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2009年9月

ドルフィーのバスクラ、濃いテーマですよね~!

今日の「高野 雲の快楽ジャズ通信」
「エリック・ドルフィー特集~バスクラリネット編」

詳細は 「快楽ジャズ通信」 をご覧下さい。

今回で放送開始から1年経ちました。
おめでとうございます!
第1回目の放送は雲さんの緊張が手に取るようにわかり、
思わず正座して聴いていた私もドキドキでした(笑)。
1年経ちましたよ~。
感無量でございます。
今年最初の放送にゲスト出演させていただいたり、
放送では毎度色々教えていただいたりで、
感謝しています。

さて、本日の放送。
最初はディレクター嬢からドルフィーのプロフィール紹介がありました。
ディレクター嬢、優しい声ですよね~。いいです(笑)。

<書き忘れがありましたので追記します。9/28>
アルバム『ラスト・デイト』に入っているドルフィーの言葉
"When you hear music, after it's over, it's gone in the air.
You can never capture it again. "

をディレクター嬢が読んでくれました。
これがなかなか良かったのです。
きれいな声で読むとカッコいいんですよっ!

雲さんはジャズマンの中でドルフィーが一番好きだとか。
ドルフィー参加のアルバムはほとんどもっているとのこと。
ドルフィーはアルトサックス、フルート、バスクラリネットを演奏します。
チャーリー・パーカーをパワーアップしたアルト、優雅なフルート、
そしてもっとも生々しいのがバスクラです。
ドルフィーの本能に近く、最も適していた楽器なのではないかとのことです。
バスクラの特徴は高音の艶かしい美しさとドスの効いた攻撃力のある低音。

ちなみに、私が持っているアルトサックス奏者のリーダーアルバムの枚数では、
ペッパー、マクリーンに次ぐ3番目がドルフィーです。

最初はバスクラのインパクトのある低音を味わう曲。
『ラスト・デイト』から《エピストロフィー》

テーマ部、バスクラのちょっととぼけた感じがモンクの曲にマッチ。
ソロになると一転アグレッシブになります。
個性的なアドリブ・ラインはどこからくるんでしょう?
そのアドリブがバスクラによって更に際立つ感じです。
好き嫌いがわかれるんでしょうね~これ。
私は好きですよ、ドルフィーのバスクラ。
くるものがありますよねっ。
ミシャ・メンゲルベルグのピアノがまたユニーク。
ベースもドラムもなかなかやってくれます。
凄い人達ですよ。
(以降緑字は曲を聴いての私の感想などです。)

6月2日録音って、それ私の誕生日です(笑)。
モンクのピアノを重く陰鬱にした感のじミシャのピアノが良いと雲さん。
ドルフィーはモンクとやりたかったが願い適わず。
モンクに影響を受けたミシャとの相性は抜群とのことです。
雲さんはこの曲の最初の”ブヒブヒ”にやられたんだとか(笑)。

冒頭はインパクトがあるものだったので、次はもう少し聴きやすいもの。
『アウト・ワード・バウンド』から《オン・グリーン・ドルフィン・ストリート》
こちらはテーマ部でのバスクラの高音の厚みがある伸びやかな音色が魅力です。
ハード・バップの枠組みを踏襲しつつも新しさを加えています。

いわゆるハード・バップ色の濃い演奏ですよねっ。
バスクラの斬新さとオーソドックスなハード・バップとの融合。
こういうところがドルフィーならではで面白いんです。
バスクラをちゃんと使いこなしてマッチさせているから凄い。
フレディ・ハバードのミュートもカッコいいです。
ジョージ・タッカーの”ツンツン”ベースも気持ち良し。

オリバー・ネルソン『ストレート・アヘッド』から《イメージズ》
バスクラがアンサンブルに溶け込み異様かつ音に色彩感覚をもたらしています。
アレンジの妙、音色の妙を聴きましょう。

確かに雲さんの言うとおりでテーマから独特な感じです。
ネルソンの曲が妖艶な曲なので合いますねっ。
妙にそそられる曲(笑)。
ネルソンとドルフィーのマッチング、なかなかやってくれます。
こういう曲を選曲する雲さん、さすが鋭いところを突いてきますね~。

同じような理由でこちらもドルフィーがサイドマンとして参加。
アンドリュー・ヒル『ポイント・オブ・デパーチャー』から《デディケーション》
前の曲よりもうちょっとセンチメンタルで叙情的。
ある意味グロテスクな感じもします。
ブルーノート・レーベルの精鋭揃いのアルバムです。

ヒルのクールに燃える世界。
ドルフィーのソロは曲にマッチしていますねっ。
ヒルのピアノ・ソロ、いや~っ、美しい!
ジョー・ヘンダーソンのテナー・ソロがこれまたクール!
新主流派の美的世界なんですよね~、これっ。
新主流派を寒々しいと言う某氏がいます。
私は氏の美的感覚を疑いつつあります(笑)。

曲が終わった後で雲さんは美しい良い曲だと言います。
ドルフィーのバスクラがアンサンブルに良い色づけをして、かつ存在感もあります。

ドルフィーのバスクラといえばこれ。
チャールズ・ミンガス『ミンガス・プレゼンツ・ミンガス』から《ホワット・ラブ》
ミンガスとの楽器と楽器の音の会話を聴く曲。
演出臭さがあるかもしれないけれど面白い。
ミンガスがベースで「行くなよ。」と言い、
ドルフィーがバスクラで「やだ、行くんだ行くんだ。」と言っている。
という人がいるんだとか(笑)。
スリリングで咆哮する生々しさも聴いて下さい。

私このアルバムのB面はあまり聴かなかったです(笑)。
確かにこの会話面白いかも?
なるほどそういう聴き方をすれば面白いんですね~。
今まではあまり面白いと思わなかったのでちょっと発見!

<アフター・アワーズ編>

『アウト・トゥ・ランチ』から《ハット・アンド・ベアード》をB.G.M.にしてトーク。
雲さんは《ハット・アンド・ベアード》のバスクラの最初の音にやられたとか。
1964年の録音です。新幹線が開通。東京オリンピックの年。私は1歳でした。
オリンピックの放送を見て私が「旗、旗。」と言って喜んだという話を
親から聞いたことがあります。
こんな年にこんな進んだ音楽が録音されたのは凄いという話。
確かにそう思います。

次回から「快楽ジャズ通信」は2年目に突入です。
雲さん。これからも面白い番組をよろしくお願いします!

<追伸>
雲さんのブログにコメントされている「おっちん」さん。
拙ブログもお読みいただいているとのこと、嬉しいです。
どうもありがとうございます。

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たまにはオーディオ・ネタ。

たまにはオーディオ・ネタも書かないとねっ。
まっ、別に書かなくても誰かから怒られるわけではないのですが、
一応ブログのサブ・タイトルに「オーディオ」って書いてますからね~。

で、今日のオーディオの話なのですが、
これがささいなことなのです(涙)。
無理してオーディオのことを書かなくてもいいんじゃないの?
と皆さん思われることでしょう(笑)。

P133 カートリッジをオーディオテクニカのAT15Ea
交換しました。
常用2台のレコードプレーヤーのうち
DP-3000&FR-54のほうを交換しました。
もう1台のRADIUS3&3009Rのほうはアームの調整が
面倒なので、カートリッジはM97EDに固定。

このカートリッジは以前オークションで新品同様を安く入手。
シェルに取り付け済みのAT15EaGでした。
シェルはマグネシウム製でシェルリード線は普通の銅線のやつでした。
この組み合わせでは不満なので、シェルはアルミ製のものに交換。
マグネシウムのシェルは素材の鳴き同様に高域が華やかになるのが嫌なのです。
シェルリード線はお決まりのオーディオテクニカのPCOCCに交換。
写真のとおりです。

別に高級カートリッジはいらないんですよね~っ。
きちんとトレースしてくれて、まともな音が出ればそれで十分です。
解像度や音場を突き詰めようと思わなくなってしまいました。
AT15Eaで別に問題なしです。
さすがは定番カートリッジ。
至って普通でいいじゃないですか?

私が好きな色「青」基調なのが特にいい(笑)。
青と銀色の配色がお洒落だと思うのです。

今まで使っていたのはシュアーの希少カートリッジM85Gでした。
私、MCじゃなくてMMでいいのです。
なのにまだMC用の昇圧トランスを2台持っています。
FRのXF-1LとXG-5です。
MCトランスといいアームといい、私はFRが好きなのです。

続きまして、オーディオ雑誌「analog」25号の話です。

坂本龍一さんのインタビュー記事があります。
「アナログと音楽メディアを語る」
なかなか興味深いことが書いてありました。
さすがは世界の坂本龍一。

レコードジャケットに関する連載記事があります。
「方形の宇宙」。大袈裟なタイトルであります(笑)。
見開き2ページでクラシック編、ロック・ポップ編、ジャズ編があります。
ジャズ編といえば、もうおわかりですよねっ?寺島靖国さんです。
今回のお題は。
「美人 結婚したいか、交際したいか」(笑)。

オーディオだけでなく、ウィスキー、カメラ、車の話題もあります。

私が愛読しているのは、和久井光司さんの「レコード店放浪記」
基本的には東京近郊のレコード店巡りの記事です。
和久井さんはロック・ポップのレコードを買うのですが、
ジャズ好きの私が読んでも面白いです。
入手したレコードもジャケット写真付きで掲載されています。
読んでいるうちに、レコード屋巡りがしたくなりますよ。

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時々飾りものがほしくなる。

100円ショップとかに行くと時々飾り物がほしくなります。
それもガラス/プラスチックものがほしくなるんですよ(笑)。
どうしてなんだろう?

P130 こちらは東京に住んでいたときに東急ハンズをぶらぶらして
見つけたのもです。
透明の青と緑の物体がきれいでしょっ。
最初はこれを帆立貝の貝殻に載せていました。
その後ガラスの容器は秋葉原の駅ビル(今改装中)の中の
100円ショップでみつけました。
下に敷いてあるすだれ状のものは別の和風置物に付属していました。
その置物は捨てちゃったのでこちらに流用しています。
スピーカーの上の鉛インゴット上に載せているのがいまいちですよね(笑)。

P131 こちらはつい先日、やっぱり100円ショップをぶらぶらして
見つけました。
容器と中に入れるものは同じ売り場にありました。
色々な種類があたので結構悩みましたよ(笑)。
で、こんな具合に落着いたというわけ。
こちらもスピーカーの上の鉛インゴット上に載せています。

周りに写っているものもついつい買ってしまった置物などです。

P132で、時々観葉植物がほしくなる時があります。
こいつは今年に入ってから凄く成長しました。
一番高いのは買ってきたときの3倍くらいになりました。
横のボトルはサントリー・ロイヤル12年。
ず~っと、シングルモルト・ウィスキーを飲んでいたのですが、
たまにはサントリーも良いかも?なんて思いました。
かなり飲みやすいです。
ボトル・シェイプがお気に入りです。

スピーカーの足がコンクリート・ブロック+鉛なので見た目が悪いんですよ。
タオックの鋳鉄ベースに変えようかと思っています。
新品は高いので、ネットで中古品を探しています。

ということで、今日は適当ネタで終了。

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ヘビー・メタル・ジャズ!

ブレッカー・ブラザーズのアルバムに『ヘビー・メタル・ビ・バップ』というのがあります。
で、今日紹介するのは私が勝手に命名した”ヘビー・メタル・ジャズ”!
アドリブは短いのがいいとか、ジャズは曲で聴くとか、
現代ピアノ・トリオがいいとか、美人ジャケットがいいとか、
そんなことを言っている人達を椅子に縛りつけて大音量で聴かせたい1枚(笑)。

P129 TYFT『スメル・ザ・ディファレンス』(2008年rec. Skirl Rscords)です。メンバーは、TIFT:ヒルマー・イェンソン(g)、アンドリュー・ディアンジェロ(as,b-cl)、ジム・ブラック(ds)、ゲスト:クリス・スピード(ts,cl)、ピーター・エバンス(tp)、ジョエル・ハミルトン(electronics)です。分かる人には分かる危険なメンツであります。イェンソンとジムとクリスはALASNoAXISのメンバーですねっ。

ジャズ喫茶「いーぐる」で行われた益子博之さんの「2009年上半期ニューヨーク・ダウンタウンを中心とした新譜特集」で知った1枚です。ケースは上下の白い部分も含めた大きさになっています。CDラックに入りませ~ん。ケースのサイズからして、反体制(笑)。

出だしからいきなりヘビメタです(笑)。ギターとドラムがロックしています。この人達ならではの変拍子も炸裂!2曲目の《フォース》を聴いて「アレレッ!」と思いました。クリス・ポッターの『ウルトラハング』の中のカッコいい曲《ランプレス》に似た曲です。当然ゲイリー・トーマスの《バイ・エニー・ミーンズ・ネセサリー》にも似ています。TIFTはギター、サックス、ドラムのベース・レス。クリポタのアンダーグラウンドもベース・レス。この人達の共通性は興味深いです。

TIFTのほうが更に捻くれているところが◎。前半部は上記のとおりのファンク/ロックな曲調でディアンジェロが快調に吹きまくるのですが、トランペットのソロに入ったところでテンポを落とし、ジム・ブラックの複雑リズムが炸裂します。曲もときに混沌としてフリーに突入する部分があり、ズリュズリュなトランペットの咆哮もありで、怪しさは最高!

《ピットゥルズ》がまた最高なんですよっ!いかにもヘビメタ。スペイシーな出だしの後、ギンギンのギターと何拍子だかさっぱりわからないカッコいいドラムに乗って、サックスがリフを繰り返すのを聴いただけで、「オオ~ッ」と叫びたくなります(笑)。「いーぐる」の新譜特集ではこの曲をかけました。音量大きめのリクエストなんかは、さすが益子さんです。やってくれます!

