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2009年8月

行方さんのジャズ入門も強烈です。

選挙しっかり行ってきましたよ。
いや~っ、これほどまでに民主党が勝つとは思いませんでした。
ず~っと前から一度政権交代させたかったので私的にはグッドです。
今開票で盛り上がっていますが、私はいつものとおりラジオを聴いています。

今日の「高野 雲の快楽ジャズ通信」「ブルーノート1500番台の個性派たち」
ゲストはEMIミュージック・ジャパンのレコード・プロデューサーの行方均さん。
渋いテーマですね~。行方さんは2度目のゲストです。
番組の詳細は 「快楽ジャズ通信」 をご覧下さい。

行方さんのジャズとの出会いとも言える1曲。
ビートルズをひととおり聴いた後に、これを聴いてビックリしたそうです。
雲さんもインパクトを感じ、聴きこんだ曲。
『ジ・アメイジング・バド・パウエル vol.1』から《ウン・ポコ・ローコ》

これについては何も言うことはありません。
ジャズ・ピアノ・トリオのバイブルでもあるわけですからねっ。
これ、買わないとと思っているのですが、
中古レコードでコンディションの良いやつがなかなか出ないんですよ(涙)。
(以降、緑字は曲を聴いての私の感想などです。)

セロニアス・モンクの’変さ’を聴いてもらおうと思ったのですが、
まっとうすぎるということで、モンクと同様に変だけれど人気が出なかった人。
雲さんはムッツリ変と言っています(笑)。
行方さんは好きだそうです。
『ハービー・ニコルス・トリオ』から《ザ・ギグ》

ほんと、この人も変ですよね。
スインギーで重厚な響きが良いです。

実は行方さんがブルーノートに嵌った順にかけているんだとか(笑)。

次はJRモンテローズ。スタッカートの多い吹き方。スタイルのある人です。
『J.R.モンテローズ』から《ヴィー・ジェイ》

私もこの人は好きです。
「嵌る」要素を持った人だと思います。
私はフィリー・ジョーのドラムの躍動感も好きなんですよ~。
モンテローズではJARO盤の『ザ・メッセージ』も最高ですよね。

行方さんはこんな感じでブルーノートに嵌っていったとか。
呪術的にいざなう感じとか言っていました(笑)。

ケニー・ドーハムはジャズ・プロフェッツというバンドを作って売れませんでした。
バンド・メンバーだったJ.R.モンテローズが参加。
同じくメンバーだったドラムのアーサー・エッジヒルの参加が珍しい。
エッジヒルはシンバルの使い方が当時としては斬新。
トニー・ウィリアムスにも似たパルスのような叩き方です。
『カフェ・ボヘミアのケニー・ドーハム』から《メキシコ・シティ》

確かにドラムに注目すると行方さんが言うとおりでした。
ドーハム、モンテローズ、ケニー・バレル、ボビー・ティモンズ。
みんなイイです。
ジャズってやっぱこれだよな~な曲ですね。

雲さんから《テンパス・フュージット》のコード進行だという話があります。
ドーハムは曲作りも素晴しい人です。

行方さんは「個性でブルーノートを選ぶとみんなそうだ。」とも言います。

ここでジミー・スミス
このようにハモンド・オルガンを弾いた人はこの人の前にはいません。
そういう意味では超個性派の人です。
『ア・ニュー・サウンド・ア・ニュー・スター~ジミー・スミス・アット・ジ・オーガン Vol.1』
から《ザ・ウェイ・ユー・ルック・トゥナイト》

スミスのオルガンがアグレッシブですね~。
ひきつり系の弾き方に揺さぶられます。
う~ん、確かに個性派だと思います。

この頃のスミスは音が襲い掛かってくると雲さんは言います。
行方さんはスミスを、ホーンのように弾くオルガンのハード・バッパー。
飼いならされない獣のようなと言っていました。
昔はジミー・スミスだけが毛嫌いされたこともあったという話がありました。

聴かず嫌いの人が多いアルバム。
ボーカル参加のバプス・ゴンザレスがジミー・スミスを発見したと
言っているんらしいです。
ベニー・グリーン『ソウル・スターリン』からタイトル曲

これ、最初のスキャット・ボーカルから臭いんですよ(笑)。
私も実はちょっと苦手なのです。

残念、途中にエンディング・トークが入ってしまいました。
今日は行方さんのトークがかなりのっていましたからね(笑)。

<アフター・アワーズ編>

雲さんはディレクター嬢から「ブルーノートの変り種」と聴いていたとか。
雲さんは3枚持ち込んで、うち2枚は行方さんと重なっていたとのこと。
1枚は番組でかけたハービー・ニコルス、もう1枚はサブー。
サブーをB.G.M.にトークです。
重ならなかったのはユタ・ヒップ/ズート・シムズです。
サブーがらみの興味深いトークを聞けました。

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ブログデザイン変更 & ジャズ批評

久々にブログのデザインを変更しました。
前のやつは結構長く使ったんで、ちょっと気分転換です。
いかがでしょう?

さて、ジャズ批評No.151が発売されました。
「トミー・フラナガン/デューク・ジョーダン特集」とは渋いですね~。
トミフラって私の好きなアルバムにたくさん参加していました。

おかげさまで、今回の「ブログ・ウォーキング」にも拙ブログが掲載されています。
高野 雲 さんと Suzuckさんのブログに挟まれて、頑張っている私です(笑)。

雲さんが興味深い意見を述べて面白い提案をしていますね~。
Suzukuさん紹介のキューン&ロバーノの異色コンビCDも面白そうです。

「内外新譜」で岩浪さんが、
大西順子の『楽興の時』を「内外を問わず最近のベストCDの1枚」と評しています。

そして、後ろのページを読んでいたら、とんでもないことを発見!

「ジャズメロディー大賞」創設のお知らせ!!!
第4回「ジャズオーディオ・ディスク大賞」「ジャズジャケット・ディスク大賞」に
「ジャスメロディー大賞」が追加されます。

って、ア~ッ、とうとうこんな賞までできちゃったんですか~。
ジャズオーディオ、ジャズジャケットときて、ジャズメロディー
この流れは・・・、寺島さんの陰謀ですか?
面白すぎて笑うしかありません。ハッ、ハッ、ハッ。
素晴しい賞だと思います。

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大西順子トリオのライブ・レポート(その2)

大西順子トリオのライブ・レポートの続きです。

第1部は4曲で約1時間のステージでした。さて、休憩中に席を移動することにしました。というのも、座った位置からは大西さんの手が全然見えなかったからです。ガンガン速弾きしている様子をどうしても見たい!ということで移動です。1階には手が見えるような席は空いていないのはわかっていましたから2階席へ。

Dscf0004 2階席といってもまともな席があるわけではなく、細長いベランダ状のところに木の箱を置いて、その上に座って見ます。もともとは音響の調整卓があったりするスタッフ席みたいなところです。写真のとおりステージから離れてしまいますが、手の動きは充分見えるのでよしとしました。

