、そのページにも書いてありますよ。

《トム&ジェリーショー》《ブルー・イン・グリーン》《朝日のように爽やかに》

《バードランドの子守唄》《アイブ・ゴット・リズム》

《ゼア・ウィル・ネバー・ビー・アナザー・ユー》《キャラバン》

《ストレイト・ノー・チェイサー》などが聴けます。

ソロ演奏とマクパートランドとのデュオがあります。

上記以外にマクパートランドのソロも2曲。

《ブルー・イン・グリーン》のソロは美しすぎます。

《アイブ・ゴット・リズム》を聴いたマクパートランドは

ストライドの強い左手のラインはどうやって練習をしているの?

スイング感の練習?として、上原がハーモナイズド・ハノンをちょっと実演。

クラシックの練習曲「ハノン」をスインギーに弾いているってこと?

もろにジャズになっていましたよ。

《キャラバン》のソロ・バージョンは必聴。

終わったあとにマクパートランドが「毎日バーベルやってるの?」(笑)。

マクパートランドのソロの後、上原が質問。

「(右にある)サスティーン・ペダルをどうして左足で踏むの?」

エリントンと同じなんだとか、体を観客側に向けるためだそうです。

《バードランドの子守唄》《ストレイト・ノー・チェイサー》は痛快デュオ。

左マクパートランド、右上原です。

聴いていて上原らしいソロの展開に思わずニンマリ。

どちらも演奏後に思わす2人で笑ってしまいます。

特に《ストレイト・ノー・チェイサー》は展開が面白すぎ。

上原の仕掛けにマクパートランドもよくのってきますよね(笑)。

終わるとマクパートランドが”Funny few”、番組終了。

番組エンディング、”ヒロミ・ユリハラ”って言ってませんか(笑)?

ジャズ・ピアニスト上原ひろみの全貌が分かります。

素晴らしジャズ番組です!

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