リフが終わると過激なギター・ソロに突入するのですが、これが「デス」なんですよ(笑)!デスメタルの「デス」ねっ!途中からは複雑リズムへ突入し、ギーターのソロが終わると、サックスがフリーキーな咆哮をかますという展開。最後は最初と同じリフに戻って終了。カタルシス(笑)!

《クリッパー》は、最初ロックなリズムにのってサックスがアブストラクトなテーマーを合奏するのですが、しばらくすると何かを吸引するかのごとき「キュルキュル」というキモカワなサウンド・エフェクトをバックにバスクラとクラリネットが合奏するクラシカルな曲調になります。そしてまたロックのリズムに戻り、変拍子にのってギターをバックにサックスの合奏。う~ん、もう色々な要素が混じって何が何だかわかりません。

《クロンディク》は最初はロックなのですが、途中からフリー・ジャズに突入し、ディアンジェロとスピードが気持ち良さそうに「ブリブリ」とサックスを応酬します。でまたロックに戻って終了。《フリンバゲイスト》は、間を生かして3管の音が飛び交う幽玄な出だし。途中からはやっぱりロックへ(笑)。凝ったアレンジの3管の合奏がカッコいい。この曲においてはサックスやトランペットのアドリブ的合奏はジャズ的。

まっ、とにかくカタルシスとカッコいい演奏満載です。
できるだけ大音量でお聴きすることをオススメいたします。
これも私的今年のベスト5入りは間違いないです。
TIFT最高っ!

アルバム名:『SMELL THE DIFFERENCE』
メンバー:TYFT
Hilmar Jensson(g)
Andrew D'Angelo(as, b-cl)
Jim Black(ds)
Chris Speed(ts, cl)
Peter Evans(tp)
Joel Hamilton(electronics)1曲のみ

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これは文句なくカッコいいでしょっ!

今日はお彼岸の中日。妹夫妻と一緒に家や親戚のお墓参りをしてきました。

最近「アンダーグラウンド」という響きに弱い自分がいます。ニューヨーク・アンダーグラウンドのジャズをたくさん聴くようになって、自分の中では「アンダーグラウンド=怪しくカッコいいサウンド」という式が成り立っています。今日の1枚はシカゴ・アンダーグラウンド。いや~っ、とにかくカッコいい。私的には間違いなく本年ベスト5以内にランキングされることでしょう。そのアルバムとは?

P128 ロブ・マスレク・クインテット『サウンド・イズ』(2009年、Delmark Records)です。メンバーは、ロブ・マズレク(cor,syn,p)、ジョン・ヘーンドン(ds,per,tenori-on)、マシュー・ラックス(bass guitar)、ジョシュ・エイブラムス(acoustic bass,p)、ジェイソン・アダシーウィッツ(vib)です。

マズレクは「シカゴ・アンダーグラウンド・デュオ/トリオ」のメンバーです。ドラマーのヘーンドンはシカゴ音響派「TORTOISE」のメンバーです。そのヘーンドンはヤマハの新感覚楽器「TENORI-ON」 http://www.yamaha.co.jp/tenori-on/index.html も演奏しています。こう書くと分かる人には分かってもらえると思いますが、何か怪しい(笑)!ワクワクかつ胸騒ぎがしますよねっ。

1曲目《アズ・イフ・エンジェル・フェル・フロム・ザ・スカイ》が始まった瞬間に「こりゃ、やばいっ!」と思わずニンマリ。風というか機械音というか?怪しげな電子音の上にフワりとヴァイブラフォンの音が漂います。そこにパーカッションがからんできて異様な空間が生まれます。これぞアンダーグラウンドです。これぞシカゴ音響派です。コルネットは吹いていないですね。最初の部分を聴いただけで、”ビビッ”ときてしまいました。

2曲目《ザ・アースクイック・ツリー》は、ヴァイブの浮遊感のある抽象的な音と躍動的なドラム&ベースの上で、マズレクのファットでダークな音のコルネットが力強いメロディーを歌い上げる曲です。シカゴの怪しいクラブで夜な夜な繰り広げられる音。トランスしちゃってるかも(笑)?聴いているうちにこちらもそういう気分になってきます。

3曲目《ドラゴン・キティーズ》は、パーカッションとベースのアルコ&ピチカートが活躍するフリー・ジャズ。多彩なパーカッションが怪しく煌めき舞い踊る中、マズレクがコルネットでズリズリとしたフレーズを吹いては消える曲です。拍手も効果的に使われています。音が空間を埋め尽くしているのが私好みです。

というような感じでアバンギャルドな演奏が続いていきます。全曲マズレクのオリジナル曲で、面白い曲名をイメージさせるようなサウンドが繰り広げられています。コルネットのバックのサウンドは曲によって異なり、ヴァイブが主役だったり、パーカションが主役だったり、ツイン・ベースが主役だったりと色々で楽しめます。ロックン・ロールもあります(笑)。

とにかく次々と濃厚にして暑苦しい演奏が押し寄せくるので、聴くほどに頭の中がウニウニ状態になっていきます(笑)。そして今日もシカゴの熱い夜は更けていくのです。

コルネット1本でとくに難しいことをやっているわけではありませんが、
その一音一音からは熱気と意思が滲み出ています。
ロブ・マズレク恐るべし!
世間ではほとんど話題にならないアルバムですが、これは超イチオシであります!
文句なくカッコいいです。絶対聴くべしっ!

アルバム名:『sound is』
メンバー:
Rob Mazurek(cor, syn, p)
John Herndon(ds, per, tenori-on)
Matthew Lux(el-b)
Josh Abrams(ac-b, p)
Jason Adasiewicz(vib)

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ジャズ喫茶巡り、中野新橋「ジニアス」

しばらく間が空いてしまいました。ジャズ喫茶巡りの続きです。
下北沢「マサコ」からディスクユニオン新宿ジャズ館を経由して最終目的地へ。

東京には行きつけのジャズ喫茶が何件かあります。今日紹介するのはそのかなの一軒、中野新橋にあるジャズ喫茶「ジニアス」です。初めて行った時、マスターからかけられた一言「何かリクエストありませんか?」から、マスターとは気楽に会話させていただくようになり、お気に入りのジャズ喫茶となりました。

P122 ここはジャズ喫茶とはいっても昔の薄暗い紫煙の似合うイメージとは違います。店内は明るく綺麗でモダンなインテリア。普段は近所の奥様方がジャズをB.G.M.にお茶しながら会話を楽しんでいるお店です。このお店は以前渋谷にあり、硬派なジャズ喫茶として知られていたのですが、時代は変わり場所も移って今のようなお店になったのです。

私が行くとマスターは普段かけていないような熱いジャズをかけてくれます。マスターによると、お客さんの顔(反応)を見ながらジャズをかけるのがマスターの務めだということなのですが、ジャズを聴きに来るお客さんは少ないとのことです。だから私みたいに聴いて反応すると喜んでもらえます(笑)。

さて、今日はどんなアルバムを聴かせてもらえるでしょうか?

お店に入るとソニー・クラーク『ダイアル”S”フォー・ソニー』がかっていました。いきなり渋いではありませんか?やっぱりジャズ喫茶で聴くといいですな~(笑)。

夕食もここでとろうということで、いつものエビピラフ・セットを大盛りで注文。このピラフ。漬物とコンソメスープが付いて、レタスもたくさん盛り付けられていてなかなかの美味なのです。私のお気に入りです。

P123_2次にかかったのはカルテット・モデルノ『ecco!』です。レトロなジャケットだったので再発かと思ったら違うんですね。今結構人気があるイタリアの気軽なジャズです。マスターも軽く聴くのに良いと言っていましたよ。MOONKS本にも掲載されていました。私は同レーベルのカルテット(クインテット)・ロ・グレコを持っています。難しいことを言わずに楽しめます。

P124 次はサックス奏者エディ・ハリス『ア・テイル・オブ・トゥ・シティーズ』です。エディ・ハリスといわれてもアルバム名は浮かんできませんよね。そんなジャズマンのあまり知られていないアルバムを聴けることがジャズ喫茶の醍醐味なのです。私が70、80年代の熱いジャズを聴きに来ていることを知っての選曲です。

このアルバムにはシカゴとサンフランシスコでのライブが収録されていて、2ヶ所での演奏がばらばらに並んでいます。マスターはサンフランシスコでのライブをCDプレーヤーにプログラムして聴かせてくれました。こういう拘りがとても嬉しいんです。ハリスのサックス・プレイはオーソドックス。そして熱いプレイを繰り広げています。これ、帰ってから通販で買ってしまいました(笑)。

P125 そしてフランク・ストラゼリ・トリオ『ライブ・イン・フランス』です。なかなか小粋で熱い演奏を聴かせてくれました。これもほしくなった1枚。そのうち購入するかもしれません。もしディスクユニオンで中古をみつけたら買うことになると思います。こういうマイナーなピアノ・トリオってとにかくたくさんあってハズレも結構あるので、要注意です(笑)。

P126これは渋いです!ロイ・ブルックス『ビート』です。それもオリジナル盤です。中古盤もあまり見ないです。オリジナル盤はかなりの高額で取引されている1枚。フロントがブルー・ミッチェル(tp)、ジュニア・クック(ts)ですからねっ。そりゃー黒いサウンドが聴こえてくるわけですよっ(笑)。ジャズ喫茶には最高のマッチング、幸せっ!ということで、ビールを注文してしまいました(笑)。

P127ラストは『モントルー・サミット』です。モントルー・ジャズ・フェスティバルでのライブ。ボブ・ジェイムスを始めとしてジャズ/フュージョン界の錚々たるメンバーが参加したスペシャル・バンドでの演奏。まっ、皆さんご想像の通りのサウンドです(笑)。

帰りの電車の時間が近づいてきたので、ここら辺でお店をあとにすることにしました。会計の時、マスターがレコードを掃除していました。田村翼『バラッド・フォー・ハンプ』でした。こちら(中野新橋)にきてから初めてかけると言っていました。聴きたかったです。

で、レコードの掃除はどのようにしているのか尋ねると水拭きとのことでした。ガーゼに水を含ませてレコード面を拭き取ります。これが一番良いとのことです。レコードを拭く時はターンテーブルシートをマットがわりにしていました。それっ、私も真似しようかと思いました。

今回も楽しかったです。

私はいつも2時間くらいかけてマスターの選曲を楽しんできます。最近はジャズを聴きに来るお客さんが少し増えているように感じます。この日もジャズ好きの常連さんのお顔を見かけました。私が極たまに来ていつも会うということは、お店には頻繁に通っているんだと思います。いいな~っ。

皆さんもたまにはジャズ喫茶でマスター選曲を楽しみませんか?

Photo_3

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tommyさんから伝言メールが届きました。

ジャズ友tommyさんから伝言メールが届きました。
tommyさんのブログ「Tommy's Jazz Caf'e」が消えてしまったので
ビックリされた方もいらっしゃるでしょう。
私のブログからもたくさんリンクをはっていますからね。

tommyさんはお元気ですから皆さんご心配なく!
まっ、シルバーウィーク中ということで、しばらくお休みしてから
また面白いブログを復活させてくれることでしょう。
近頃熱心だったハービー・ハンコック研究がまだ終わっていませんので、
続きを楽しみにしています。

さて、伝言されたことはというと、
昨日「高野 雲の快楽ジャズ通信」にゲスト出演した中村尚子さんの
アルバムのこととライブの告知です。

まずはアルバム紹介から新譜『新緑の中に雨が降っている』

Nakamura1_3 中村尚子(p)さんと古澤良治郎(ds)さんのデュオです。私は昨日の放送でタイトル曲を初めて聴いたのですが、良い感じで気に入りました。

聴いた感想を再掲載します。

頭の中にイメージが広がるようなサウンドです。
ドラムは確かに不規則に落ちる雨音のよう。
素朴なんだけどハーモニーは洗練されているように感じました。
耽美的なんですけが、張り詰めた空気でなく優しさを感じました。
日本人として落着く響き?がイイ感じでした。

とまあ気ままに書いています。アルバム全曲を聴いてみたくなりました。

続いてライブの告知です。

Nakamura2中村尚子&古澤良治郎
NEW ALBUM「新緑の中に雨が降っている」
発売記念LIVE

HARUINU Music Presents

「響く箱」

Special Guest だるま屋

”湿度”とか”匂い”そういうものを音にしてみたい。

9月29日(火)WELLCOME BACK
18:30開場、19:30開演
music charge 3,000円、オーダー&テーブルチャージ(@500)別

豊島区南大塚3-44-11フサカビルB1 予約問い合わせ03-5957-5141
http://www.welcomeback.jp/

私も見てみたいのですが、火曜日東京では無理ですね。
山梨の甲府「桜座」や「JAZZ IN ALONE」とかに一度来ていただけたら嬉しいです。

tommyさ~ん!
休日はほどほどにして早く復帰して下さいね~っ。
楽しみに待ってま~す!