第2部も黙って座って演奏開始です。演奏後のMCでわかったのですが、新曲でまだタイトル未定、仮称《6番》です。大西さんの作る曲はちょっと抽象的で内省的な響きがあるので、美メロファンにはとっつき難いところがありますよね。何度か聴かないと印象に残らない曲でもあります。

曲名だけのMCを挟んで、《ジャスト・ワン・オブ・ドーズ・シング》。アップテンポでピアノを弾きまくりでした。私は「この曲をここまで弾くのか?」と思いましたが、これはこれで大西さんのひとつの持ち味でもあるわけで、魅せる演奏として納得できるものでした。

お次は《煙が目にしみる》。アルバムと同じでピアノ・ソロでした。アルバムには3曲のピアノ・ソロが入っていますので、今はピアノ・ソロをレパートリーに入れているということなのでしょう。大西さんのピアノ・ソロはオーソドックスなアプローチで、私はこの味わいも好きです。アルバムと同じように始まって、途中からアップテンポにして、ストライド奏法も織り交ぜながら、別の曲も取り入れ(曲名不明)つつ演奏。ジャズ・ピアノの歴史と伝統につながる演奏ですねっ。

大西さんあたりの世代になると、もうジャズは学校で勉強する世代。ご存知のとおり大西さんはバークリー音楽学校を主席で卒業しています。それゆえ、オーソドックスな演奏をするとどうしても客観的クールな感じになりがちだと思うのですが、年齢のせいなのか?今の演奏には味も出てきていると私は思います。

次はエリック・ドルフィーの《サムシング・スイート・サムシング・テンダー》。アルバムでも演奏しています。こういうちょっと暗い感じの曲をじっくり弾いていくところに、今の大西さんの魅力を感じる私です。ニューヨーク・アンダーグランドを追っかけていて、こういう内省的な響きに慣れている私だからかもしれませんが・・・。

アルバムに入っていたドルフィーの《ハット・アンド・ベアード》と《G.W.》は結局やりませんでした。アルバム冒頭の《ハット・アンド・ベアード》なんかは、意外と話題作りでやったのかもしれませんね(笑)。

第2部ラストは《ユーロジア》。大西さんはずいぶん前に作ったと言っていました。これも抽象的で難解な曲。こういう曲を聴くと私の頭の中にはニューヨーク・アンダーグラウンドがイメージされます。大西さんはデビュー後、ゲイリー・トーマスやグレッグ・オズビーなんかと演奏していましたから、M-BASE(ブルックリン派)に通じる部分は持っているはずで、そこから今のニューヨーク・アンダーグラウンドにつながるのではないかと思います。

ライブの印象っていいかげんですね~。自分で言うのもなんですが(笑)。
今日9/3ミュージックバードの「MOONKSTYLE」でこの曲がかかりました。
曲名は《ユーラシア》ではなく《ユーロジア》(アルバム『クルージン』に収録)。
エディ・コスタばりの低音奏法の曲でした。
山中千尋さんもこの手の演奏をしていますよね。
曲はクラシック的な部分もあるトリスターノ系水平ラインウネウネメロディー。
本人もクラシック、バッハ的なものを意識したと言っているとのこと。
ニューヨーク・アンダーグラウンドへと、どうにかつながっていきますよね?
この曲って結構大西さんお気に入りのようですね。
ラストに持ってきたくらいですから。
でもライブ時の私の印象はいまひとつ・・・、どうしてなんだろう?

ラスト曲は途中でメンバー紹介をして、演奏をしばらく続けてから終了。第1部と同じエンディングですね。このやり方はアンコールでも繰り返していました。このパターンしかやらないのねっ(笑)。第2部は5曲で1時間強でした。

アンコール曲は未知でした。大西さんを追いかけている方はご存知かも?

P107 ステージ終了後にサイン会があるのかと思ったら、CDに自分の名前を書いた付箋を貼り付けてスタッフに渡し、楽屋でサインしてもらって返却でした(笑)。

今回のライブ、色々な意味で個性的な大西さんの魅力満載!
そしてしっかり構成されたライブでした。
私はとても楽しかったです。
大西さんはこれからもジャズ界できちんとポジションを保っていくことでしょう。

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大西順子トリオのライブ・レポート(その1)

昨日見た大西順子トリオのライブは良かったです。

私はもともと大西さんをそれほど聴いてきたわけではありません。デビュー後凄く話題になったので、『ビレッジ・バンガードの大西順子』は買いまいたがそれきり。というのも、このアルバムを聴いてとても女性が弾いているとは思えずに驚いたものの、それほど惹かれたわけでないからです。今考えるとそれは、私がジャズから一番遠ざかっていた時期なので、大西さんの魅力がどうのこうのというより、私のジャズ離れによるところが大きかったのです。で、その後引退してしまったので、私の興味は別なところにいっていました。

そうこうしているうちに、大西さんが復帰したという話題が流れ、活動も本格化してアルバムも出すということになったので、これは聴かねばなるまいということになったわけです。で、甲府に来るというんですから、これは聴き逃すわけにはいきませんよねっ!ライブを見るからには事前に新譜『楽興の時』も買って学習。最初は意外と耳に入って来なかったので、「あれっ・・・」と、「何か期待しすぎちゃったかな?」なんて思いつつ何度か聴いているうちにだんだん見えてきました。で、昨日のライブとなったわけです。

Dscf0005 いつものとおりゆっくり出かけ、開場時間後に「桜座」に到着。お~っ、さすがは大西さん、結構入っているではありませか。やばいっ!いつも座る客席の中央あたりはもう埋まっています。しょうがないのでピアノ側の最前列端に座ることに。客席と言ってもここには椅子がなく、畳敷きの雛壇に薄い座布団を敷いて座って見ます。最前列はステージと同じ高さなので、座ると見上げる感じになります。

Dscf0003 こんな感じです。演奏中は撮影禁止なので、演奏前に撮りました。席を確保したので、開演までに生ビールを1杯、少量の枝豆(サービス)をつまみつつ飲み干しました(笑)。準備万端整いました!お客さんは60~70人、かなりの入りです。若い女性も結構来ていましたよ。

楽器セッティングが変わっていますね~。向かって右にピアノ、中央にベース、左にドラムなのですが、ピアノが右を向いているので、ベースとドラムに背を向けて演奏することになります。ピアノ・トリオでこんなの初めてです。普通はベースとドラムが視線に入るようにセッティングするんですがね~面白い!そしてこれも変わっているんですが、ピアノの脇に自分用のプレイバック・モニター・スピーカーを置いているんですよ。そのマイクはピアノの中に向けられていました。

前置きが長くなりました。開演です(笑)!

