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日本人ジャズを聴こう!たまにはねっ。

2016年のオリンピックはリオデジャネイロに決定しましたね。
東京で開催されたら見にいきたかったのですが残念です。

たまにはこれっということで、不定期企画「日本人ジャズを聴こう!」

P139 今日は中村尚子古澤良治郎『新緑の中に雨が降っている』(2009年、Haruinu Music)を紹介します。メンバーは中村尚子(p)、古澤良治郎(ds)です。「高野 雲の快楽ジャズ通信」でタイトル曲を聴いていいなあと思いました。

雲さんは番組の中で、タイトル曲を聴いて「土の匂いがする。」と言っていましたが、確かにそういう感じがします。私がこのアルバム全体をとおして感じたのは「素朴」という言葉。都会の華やかさや喧騒とは反対の世界。聴いていていくうちに気持ちが落着いてきます。でもね~、力強いんですよっ。大地の安定感もある。これは「古き佳き時代の日本の母」なんですよ(笑)。

1曲目《新緑の中に雨が降っている》は、まさにタイトルどおりのイメージが広がります。間を生かして音を丁寧に丁寧に紡いでいく中村さんのピアノと、軒先から不定期に落ちる雨音の如き古澤さんのドラムが絶妙にからみあいます。

次の《対話~ダイアログ~》はですね~。古澤さんの素朴なドラミングにちょっと意表を突かれました(笑)。だって私が聴く最近のドラマーって皆凄いキレキレなんですよ。その対極のドラミングが古澤さん。こんなの久しぶりに聴きました(笑)。味があるドラミング。中村さんとの素朴な対話を楽しみましょう。

《かげろう》も1曲目同様に2人の絶妙のからみを聴く曲。テーマのメロディーがE.S.T.(エスビョルン・スベンソン・トリオ)のアルバム『セブン・デイズ・オブ・フォーリング』に収録されている《バラッド・フォーザ・アンボーン》に似ていてちょっとビックリ。この丁寧に音を広げていく感じは、結構エスビョルン・スベンソンにも似ていると思います。でもフレーズは中村さんのほうが洗練されていると私は感じます。

《地下鉄にて》は、電車がゴトゴト走るが如く、グングンと推進力がある曲です。この力強さは私には蒸気機関車のイメージなのですが(笑)。ホレス・シルバーの《Peace》はピアノ・ソロ。これも丁寧に丁寧に音を弾いていきます。ジャズの魂が入っていると思いますが、フレーズからはクラシカルな洗練された響きも感じられます。

《ひかりのくに》もピアノ・ソロです。「ひかり」は木漏れ日という感じです。風にそよぐ木々の葉の間から優しい光が射します。そしてどこか懐かしく寂しさが漂います。ひょっとしたらこの寂しさは夕暮れなのかな~?遊んでから帰る家庭の明かりなのかも?という感じでイメージが広がってゆきます。

《A・E・E・A》はクラシカルな響きで始まり、途中からフォーク調の懐かしさへと。控えめにドラムがからみます。一転、バッハ的クラシカルで厳かなイメージになります。教会音楽のような感じもあります。最後はまたフォーク調に戻ってエンディングへ。展開が面白い曲だと思いました。ラストはタイトル曲をピアノ・ソロで聴かせます。このソロもまた良し。

素直に心に入ってくるアルバムだと思いました。日本の母は優しく強し(笑)。

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