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ダラー・ブランドと中村尚子さんのピアノに和む。

本日の「高野 雲の快楽ジャズ通信」
「ダラー・ブランド(アブドゥーラ・イブラヒム)特集」。
ゲストはピアニストの中村尚子さんでした。

番組詳細は「快楽ジャズ通信」をご覧下さい。

最初に雲さんからダラー・ブランドの説明があります。
南アフリカ出身です。
”ダラー”があだ名だとは知りませんでした。
デューク・エリントンに見出されたそうです。
エリントンとの出会いも面白いエピソードでした。
雲さんはダラー・ブランドの伝記映画を見て彼を知ったとか。

ここで中村さ登場。
雲さんは中村さんのピアノを聴いて詩人だと思ったとか。
そして、ダラー・ブランドも同様に詩人だと感じる、
お2人とも土の匂いを感じると言います。
中村さんはそういう比較をされたこたことがないので驚いたと言いつつも、
ダラー・ブランドからの影響はあるんじゃないかと言っておりました。

中村さんは番組の後でかける『ウォーター・フロム・アンシェント・ウェル』を
聴いて、音を拾ったら分かりやすかったなんて話もあります。
ハーモニーが自然でゆったりした感じも好きとのことです。

まずは雲さんが一番好きな曲。
『グッド・ニュース・フロム・アフリカ』から《ナジカナズ・ベル》
ピアノとベースのデュオで、ハーモニーがきれいな曲です。
ある意味ゴズペルを感じさせます。
雲さんは朝目覚めに聴いていたらしいです。

最初のボイス部分はアフリカの大地を感じさせるものがあります。
曲が始まると穏やかで荘厳な感じになります。
ピアノとベースに2人の歌(ボイス)の掛け合いがのっかり、
静かな感じから徐々に盛り上がっていきます。
アフリカの大地に日が昇るような感じに聴こえますね~。
そういう意味では目覚めに聴くのにはよさそうです。
(以降緑字は曲を聴いての私の感想などです。)

中村さんはこの曲を聴いて寂しい孤独な感じになったとか。
雲さんもこの感想には少々驚きぎみ(笑)。
私も雲さんの感想に近いので、この感想にはちょい驚きです。
で、中村さんはこの曲を好きになったとのこと。

次は中村さんの好きな曲。
『アフリカン・ピアノ』から《チンチャナ》
アルバム・ラストの曲。6/8拍子です。

この曲は私も好きなんですよ。
なぜかというと私の好きなエルビン・ジョーンズの『ミッドナイト・ウォーク』に
ブランドが参加してこの曲をやっているからです。
で、私の中ではブランドというとこの曲のイメージが強いのです。
聴いているうちに力が湧き上がってくる演奏です。
このアルバム全体が力強いんでえすけどね。

1人で40分ぐらいやっているデンマークのカフェ・モンマルトルでのソロ・ライブ。
中村さんは、「このアルバムの演奏は最後の方が良くなってくる。」
「時間とともに楽器がよく鳴って、ピアノと一体化してくる。」と言います。
出だしの曲は違和感があり、ピアノとの間に距離があるとも言います。
雲さんはこの曲が好きだそうです。
そのうちに凄い鳴りが良くなっていくとのこと。
中村さんもこのだんだん良くなる感じは体験したことがあるそうです。

雲さんからは「ゴスペル感覚を感じる。」「後半に向けての盛り上がり感は
レイ・ブライアントの『アローン・アット・モントルー』のソロに通じる。」
なんて話もあります。
中村さんは「人間のシンプルな力強さ。」とも言います。
中村さんは子供の頃同じフレーズをピアノでずーっと繰り返して
遊んでいたことがあったらしいです。
変なんだけどそれがやめられないんだとか。
雲さんも「それよく分かりますよ。」と、同じような体験を持っているそうです。

ここで全くの余談。
『アフリカン・ピアノ』のライナーノーツは岩浪洋三さんが書いているのですが、
アフリカ音楽とジャズの関係を民族音楽やヨーロッパ音楽の影響の話をからめ
とても上手く説明していることを再発見(笑)!

次はオリジナル曲ではない、他人の曲を演奏したものです。
『南アフリカのある村の分析』から《ラウンド・ミッドナイト》
ピアノのタッチの強いエリントンなどのハーレム系のピアノ。
こちらももデンマークのカフェモンマルトルでのライブ。

このアルバムは後藤雅洋さん著「ジャズ・オブ・パラダイス」で推薦されていて、
私はず~っと探していますがまだ見つかりません。
確かにオーソドックスなピアノ・スタイルで弾いていますね~。
なるほど、雲さんが言うとおりの演奏です。
個性が際立つ感じではありませんが、ちゃんと説得力はあります。
これっ、ベースのうなりもなかなか良いです。
後藤さんが推薦する理由がよくわかりました。
ほしいな~っ、このアルバム。

聴いたあと2人は「かなり変だ。」と言っています。
ベースもついていくのがやっとだなんて話も。

いよいよ中村さんの新譜。
『新緑の中に雨が降っている』からタイトル曲

雲さんは凄く気に入っているとか。
雲さんのイメージは山の中の寺で雨宿りをしている感じ。
中村さんによると八幡平での体験をもとにしているそうです。
雲さんのイメージはあながちはずれていないとのことでした。
雲さんは「古澤良治郎さんのドラムが良い感じで、
演奏全体からは日本の土の香が凄く感じられる。」と言います。

で、土の匂いの話から中村さんは「夕立降り始めの土の匂いが好き。」と
言います。
雲さんも「そうですよねっ。」と強くうなづいていましたが、
これには私も全く異論はありません。
あの匂いってイイですよねっ。

頭の中にイメージが広がるようなサウンドです。
ドラムは確かに不規則に落ちる雨音のよう。
素朴なんだけどハーモニーは洗練されているように感じました。
耽美的なんですけが、張り詰めた空気でなく優しさを感じました。
日本人として落着く響き?がイイ感じでした。

雲さんから中村さんへ質問。「間は天然か計算か?」
中村さんによると、リズムはずっと保ち続けているが、それで満たされて
いたとんだとか。
演奏しての成り行きということでしょうか?

最後は『ウォーター・フロム・アンシェント・ウェル』からタイトル曲
中村さんからは、抜いていっても引いていっても音がある話があります。
ピアノは弾いていなくても、ピアノのブランドがちゃんと存在するという話。
「弾くのも大事だけど、弾かないことも大事だと思う。」とも言います。

長閑で郷愁を感じるゴズペル風、ファーク風な曲ですね。
どことなく《明日に架ける橋》に似たメロディー・ラインの曲です。
バリトン・サックス、トロンボーン、テナー・サックス、フルートのソロも
雰囲気によくマッチしています。
ピアノはあまり聴こえてきませんね~。確かに。
土の匂いは感じますが洗練された音の雰囲気もあります。

お2人とも田舎が岩手県なので、感じが通じ合ったのかな?
なんてことを話して終了。

<アフター・アワーズ編>

雲さんがダラー・ブランドに触発されて作った曲。
曲というよりモチーフなんだそうです。
曲名は《神無月》

最初の方のフレーズはどことなく《エンジェル・アイズ》に似た感じでした。
雲さんのフレッドレス・ベースの上に中村さんが鍵盤ハーモニカで
イメージを膨らませながら音を弾いていきました。
雲さんのちょっと怪しげなベースライン(ミック・カーンを意識したとか)もイイです。
中盤あたりから中村さんがキモカワなハーモニーを弾いて盛り上がってきます。
で、途中でいきなりエレピが”ガツーン”ときたのでビックリしました。
楽しい演奏になっていました。

今日の放送を聴いて、
私のダラー・ブランド=『アフリカ・ピアノ』なイメージは払拭されました。
そして、中村さんの土の匂いを感じさせつつもアーシー過ぎないスマートな音使いは
ダラー・ブランドにも共通するのかなっ?と感じました。

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クリポタはやっぱりいいね~!

今日のニュースで甲府の町にイノシシが出没して警察と県職員がイノシシを捕獲するために大捕物をしたというのがありました。イノシシは捕獲されたということです。体重約40kgの子供のメスのイノシシなんだそうです。こんな話今まで聞いたことがありません。これも地球温暖化の影響なのでしょうかね~?

私は現代最高テナーはトニー・マラビークリス・ポッターだと思っているのですが、今日はクリス・ポッター参加のアルバム紹介。クリス・ポッター略してクリポタは、ポスト・マイケルブレッカー筆頭格でもあります。世間的な知名度は今一という話もありますが、少なくともジャズ・ブロガーでこの人を知らない人はいないと思います。

P121 これはクリポタ・リーダーの新譜というわけではないのですが、最近発売されたデイヴ・ホランド・スペシャル・カルテット『ザ・モンタレー・カルテット:ライブ・アット・ザ・2007・モンタレー・ジャズ・フェスティバル』(2007年rec. Monterrey Jazz Festival Records)を紹介します。メンバーは、デイヴ・ホランド(b)、ゴンサロ・ルバルカバ(p)、クリス・ポッター(ts)、エリック・ハーランド(ds)です。

メンバーが強力ですよね。ジャズ・フェスならではという感じです。録音は2007年9月なのでもう2年経ちますが古さは感じません。収録曲は8曲で、メンバーそれぞれが2曲づつ提供しています。曲はメンバーの個性は感じられますが、全体を通しての統一感は保たれています。

演奏については説明不要。このメンバーですから悪いはずがありません。クリポタが良いのは言うに及ばず、ルバルカバのピアノもなかなかキレています。この人、私は久々に聴いたのですが、良いですね。ホランドのベースは文句なしに安定感抜群で、ハーランドのドラミングもエキサイティングでキレています。こんなメンバーのライブは一度見てみたいものです。

先日のジャズ喫茶訪問の際に寄った新宿ディスクユニオン・ジャズ館でもこのCDをかけていました。超イチオシ・アイテムということです。私はHMVの3枚OFFを利用して予約して購入しました。すずっくさんのブログに中年音楽狂さんからのアルバム情報があったからです。ブログ仲間の情報って速いですね~。私なんかはいつも一歩遅れています(涙)。

同ルートでジョー・マーティンの新譜『ノット・バイ・チャンス』にクリポタが参加しているというのも得ましたので、しっかり予約しておきました。こちらは連休中に届きます。ブラッド・メルドーも参加しているので、もう少し硬派なものになりそうで楽しみです。

アルバム名:『The Monterey Quartet Live At The 2007 Monterey Jazz Festival』
メンバー:
Dave Holland(b)
Gonzalo Rubalcaba(p)
Chris Potter(ts)
Eric Harland(ds)

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祝い!第50回。「高野 雲の快楽ジャズ通信」

今日の「高野 雲の快楽ジャズ通信」「キース・ジャレット特集」でした。
今回で50回目です。おめでとうございます!
そしてあと2回で番組開始から1年を迎えます。

番組詳細は 「快楽ジャズ通信」 を参照願います。

キースのプロフィールはディレクター嬢から説明があります。新趣向ですね。
B.G.M.は『ケルン・コンサート』《パート2c》です。

キース・ジャレットの特徴はまずうめきながら弾くところ(笑)。
音楽的にはメロディーが湧き出る自由で奔放なピアニスト。

最初はチャールス・ロイド『フォレスト・フラワー』から《サン・ライズ》
出だしのチャールス・ロイドの眠たげな気だるいサックスから
キースのソロに変わると日が昇るように世界がかわる感じになるところに注目。
リーダーを食ってしまうほどのピアノです。

私もこのアルバムは大好きです。
キースの瑞々しいメロディアスなソロは誰しも良さを認めるところでしょう。
私はロイドのコルトレーン・ライクなサックスも好きです。
(以降緑字は、曲を聴いての私の感想などです。)

次は人気ピアノ・トリオ。
スタンダーズの『スタンダーズVol.1』から《オール・ザ・シングズ・ユー・アー》
ジャズのスタンダードをキースが瑞々しく蘇らせるところに注目。
アイデアが次から次に湧き出て盛り上がるピアノです。
途中からディジョネットのドラムが煽り、エキサイティングになります。

これは私が最初に買ったキースのアルバム(CD)です。
確かに最初はうなり声が気になりました。
私が自分の部屋のオーディオで聴いていたら、
母がやってきて「あんたが「う~う~」言いながら聴いているのかと思った。」と
笑いながら言ったのを鮮明に記憶しています。
そのくらいのうなり声です(笑)。
溢れ出る美メロの数々は凄いものがあります。
これを聴いているとうなり声はどうでもよくなります。
この頃のキースには手が付けられない感じですよねっ。
私はライブも見ました。
その時の印象は想像以上に感じたブルース・フィーリングでした。

ここで雲さんの興味深いキース考。
「キースはなぜうなりながら中腰で腰をくねらせて弾くのか?」

”アイディアの嵐”のせいではないかと言う事でした。
アイディアが次から次から湧いてくる”アイディアの嵐”。
ピアノを早く弾かないとアイディアを出力するのが間に合わない。
膨大なアイディアを表現しきるためには、
うなりそして腰をくねらせながら演奏する必要があるのではないか
ということでした。

もう1つのキース考。
「キースは即興演奏が得意なのに、どうしてスタンダードを演奏するのか?」

それは自分のアイディアの放出の行き過ぎにたがを嵌めるためなのではないか
ということでした。

どちらもなるほどな~と思いました。

次はクラシックのキース。
ミカラ・ペトリ『バッハ:リコーダー・ソナタ集』から
《6つのリコーダー・ソナタ集 ソナタ ハ長調 BWV1033 II.Allegro》
ミカラ・ペトリのリコーダーのバックでキースがチェンバロを弾いています。
キースのうねりのある気持ちの良いグルーヴを聴いて下さい。

軽快で小気味良い演奏です。
リコーダーとチェンバロが気持ち良いですね~。

次はヨーロピアン・カルテット『マイ・ソング』からタイトル曲
北欧出身ヤン・ガルバレクの透明感あるサックスを聴きましょう。
このカルテットのアルバムはたくさんあるのですが、雲さんが好きな曲。

これ、実は私も好きなんですよ。
切なく甘くロマンティックな美メロが堪りません。
北欧ならではのクールで泣きのサックスが奏でるのが良いんです。
もちろんキースも美メロを全編に溢れさせています。
結構泣かせる演奏なんですよ(笑)。