大西さんは白いパンツと白いシャツに薄い上着を羽織っていました。色白です。白が似合いますね~。クール&ビューティーな大西さん。写真より実物のほうが美人でした。ベースは井上陽介さん(新譜に参加)、ドラムは原大力さんです。

黙って座って1曲目の始まりです。大西さんの「アンッ、アンッ、アンアンアンッ」のテンポ指示がカッコイイ!てっきり新譜初っ端の《ハット・アンド・ベアード》かと思ったら、大西さんオリジナル曲《バック・イン・ザ・デイズ》でした。最初は様子見って感じですね。

で、思ったのがアルバムと同じだってこと。同じ曲なのでそれは当たり前だろうと思われる方がいるかもしれませんが、ジャズの場合、ライブではテーマー部が同じでもその後の展開やソロのニュアンスが結構異なる場合も多いのです。どうやら構成がかなり決められているようです。楽譜を見ながら演奏していることからもそれは感じられました。レギュラーバンドでありながら、リーダーが楽譜を見ながら演奏するというのもジャズとしては珍しいんじゃないでしょうか?

それからダンパ・ペダルを多用していました。テーマ部は使いっぱなしで、ソロに入っても結構使っていましたよ。曲によってはソフト・ペダルも使っていました。なんでペダルが気になったかというと、目線が低いんで嫌でも目に入ってくるんです。覆うところが少ない銀色の派手なミュールを履いていて、色白の足でペダルを踏むのが凄くかわいく見えたので余計気になりました(笑)。

大西さんのピアノの音はクリアではありますがまろやかです。で、タッチはしっかりしていて重厚です。CDの音のとおりでした。ライブでありながらCDを聴いている感じが面白かったです。もちろん迫力はCDとは比べ物になりませんが。

曲が終わってMC。「多くの人が来てくれて嬉しいです。」とファンへのサービス発言はこれくらい、あとはメンバー紹介と曲紹介のみの素っ気ないものでした(笑)。私は別にトークは期待しないのでこれで充分。演奏さえ良ければ良いのです。

続く2曲は《ビタースイート》《楽興の時》。こちらもアルバムどおりの演奏でした。私は、前者の印象的なベース・ラインにのってニュアンス溢れるメロディーを紡ぐところが良いと思っています。後者は今時のヨーロピアンなピアノのニュアンスが聴けるのが良いですね。私はこの曲がお気に入りです。ほのかな翳りと哀愁を湛えたメロディーが心に染みてくるんです。ベタですみません(笑)。演奏後半の盛り上げも気持ち良いですよね。今回のアルバムでもこういう落着いた演奏に大西さんの成長を感じている私です。

続けてキターッ!第一部のハイライト。《ソー・ロング・エリック~》です。アルバムのボーナス・トラックのやつです。これはかなり気合が入っていました。最初は軽快なバップ演奏、手馴れた感じで淀みなく弾いていきます。ドラムの原さんも「ア~ッ!」とアルバムと同じような声を発していましたよ。ここも演出されているんでしょうか(笑)?

途中しばらくの3拍子を挟んだ後で一挙にテンポアップ!テンポアップの瞬間ベースとドラムがちょっとついていけない感じだったのは何?ここからが圧巻でした。ベースもドラムもそっちのけで大西さんはぶっ飛ばしていきました。この速弾きには参りましたよ。単に速いだけじゃなくてキレがあって重さを保っているんです。重くて速いからそのインパクトは強烈なんです。ピアノの近くで聴いていたのもあって、かなりの迫力!結構心臓にきました(笑)。

この演奏に関しては、CDで聴くのは足元にも及びません。ライブでの体感は5割り増し、いやっ、2倍の迫力でした。曲の途中でメンバー紹介。これってやっぱりアルバムと同じタイミングですね~。う~ん、帰ってきてアルバムを聴いて思ったのですが、これらの演奏はかなりパッケージングされいるみたいです。パッケージングされているから完成度は高いんですが、もう少し自由度がほしいような・・・。これって私のわがままですよねっ(笑)。

ここまでで第一部が終了。いや~っ、大西さんのピアノ。迷いがなくて実に堂々としていました。引退雲隠れしていたなんで信じられません。これまで何人かの女性ジャズ・ピアニストを見ましたが、存在感はこの人がピカ一!演奏中の表情がまた凛々しいんですよ。実にイイッ!

それから、演奏中に自己陶酔するようなところはありませんでした。姿勢はあまり崩さないし、表情も終始クールでポーカーフェイス。ベース・ドラムの方を振り返って’ニッコリ’は2回くらいしかありませんでした。かなり演奏が白熱してもどこか覚めたような感じが漂っていました。知性と感情のバランスが独特な感じなんです。

今日はここまで、第2部は明日書きます。

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大西順子トリオのライブを見てきました。

今日は甲府「桜座」大西順子トリオのライブを見てきました。

Dscf0002_2 先月、11年ぶりとなる新譜『楽興の時』を出した大西順子さん。
新譜の評判もなかなか良いようですね。
まさに今話題の大西順子トリオが甲府に来るというので、
楽しみに待っていました。

で、今日そのライブを見てきました。かなり良かったです。
生で見た大西さん。
写真よりずっとキレイな方でした。そして凛々しかったです。

ピアノを弾き倒していました(笑)。
疾走する機関車の如きピアノに圧倒されました。
バラードでの深みのある表現には更に魅了されました。
ブランクなんか全く感じさせず、快調そのもの。
見るまではちょっと不安もあったのですが、見事に吹き飛ばしてくれました。

すみません。本日はここまで。
ライブ・レポートはまた明日っ!

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マシュー・シップって知っていますか?

今日は、これまでに何度も登場している後藤雅洋さん著「ジャズ選曲指南」から1枚紹介しましょう。

「ジャズ選曲指南」はバップ定番ものからヨーロッパもの最近のものまで、ジャズ喫茶「いーぐる」で日頃かかっているアルバムを紹介した楽しい本なのです。ジャズ喫茶という空間でかかる定番からマニアックなアルバムまでを知ることができると同時に、ジャズ喫茶選曲の秘密に迫れるというのがミソ。でもこの本、今一売れ行きがかんばしくないとか(涙)。皆さん。買いましょう!

