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渋いユーロジャズ。

一時期しきりにユーロジャズと言っていましたが、最近は言わなくなりましたね。
どうしてなんだろう?ユーロジャズ・ブームの終焉?
最近はユーロとまとめずに、国の名前で呼ぶようになっただけかもしれませんね。
今はイタリアのジャズが人気のようですが、私はそれほど聴いていません。
ヘソ曲がりなので、流行のものは聴かないんです(笑)。

私が数年のブランクをはさんでジャズをかなり聴くようになったのは2000年頃。
今日はその頃に買ったアルバムを紹介します。

P150 エッカード・ワイト・カルテット『スタンダード・ムーズ』(2000年rec. organic music)です。メンバーは、エッカード・ワイト(ts)、マーティン・シュラック(p)、トーマス・スタベナウ(b)、ギド・メイ(ds)です。当時ピアノ・トリオとともに流行っていたワン・ホーン・カルテット。

当時もそうですが、今だにたくさんのワン・ホーン・カルテットやピアノ・トリオが輸入されていて、そのほとんどが忘れ去られる存在。だから、MOONKSのように、そういった中から良いものを紹介して聴き継いでもらいたいという人達がいるのは充分理解できます。でもねっ、その「良い」の基準が多分に個人的もしくは狭いエリアなうえ、価値観の多様化があるので、なかなか難しいところなんですよ。

さて、話をこのアルバムに戻しますが、万人に向けて「良い」と言えるとは思っていません。個人的に気に入っているのです。私のブログを読んで下さり共感を持って下さる方に気に入っていただければ、私としては嬉しいです。でも、既にこのアルバムは入手困難かもしれませんね。まっ、私は「これは聴くべきレア盤だ」とは間違っても言いませんよ(笑)。

ジャケ写を見て「こいつジャズやれるの?」と思うかもしれませんが、結構やってくれますよ(笑)。アルバム・タイトルが『スタンダード・ムーズ』なので、スタンダードを演奏していそうですが、スタンダードは一切やっていません。全曲ワイトが作曲していますが、これがなかなか良い曲揃いです。そして難解さは全くありませんのでご安心下さい。

ちょっと擦れてスモーキーなテナーの音が良い感じです。ジョー・ヘンダーソンから灰汁を取り去った感じなのがいかにもヨーロッパです(笑)。フレージングは現代的なんですが、マイケル・ブレッカーみたいに垢抜けすぎていないのが良いですね。ジャケ写のご本人同様で垢抜けてはいません(笑)。よく見るとワイトはどこにでもいそうなサラリーマン風です。

このアルバム、要は通好みの渋いマイナー・テナーの典型みたいなものです(笑)。バックのピアノ・トリオもまさに通好みの渋いマイナー系、奇を衒うようなところは皆無です。私の勝手な思い込みかもしれませんが、ドイツ(レーベル)の真面目さみたいなものが漂っていてるのも私好み。話がちょっと逸れますが、それに引替えイタリアってちょっと軽薄なんですよね(笑)。

このアルバムを聴いた時は、なるほどこういうジャズが今世間(2000年頃)で受けているのかと納得したもんです。メジャーなアメリカ系のジャズにはない魅力を持っているよな~と思いました。

このアルバム、どこかで見かけることがあったら買ってやって下さいねっ。

アルバム名:『STANDARD MOODS』
メンバー:
Eckhard Weigt(ts)
Martin Schrack(p)
Thomas Stabenow(b)
Guido May(ds)

明日は「甲府JAZZストリート」を見にいきます。
ジャズ喫茶「いーぐる」の新譜特集には行けません(涙)。

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コメント

ジャズストリート。。楽しんできてね。

>ヘソ曲がりなので、流行のものは聴かないんです(笑)。

イタリアンハードバップだって、流行とか言いますが、、やはり、アメリカのメジャーのミュージシャンに比べたら、たかがしれてますよん。自分の趣味に合えば、基本的には何でも聴くんだけど、、
自分の中でのブームってのはありますです。今は、クリポタ。
イタリアものは、ハードバップもの(右)も好きなんですが、今はもう少し、、左な人達のアルバムにアンテナたててるかも。。