次はピアノ・ソロ。
慢性疲労症候群から復帰した後に吹き込んだアルバム。
『メロディー・アット・ナイト、ウィズ・ユー』から《アイ・ラブズ・ユー・ポギー》
暗い内省的な部分もあり、きらびやかさはないがじわじわ染みる演奏。
淡々さの積み重ねが高い感動にいざないます。

私は後藤雅洋さんの著書でこれが推薦されていたので買いました。
キースのソロ作の中では私も好きなアルバムです。
聴いて、アルバム・タイトル通りの演奏だと思いました。
「あなたとともに、夜のメロディー」って感じなのです。
たまにはこういうのを聴いて心を落着けるのも良いものです。
私にはこれっ、それほど暗くは感じないんです。
落着いた静かな演奏という感じが強いのです。

ラストは対極的なピアノ・ソロ。
『フェイシング・ユー』から《イン・フロント》
世間的には『ケルン・コンサート』が有名なのですが、クサイのでこちら。
確かにケルンはセンチメンタルで甘すぎるんですよね(笑)。
こちらは躍動感があり、強いエモーションが感じられる曲です。

こちらは力強い演奏で聴き応えがあります。
ここでもメロディーが溢れ出てくる感じです。
雲さんが言うように躍動感がありますよねっ。

<アフター・アワーズ編>

デイレクター嬢とのまったりトーク。
雲さんは多彩なキースは1時間では足りないと言います。
多彩な顔をもつキース、雲さんはどの顔が好き?
スタンダーズがはずれがないので好きだそうです。
ソロも良いのですが全部には付き合いきれないとか。
もう1つの好きな顔は?
マイルス・グループに居た頃のオルガン・エレピを自己陶酔の境地で弾くキース。
マイルスの『アット・フィルモア』や『ライブ・イビル』もかけたかったとか。
そこでの神懸かったキースが好きだそうです。
ディレクター嬢は《アイ・ラブズ・ユー・ポギー》が良かったとか。
これまでに番組で紹介したジャジーなピアニストとは違うなんて話もありました。

今日のキース特集。
私の好きな曲がたくさんかかったので◎(笑)。
そして、リスナーにキースの魅力はよく伝わったのではないかと思いました。

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ジャズ喫茶巡り、下北沢「マサコ」

鳩山内閣発足しましたね。色々期待しています。

さて、ジャズ喫茶巡りの続きです。
高田馬場のジャズ喫茶「マイルストーン」を後にした私は、下北沢のジャズ喫茶「マサコ」へと向かいまいした。東京に住んでいた頃「マサコ」にはよく行っていました。私の中では一番気楽に行けるジャズ喫茶です。

P119 「マサコ」の裏にあったスーパーは建物を取り壊されて、今は新建物を作り始めているところです。「マサコ」の入口は写真のとおり。古い建物に緑の植物、緑のドアにクリスマスツリーに飾るような電飾、なんとも独特の雰囲気を醸し出しているではありませんか(笑)。お店の中がまたレトロな感じなんですよ。

中に入ると結構混んでいました。奥のほうの席に座りカフェオレを注文。ここのカフェオレは分厚いマグカップに入っています。ビッグ・バンドの曲がかかっていましたが、未チェックです。ここでは読書の時間にすることにしました。読みかけだった「TALKIN’ジャズ×文学」を読み終えましたよ。

「マサコ」のお客さんは圧倒的に若者が多いです。それに女性も多いです。時々話がちらりと聞こえてきたりするのですが、ミュージシャンやアート関係の人とかも散見されます。男女カップルも多いのですが、話しているのはもちろんジャズのことではありません(笑)。ファッションとかを見るといかにも下北に集まる若者達という感じです。

ビッグ・バンドのあとにかかったのはエスニック/ワールド・ミュージック色が少し感じられるもので、多分ヨーロッパのジャズではないかと思います。これも未チェック。気に入ったのがあればチェックするんですけどね~。その次はルー・ドナルドソンの『ブルース・ウォーク』ですよ。

「マサコ」の選曲はバイトの女性店員さんがしているのですが、なんと言うのか?無茶苦茶です(笑)。大名盤がかかったかと思えば、サイケなB級盤がかかったり、フュージョンがかかったと思えば、ヨーロッパ・ピアノ・トリオがかかったりと、下北でバイトをする若い女性店員さんの心、おじさんにはよくわかりません(笑)。

この日は、近くにいた団体さんの話とかが気になって、ゆっくり聴いている雰囲気でもなかったので、ルー・ドナルドソンがかかったところで1時間弱で退散。

ちょっと早めの退散になってしまったので、次のジャズ喫茶へ行く前に新宿ディスクユニオン・ジャズ館のレコード店へ行きました。時間調整なので特に買う気もなかったのですが、レコードを見ていると結局買いたいものが出てきてしまいます。そりゃそうですよねっ(笑)。で、前回紹介の「マイルストーン」で聴いたジョー・モレロのやつが出てきてしまったというわけ。

P120 そしてこれまた気になるレコードが出てきてしまったのです。藤川義明&イースタシア・オーケストラのセカンド・アルバム『オリジン』(1985年rec. Mobys Record)です。メンバーは、藤川義明(conductor,reeds)、吉田哲治/小宮いちゆう(tp)、板谷博/佐藤春樹(tb)、林栄一/梅津和時/清水末寿/片山広明/高野正幹(reeds)、翠川敬基(cello)、池田芳夫(b)、藤井信雄(ds)、横山達治(perc)です。錚々たるメンバーです。

なんでこれが気になったかというと、副島輝人さん著「日本フリージャズ史」に出ていた気になるグループであり、ジャズ友tommyさんのベースの先生である池田芳夫さんが参加していたからです。ライナー汚れとジャケ上割れありだったので、それほど高くはありませんでした。

これはなかなか良いです。フリージャズといっても難解ではありません。「渋さ知らズ」を真面目にしたような感じです。定型のビートもメロディーもあり、作曲とアドリブが混然一体となったサウンドで、フリーな展開も挟みつつ自由で開放的な空気に包まれています。プロデュースは上記の副島さんと藤川さん。中村とうようさんが賞賛のライナーノーツを書いていることからもサウンドの方向性はわかっていただけるのではないかと思います。

聴いて惚れたのは池田さんの”漢”なアコースティック・ベース。A面最初の《ダンサーズ・イメージ》はジャングル/ファンク・ビートの曲なんですが、池田さんのベースが中央に”デン”と構えグルーヴを作り出していく様は圧巻です。ベースがリードするグルーヴにドラムとパーカッションがからみ、その上で好ソロやアンサンブルが繰り広げられる様も爽快そのもの。いいです!

続く《ソー・ブレスド》もやっぱり池田さんのベースにやられますよ(笑)。B面《ファースト・ドーン》は夜明けをイメージするもので、聴いているとサウンド・イメージが広がっていく素敵な演奏です。メンバーが一丸となっておおらかに歌う様はなかなかのものですよ。

ところでこのアルバムはCD化されていませんよね?
最近は和ジャズのCD化や再発が盛んですが、こういうアルバムがCD化されるようにならないと、私はダメだと思います。

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久々にジャズ喫茶巡りをしました。

昨日は天気が良かったので、ジャズ喫茶巡りには最適でした。
長く時間を過ごしたのはジャズ喫茶の中なので天気は関係ないのですが、
移動の時に秋の青空が見えるというのは気持ちの良いものでした。

前回ジャズ喫茶に行ったのは「メグの会」の時なので、あれからもう2ヶ月ほど経ちます。最近、ジャズ喫茶中毒の禁断症状が出てきていたので、これはヤバイとなったわけです(笑)。東京には好きなジャズ喫茶が何軒かあるのですが、東京へ行くたびに全部を巡るわけにはいかないので、最近ご無沙汰なジャズ喫茶もあります。それではということで、今回は3軒のジャズ喫茶を巡ることにしました。まっ、他にも思惑があるんですけどねっ(笑)。

せっかく東京へ出るので、まずは新宿のディスクユニオンジャズ館に寄って、気になる新譜を購入。TIFT(ヒルマー・イェンソン)マルク・デュクレジェイムス・カーニーの捻くれ者3枚(笑)。それと前から買い換えようと思っていたマイルス『ダーク・メイガス』の紙ジャケ・リマスター盤の中古。これであの分厚いプラケースとおさらばです。

最初に向かったのは高田馬場の 「マイルストーン」 これまでは帰りの電車までの時間調整の為に寄ったことが多かったので、今回は明るいうちに訪問。時間もたっぷりあります。ホームページにはマスターの「ジャズ喫茶ほど素敵な商売は無い日記」があり、面白いことが書いてあるので是非読んで下さい。

P116お店に入いると数名のお客さんがいました。水を運んできたマスターを見てビックリ。マスターは着物を着ていました。ホームページtopの写真の感じです。なかなか粋じゃありませんか。さて、私は拘りのコーヒー、イエメン・モカを注文。

何がかかっているのかと早速ジャケットをチェックすると、フレディ・ハバード/ハービー・ハンコック/スタンリー・タレンタイン『イン・コンサート』。CTIのやつです。渋いところを攻めてきますね~。CTIのジャズ/フュージョン・サウンドが昼からちょっとまったり心地良いです(笑)。

店内では中古本と中古レコードを売っています。本は店内で読むこともできるし、買って帰ることもできます。ジャズ喫茶と古本屋の融合というのは、世間広しといえどこのお店だけではないでしょうか?後藤さん著「ジャズ解体新書」や中山さん著「ジャズを聴くバカ、聴かぬバカ」もありました。ジャズ本もたくさんあるんですよ。

中古レコードは試聴もさせてくれます。このお店で買ったレコードの話は前に書いたことがあります。過去の記事はカテゴリーの「ジャズ喫茶訪問」を見て下さいね。今回もジャズ本とレコードをいくつかチェックしましたが購入は控えました。今回の目的はかけてくれるれるレコード/CDを楽しむことなのです。

P117次にかかったのはジョー・モレロ『イッツ・アバウト・タイム』。こんなレコードは全くの未知。ジョー・モレロはデイブ・ブルーベック・グループのドラマー。『タイム・アウト』の《テイク・ファイブ》で豪快なドラムを聴かせてくれる人です。その人のリーダー・アルバム。爽やかなアルトとヴァイブラフォンの音が気持ち良く、曲によってはお洒落なブラス・アンサンブル付き。

実はその後ディスクユニオンに寄ったら、この中古レコードに偶然遭遇。かなり安かったので思わず買ってしまいました(笑)。喫茶店では細かくチェックしなかったのですが、買って見てビックリ、爽やかなアルトはフィル・ウッズで納得したのですが、爽やかなヴァイブは何とゲイリー・バートン!バートンの初レコーディングだそうです。ブラス・アンサンブルはマニー・アルバム編曲。渋いでしょっ!お店でかかっていたのはラストに轟音ドラム・ソロがあるB面でした。さすが渋いっ(笑)。

その後、カーティス・カウンス『エキスプローリング・ザ・フューチャー』スタンリー・タレンタイン『スティービー・ワンダー・ソング・ブック』『クリス・コナー』ジェーン・アイラーブルームフレッド・ハーシュのデュオ『アズ・ワン』と続きました。私は『クリス・コナー』以外は初見、何かよく分からないけどとにかく渋い選曲です。コテコテなタレンタインのスティービー曲集 ~ クリス・コナー ~ ハーシュのピアノ&アイラーブルームのソプラノ・サックスの爽やかデュオ。

P118 ここまでの流れに私はすっかり和みモード(笑)。そこへ突然どこかで聴いたことのある現代ピアノ・トリオが鳴り出しました。どうやらカウンターに座っていた常連客からのリクエストだったようです。ケニー・バロン『ザ・モーメント』。曲はスティングの《フラジャイル》。そうです!寺島靖国さん強力プッシュのルーファス・リードの緩フン(緩い褌の如き)ベース・ソロの沈み込みの凄さを聴く曲です。

マスターとお客さんの会話が聞こえてきました。このCDは名盤なんだけどジャケットの写真がダサいと言っていました。ケニー・バロンの顔を出しちゃダメだとも言っていました(笑)。確かにこのニヤケ顔は名盤には似合いません。名盤にはビル・エバンスの『ポート・レート・イン・ジャズ』のようなインテリ顔が相応しいのです(笑)。

マイルストーンのオーディオでこの音を聴けたのは良かったです。私もこのCDは一応オーディオ・チェック用に持っていますからねっ。で、マイルストーンのスピーカーは、蜂の巣ホーン、075、オリンパス型ボックスのウーファーのマルチ・スピーカー。それらをネットワークを介してマッキンのモノラル球アンプで鳴らしています。ホームページの「店の案内」参照。出てくる音はいかにもジャズ喫茶なスモーキーでちょっとレトロなサウンドです。《フラジャイル》はなかなか良い味を出しておりました。

この辺でもう2時間近く和んでいたので、お店をあとにすることに。そうそう、2時間居たのでミルクティーを追加注文していますよ。コーヒー1杯では申し訳ないですからね。次に来る時には本かレコードを買ってお店に貢献致しま~す(笑)。

今回は結構お客さんの出入りがありました。
日曜の昼って繁盛しているのねっ。
ジャズ喫茶の火を消さないように皆さんも貢献しましょう!

次はどこへと向かったのか?お楽しみに!