P106 で、今日の1枚はマシュー・シップ『ヌー・バップ』(2002年、ThirstyEar)です。メンバーは、マシュー・シップ(p)、ウィリアム・パーカー(b)、ダニエル・カーター(ss,fl)、ギレルモ・E・ブラウン(ds)、FLAM(syn,programming)です。つまり強面フリー・テナー奏者デビッド・S・ウェア・カルテットのリスム隊(ピアノ・トリオ)による演奏です。

でも、これが単なるフリー・ピアノ・トリオではないから面白いんですよ。このアルバムのサウンドを一言で言ってしまうと、フリー系ピアノ・トリオ・ミーツ・ヒップホップ/ジャム・バンドです。バックにFLAMがプログラミングしたスクラッチ/ヒップホップ・エフェクト音が流れ、その上でフリー/スピリチュアルなピアノ・トリオが哀愁感漂うマイナー・メロディーを演奏するというハイブリッドなもの。そして、難解でないところが良いんですよ。

シップのピアノは強靭そのものです。ちょっと誇張気味に言えば、デューク・エリントンの『マネー・ジャングル』に通じる凄みを感じさせるピアノを弾いています。1曲だけあるピアノ・ソロ曲を聴いていると、力こぶしを作りたくなりますよ(笑)。パーカーのアコースティック・ベースも力強いですね。タイトル曲《ヌー・バップ》のベースのうなりなんて気持ち良いことこのうえなし、頭がクラクラします(笑)。

ブラウンのドラムが粗い音で8ビートを刻むのですが、これがジャム・バンド風サウンドを印象付けます。ファンク系緩めの8ビートは腰にきますね。数曲に参加するカーターのソプラノとフルートがちょっと怪しげでファンキーさを上手く演出しているのも好ましいものです。全体を通して感じられるのは、クラブのちょっとダルで蒸し暑い空気感。この雰囲気、私は好きです。

強面フリー・ピアノ・トリオがヒップホップとファンクを取り入れることによって、上手い具合に聴きやすくなっていると思います。若者には受けるサウンドになっていると思いますよ。かといって決して安易さは感じられないのがこの人達。デビッド・S・ウェアをサポートする人達って、やっぱ只者じゃないです。カッコいい!

こういうアルバムを選曲する「いーぐる」の後藤さんもカッコいい!

アルバム名:『nu bop』
メンバー:
Matthew Shipp(p)
William Parker(b)
Daniel Carter(sax, fl)
Guillermo E.Brown(ds)
FLAM(syn ,prog)

明日は甲府「桜座」にやってくる大西順子ピアノ・トリオを見にいきま~す!

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1000円セールで未知のジャズを探求する(笑)?

今日、高野 雲さん がご自信のブログで、拙ブログのことを紹介して下さってます。
どうもありがとうございます。
私は雲さんのことをブログの師匠だと思っています。
わけもわからずにブログを始めてちょうど半年たった頃、
ジャズ友tommyさんがらみで、雲さんと知り合いになりました。
私は雲さんからブログの効用などを教えていただいたと思っています。
今もチビチビ更新を続けられているのは、雲さんとの出会いがあったからです。
感謝!
また、tommyさんからも色々なインスピレーションをいただいているから、
ブログが楽しくやれているんだと思います。
感謝!

さて、今日の御題。

先日、「ディスクユニオンの通販限定1000円均一セール」のことを書きました。そして、かなりマニアックなものが販売されるということも書きました。このマニアックなものの中から私がどういうものを買っているのかを今日は紹介しちゃいます。

このセールではピアノ・トリオとか女性ボーカルものはすぐに売れてしまいます。私はいつもセールに気付くのが遅いので、この手のものは買えません。でも全然問題なし。だって、私は人が買わなそうなやつを買うからです。つまり売れ残りを買うのです(笑)。でも単なる売れ残りではありませんよ。未知のジャズを買うのです。てっ、ちょっと大袈裟に言ってますが(笑)。

一応メンバーを見て、なんか怪しげなことをやっていそうなのを買います。それは私の未知への憧れ、想像力を掻き立ててくれそうなやつです。当然ハズレを掴むリスクはありますよ。でも1000円だから許せちゃう。

P105 で、この1枚。クローズ・イレイズ『スポート・ロックス』(2005年rec. JAZZAWAY RECORDS)です。メンバーは、クリスチャン・ウォームレッド(syn,wurlitzer)、インゲブリクト・ホーケル・フラーテン(b,electronics)、ペル・オッドバー・ヨハンセン(ds,key)です。ドラムとシンセ/キーボードだけってのがヤバイでしょ(笑)。肝はアトミックのベーシストにして、フリー・ジャズでも活躍するインゲブリクト・ホーケル・フラーテンの参加です。ノルウェーの新し系レーベルJAZZAWAYってのも注目ポイント。

いきなりノイジーなシンセ音から入ります。「おっヤバっ!」そこにドシャメシャ系ロックドラムが乱入すると一気に気分が高揚してきますね。「なかなか面白いっ!未知の音じゃっ!」(笑)。切れの良いビートが暴れる中、時間的にも空間的にも程好い間のノイズ系シンセ音が飛び交って演奏が進みます。フリー・インプロビゼーションですが、一応曲想としての体をなしているのが私好み。アルバムタイトルどおり、スポーツ&ロックしていますよ(笑)。

続くスローナンバーは、イマジネイティブなシンセ音が飛び交う曲。前曲でフラーテンはベースを弾いていませんでしたが、ここではエレベを弾いています。エレベの奏でるノスタルジーな旋律が良い味を出していますね。荘厳にしてスペイシーな世界を作り上げていると思います。続く曲はアップテンポのドラムとピコピコ、ギュインギュイ、ンシンセ音でテクノ系のサウンド。でもどことなくウェザー・リポートの雰囲気が漂っています。面白い!

こんな感じのサウンドなので、これをジャズと言うことに抵抗がある方はたくさんいると思います。でも、私はそんなの一切関係なし。未知との遭遇、想像力を掻き立ててくれれば良いのです。このアルバムは当りでしょ!

こんなのを輸入するディスクユニオンはエライ!
そしてこれを買った私はもっとエライ!
このアルバムを持っている人は日本に10人以上いるのだろうか(笑)?
これぞレア盤。へっ、へっ、へっ、どうだ参ったか!

アルバム名:『SPORT ROCKS』
メンバー:
Christian Wallumrod(syn, wurlitzer)
Ingebrigt Hoker Flaten(b, electronics)
Per Oddvar Johansen(ds, key)

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ジャズボサ聴いて、気分は最高(笑)!

