やっぱ、カッコいい!ロブ・マズレク
今日はかなりの暖かさでした。甲府の最高気温は24℃オーバー。
近所の桜のつぼみも膨らんできました。
今年に入ってから実は新譜をかなり買っています。
最近はオリジナル盤も買うことはなく、新譜のほうに興味がいっているのです。
毎週せっせと新譜を紹介していますが、紹介しきれていません。
まっ、別に誰かにせかされているわけではないので、
のんびりやっていこうと思います。
今日はロブ・マズレク。
去年 『サウンド・イズ』 を聴いて気に入ったので、また新譜を買ってしまいました。
シカゴ・アンダーグラウンド・デュオの『ボカ・ネグラ』(2009年rec. THRILL JOCKEY RECORDS)です。メンバーは、チャド・テイラー(ds,vib,mbira,computer,electoronics)、ロブ・マズレク(cor,electoronics)です。このグループとしては4年ぶりの録音で5作目とのこと。基本、ドラムとコルネットのデュオで、ヴァイブやエレクトロニクスを多重録音しています。プロデューサーは『サウンド・イズ』でベースを弾いているマシュー・ラックス。録音はなぜかブラジルのサンパウロです。
1曲目《グリーン・アンツ》。ダークな音で”ズリズリ”すすりあげるようなコルネットと”ドロドロ”とロールするドラムで幕開け。最初から暑苦しさ全開ですよ。たった二人なのにこの暑苦しさはシカゴのなせる技?途中からフルートのような音があらわれるのですが、コルネットにエフェクトをかけているんでしょうか?なんか怪しさも漂っているし、シカゴ・パワー全開です(笑)。
2曲目《レフト・ハンド・オブ・ダークネス》。日本の幽霊が出てきそうな”ヒョロヒョロ”な電子音がイイです(笑)。ガムラン&アフリカンなパーカッション音がからんだり、コルネットのすすり泣きといい、これまた怪しい(笑)。独特の浮遊感と異次元感はなかなかですぞ。
3曲目《ブロークン・シャドウズ》はヴァイブが効果的に響きます。エリック・ドルフィーの『アウト・トゥ・ランチ』とかもそうですが、ヴァイブの音が入るとミステリアスな雰囲気が醸し出されますよね。このクールでミステリアスなヴァイブと、ドシャメシャに叩くドラム&コルネットの咆哮の暑苦しさが好対照をなす曲です。シカゴ音響系の人達のサウンドって面白い!この曲はオーネット・コールマン作ですが、この演奏はオーネットにも負けない良い味を出していると思います。
4曲目《クオンタム・アイ》は寂寥感と郷愁感が漂いつつもやっぱり暑苦しい。なんか夏の夕方のよどんた空気が漂っています。パーカッションとエフェクトのかかったコルネットだけでこの濃厚なニュアンスはさすがだと思います。
5曲目《コンフリクション》はピアノ(キーボード?)の暗い和音とコルネットの重厚なデュオから入り、途中からドラムにウーリッツア?でテンポアップしてからは、怒涛の咆哮も交えた熱いコルネットが8ビートで”ロッケンロー”なのです(笑)。こういう熱いジャズ・ロック・テイストが私は好きです。
ここまでで半分。あとの5曲もこんな感じで暑苦しく怪しいサウンドが続きます。
これは”コテコテ・デラックス”なんじゃないかと思います(笑)。
私的にはかなりお気に入りなアルバムになりました。
アルバム名:『Boca Negra』
メンバー:
Chicago Underground Duo
Chad Taylor(ds, vib, mabira, computer, electronics)
Rob Mazurek(cor, electronics)
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