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今日の「PCMジャズ喫茶」は面白い話満載でした。

今日の「PCMジャズ喫茶」の放送。
ゲストはSpice Of  Lifeレーベル佐々智樹さんでした。

ちなみに私の番組レポート。
番組では詳しく言っていないことも私の持っているジャズ情報をリンクさせて書いていますので、こころして読むように(笑)。
まっ、私の個人的な見解も散りばめていますので、そこのところjは「よしなに。」

佐々さんは大学卒業後、日本放送に入社してオールナイトニッポンやヤマハ・コッキーポップなどの番組を担当していたんだとか。その後フジサンケイ・グループつながりでポニー・キャニオンへ行たそうですが、そこではジャズはほとんどやらなかったそうです。その後退社して衛星放送「ディレクTV」へ引っぱられ3年間修羅場だったとか。ここに見切りを付けてSpice Of  Lifeレーベルを立ち上げることになるんだそうです。

Spice Of  Lifeレーベルに至る経緯とレーベル立ち上げの話はとても面白いものでした。話の途中で、岡崎正通さんの奥さんが元アナウンサーで凄い美人で羨ましいなんて話や、資本金300万円で立ち上げたなんて話もありました。300万円で立ち上げた話を聞いた寺島さんは「俺も雇われじゃなくて自分のレーベルを立ち上げようかな。」なんて言っていました(笑)。レーベル最初のミュージシャンがスウェーデンのスウィート・ジャズ・トリオだったという話から、ヨーロッパの人達は日本のジャズ・ファンを高く評価しているなんて話もありましたよ。

番組開始から25分、上記の話で盛り上がりました。で、やっとかけた曲はラーシュ・ヤンソンの新譜『イン・サーチ・オブ・ロスト・タイム』から《ゼア・イズ・ア・バタフライ・イン・マイ・ルーム》。このCDはもちろんSpice Of  Lifeレーベルです(笑)。私もラーシュ・ヤンソンは好きです。相変わらずの美メロ曲でした。ヤンソンは面白い人だなんて話しや、アルバム曲選びの時、場合によっては喧嘩もするなんて話もありました。そういう場合の説得は「クリエイターは常に先へ行きたがるが、半歩先じゃないとファンはついてこないよ。」なんだとか。なるほどね。

佐々さんはドラムも叩くとか。学生時代から叩いていて、ジョージ大塚さんにドラムを習ったこともあるそうです。その練習はもの凄く厳しかったそうで、1週間に1回の練習なのだそうですが、課題が難しくてできないと練習生の前でぼろくそにけなされたとか。でも、そういう厳しさがないと人間はやらないとも言っていました。

で、ドラムの話から佐々さんのアイドル・トニー・ウィリアムスの話へ。マイルス『セブン・ステップス・トゥ・ヘブン』からタイトル曲。佐々さんはこの革新的なドラムにもの凄く驚いたそうです。その凄さを示すものとして、冒頭テーマ部の16分音符「スタタタ、スタタタ、スタタタ、スタタタ、タッタッタッ」は、左手だけでスネア・ドラムを叩いているという話。ただ速いだけでなく正確なリズムと同じ強さで叩くのは凄く難しいことなのだそうです。確かにこれは凄いと思いますね。

トニー・ウィリアムスの2拍3連リズムがねばらないなんて話やシンバル・レガートの切れが鋭いなんて話があり、このほかにも古いドラミングとの違いをとても上手く説明していました。やっぱり楽器をやっている人は説明が上手いですよね。

次はやっぱり新しいドラム。ポール・モチアンです。ビル・エバンス『エクスプロレーションズ』から《ナーディス》。モチアンのドラミングは尺に嵌っていないので小節が自由に伸び縮みし、ドラムで歌うことを重視してタイム・キーパーの役目から解放されたなんて話になります。ハイハットをあまり踏まないのが重要で、ここからドラムが変わっていくんだとか。ハイハットを定期的に踏まないことにより、スネアとかシンバルとか他が自由になるそうです。う~ん。なかなか深いです。もちろんこの曲でのスコット・ラファロのベースは素晴しいと言っていますよ。

寺島さんは、「たまに聴くと良いけど、もう一度聴こうという気にならないよね~。やっぱり新しいピアノを聴きたいよね~。」なんて言います。寺島さんは「ジャズに飽きることが怖いから新しいジャズを聴く。」ということらしいです。

今日はいつになく話が面白いですね~。
佐々さんのドラムに注目したアルバム紹介は素晴しい!

ここで人妻Aさん登場。トニーつながりでザ・グレイト・ジャズ・トリオのコンピレーション盤『レジェンド・オブ・ジャズ』から《フリーダム・ジャズ・ダンス》。Aさんはこの演奏を聴いてこの曲が気に入ったらしいです。この頃のトニーはバスドラ「ドスドス」全開で刺激的です。私は当時のV.S.O.P.のトニーを聴いて打ちのめされた口です(笑)。私もドラムが好きなのですが、それまで聴いてきたポップスやロックのドラムとの違いに唖然としました。この当時のトニーは良いと思います。イースト・ウィンドの伊藤八十八さんがプロデュースしたビレッジ・バンガードのライブ盤の話もしつつ、寺島さんは「やっぱりこれはいつまでも通用しますね。」なんて言っていましたよ。

《フリーダム・ジャズ・ダンス》つながりで、佐々さんからのお返し。フィル・ウッズ『アライブ・アンド・ウェル・イン・パリ』から同曲。ドラマーのダニエル・ユメールはシェリー・マンに師事したなんて話もありました。寺島さんはその後のフリー系のドラミングが嫌いなようです(笑)。私はその後も好きですけどねっ。このヴァージョンは『マイルス・スマイルズ』のヴァージョンとは編曲が異なってやりやすいので、多くのアマチュア・バンドがこれをコピーしたなんて話もありました。私は久々に聴いたのですが、この演奏はやっぱり良いと思います。

人妻Aさんは、自分がかけたハンクの方が良いそうです。理由は勢いが違うとのこと。そうですかね~。フィル・ウッズも勢いがあると思いますけどね~。寺島さん達も私と同じ意見のようでした。でも寺島さんは「先入観なく聴いた意見は貴重だね~。フィル・ウッズの名盤も形なしですよ。」と楽しそうでした。まっ、これは寺島さんが日頃唱える「名前で聴くな!」をあらわしているわけです。でもっ、私は「人妻Aさんはやっぱりジャズを分かっていない。」と敢えて言わせていただきます(笑)。

ここまで1時間半経過。やっと岩浪さんの選曲です。

ベーシストのジョン・クレイトンの息子ジェラルド・クレイトン『トゥ・シェイド』から《ブーガブルース》。寺島さんは「王道+αが良い。」といつものご意見。「最近の難しいことをやって持ち上げられるているのはダメだ。」と続けます。ハイハイ分かりました(笑)。岩浪さんがオリジナル曲を選曲したことも不満のようで、「ここはやっぱりスタンダードが聴きたかった。」と愚痴っていました(笑)。私はこの手のピアノに今はあまり興味なしです。

続く岩浪さん選曲。76歳渡辺貞夫70枚目(凄いっ!)のリーダー・アルバム『イントゥ・トゥモロー』から《バタフライ》ジャズ批評9月号「内外新譜」で岩浪さんが紹介しています。ピアノは上記のジェラルド・クレイトンだっだんですね。曲を聴いた後、人妻Aさんは「艶っぽい音がいいけれど、音楽の印象はあまりないんです。」と。寺島さんも「健在だなって聴き方。急に日本だな~。やっぱり渡辺さんだな~。それ以上でも以下でもない。」と。私も寺島さんの感想に同感です。

岩浪さんの選曲は2曲ともアルバム冒頭の曲でした。寺島さんがいつも指摘するのですが、岩浪さんはアルバム1曲目を選ぶことが多いです。で、ある疑惑が・・・、この手の新譜紹介はなぜ1曲目になるのか?ってこと。アルバムを全部聴いていないんじゃないか疑惑です(笑)。全部聴いているのかもしれませんが多分1回くらい?で、いざ番組へアルバムを持ってきて、どこが良いか言ってからかけるとなると、1曲目だけを聴いてくるんじゃないかと思うわけです。あくまで私の推論ですけどね。まっ、岩浪さんはたくさん試聴しなければならないのでしょうから、それもやむなしとは思います。

ラストは佐々さんからスライディング・ハマーズのコンピレーション盤『ボッサ&バラード』から(曲名チェックを忘れました)。スイングジャーナル誌6月号のアルバム評が不評だったという話があります。ここで、寺島さんは強引に(というのは上記評では「強力なアドリブでもあれば面白いかった。」と書いているので)自分の話を持ち出して、「長いソロをとるのは聴いていて自分が嫌になるからさせない。現代は短いソロをよしとする風潮。佐々さんもそうでしょう。」と言います。

で、話はスイングジャーナル誌8月号の自レーベルから出た松尾明ニュー・フロンティア・クインテット『ザ・スナッパー』評へと。村井康司さんの評に対する不満です。「最初は良いことを書いてくれているのに、最後にソロは長いほうが良いと言っているが、それは自分の意図とは違う。」と寺島さん。そして「俺は短く簡潔にソロをとるようにさせているんだ。」と、村井さんの評は「ジャズのソロは長くなるのも。」という固定概念による発言だと不満たらたらです。この発言に関してはディスクユニオン・ジャズ館のホームページの寺島さんのウェブマガジン「赤道直下」の最新号の冒頭をご覧下さい。

「凄い頭にくるよねっ。」と佐々さんに同意を求めます。佐々さんはソロの長さに対しては「スレイディング・ハマーズは姉の歌や2人のトロンボーンなど色々な要素があるので、ソロひとつひとつは短くしている。」ときちんと答えつつ、「論点がずれている評を読むと寂しい。演奏そのものが悪いと言うのならそれはしかたない。」なんて言います。ここで寺島さんが暴露。佐々さんはスイングジャーナル誌の編集長三森さんに抗議の電話を入れたんだとか(笑)。

かけた曲、私はムーディーな歌と歌心あるトロンボーンを気持ちよく聴きました。夜ウィスキーのグラスを傾けながら聴くのには良い感じです。寺島さんは「いいね~。それでこの2人は人柄が凄く良いんだよね~。凄いホスピタリティだよねっ。」と、寺島さんによると、日本人を低く見ていないのが良いんだとか(笑)。自分を立ててくれないとねっ。だから反抗する山中千尋さんとかには反感があるんでしょう。とは言いつつも、実は寺島さんはそれはそれで結構楽しそうだという話もさる筋から聞いています(笑)。

最初にかけたラーシュ・ヤンソン。今来日しています。今日は吉祥寺「サムタイム」でライブをやっています。ヤンソンのホームページによると満員御礼!そして日本でのラスト・ステージです。今回の日本ライブツアーは佐々さんがすべて仕切っているそうで、寺島さんからは「今回の収支はどうですか?」なんて突っ込まれていましたよ(笑)。

佐々さんのお話はとても面白いものでした。
それにひきかえ寺島、岩浪両氏の話はもう耳タコ状態なんです。失礼(笑)!

本番組レポートは、音楽専門・衛星デジタルラジオミュージックバード
THE JAZZチャンネルで放送している「寺島靖国のPCMジャズ喫茶」
もとにして書いています。
他にも楽しい番組が盛りだくさん。
放送を聴いてみたい方は ミュージックバード からお申し込みできます。

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こんなB級盤も持っています(笑)。

アルバム蒐集にも色々なマイ・ブームというのがあります。
新譜(ヨーロッバ、マイナー・ピアノ・トリオ)はCD、50、60年代アメリカものはオリジナル、70年代後半と80年代のB級盤は安い中古LPという買い方をしていた時期がありました。今日はそんな頃にかった1枚を紹介します。

P114 ビル・パーキンス『リメンブランス・オブ・ディノス』(1986年rec. INTERPLAY RECORDS)です。メンバーは、ビル・パーキンス(ts)、ジョン・ティラバッソ(ds)、アラン・ブロードベント(p)、パター・スミス(b)、ジーン・チェリコ(b)です。ベースは曲によって、スミスとチェリコが弾き分けています。レコーディング・ライブです。これってB級盤ですよねっ?

これは上記の区分の3番目に該当しました。ビル・パーキンスっていうと、50年代のウエスト・コースト・ジャズの人というイメージしかないと思いますが、80年代にもちゃんと演奏していたんです。なぜこのレコードを買ったかと言うと、多分ピアノのアラン・ブロードベントが参加していたからです。多分というのは、当時安物中古LPをたくさん買っていたので、買った時の記憶があまりないからです(笑)。

で、このアルバム。ビル・パーキンスはジャケ写のとおりのご老人です。なので、キャリアによって得られたテナーの味わいを聴くということになります。でも、曲によっては結構バリバリ吹いていたりもします。なかなか聴き応えがありますよ。ピアノのブロードベントは澤野工房からアルバムが出たり、レア盤になっていたりと今は有名ですよね。ここでは及第点は与えられるプレイだとは思いますが、凄く良いというほどでもないと思います。

結構頑張っちゃっているのが、ドラムのティラバッソ。メンバーの記述でも2番目ですから、音楽的には重要なポジションにいると思います。要所要所で軽快な煽をして演奏を盛り上げるのが上手いと思います。ベースはチェリコが良いですね。力強いベースで演奏をグイグイ推進させていくのが心地良いです。

私はこのアルバムのA面が気にいっています。エキゾチックなメロディーのシダー・ウォルトン作《ボリビア》で始まるのが特にいいんです。まずはアップ・テンポでグイグイと迫ってきます。これを聴くと気分はウキウキ(笑)。続く《オールド・デビル・ムーン》も快調に流し、ワルツ《サムデイ・マイ・プリンス・ウィル・カム》でちょっと一息つきます。ラストは《イスラエル》。ミディアム・テンポで哀愁を漂わせつつマイナー・ムードを満喫して終了。いい流れだと思いませんか?

このアルバム、寺島靖国さん著「辛口!JAZZ名盤1001」の中に掲載されています。「第2章、この1曲で聴かせる名曲・名演盤(1970~)」に分類されています。この1曲は《イスラエル》。寺島さんらしいじゃあありませんか(笑)?