今日の「高野 雲の快楽ジャズ通信」「ジャズボサ特集」
詳細は 「快楽ジャズ通信」 を参照願います。

最初は『ゲッツ/ジルベルト』から《ソ・ダッソ・サンバ》
前半ジルベルトの歌の涼やかさと、後半ゲッツの熱いソロの対比を聴く曲。

なるほどそうきますか~(笑)。
普通なら《イパネマの娘》をかけるとことなんですけどね。
この曲のゲッツの熱いソロに注目するのがジャズ・ファン(笑)。
(以降、緑字は曲を聴いての私の感想などです。)

まずは曲をかけて、聴けばわかる? 
う~ん、私分かりませんでした(涙)。
《リカード・ボサ・ノバ》のコード進行だったんですね。
ということで、ハンク・モブレー『ディッピン』から《リカード・ボサ・ノバ》
哀愁のメロディー。一時期ジャズ喫茶で流行った曲です。

私が買った最初のモブレーのレコードです。
これ、聴きまくりましたので懐かしい!
当時、モブレーよりリー・モーガンの輝かしいトランペットにグッときました。
ハロルド・メイバーンJr.のブロック・コードを生かした短いソロも素敵です。

雲さんは、この曲についての若い人の反応を知りたいそうです。
クールとダサさの境界線上にある曲なんじゃないかとのこと。
なるほどね~。確かに感想を聞いてみたくなりました。

テナーが続きます。
奄美の某CDショップ(サウンズ・パル)でコンスタントに売れている1枚。
チャーリー・ラウズ『ボサ・ノバ・バッカナル』から《バック・トゥ・ザ・トロピックス》
ラウズのちょっとスタッカートするまじめな吹奏が
バックのリズムに合わないようで合っています。

私はこのアルバムを持っていません。
この曲、タイトル通りのトロピカルな雰囲気が良いですね~。
ラウズの軽やかなテナーと、続くこれも軽やかなギターが快適です。
夏に聴きたいこの1枚決定!

まずは聴いてみて! 
これはジョー・ヘンダーソンの《ブルー・ボサ》ですな。
作曲はケニー・ドーハム。
アルバム『ページ・ワン』からでした。
テナーが3曲続いたので、編成を変えた演奏をお聴かせ。
ビブラフォン、ギター、ベースのトリオです。
ミルト・ジャクソン、ジョー・パス、レイ・ブラウン
『ビッグ・スリー』から《ブルー・ボサ》

なかなかクールで気持ちの良い演奏ですね。
漂うフワフワ感に気分が軽くなってきます。

次は変り種。雲さんの愛聴盤。
ニールス・ペデルセンサム・ジョーンズ
『ダブル・ベース』から《ア・ノーション》
白人vs黒人の水と油の組み合わせの妙。
メロディーのしんみりした感じが味わい深いです。
右がサム・ジョーンズ、左がニールス・ペデルセン。
バックのフィリップ・カテリーンのギターも良い味わい。
雨の日に聴くとマッチする曲。

これは渋いですね~。
いやっ~、雲さんの説明通りで、なかなか味わい深く良い演奏です。
このアルバムは買いたくなりました。
この2人はスティープルチェイス・レーベルのたくさんのアルバムに参加
していますよね。

テナーに戻ります。
デクスター・ゴードンと言えば、《カーニバルの朝》でしょうという声があるが、
雲さんはあんまり好きではないということで(笑)、
『ゲッティン・アラウンド』の中の別の曲です。
雲さんは、このアルバムのジャケットもお気に入り。
で、このアルバムから雲さん一押しの美容師という意味の《ル・クワフール》
楽しくてオセンチな感じの曲です。

そう言えば、私がブログでこのアルバムを取上げた時に、
この曲が好きだと雲さんからコメントをいただいていました(笑)。
この曲は私も大好きで、このアルバムの中では一番好きです。
ボサノバではありませんが、違和感はありませんでした。
今日はこの曲で〆なんて、私的にも気分は最高!

<アフター・アワーズ編>

キャノンボール・アダレイ『キャノンボールズ・ボサノバ』から《クラウズ(雲)》
をバックに、ジャズボサのお話。
ボサノバはクールネスが特徴です。
「西洋オペラ主義の反逆」と言われているんだとか。
オペラの熱唱に対する、ささやくつぶやくクールネスだそうです。
これは初めて聞いたのですが、面白い話でした。
他にも興味深いボサノバ話がありましたよ。

ボサのことに興味がある方は雲さんのブログに参考書が紹介されています。
ココ
http://kairaku-jazz.seesaa.net/article/126225175.html#comment

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高野 雲さんがSJ誌に書いているよ!など

スイングジャーナル9月号の81ページに、
高野 雲さんがクリスチャン・マクブライドについて書いています。
「クリスチャン・マクブライドがアコースティック回帰宣言」
マクブライドの新譜が今度キングから出ることになったのでその記事です。

「粒立ちふくよか、パンチのある低音、ゴキゲンな躍動感あるフォービート」
『カインド・オブ・ブラウン』は8月26日発売です。

買うと何か良いことがあるかも?

上原ひろみの新譜『プレイス・トゥ・ビー』は買わなくては!
このジャケットは結構好きかも。
本屋で立ち読みしたら、ジャズライフ誌のほうには
上原ひろみのインタービューも出ていましたね。

ヴィーナスレコードのケニー・バロンとポール・フライシャーが
ゴールドディスクなのに、上原ひろみの新作はそうじゃないんですか~?
まっ、SJ誌のゴールドディスクなんてもらっても価値はないけどねっ(笑)。

クリス・ポッター『ウルトラハング』トニー・マラビー『パロマ・レシオ』
輸入盤情報で杉田宏樹さんが紹介してくれています。
結局参考にしているのはこっちだけだったりして(笑)。

話は変わりまして。
ディスクユニオン・ジャズ館のホームページで、「通販限定1000円均一セール」
やっています。ココ
http://diskunion.net/jazz/ct/news/article/1/10750

昨日UPされたのですが、今日は土曜日ということもありほとんど売り切れです。
もともと販売枚数が少ないので、気が付いた時すぐに注文しないとダメです。
私は昨日気付いたのですが、どんなのがあるのか昨日は確認しきれず、
今日残りを確認しようと思っていたら、ほとんど売り切れでした(涙)。
それでも一応全部確認して、売れ残っていたやつから、
私的には聴いてみたいやつを注文しました。

ディスクユニオンのセールってマニアックなので、
普通のジャズ・ファンには難しいところがあるんでしょうけれど、
「これが1000円でいいの?」というやつが結構あります。
私が前にブログで紹介したやつも数枚出ていました(涙)。
まっ、分かる人に分かればそれでいいのです。

ディスクユニオンで「和ジャズ・ディスク・ガイド」を売り出すみたいですね。
ココ
http://diskunion.net/jazz/ct/detail/JZ090724-00

今度ユニオンに行ったらパラパラめくって、面白そうなら買うことにしましょう。
その後読んだら面白くなかったんです(涙)。

こんなキャンペーンもやっています。
「BLACK JAZZ RECORDS! 3枚でTシャツプレゼント!」
ココ
http://diskunion.net/jazz/ct/news/article/1/9675

Tシャツがなくなり次第キャンペーン終了なのでお早めに。

BLACK JAZZレーベルについては、だいぶ前にtommyさんと盛り上がりました。
ゴールデン・ウィークのレコード・ハントの時、神田のレコード店「EASTレコード」で
高額なオリジナル盤を見て驚いたりもしました。
私は新宿タワレコで、輸入盤CD
ヘンリー・フランクリン『スキッパー』ジーン・ラッセル『トーク・トゥ・マイ・レディ』
の2枚を買いました。
黒くてスピリチュアルなジャズが心地良いです。

