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現代の新しいモダン・ジャズの姿?

スノーボード男子ハーフパイプの国母と青野、頑張ったと思います。
でも、まだメダリストとは差がありますね~。
金メダルのショーン・ホワイトは凄過ぎ!異次元です。

ジャズ友 tommy さんから何枚かCDを貸していただきました。
それぞれなかなか良かったのでまずは1枚紹介します。

P70 中村照夫『ユニコーン』(1973年rec. TBM)。メンバーは、中村照夫(b,el-b)、スティーブ・グロスマン(ss,ts)、チャールス・サリバン(tp)、ジョージ・ケイブルス(p,el-p)、ヒューバート・イーヴスⅢ(p,el-p)、ジョン・ミラー(p,el-p)、レニー・ホワイト(ds)、アル・ムザーン(ds)、アルヴァン・バン(per)、ロナルド・ジャクソン(per)、岸田恵二(per)、サンディ・ヒューイット(per)です。曲によってメンバーや構成が変わります。2006年発売のSACDハイブリッド。Amazonでかなり高値が付いています。

1973年と言えば、マイルスの『オン・ザ・コーナー』が録音された翌年です。ウェザー・リポートも影響をもろに受けて、ファンクへと舵を切り『スイート・ナイター』を録音します。そして、ザビヌルの名曲《ブギウギ・ワルツ》が登場するわけです。

この『ユニコーン』も同年代のニューヨークで録音されていますので、当然ファンクを導入しています。メンバーにはマイルス・バンドのグロスマン、リターン・トゥ・フォー・エバーのレニー、ウェザー・リポートのムザーンなど、その筋の人達も入っていますね(笑)。

ライナーノーツはやっぱり岩浪洋三さん。当時この手のジャズを評論する人は、岩浪さんくらいしかいなかったんですから、いかに日本のジャズ評論家が保守的だったか分かるというものです。で、ライナーノーツには表題のように「現代の新しいモダン・ジャズの姿をありのままに示している」と書かれています。今振り返ると、これをモダン・ジャズと言うかどうかは疑問ですが、当時の認識がそうであったことが面白いです。

こんなアルバムを日本人リーダーでTBM(スリー・ブラインド・マイス)が録音していたとは驚きですね。tommyさんに教えていただくまで全くの未知。これ、当時の音が詰まっています。

レコードでいうとA面とB面の頭にファンク色の強い曲《ユニコーン・レディ》《ウマ・ビー・ミー》が入っていて、中村がエレクトリック・ベースを弾いています。両曲ではグロスマンの黒くてカッコいいソプラノが聴けます。後者の曲ではヒューイットのボーカルが大きくフィーチャーされていて、ライナーノーツには「ナウなジャズ&ロック・ナンバーといえる。」と書かれています(笑)。

それ以外の曲はブラック・スピリチュアル・ナンバーになっています。中村はアコーヅティック・ベースを弾いていて、レコードでいうB面の2曲ではサリバンのトランペットが入っています。この辺りのベース選択、メンバーの人選、楽器選びの違いを見ると、分かる人には分かるニュアンスの違いに面白さがあります。

私の好きな曲は、ファンク・ナンバーよりはスピリチュアル・ナンバー。特に《アンダスタンディング》でのイーヴスⅢのナチュラルで深く美しいピアノは素晴らしいものがあります。ミステリアスなヒューイットのボーカルもいい味を出していますよ。

もう1曲は《デリックス・ダンス》。ラテン風味がちょっぴり加味された8ビートの微哀愁漂う良い曲。サリバンのトランペット、グロスマンのテナー、ケイブルスのエレピが熱いソロを展開。カッコいいです。

ブラック・ファンク&スピリチュアル・ジャズ。私は好きです!

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