更にこれ、中野新橋のジャス喫茶「ジニアス」でもかかったことがあります。ジャズ喫茶に似合う1枚なんですよね~。かかったのはもちろんA面です。ジャズ喫茶で聴くと、自宅で聴くのとは一味違って、良く聴こえてくるんです。これが!ジャズ喫茶通いの醍醐味ここにありって感じです。

「ジニアス」へ行きたくなってきたゾ~ッ!

アルバム名:『REMEMBRANCE OF DINO'S』
メンバー:
Bill Perkins(ts)
John Tirabasso(ds)
Alan Broadbent(p)
Puter Smith(b)
Gene Cherico(b)

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ちょっとワルなトランペッター!

ジェームス・カーターのライブで見た時はいまひとつだったのですが、CDを聴いたらなかなかいいんじゃないかと思ったこの人。トランペッターのコーリー・ウィルクスってちょっとワルなやつでした。そんなウィルクスのアルバムを紹介します。

P113 コーリー・ウィルクス&アブストラクト・パルス『クリーズ・フロム・ザ・ゲットー』(2008年rec. PI RECORDINGS)です。メンバーは、コーリー・ウィルクス(tp,flh)、ケヴィン・ネイバーズ(ts)、スコット・ヘッセ(g)、ジュニアス・ポール(b)、イサイア・スペンサー(ds)、ジュマン・テイラー(tap dance)です。メンバーも聞いたことがない人ばかりですね。タップ・ダンサーもいます。

ディスクユニオンの新譜紹介でチェックしていたのですが、ネット通販では入荷までに時間がかかりそうだったので、入手することを躊躇していました。そしたらジェームス・カーターのライブで売っていたので、迷わず買った1枚です。これを聴いて最初に思ったのは街のストリート・ギャング。ちょっとワルなやつらのカッコいいストリート・ミュージックです。

1曲目《ファースト・マインド》、ミディアム・テンポでワルなやつらが冷やかしながら街を歩く雰囲気が漂ってきます。こりゃっ、ちょっと危ないね~(笑)。ソロはギターのヘッセから、こいつがアバンギャルドしています。とはいっても過激さはあまりなく小ワルなイメージ。バンド・サウンドにはマッチしていますね。カッティングによるバッキングもなかなかイイ味を出しています。こいつ注目ギターだと思います。

ウィルクスのトランペットは、ダークなトーンで熱く語りかけてきます。テクニックを駆使するタイプではありません。それがこの前見たライブでは今一だった要因のようです。一音一音しっかりと、ワルカッコいいフレージングを積み重ねて吹いていきます。続くテナーのネイバーズも野太いトーンで熱くブローします。派手さはないけれど味があるテナーで、ウィルクスとのサウンド・マッチングは凄く良いと思います。良いテナーですよ。

続く《アブストラクト#1》はフリーの演奏ですが、難解という感じではありません。黒人街でワルが集まって、ストリートでアバンギャルドにジャムっちゃう感じとでもいいましょうか。タップ・ダンサーがタップを踊っているので、余計そんな感じに聴こえてきます。なかなかカッコいい演奏です。

3曲目《シック JJ》のウィルクスのソロはどことなくヒノテルにも似ているようにも聴こえます。そして4ビートに変わって出てくるネイバースのテナーはデイブ・リーブマンな感じかも?途中にはさむ低音”ヴォー”がなかなか盛り上げてくれますよ。こう聴いてくると80年代のヒノテル/リーブマン/ジョンスコ系の熱いジャズと言えるのかもしれません。で、そこにちょっとけだるさも漂っています。

4曲目《レヴィテーション》はウィルクスがハーマン・ミュートで甘いバラードを聴かせてくれます。ライブで見た時と同様、ウィルクスのハーマン・ミュートでのプレイはイイですね~。とても浸透力のある音で歌心のあるメロディーを奏でてくれます。

ベースとドラムは目立つところはありませんが、フロントの雰囲気にマッチした力強いリズムをしっかり刻んでいます。なかなか渋い仕事をしていると思いますよ。

こんな感じで演奏が続いていきますが、最初に言たっとおり、ちょっとワルなやつらのカッコいいストリート・ミュージックです。バンド名の「アブストラクト・パルス」もなかなかカッコいいと思いませんか?このバンドのライブを観てみたいものです。

アルバム名:『CRIES FROM THA GHETTO』
メンバー:
Corey Wilkes(tp, flh)
Kevin Nabors(ts)
Scott Hesse(g)
Junius Paul(b)
Isaiah Spencer(ds)
Jumaane Taylor(tap dance)

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雲さんからまたまた面白いコメントをいただきました。

先日またまた高野 雲さんから面白いコメントをいただきました。
どうもありがとうございます。
コメント欄に置いておくだけなのはもったいないのでこちらに転載します。
長~いコメントです(笑)。

tommyさん のコメント

先日、池ちゃん先生と話していたら、最近の若いミュージシャンがコピーがヘタだと言っていました。それからハービー、チック、キース以前のピアニストを真剣に聴いていないとも、古くてもエバンスまでかな?なんて話題になって、完全コピー譜面の功罪の話にもなりました。
「もっと耳で盗まないとね」というのが結論です。

に対する 高野 雲さん のコメントです。

tommyさんの書き込みを読んでいたら、岩崎峰子さんの著書『祇園の教訓』の中の一節を思い出しました。

引用します。

「舞のお稽古に限らず、邦楽のお稽古は師匠を真似ることから始まります。“自分”という個性を消すくらいに真似をするのは精神修養のように厳しいものです。しかし、消したはずの個性が消えるものではありません。同じ師匠の型を徹底的に真似しても、私の舞と別のお弟子さんの舞は違います。」

そうなんです。

自分を消し去って、消し去って、消し去っても、なおも残るもの。にじみ出るもの。それが個性。オリジナリティ。

最近では、「自分探し」「自分らしさ」を優先させる風潮ですし、槇原敬之が作ってSMAPがヒットさせた《世界に一つだけの花》の歌詞を額面通り受け止めた「オンリー・ワン」志向の人も多いと思うのですが、私はその風潮は良い面もあるけど、悪い面もあると思うのです。

良い面とは、すなわち自信のない人にも、
「そんなキミにだって、キミだけにしかないイイところがあるはずなんだから!」
と、勇気と希望を与えてくれた、かも?しれないということ。

悪い面とは、まだ確固とした「自分」すらも持っていないヒヨッコに「オレが、オレが」な気分を増長させかねない(笑)。

一口に「オリジナリティ」とか「自分らしさ」って簡単に言うかもしれないけど、それを得るためには莫大な努力が必要なんだよ、と私は思うほうです。

音楽に言えば、まさにコピーがその出発点だと思います。
パウエル派、パーカー派というように、やっぱりキャリア初期には、彼らジャイアンツに「私淑」するところから表現をスタートさせていったジャズマンは多い。

自分の表現の確立とは、まずはコピーからスタートし、範となる表現内容と、自身の表現内容との差異に自覚的になることにほかならない、と私は感じています。

この差異の自覚こそが、「守破離」における「破」のレベルに達した段階であり、思い込みや盲目的な根拠なき自信は、オリジナリティ以前に「裸の王様」、あるいは、「井の中の蛙」レベルに他ありません。

あ、「守破離」に関しては、
▼コチラ
http://cafemontmartre.jp/essay/1999/arube.htm
でも説明していますので、是非読んでいただくとして(笑)。

最近思うんだけど、
やっぱり、「私淑」って大事だと思うんですよね。

表現活動のもっとも原初的なモチベーションは「私淑」だと思う。

一流ミュージシャンは皆、過去の偉大なアーティストに敬意を払っているし、若い頃は「私淑」している音楽家の一人や二人はいた。たとえば、表現内容はまったく違いますが、チック・コリアなんて、『アメイジング・バド・パウエル』のレコードにあわせて、最初から最後までピアノをそっくりに弾けるほど練習したそうです。
マーカス・ミラーも『ジャコ肖像』をレコードプレイヤーに乗せっぱなしだったそうですし。

こうして、先人の知恵とワザを吸収し、まったく違う音楽性を持つ次の世代の大物が登場するわけです。
過去のミュージシャンの表現をコピーしてゆこう、盗んでゆこうという意気込みがないと、表現力もそこで止まっちゃうような気がしてなりません。

ところで、先日(といっても1年以上前に)、あるジャムセッションで、パーカッションが上手な女の子に会ってお話したんだけど、
「好きなミュージシャンは?」
「いません、あまり知りません」

「ふだんはどういう音楽聴いてるの?」
「うーん、音楽あまり聴いてない。CDとか持ってないし」

「じゃあなんでパーカッションやってるの?」
「先生が好きだから。先生、上手だから」

みたいな会話になりました。
自分探しをしていて、たまたま知り合った人物がプロのパーカッショニスト。その方の「人柄に惚れて」弟子になり、手ほどきを受け、上達していったそうなのです。

聴くのは先生の音楽だけで、パーカッションのはいった音楽はほとんど聴いたことがないし、興味がない。
でも、パーカッションを触るのは大好き。よって、上達も早い。だからジャムセッションで知らない曲に初参加しても、そこそここなせてしまう。音楽が好きかというと、正直わからない。でも、楽器は好き。

この子のようなタイプの若い楽器奏者、最近増えているような気がしないでもありません。音楽好きではなく、楽器好きのタイプ。

こういうタイプのプロが増えたら、音楽、どう変わってゆくのかなー、なんて思いながら会話をしていた記憶があります。

いや~っ、こんな長~いコメントを書いて下さるのは雲さんだけです(笑)。
で、内容が面白い!

『祇園の教訓』からの一節から「守破離」へと、なるほどなるほど。
「守破離」に関する雲さんの説明がこれまた非常に面白いんです。
皆さん。必読であります。

パーカッションが上手な女の子。
音楽を演奏するための手段(楽器)が目的になっちゃっう例ですね。
私の身近な所では、音楽を聴くための手段(オーディオ)が目的になっちゃっう例。
音楽を聴く方にはずっと前から起きていた現象が、
音楽をやる方にも起きつつあるというのは面白いです。

私も含めオーディオファンは、音楽ファンから白い目でみられているような
気がしますが、楽器好きの人も白い目で見ないといけないのかなっ?
これはちょっと皮肉ですが(笑)。
手段が目的のプロのミュージシャンが増えたらどうなっていくのか?
私も興味意が湧いてきました。

*

tommyさんからもコメントをいただきました(笑)。
どうもありがとうございます。
こちらへ転載します。

自分にオリジナリティが出るまで、コピーし続けるって大変なエネルギーなんですよね。んで、そのエネルギーこそが創造するマインドなんだけど。
これはデザインの世界でも同じなんですが、新人は「自分の好きなようにデザインさせて貰える」と思って入社してくるのですが、最初は先輩に指示されたものをちゃんと作ることからはじまるのです。で、これが耐えられない(笑)。それを学びの時間だと理解できないんですよ。
「先輩と同じ事をやっても、クリエイティブではない」と勝手に決めてしまう。「創造性とは生まれながらにして、自分が持っている資質」だと理解したいようです(笑)。
最近は「才能」というのが、以前より気になる若者が多いようです。「才能がないなら、やっても仕方ない」から、早く見極めたいという事のようです。
オイラは「才能があるかないか」考えた事はないです(笑)。十代の頃から、デザインを仕事にするために生まれてきたと思い込んでいますからね(笑)。
「できないことは、身につくまでコピーして学べばよい」は、当然の事なんだけどなぁ〜。
その行為自体が、その人を育てるツーのが軽視されていますね。

オイラが仕事のために覚えてきた事って、音楽の修業に似ているところがあって、殆どの事はマインドとしては理解しているのですが、いざ楽器を持ってやってみると、デザインをやっている時とは同じテンポで進まないから、アタマにくるし、不甲斐ないなぁ〜って思う(笑)。音楽をするマインドは分っているんだけどねぇ〜実力が伴わない。実践がないと、練習だけだとダメかも?(笑)

デザインの世界にもコピーは重要なのですね。

で、私も「才能」についてはあまり考えたことはありません。
サラリーマンは仕事をやっていく上でいちいち才能なんて考えません。
まずは目の前にある仕事をこなすことが要求されるわけです。
そして仕事を上手くこなせれば、それが自分の才能だと思いこみます(笑)。

そんなのでは、クリエイティブじゃない気がするので、
私の場合は社内で誰もやったことがないような新しい製品に次々と
首を突っ込んできました。
ということは、私も「先輩と同じ事をやっても、クリエイティブではない」の口(笑)?
まっ、それはそれとして、新しいことをやるには大きなエネルギーが必要です。

tommyさんの楽器のことについてですが、
率直に言わせていただくと、そこに才能との関連があるのかも?
失礼致しました。

とまあ、気ままなことを言わせていただきました。

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この時期のマイルスは私も大好きなんです。

今日の「高野 雲の快楽ジャズ通信」
「第2期黄金のクインテット時代のマイルス」でした。
ゲストはジャズ・トランペッターの類家心平さん。

類家さんのプロフィール話は「You Play Jazz」のコチラをご覧下さい。
http://www.youplay-jazz.com/movies/view/600
面白い話ですよ。
見た目の印象とちょっと違って、類家さんの素朴で親しみ易い感じが伝わります。
私にジャズを指南してくれた従兄に似た雰囲気もあり、
私は類家さんが好きになりました。

番組の詳細は 「快楽ジャズ通信」 をご覧下さい。

最初にマイルスの第1期黄金のクインテットと第2期の違いについて
類家さんから説明があります。

マイルスのトランペットはあまり変わっていません。
それ自体がまず凄いと言いつつ、
ビ・バップ特有のフレーズ、3連符などが減っていき、
それはディジー・ガレスピーから離れていくという意思だろうと推測しています。

