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このメンバーにしては分かりやすい。

今日紹介するのは、ジャズ喫茶「いーぐる」の昨年の「年末ベスト盤大会」で八田真行さんがかけたアルバムです。その時聴いて気に入ってしまいました。
「ジャズ批評2010年3月号(No.154)」「マイ・ベスト・ジャズ・アルバム2009」でも八田さんがとりあげています。

P114 ジョエル・ハリソン『アーバン・ミシーズ』(2008年rec. HighNote)です。メンバーは、ジョエル・ハリソン(g)、デヴィッド・ビニー(as)、クリスチャン・ハウズ(vl)、ダニエル・ケリー(key)、ステファン・クランプ(b)、ジョーダン・パーソン(ds)、フィマ・エフロン(el-b)2曲、アンブローズ・アキンムシーレ(tp)3曲、コリー・キング(tb)3曲、ジェロム・サバーグ(ts)2曲です。NYの精鋭揃いです。

このメンバーを見ると、なんとなくフォーク系で難解系サウンドを想像する方もいるでしょうが、さにあらず。意外やファンク系なのです。「ジャズ批評」の記事の中で八田さんはこのアルバムを「ヘッド・ハンターズら70年代ブラック・ファンクに捧げた颯爽たるオマージュ」と評しています。上手い表現だと思いました。私の中の八田さんは「NYの辛気臭いのは好まない方」、聴いてみて「なるほど」と思った次第。

ハリソンはソロをギンギン弾くより、サウンド・アレンジを重視しています。なので、参加メンバーのソロが十分楽しめます。この人の場合はファンクといってもあまり”ドロドロ”していませんね。爽やかフレーバーのファンク。まさに八田さん言うところの「颯爽たるオマージュ」なのでした。

ハウのバイオリンはサウンドに違和を持ち込むのでなく、ギターのサウンドに近くニュアンスが異なることで、爽やかなフレーバーを加味していますね。で、私が一番気に入っているのはビニーのアルト。この人は自分のアルバムでは結構近付き難いソロをとったりするのですが、ここでは嘘のように熱くて親しみやすいソロをとっているのです。こういうソロをとってほしいと思うのは私だけでしょうか?

ハリソンのオリジナル7曲の中に、なぜかモンクの《ストレート・ノー・チェイサー》が入っています。これがかなりカッコいいファンクになっていて、全体の流れの中で違和感”0”なのです。この曲では注目トランペッターのアキンムシーレの熱いソロと、ビニーの”キレキレ”な熱いソロが聴けるのが◎。モンクの曲ってアレンジ次第で古臭さを感じさせなくなってしまうから不思議です。

現代ファンクのカッコ良さ。聴いてみて下さい。

アルバム名:『Urban Myths』
メンバー:
Joel Harrison(g)
David Bienny(as)
Christian Howes(vl)
Daniel Kelly(key)
Stephan Crump(ac-b)
Jordan Person(ds)

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