今日は宣伝ブログでした(笑)。

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マイナー・ピアノ・トリオがマイ・ブームだった頃もある。

世界陸上を見て思ったのですが、最近は美人女子選手が多いですよね~。
女子棒高跳びと走り高飛びを見ていたら、美人が多くてビックリ!
無駄な肉のない長身スマートな体にキリリとした顔立ちの選手が多いんですよ。
跳んでいるときの体の美しさといい、腹筋の美しさといい、良い!
と言いつつ、私は短距離の福島千里がマイ・ブームなのです(笑)。
200mも予選落ちか~(涙)。

さて、今日の話題。
長い間ジャズを聴き続けていると色々なマイ・ブームがやってきます。今のマイ・ブームは皆さんご存知のとおりニューヨーク・ダウンタウンなのですが、今から8年くらい前にはマイナー・ピアノ・トリオだったのです。マイナー・ピアノ・トリオに嵌るきっかけになった1枚を紹介します。

P104 ザ・ピート・ジョリー・トリオ『”ジェムズ”』(1990年、Holt Recordings)です。メンバーは、ピート・ジョリー(p)、チャック・バーゴファー(b)、リック・マルティニス(ds)です。一応レア盤扱いで、中古はそれなりの値段になっていると思います。

当時は真空管アンプ製作に嵌っていたので、秋葉原へパーツを買いに行っていました。住んでいた茨城から車で常磐道をとばして行っていたので、秋葉原で用事を済ませた後は、御茶ノ水のディスクユニオン・ジャズ館に寄ってから帰ったものです。駐車違反の取り締まりが甘かった頃なので、明大前の通りに路駐していましたが、取り締まられたことは一度もありませんでした(笑)。

その御茶ノ水ユニオンでこの1枚に出会いました。寺島靖国さん著「新しいJAZZを聴け!」が出るちょっと前だったと思います。確かお店のポップ(宣伝文)を見て買いました。メジャーどころのジャズに興味を失っていた頃で、”ジャズ通”を気どってみたかったということもあると思います(笑)。それと、私はなんだかんだ言って世の中の流行が気になる人なのです。

当時、ピート・ジョリーは安いオリジナル盤を1枚持っていただけで、それほど気になる存在ではありませんでした。で、この『”ジェムズ”』ですが、まさにマイナー/B級の味そのものです。特に新しいことはやっていませんし、凄みや冴えがあるわけでもありません。ひたすらスインギーに楽しく快適に演奏しているところが聴き所。好きな曲《イフ・アイ・ワー・ア・ベル》《アイ・ヒア・ア・ラプソディー》は最高です。

凄い演奏に出会いたいという気持ちの他に、どうということはないジャジーな演奏を好む部分って誰にでもありますよね。どこにでもあるラーメン屋のラーメンやチャーハンやギョウザが美味しいと感じるようなものです。だからと言って、いつもラーメン、チャーハン、ギョウザってのも困りものだと思いますが・・・。でも最近はそれで良いって人もたくさん居るわけで、どうなのかな~。よくわかりません(笑)。

この1枚から始まって、「新しいJAZZを聴け!」に感化され、
色々なマイナー・ピアノ・トリオを買いましたよ。

アルバム名:『Gems』
メンバー:
Pete Jolly(p)
Chuck Berghofer(b)
Nick Martinis(ds)

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「PCMジャズ喫茶」のことを適当に。

先週の「PCMジャズ喫茶」は、ジャズピアニストの安井さち子さんがゲストでした。
安井さんの喋りって、なんとなく関西のおばちゃんなのです。
元マラソンランナーの松野明美さんの声を低くしてもう少し落着かせた感じ?
安井さんのファンの皆様、大変失礼なことを言いました。ごめんなさい(笑)。

さて、当然と言えば当然、安井さんの新譜『ライブリー』から2曲かかりました。
安井さん作《ナイト・ライド》ともう1曲はなんだたっけ?
ごめんなさい。忘れました(笑)。

私は安井さんのピアノはジャズ・エンターテインメントだと思っています。
明るく楽しく元気良くって感じでしょうか。

意外に思えたのは、安井さんがジョアン・ブラッキーンに師事していたことです。
何人かに師事した中で、ブラッキーンが一番長いそうです。
ブラッキーンと言えばお堅く知性派の女性ピアニスト。
そのイメージと安井さんのイメージがつながりません。
まあ、師事したからと言って同じ方向性の音楽をするとは限りませんからね。
ブラッキーンから、演奏する時は身だしなみに注意するようにと言われたとか。
これも意外、ブラッキーンって結構ラフな服装というイメージがありました。

安井さんの選曲で、ジョアン・ブラッキーンのピアノ・トリオ曲と
シダー・ウォルトンのピアノ・トリオ曲をかけました。

寺島さんは、例のスイングジャーナル7月号「読者通信」
ぼろくそに書かれたことを言っていましたよ。
安井さんの前アルバムの帯に書いた文章が好評だという話から、
ああいうのはバカじゃなきゃ(頭良さげに見せている人には)書けない。
なんて話になり、上記の記事の話へとつながりました。
寺島さんは「読者にあそこまで書く気持ちを起こさせたことが大事だ。」
と言っていました。それでジャズ界隈が盛り上がるなら良いというわけです。
ヒール(悪役)でも良いという寺島さんはエライっ!

続いて岩浪さんが韓国の女性ジャズ・ボーカルをかけました。
ジャケ買いなんだとか(笑)。
ジャズ批評150号「内外新譜」で岩浪さんが紹介している
ユン・サン・ナ『ヴォヤージ』
ACTレーベルなので、なかなかクオリティーは高いです。

1時間過ぎたところでゲストの人妻Aさん登場。
安井さんがゲストなのにこの方まで呼ぶなんて今までなかったパターン。
長澤さんが引退したので、盛り上げ要員として呼ばれたのかも(笑)。
Aさんはピアノも弾くらしいですねっ。
ピアノ教室の演奏会?があって、そこに安井さんがゲストで呼ばれた話も。
私はこの手の演奏会って・・・、ご想像にお任せします(笑)。

Aさん選曲はロバート・ラカトシュのピアノ・トリオ曲です。
ピアノ・トリオしかかけるのないんですか~(笑)?