まずは類家さんおすすめの曲。
新主流派の夜明け。サックスを探してバンドが揺れ動いていた時期の演奏。
このアルバムにはウエスト・コースでの録音とイースト・コースとでの録音が
入っているのですが、敢えてウエスト・コースとでの録音を選択。
『セブン・ステップス・トゥ・ヘブン』から《家へおいでよ》

これは新主流派時期のマイルスのミュートによるバラッドの名演です。
やっぱ、マイルスの歌心ってイイですね~。
この曲を選ぶあたりに類家さんの拘りを感じます。
(以降、緑字は曲を聴いての私の感想などです。)

この頃はハード・バップ時代のメロディーを大事にする歌うマイルス。
これがマイルスの基本。色々なボーカリストから影響されています。
類家さんは「70年代色々やって、80年代はまた歌のマイルスが戻ってくる。」
なんて話もしています。確かにそうですよね。

いよいよ第2期黄金のクインテット時代のマイルス。
抽象化されていくマイルスです。
『ラウンド・アバウト・ミッド・ナイト』から《ラウンド・ミッドナイト》のテーマをかけ、
『プラグドニッケルのマイルス・デイビス』から同曲

このメンバーならではの新しい響きのバンド・サウンドが醸し出されています。
私はこの時期のマイルスも大好きです。

かなり変わっています。フリーに接近しています。
「ショーターをはじめ、フリーが好きな面々なので、マイルスがいない場面では
フリー寄りになる。」と類家さん。
類権さんは「バンドがその場でどう反応するかという方向になってきている。」
とも言っています。

雲さんが「ハンコックがどうにでもとれる和音を弾いている。」と言います。
類家さんは「ピアノのバッキングによって自分の演奏もかなり変わる。」と
言っています。
類家さんは続けて
「マイルスは強いので、マイルスの出した音にメンバーがつけるのが凄い。」
「マイルスのわざと外した音にもきっちりついていくメンバーが凄い。」
「マイルスの音の説得力が素晴しい。」
「それについていくメンバーの意気込みも凄い。」と言います。
類家さんがこの時期のマイルスをお気に入りというのが伝わってきました。

雲さんから類家さんに質問。
「ハンコックのような抽象的なバッキングと、ウィントン・ケリーのような
分かりやすいバッキングのとどっちが好きですか?」
類家さんはハンコックのような抽象的な方が好きだそうです。

「新しい音楽だぞっ」ていう感じがする曲。
『ESP』からタイトル曲

いかにもウェインなソロがまずイイですよね(笑)。
それに続くマイルスの抽象的なフレージングも私は好きです。
とにかくカッコいい感じがします。
ハンコックのフレッシュな響きの短いソロもイイ。

「マイルスのプレーがスピード感があって良い。トニーもカッコいい。」と雲さん。
「ある時から3連符がなくなるのはトニーのシャープなドラムのせいかも。」
なんて話もありました。なるほど~。

ショーター色が強くなる演奏。
『ネフェルティティ』から《フォール》
この曲のミュートとオープンの吹き分けの感想を聞きたい。

ミステリアスな雰囲気が漂う曲はショーターらしくてイイですよね。
私はこういう「美」をイメージさせるところが好きなんです。
クール&ビューティー。
最初しばらくミュートで吹いたあとソロはオープンでラストはまたミュートです。
後半のショーターのソロはイマジネイティブですよね。
この時期のマイルス・クインテットはやっぱカッコいい。

雲さんは「まったりしていていい感じ。サウンドがこのバンドにしか出せない。」と。
類家さんは「マイルスの曲が減ってメンバーの曲が多くなるのに、
マイルス・サウンドなのがこの時期のマイルス。」と続けます。
あれっ!ミュートとオープンの吹き分けの感想がないですね(笑)?
編集で消えちゃったのでしょうか?雲さん教えて下さ~い。

上記の件について雲さんのブログに真相がUPされました。
コチラ↓
http://kairaku-jazz.seesaa.net/article/127533683.html?reload=2009-09-08T00:05:43

どうやら曲をかけている間、類家さんとの話が盛り上がり、
雲さんは質問のことを忘れてしまったみたいです(笑)。
人間、誰しも忘れることはあります。しょうがないと思います。
でも、類家さんの感想を聞きたかったな~(笑)。

ラストは類家さんのアルバム『DISTORTED GRACE』から《SKID》
雲さんは突き刺すようなトランペットとリズムがカッコいいということで選曲。
アルバムタイトルと曲名の意味するところについて類家さんから説明がありました。

ベースだけの出だしからカッコいいぞな予感です。
今時のクラブ/ジャムバンド系サウンドです。
私この手のやつ結構好きですよ。
リズムは人力ドラムンベース。
雲さんが好きなのも分かるな~。
例のマーク・アイーサの『オファリング』系です。

<アフター・アワーズ編>

「類家さんのトランペットはストレートで直球的ですよね。」と雲さん。
類家さんは「もっとドロドロでありたい。」と意外な返事でした。

類家さんのミュートと雲さんのエレベでデュオです。
雲さんは類家さんのミュートが好きということで、《アイ・ラブ・ユー》をリクエスト。

スローで入って、途中からミディアム・テンポに。
リスムチェンジがなかなかお洒落です。
ミュートの音がいいですね。フレージングも比較的シンプルです。
類家さんのプレーからはマイルスに魅せられた感じが滲み出ていました。
良い演奏でした。

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上原ひろみの新譜を買ったよっ!

上原ひろみの新譜『プレイス・トゥ・ビー』を買いました!
発売後すぐに新譜を買ったことってあったかな~?
ウェザー・リポートの『プロセッション』?
う~んなかったような気がします。
甲府のCDショップ「サンリン」で買いました。
地元の商業に少しは貢献しないとまずいでしょ(笑)。

P112 こちらは英語ライナーノーツとは別の日本語ライナーノーツの写真です。完全にアイドルCDのジャケット(笑)。これもかわいいことは認めますが、やっぱり元のジャケットの鍵盤と戯れている方がセンスは良いと思います。でもこのジャケットが示すとおり、お堅いジャズオジサン達は相手にしていませんねっ(笑)。

内容は上原ひろみの魅力満載でした。新譜がソロ・アルバムだと聞いてちょっと懐疑的だったのですが、聴き始めたらそんな心配は吹っ飛んでいきましたよ。一気に通して聴いてしまいました。これが上原ひろみの音楽だと思います。余計なものがないからわかりやすいです。

ジャスと呼ぶには抵抗を感じる部分もあると思います。でもはっきり言わせてもらいます。そんなのどうでも良いことです。上原ひろみサウンドはこれなんです。ジャスだ!ジャズじゃない!とか言っている人は聴かなくてよしっ。キッパリ!

アルバム評は、スイングジャーナル9月号の新譜レビューで中川ヨウさんと村井康司さんが書いているものをご覧下さい(笑)。「豊かな表現力」に尽きるかと思います。

私は気に入りました。この人の音楽性の高さも再認識。いいです!
ジャズに変な拘りを持たない若い人に是非聴いてほしいです。
まっ、言わなくても聴くとは思いますが(笑)。

クラシックも出すテラークのこと、録音は当然のことながら良いです。
ピアノの音が余すところなく収録されています。低音の響きに要注目!

余談ですが、弾いているピアノはこの人のスポンサーでもあるYAMAHAです。

そうそう、ボーナス・トラックの矢野顕子の歌もイイです。

そして、おまけのDVDを見て思い知らされました。
やっぱりテラークの上原ひろみの待遇は凄いです。
レーベルのスター扱いだと思います。

映像では、上原ひろみが感極まって泣いて《プレイス・トゥ・ビー》を弾いています!
ちょっとクサい演出だと思いますが、この辺りはアメリカ感覚そのものです(笑)。
インタビューもアルバム曲の収録風景のハイライトをはさみながらでカッコいい。
《BQE》を弾いているところを見てブッ飛んで下さい(笑)。
このDVDは完全にアメリカのショービジネス感覚ですねっ。

日本のチマチマしたジャズ業界の売り方(失礼)とは次元が違います。
いや~っ、ここまでやっていると気持ち良いです。
マイナー感ばかりが持てはやされる今のジャズ状況において、
メジャー感で売る上原ひろみに私は期待しています。
ジャズを若い人へ解放するのはこういうところからだと思うのです。

東京JAZZの上原ひろみ、盛り上がっているんでしょうね~。

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面白いコメントをいただきました。

昨日のミュージックバード「PCMジャズ喫茶」の記事に
ジャズ友の 雲さんtommyさん から面白いコメントをいただきましたので、
こちらに転載させていたできます。

雲さんからのコメント。

>ミュージシャンに1、2曲指定してあとはアルバムの雰囲気などを話した上で選曲を任せるんだとか。

なんだ、全曲指定してるんじゃなかったんだ、と思いました(笑)。

>モードも出来てビ・バップも出来る幅の広さが必要。

たしかにそうかもしれませんが……。
ま、そのほうが、送り手としても、「今度はバップ」「今度はモード」と「売るための」キーワードを立てやすいとは思いますし、聴き手の気分もそうなのかもしれませんが、「バップ」も「モード」も、そんなに底の浅いものなんだろうか?とボクは思うわけよ(笑)。

バップにいったり、モードにいったり。
そういうミュージシャンもいるし、たしかにバップもモードもいまや「手法」は「学習」できる世の中なんだけどさ、でも、表現の深さとかは、また別な次元の話なんじゃないかな?と思うわけです。

こういう話聞くと、今こそ、コルトレーンになりきれなかった、だけどコルトレーン・モードを真摯に追求したビリー・ハーパーを聴け!と思っちゃったりするわけ(笑)。

音楽を聴いたときの感動は、手法や切り口のみで測れる浅薄なものではないと信じたい。

もちろん、レビューを書いたり、ジャズ仲間と話し合ったりするときには、「モード」とか「バップ」とかは便利な言葉だし、コミュニケーションが成立する最低限の共通認識ではあるけど、大事なことは、その先にある表現に対して、自分はどう感じたか、どう感動したか、なのだと思う。

ま、ここの部分が一番難しくて、オフコースじゃないけど、♪言葉にできない 部分ではあるんですけどね……。
だからこそ、この「言葉にできない」部分をうまく表現できる評論家、批評家よ、もっと現れてくれ~!と思うわけです。そういう人から、私は色々学びたいし、盗みたい(笑)。

雲さんの意見に私も同感です。
賛同するだけになってしまい、雲さんには申し訳ありませんが、
私の言いたいことが含まれているだけでなく、
さらに一歩進んで見ているところに拍手です!

tommyさんからのコメント。

先日、池ちゃん先生と話していたら、最近の若いミュージシャンがコピーがヘタだと言っていました。それからハービー、チック、キース以前のピアニストを真剣に聴いていないとも、古くてもエバンスまでかな?なんて話題になって、完全コピー譜面の功罪の話にもなりました。
「もっと耳で盗まないとね」というのが結論です。

これも興味深いご意見です。

今や楽譜を見て頭でコピーする時代なんでしょうね。
大学レポートや読書感想文でのネットからのコピペ問題からわかるように、
安易にコピーできる時代の問題なのかもしれませんね?
昔のコピーって結構手間がかかって大変でしたよねっ。
単にコピーするといっても、体に負担がかかっていたように思います。
そうなると単なるコピーでも体に入ってきたような気がするんです。
今の人は体でコピーできないんだと思います。

それから”盗む”というのも体で覚えることだと思います。
よく会社の先輩から「先輩から仕事のやり方を盗んでなんぼ。」と言われました。
まずは見よう見真似で体で覚えろということでした。
見て真似するのって結構大変ですよね。
ぼーっと見ていても真似なんてできないものです。

最近の若い人がこの手のことをできなくなりつつあるというのは怖い気がします。

>古くてもエバンスまでかな?

ということはパウエルやモンクとかは真剣に聴かないということですよね。
こちらについてはやっぱり時代なのかなっ?と思いました。
若い人にはパウエルやモンクって離れすぎているのかも?
私がスイングにほとんど興味がないのと同じような感じかも?
せいぜい40年くらい前までしかカッコいいと思えないのかもしれませんよ?

