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子供の頃の記憶がよみがえります!

今日は中村尚子さんの新譜を紹介します。
前作『新緑の中に雨が降っている』はドラマー古澤良次郎さんとのデュオ。

心に素直に入ってくるアルバムでした。

さて、今回のアルバムは?

P178 ギタリスト梶川朋希さんとの『春犬でゅお』(2009年、Haruinu Music)です。ジャケット写真の犬がカワイイですね~。全6曲、39分弱、\1,575のミニ・アルバムといった感じでしょうか。
中村さんがリーダーのバンドのオフィシャルサイト:春犬バンド もご覧下さい。

1曲目《ブルー・アンド・オレンジ》はクラシカルな雰囲気。アコースティック・ギターによるプレーはクラシカルでスパニッシュ。郷愁を誘う曲です。薄く被さるシンセの音もオシャレに響きますね。このアルバムの中では明るく力強さもある曲です。ピアノとギターの有機的な絡み合いがポイントとなっています。

《チャイム》はドボルザークの《家路》をモチーフにした曲のようです。学校のチャイムを模した音から入り、静かにピアノを弾き始め、《家路》のメロディーでしばらく遊んでから、中村さんのピアニカ(鍵盤ハーモニカ)がオーバーダビングされると、これがもう、懐かしさMAXでございます(笑)。その後ギターが入ってきてもイメージは持続して、聴き進むうちに何かが込み上げてきます。私の中には放課後の小学校の校庭や教室、下校時の様子などが次々と浮かんでは消えてゆきます。く~ぅ、堪らんです!インナースリーブには1曲ずつ中村さんの曲のイメージが書かれているのですが、それが上記のイメージどおりで、これは私的にはツボな曲です(笑)。

《ぽつねんと》はまさに”ぽつねんと”という言葉の響きのとおりの曲調。しみじみとしたギターとピアノの語らいが心に染みてきます。全体的にはクラシカルなのですが、後半ギターが入ってきたあたりから、バックでピアノがちょっとブルージーに迫ってくる場面があって面白いです。

《かげろう》は前作にも入っていました。はかなげな曲です。丁寧に音を紡いでゆきますね。深い情感を湛えていると思います。私にはレクイエム(鎮魂歌)に感じられるんですよね~。この曲。

《バランス》はスパニッシュなギターが映える曲です。中村さんが左手てニュアンス溢れる低音の和音を響かせ続けているので、通奏低音のようになっていると思いました。その低音がちょっと重苦しく荘厳で、ズシリと手ごたえのある曲になっています。

《ひかりのくに》も前作に入っていました。前作を紹介した時に「どこか懐かしく寂しさが漂います。ひょっとしたらこの寂しさは夕暮れなのかな~?遊んでから帰る家庭の明かりなのかも?という感じでイメージが広がってゆきます。」と書いたのですが、そのイメージのままに、ギターが採を添えています。私のイメージは子供の頃のものだったのですが、この曲は中村さんの子供の頃の出来事を曲にしてるらしく、なるほどと思った次第。

懐かしさや寂しさが漂うこのアルバム。
これを聴いて子供の頃の記憶に浸るのも良いのではないでしょうか?
んっ!私の子供の頃の記憶って寂しいものなの(笑)?
それはそれとして、中村さんはピアノの詩人だと思いました。

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