寺島さんが珍しい選曲。
マイク・レズニコフのアルバムから《アイ・サレンダー・ディア》
クラリネットがなかなか良い味を出している演奏でした。
なかなか良かったです。
寺島さんはドラムのブラシの音が良いと言っていました。
いつものオーディオがらみ選曲(笑)。

ラストはアルト・サックス奏者吉野ミユキさんの新譜『ストレイトアウェイ』から。
吉野さんといえば、私が先月の「メグの会」に行った時にいらした方です。
このアルバムのライナーノーツは岩浪さんが書いています(笑)。
寺島さんは「吉野さんはバッパーなので、今こういう人はPRしにくいんですよ。」
みたいなこと言っていました。
単なるバッパー+αがほしいということのようです。なるほどね~。

今、ジャズ喫茶「メグ」http://www.meg-jazz.com/のライブ・スケジュールを見たら、
昨日が安井さち子さんのスペシャルライブで、
今日が吉野ミユキさんの新譜発表記念ライブでした(笑)。

最近の「PCMジャズ喫茶」は逐一文字化する内容ではないんですよね~(涙)。

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最初に買ったジャズのレコード

ちょっと前に、体験に基づいた「マイルスの3枚でジャズ入門」を書きました。
その時に最初に買ったジャズのレコードの話をちょろっとしましたが、
今日はそのレコードを紹介します。

P103 日野皓正『ダブル・レインボー』(1981年rec. CBSソニー)です。なんでこれを買ったかというと、当時オーディオをやっていたのですが、ロック・ポップスには良い録音のレコードがあまりなかったからです。オーディオ雑誌を見ると紹介されているのはほとんどがクラシックで次がジャズ。ならば、クラシックかジャズを聴こうということになったのです。

最初に買ったクラシックはストラビンスキーのバレエ音楽『ペトルーシュカ』(これも入門としてはかなり異色)で、ジャズは『ダブル・レインボー』だったというわけです。両者に共通する点はというと、どちらもCBSソニーのデジタル録音。当時はデジタル録音がたくさんリリースされ始めた頃です。デジタル録音だと雑音に埋もれずに小さい音が録音できるので、クラシック・コンサートの録音時に、観客のデジタル時計のアラーム音が録音されて困るというのが話題になりました。懐かしい!

『ダブル・レインボー』の話に戻ります。メンバーは、日野皓正(cor)、スティーブ・グロスマン(ss)、菊地雅章(key)、ハービー・ハンコック(key)、ケニー・カークランド(key)、マーク・グレイ(key)、ルー・ボルピー(g)、ブッチ・キャンベル(g)、アンソニー・ジャクソン(b)、ハービー・メイソン(ds)、ドン・アライアス(per)、アイアート・モレイラ(per)、マノロ・バドレーナ(per)、バリー・フィナティー(g)、デビッド・スピノザ(g)、スティーブ・ターレ(shell horn)、レジー・ワークマン(b)、エディ・ゴメス(b)、ジョージ・ムラツ(b)、レニー・ホワイト(ds)、ビリー・ハート(ds)、ギル・エバンス(arr)、他です。とんでもない豪華メンバーに驚きます。制作費はいったいいくらかかったのだろう(笑)。

日野のCBS移籍第1作ということで力が入っています。菊地とのコラボレーションということで、菊地の『ススト』の続編みたいなアルバムになっています。最初聴いてビックリしましたね。だって、日野のフュージョンだと思って買ったんですから。これは日野の異色作です。面白いのはこの後普通の日野フュージョンに戻ってしまうことです。

A面1曲目の菊地作《メリーゴーランド》を聴いた時は、どこに注目して聴けば良いのかよく分かりませんでした。だって、3人のパーカッションを入れたアフリカン反復ファンクリズムにのって、4人のキーボード奏者が断片的なフレーズを散りばめ、その上で日野やグロスマンが抽象的なソロをとるんですから。ロック・ポップスのメロディーを追う聴き方が全く通用しなかたわけです。リズムも繰り返しだから1コーラスとかの切れ目がわからない。捉えどころのない音楽だと思いましたよ。曲長も約15分。参りました。

でも高いお金を払って買ったんですから「もう聴かない。」というわけにはいきません。やむなく何度も聴くことになるのですが、不思議ですね。だんだん気持ち良くなってくるんですから。最初に反復リズムが心地良くなってきます。そしてキーボード群が何をやっているか見えてきます。はっきり言うと日野のコルネットよりバック・サウンドのほうに興味がいっちゃったんです。菊地のサウンドにやられたわけです。

このサウンドに接していたおかげで、ウェザー・リポートの『スイート・ナイター』もマイルスの『パンゲア』も意外とすんなり受け入れられたんだと思います。今考えるととんでもないジャズ入門です。でも、これが私にとって良かったんだと思います。ジャズってこういう聴く人を拒むようなところがあることを最初から認識したわけですから。そしてこちらからジャズに近寄らないといけないことを意識したんです。これが重要なのです!

他の曲もざっと紹介しておきましょう。菊地、日野共作の《チェリー・ヒル・エンジェル》はバラードで、日野と菊地の濃密は語らいが聴けます。日野作《イエロー・ジャケット》はアルバム中唯一のフュージョン曲。レイジーな雰囲気が心地良く、日野のストレートな歌心が聴けます。日野作《ミワヤマ》はギル・エバンス・アレンジの和テイストのバラード。ハープが良い味を出しています。さすがはギルです。

ラストの日野、菊地共作《アボリジナル》が強烈です。曲名からわかるとおり、アフリカンでパーカッシブな曲。手拍子から始まり、躍動的なリスムが展開されます。アンソニーのエレベの他に、ワークマン、ゴメス、ムラツの3人がアコースティック・ベースを掻きむしります。これもメイソンのドラムにパーカッション3人。途中掛け声が入ったりして、スティーブ・ターレはほら貝を吹いているようです。その上で日野が気持ち良さそうにソロをとります。

アンソニー・ジャクソン(el-b)、ハービー・メイソン(ds)コンビがジャズの初体験だったとは笑えます。この2人でありながら、やっていることは全然フュージョンじゃないから凄い。この人達やっぱり只者じゃないです。

ライナーノーツは誰が書いているんだろう?
ハハハッ!やっぱり、岩浪洋三さんでした。
この頃のCBSソニーのフュージョン系アルバムにたくさん書いています。

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あのベニー・モウピンが・・・。

世界陸上見てますが、ウサイン・ボルトの9秒58は凄いですね~。

今日のお題はベニー・モウピン。この人はマイルスの『ビッチェズ・ブリュー』やヘッド・ハンターズで怪しげなバス・クラリネットを吹いていた人というイメージが強いと思います。最近はどんなことをやっているのか気になっていました。

で、昨年出たアルバム。買おうと思っていたのですが買いそびれてしまい、ネットでも納期がかかりそうだったので、どうしようかと思っていました。そしたら、先月新宿ディスクユニオンジャズ館で見かけました。試聴もできたので聴いてみることに。想像していたものとちょっと違いました。もっと怪しげなのかと思っていのに、意外とまともで落着いた曲調のものが多かったのです。悩んだ結果購入することにしました。

P100ザ・ベニー・モウピン・カルテット『アーリー・リフレクションズ』(2007年rec. Cryptogramophone)です。メンバーは、ベニー・モウピン(b-cl,ts,ss,alto-fl)、マイケル・トカイ(p)、マイケル・バランスキ(b)、ルカス・ジタ(ds,per)、ハニア・コワニーク・リブカ(vo)2曲のみです。内ジャケットの夕景写真がきれいだったので掲載します。