お2人からはいつも色々インスパイアされます。

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「PCMジャズ喫茶」で業界の裏話。

今日は前回のミュージックバード「PCMジャズ喫茶」の話題でも。
ゲストはプロデューサーの木全信(きまたまこと)さんでした。
かのケニー・ドリューの軟弱商業路線日本盤を作った方です(笑)。
業界裏話がたくさん聞けて面白かったです。

木全さんプロデュースのアルバムの話がありました。

P110 まずは、ニールス・ペデルセン・トリオ『ケニードリューに捧ぐ』(1995年、ビデオアーツ/Fantasy)です。ピアノのリニー・ロスネスを選んだ経緯や、この仕事でロスネスを気に入って、その後何枚か仕事を共にしたなどの話がありました。これ日本制作アルバムだったんですね。気付いていませんでした(笑)。

木全さんはアルバムを作るときに、ミュージシャンに1、2曲指定してあとはアルバムの雰囲気などを話した上で選曲を任せるんだとか。このアルバムでは《シャドウ・オブ・ユア・スマイル》が指定した目玉曲だったらしいのですが、《ハッシャバイ》の出来が想像以上に良かったので、1曲目に持ってきたという話をして番組でかけました。なるほどぞういう経緯があったのですね。

このアルバムには私も思い出があります。実は最初日本盤中古を買ったのですが、後に写真掲載の輸入盤中古を買ってしまったんです。ジャケットが全く異なっていたのでうっかり2度買いしてしまいました。買ってからだいぶ経ってCDを整理している時に気付いたんです。で、より高く売れそうな日本盤はディスクユニオン買取行きです(笑)。

P111 2枚目はフレディ・ハバード~ウディ・ショウ~ベニー・ゴルソン『クリフォード賛歌』(1982年rec. ベイステイト)です。録音の時、ショウはやってこないし、来ても酒でヘロヘロだったとか。ハバードがショウの居場所を探して連れて来たうえ、ヘロヘロのショウに実践指導して、どうにか録音にこぎつけたらしいです。木全さんはハバードはいいやつだとしきりに言っていましたよ。

で、このアルバムにはもうひとつエピソードがあります。《タイム・スピークス》では、ハバードのソロの途中でミュートが外れてしまったのですが、そのままつづけてオープンでソロをとったのをO.K.テイクとしたことです。木全さんは「これ以上いいミュート・ソロはとれないだろう。」とハバードを説得したんだそうです。番組ではこの曲をかけました。このレコードのライナーノーツは油井正一さんが書いていて、ミュートが外れたことにも触れています。

このアルバムにも私は思い出があります。リアル・タイムで新譜として買いました。まずはゴルソンのフニョフニョ・ソロに初遭遇したことです(笑)。キレがありませんよね~この人のソロって。当然苦手になりました(笑)。あとはルディ・バン・ゲルダー録音。この頃のバン・ゲルダー録音って、スモーキーでこもった音で良くないんですよ。当時はオーディオ的クリアさが好録音だと思っていたので、これはダメでしたね。

エルビンジョーンズの『アース・ウォーク』もダメでした。内容が良いだけに余計気になりました。なぜかマッコイ&エルビンの『ラブ&ピース』はそうでもなかったんです。もちろんブルーノートのヴァン・ゲルダー録音には不満はありませんでしたよ。ジャズの音はこれだと思っていましたから。だから80年代当時はもうヴァン・ゲルダーは終わったと思っていました(笑)。

続く話題は、デンマークのビッグ・バンド原信夫とシャープス&フラッツのブラインド・フォールド・テスト。どちらがどちらか当てようというものでした。聴いていた私はテストになりませんでした。というのもこの話題に入る前に、ミュージックバードの受信器には次にかかる曲の表示が出てしまっていたからです。

寺島さんがどこかで出題したときには、聴いている人のほとんどが間違えたらしいのですが、木全さんと岩浪さんは見事に当てました。お2人の判定理由もちゃんとその特徴を捉えていましたよ。寺島さんはちょっとくやしそうでした(笑)。

で、ジョシュア・レッドマン『コンパス』の話題へ。お~っ、きましたね~。

今話題のジャズなんだけど、これを聴いて感想を聞かせてくれというものでした。番組でかけた曲は《ファーラウェイ》。これってこのアルバムの中ではオーソドックスなスタイルのサックス・トリオ演奏です。寺島さんによると1曲目とか《月光》とか他のは聴けたものではないので、比較的聴きやすいものを選んだとか。

そもそもこの曲を選んだ時点で、このアルバムを全くわかってないことが露呈してしまっています。メロディーと表面上のガッツが判断基準なんですが、それらでこのアルバムを評価してもしょうがないと思うのです。案の定、木全さんは「軽快だけど退屈。」と言い、岩浪さんは「今一番受け入れられない。」と言っていました(笑)。この件について、私はこれ以上言う気はありません。

で、木全さんも昔ジョシュアの録音をしていたので聴いてみましょうということになりました。マッコイ・タイナーのアルバム(タイトル不明)にジョシュアが2曲参加しているのです。1994年録音で、ベースがクリスチャン・マクブライド、ドラムがマービン・スミス。日本人がマッコイに持つイメージを覆そうという意図で作ったそうです。ということは、かのケニー・ドリュー路線ってこと(笑)?

かけた曲は《プレリュード・イン・EマイナーOp28 No.4》。この曲をやている時点で私的には? 別に日本人のマッコイのイメージを覆さなくても良いと思うのですが・・・。ジョシュアは結構頑張って吹いていましたよ。でも、基本的には変わっていないと、寺島さんと岩浪さん。そして木全さんまで(笑)。まっ、そうでしょうね。

木全さんから、ジョシュアは凄く真面目で研究熱心でひたむきだという話がありました。で、世間の意見は「だからジョシュアはダメ。」ということになっていますよね。

ここで寺島さんはいつもの持論。「世間はジョシュアを名前で聴くから持ち上げるんだ。」と、「コルトレーンを良いと言うのもそれと同じだ。」と、相変わらずのやつです(笑)。神格化しているんだというわけです(笑)。ハイハイ、わかりましたよっ!

で、過去に木全さんもコルトレーンは功罪があるとか言って、油井正一さんから怒られたらしいです。油井さんは「古典として敬意を表すべき。」というようなことを言ったとか。寺島さんはそういう油井さんをまたけなしていました。困ったものです(笑)。

出ました!松尾明&ニュー・フロンティア・クインテットの演奏。寺島レーベルの新譜で、クインテットを売ろうという1枚。木全さんにご意見を伺いたいとのことでした。木全さんからは「楽しく明るく爽やか。聴いていて晴々する。ベースがやたら良い音。」と好評だったので、寺島さんはうれしそうでした。私からコメントはありません(笑)。

で、またまたいつもの持論展開。「今時のクインテットはモードで曇りのイメージ。そういうのではなくてビ・バップのクインテットが良いんだ。」と。いいんじゃないでしょうか?それもまた良し。いちいち反論してもしょうがありません(笑)。

木全さんは「モードも出来てビ・バップも出来る幅の広さが必要。」と言っていました。「最近はビ・バップをやらせるとダメな人が多い。」「アートは繰り返し。古いものに新しい発見がある。」「前衛ジャズも衰退して、アーチー・シェップもバップに戻っている。」とも言っていました。私にはちょっと視野が狭いように感じますが。

ジョシュアの『コンパス』がワーナー・パイオニアから出ているという話になり、木全さんは「ワーナーもブルーノートもプロデューサーがいない。」なんて発言をしていました。多分ご自分のようにジャズをわかって売って行くプロデューサーがいないという意味だと思いますが。そこまっで言いますか(笑)?

木全さんのキャリアの話もありました。

先に挙げたケニー・ドリュー・トリオのブームを作った人であり、次にヨーロピアン・ジャズ・トリオの日本での知名度UPに貢献した人です。作ったアルバムも500枚くらいあるとかないとか。RVCでベイステイト・レーベルを立ち上げ、その時には後にヴィーナス・レーベルを立ち上げる原さんが部下だったなんて話も。

日本のジャズ業界の裏事情が色々分かって面白かったのですが・・・。
話を聞いていて色々思うところもありましたが、愚痴になるので書きません。

本番組レポートは、音楽専門・衛星デジタルラジオミュージックバード
THE JAZZチャンネルで放送している「寺島靖国のPCMジャズ喫茶」
もとにして書いています。
他にも楽しい番組が盛りだくさん。
放送を聴いてみたい方は ミュージックバード からお申し込みできます。

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秋の夜長にこんなのはいかが?

最近夜はめっきり涼しくなりましたね。
今日はこんな秋の夜長に聴くと心があったかくなる1枚を紹介。

P109 タック&パティ『チョコレート・モーメント』(2002年rec. T&P records/ポニー・キャニオン)です。ギターのタック・アンドレスとボーカルのパティ・キャスカートのおしどり夫婦デュオです。ジャケ写のお2人です。

たしかオーディオアクセサリーの音源紹介コーナーに掲載されていて、紹介文に魅せられて買った1枚です。紹介文の内容はよく憶えていないのですが、書いたのは中川ヨウさんでした。このアルバムのライナーノーツも中川さんが書いています。

2001年の9.11同時多発テロの後、2人は心に傷みを感じていたそうで、そんな中翌年に色々な思いを込めてこのアルバムを録音したそうです。歌詞にも深いメッセージが込められています。愛を歌っています。

タックの繊細で軽やかなアコスティック・ギターだけを伴奏に、パティが太目のちょっぴりハスキーな声で優しく温かく歌います。二人のクールとホットの対比が絶妙に溶け合っていると思います。曲はバラード。歌詞が分からなくても、聴いていると心にほのかな温もりがじんわり込み上げてきます。センチメンタルな感じはその時の気分によっては泣けるかも?

中川ヨウさんが紹介するだけあってお洒落な演奏ですねっ。
そして癒しサウンドでもあります。
心がトゲトゲな時にこれを聴けば、
トゲが引っ込み心がほぐれてくること間違いなしです。

ネット検索したら、ジャンルは(コンテンポラリー)ジャズなんですね~。
私はロック/ポップだと思っていました。
まっ、ジャンル分けなんてどうでも良いことなのですが。

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メセニー&マイケルのカッコいい演奏!

今、YouTubeにはたくさんのジャズ動画がありますよね。
でも、私はあまり見ないんです。
というのも、私の古いノートパソコンはメモリーが少ないので、
画像が途切れ途切れになっちゃうからです。
もうかったるくて、とても見る気になりません(涙)。

で、今日は他人のブログでYouTube動画を紹介しちゃおうというわけ(笑)。
ジャズ友の じゃこのめ さんがブログで、
パット・メセニーマイケル・ブレッカーの共演動画を紹介しています。
私のベタなコメントまで紹介して下さっていますが(汗)。
ココ
http://jaco-no-me.blogzine.jp/blog/2009/09/james_1dce.html?cid=22742931#comment-22742931

メセニーのトリオ(b;クリスチャン・マクブライド、ds:アントニオ・サンチェス)に
マイケルが加わっての演奏だと思います。
曲は《ジェイムス》《ソング・フォー・ビルバオ》
両曲ともに私の好きな曲です。
いや~っ、カッコいいじゃありませんか。
じゃこのめさん、良い動画を紹介していただきありがとうございます。

画質も凄く良いのですが・・・、
おかげで?私のパソコンでは画像だけでなく音声まで途切れ途切れに!
ガビ~ン!(なんじゃそりゃっ)
皆さんは動画をお楽しみ下さ~い。

う~ん、ほんとにもうパソコン買い替えないとダメかも。

ちょっと余談ですが、
じゃこのめさんは先週末大好きなクリスチャン・マクブライドに会って、
気分は天に舞い上がったみたいです(笑)。

ついでにマイケル・ブレッカーのリーダー・アルバムを1枚紹介。

P108 じゃこのめさんも紹介していますが、《ソング・フォー・ビルバオ》収録アルバムの『テイルズ・フロム・ザ・ハドソン』(1996年rec. IMPULSE!)です。メンバーは、マイケル・ブレッカー(ts)、パット・メセニー(g)、ジャック・ディジョネット(ds)、デイヴ・ホランド(b)、ジョーイ・カルデラッツォ(p)、ゲスト:マッコイ・タイナー(p)、ドン・アライアス(per)です。いや~っ、豪華メンバーですね~。新旧ジャズ/フュージョン・スターの共演でございます。

私はこのアルバムがマイケル3枚目のリーダー・アルバムだと思い込んでいたのですが、今ライナーノーツを読んだら4枚目でした。3枚目の『ナウ・ユー・シー・イット』(GRP)は持っていません。買わねばなるまい。

このアルバム、マイケルの実力が遺憾なく発揮されていることは、誰しも認めざるを得ないのではないでしょうか?このアルバムが世に出た瞬間、マイケルのことをフュージョンの人だとか言って嫌っていた連中は無視していいことがハッキリしたのです(笑)。あ~スッキリしたっ!

このアルバムは後藤雅洋さん著「ジャズ選曲指南」でも紹介されています。「いーぐる」でかける曲というのがまた渋い!2、3、4曲です。アルバム全部をかけたのでは飽きるので、LP片面20分(この長さは私も人間の生理にマッチしていると思います)を目安にCDもかけるんだそうです。

後藤さんは同著で2曲目の《ミッドナイト・ヴォヤージ》を評して、「これ聴いてもブレッカーを認めない連中は明らかに時代錯誤!」と書いています。あ~スッキリしたっ!

3曲目《ソング・フォー・ビルバオ》を評して、「ひゅんひゅん音を延ばしたメセニーのシンセ・ギターのキモチ良さったらもういうことナシ。こういうふうに、音一発で聴いている人間をノックアウトしちゃうのがジャズなんだから、エレクトリックがどうのこうのなんて言っている連中は、まったくジャズがわかっていないことをバクロしている。」と書いています。あ~スッキリしたっ!

あ~っ、やっぱ、後藤さんはいいこと言いますよね~。私、尊敬しています(笑)。

で、私は5曲目の《アフリカン・スカイズ》が好きなのです。この曲は先に出たブレッカー・ブラザーズ『アウト・オブ・ザ・ループ』に収録されていたのを聴いて好きになっていました。だからマイケルが自分のアルバムにも入れたことを私は喜びました。この曲のドライブ感が好きなんです。グイグイ突き進んでいきます。タイトルどおりでアフリカンな躍動感満載であります。

ピアノはあのマッコイ・タイナー、まずはソロで先行して重厚に畳み掛けるマッコイ節炸裂でございます(笑)。続くマイケルが盛り上がらないはずはありません。高速メカニカル・フレーズをかましつつ、でっかいスケールで咆哮する様が圧巻です。文句あっかー。文句があるやつは出て来いっ(笑)!あ~スッキリしたっ!

私なら3、4、5曲をかけますね。

ホランドの重厚ベース、ディジョネットのキレキレ・ドラミング、カルデラッツォのやっぱりキレキレ・ピアノ。3曲目と5曲目で盛り上げるアフリカン・パーカッションのアライアス。メンバーも最高です。上記以外にも重厚な曲、キレキレ曲など満載。

と、このようにマイケル・ファンを熱狂させるのがこのアルバムなのです。

アルバム名:『Tales from the Hudson』
メンバー:
Michael Brecker(ts)
Pat Metheny(g, synth-g)
Jack DeJohnette(ds)
Dave Holland(b)
Joey Calderazzo(p)
McCoy Tyner(p)
Don Alias(per)

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