で、へそ曲がりは、、ちょっと似てるけど、メジャーなものも一応聴きますゎ。
だって、女の子だもん。かわいげなところがなくちゃ。(爆)
ただ、、わたくしの場合は、「性格が悪い」ので、押しつけがましいお勧め。。だめ。。だから、その手の本は興味がわかないの。
でも、信頼できる人のお薦めは、「密かに」心にしまっておきます。最近は、それがブログ仲間なんです。
だけどね、知ってる限りでは、、男性は、自分の知らないアルバム聴きまくってる女性なんか、興味持たないですね。(きっぱり)
お勧めとかしたとき、素直に「面白そう。。買ってみました」って、可愛らしさがなくちゃ。
「だって、それって、ドラムがビ○ーハー○じゃない。。」
とか。。言ってはいけないんだ。肝に命じて、絶対だめ。(笑)


えっと。。お一人様企画にあえてだめだしするなら、、
女性というか、、お一人さま、って、感じで考えるなら、、
メジャーなんだけど、ちょっとマイナー、、みたいなヘンをつっこめば?
たぶんね、誰もが知ってるブランドものに興味ないかもしれないけど、みんなが知らないブランドものを持ってるのが密かな自慢だったりするのでは。。と。。推察。。
そこから考えると、、
まったくマイナーではなくて、、、みんなが知ってる人なんだけど、、あらぁ。。こんなアルバムもあったの?みたいなのが良いんじゃない??

で、、ジャズメンオリジナルは素敵な曲が多くて、ジャズファンには人気あるんだけど、、それだけじゃ、、いかん!
まぁ、ここは、、そういう曲の中に誰もが知ってるカヴァー曲一曲紛らせるのね。バカラックナンバーとか、ビートルズナンバーとかネ。

って、長くなったので、唐突におしまい。

投稿: すずっく | 2009年10月17日 (土) 12時07分

すずっくさま。こんにちは。

長いコメントありがとうございます。大歓迎です(笑)。

>ジャズストリート。。楽しんできてね。

はい楽しんできます。雨が降ってきました。
ライブはお店の中なので問題はないのですが、気分がちょぴり鬱。
出足にも影響が出るように思います。

>イタリアンハードバップだって、流行とか言いますが、、やはり、アメリカのメジャーのミュージシャンに比べたら、たかがしれてますよん。

確かにおっしゃるとおりですね。
なので、ブログの皆さんがイタリアンハードバップを応援していこうとしているのもよくわかります。
単に私が違うベクトルの方向にあるということですね。

>自分の中でのブームってのはありますです。今は、クリポタ。

はいはい、よ~く存じ上げておりますです(笑)。
で、私はNYダウンタウンの一環としてのクリポタです。

>今はもう少し、、左な人達のアルバムにアンテナたててるかも。。

アンテナの方向、わかりますよ。
私は少し左から思いっきり左に向いています(笑)。
私の場合は、右に向けると過去にチューニングがあってしまうですよね。

>で、へそ曲がりは、、ちょっと似てるけど、メジャーなものも一応聴きますゎ。

これは私も同じです。私の場合は上原ひろみ(笑)。

>でも、信頼できる人のお薦めは、「密かに」心にしまっておきます。最近は、それがブログ仲間なんです。

これまた私も同じです。
私の場合は、「いーぐる」の後藤雅洋さん、NYダウンタウン系の益子博之さん、ジャズ友の皆さんなどなどです。

>だけどね、知ってる限りでは、、男性は、自分の知らないアルバム聴きまくってる女性なんか、興味持たないですね。(きっぱり)

そうなんですか?
私はすずっくさまには、非常に興味がありますよ(笑)。
女性の感性って自分には当然ないので魅力的です。

>素直に「面白そう。。買ってみました」って、可愛らしさがなくちゃ。

男に可愛らしさを求めますか(笑)?
私はできるならば可愛らしくありたいと思っています(笑)。

>「だって、それって、ドラムがビ○ーハー○じゃない。。」

ビリー・ハート?好きが、ダメ出しするドラマーって誰だろう?
気になりますが、言った方とすずっくさまが不仲になるとまずいので、これ以上詮索はいたしません(笑)。

>えっと。。お一人様企画にあえてだめだしするなら、、

アドバイスありがとうございます。
でも、そっそっそれは・・・、ハードルが高過ぎませんか(笑)?
おっしゃるようなアルバムは頭に浮かんできません(涙)。

う~ん、お話していると楽しいです。

投稿: いっき | 2009年10月17日 (土) 15時52分

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