P101全曲モウピンが作曲。ミドル&スロー・テンポの曲ばかりです。どことなく現代音楽の響きを感じさせる曲もありますが、落着いた感じでメロディーと間を生かした味わい深いジャズが展開されています。ジャケット写真の夕景に似合う音楽という感じです。自然の風景とそういうものを見た時の郷愁感を強く感じさせます。

P102モウピンの吹くバスクラ、テナー、ソプラノ、アルト・フルートそれぞれに良い味を出していると思います。それぞれの楽器をきちんと鳴らしているところも良いですね。でも、おどろおどろしい怪しげなバスクラがないのはちょっと残念。トカイのピアノが美しい音でモウピンの描く世界を生かすサポートをしており、注目ポイントではないかと思います。ベースがなかなか力強くリズムを支え、ドラムは繊細なリズムで音を散りばめてゆきます。

女性ボーカルというかボイスが参加する曲が2曲あり、イマジネイティブで深い世界を展開しています。もう何曲かこういう曲があっても良かったような感じです。ソプラノ・サックスでコルトレーンの『マイ・フェイバリット・シングス』を思わせるような熱いジャズを繰り広げる曲もあります。とは言っても、コルトレーンのような怒涛の熱くさではなく、熱いながらも歯止めはかかっています(笑)。私はこういうのが結構好きです。

試聴時にはちょっとためらいましたが、買って正解だったと思います。聴きこむほどに味わいが増してくるなかなか良いアルバムでした。ベニー・モウピン、見直しました。ちょっと地味で売れ線ではないと思いますが、こういうジャズを多くの人に聴いてほしいです。

アルバム名:『Early Reflections』
メンバー:
Bennie Maupin(b-cl, ts, ss, a-fl)
Michal Tokaj(p)
Michal Baranski(b)
Lukasz Zyta(ds, per)
Hania Chowaniec-Rybka(vo)2曲のみ

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熱い《キャラバン》でもクールなウィントン。

今日の「高野 雲の快楽ジャズ通信」「キャラバン特集」でした。
詳細は「快楽ジャズ通信」を参照願います。

最初にリスナーからのメール紹介。
モンドさんから。この番組の全ての放送を録音しているんだとか。
この番組はジャズ辞典だと言ってますね。確かにそうですね。
モンドさんはアルト・サックスを吹くらしいです。
私、モンドさんに完全に負けました。
録音はしていませんからねっ。

雲さんの《キャラバン》にまつわるお話から。
ベンチャーズ・バージョンをB.G.M.にして説明。
雲さんはこの曲を演奏した機会も多く、色々な思い出があるそうです。

ギターのゆがみっぷり、捩れに捩れまくるギター。
上原ひろみソニクブルーム『ビヨンド・スタンダード』から。

ここからきましたか~。
これはデビッド・フュージンスキーの変態ギターが特徴の曲。
雲さんが言うように上原ひろみというよりバンドのサウンドを聴くべきものです。
途中でラテン・タッチになるところなんか面白いと思います。
私はこのバンドのロック調とキメキメがツボです。
なのに、今度の上原ひろみのアルバムはピアノ・ソロなのです(涙)。
一発目がこれなので、私は気分爽快ですね~(笑)。
(以降緑字は曲を聴いての私の感想などです。)

ここで改めて《キャラバン》の説明。

オリジナル・バージョンを聴きましょう。
デューク・エリントン楽団『1936-1937』から

これはこれで味わい深いです。

次は歌入りバージョン
ナットキング・コール『アフター・ミッドナイト』から。
カウンター的なファン・ティゾールのトロンボーンが怪しさを振りまきます。

これはラテン・タッチを強調した楽しいものですね。
コールの粋なボーカルも良いです。

まだまだ怪しさは続きます(笑)。
バイオリンが参加することによってオリエンタルな怪しさが増す。
エキゾッチックな雰囲気が増しています。
アフロ・キューバンを取り入れたディジー・ガレスピー『ザ・チャンプ』から。

確かにバイオリンがいい味を出しています。

今度は垢抜けた都会的な演奏。
ベタつくオリエンタルな感じがしないもの。
あっさりさらっと洗練されたバージョン。
マーカス・ロバーツのピアノがニューヨークの摩天楼を想像させます。
ウイントン・マルサリス『スタンダード・タイムVol.1』から

確かに洗練を感じさせますね。
リズムも処理もなかなか現代的なものです。
なかなかカッコいい演奏で私は好きです。
このアルバムのウイントンはやっぱり凄いと思います。

雲さん曰く。
「垢抜けているがジャズ・スピリッツは持っている。」
「オーバーブローイングしなくても聴かせてしまう。」

ピアノ・トリオならこれ。
デューク・エリントン
『マネー・ジャングル』から。

このアルバムの演奏はどれも濃いんですよね~。
エリントンのピアノの凄みが味わえます。
右手のいきなりの強打とか、左手の強烈な和音とか。
これは普通の人が真似してもここまで様にはなりません。
ミンガスのベース、ローチのドラム、全員強烈な主張をしています。
やっぱりジャズってとんでもない音楽です(笑)。

最後はアート・ブレイキー。
《キャラバン》はドラムの見せ場の曲でもあります。
それにふさわしいブレイキーのエネルギッシュなドラムが聴き所。
メンバーも充実したバージョン。
アート・ブレイキー・アンド・ザ・ジャズ・メッセンジャーズ『キャラバン』から。

まっ、ジャズ・メッセンジャーズのやつは定番ですね。
特に何も言うことはありません。
ブレイキーのドラムにジャズを聴けってことです(笑)。
ハバード、ショーター、フラーのソロも良かったです。

今日はこの曲でエンディング。

<アフター・アワーズ編>

ディレクター嬢が「暑かったですね~。」なんていいます。
ディレクター嬢のお気に入りはウィントン・マルサリス。
クールなやつがお好きなようです。
『マネー・ジャングル』も良いとは言っていましたが。

久々の初見弾きのコーナーです。
ディレクター嬢のオルガン風キーボードと雲さんのベースでデュオ。
このコーナーは楽譜にどう表記されているかが分かって意外と面白いんですよ。
ジャズマンのテーマ合奏は少し編曲しているんだなというのが分かります。

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好メンバーなのだけれど・・・

今日は普通の新譜紹介です。メンバーが良いので買ったのですが・・・。

P99 ジョン・サーマン『ブリュースターズ・ルースター』(2007年rec. ECM)です。メンバーは、ジョン・サーマン(bs,ss)、ジョン・アバークロンビー(g)、ドリュー・グレス(b)、ジャック・ディジョネット(ds)です。このメンバーなかなか良いと思いますよね。何かやってくれているんじゃないかと結構期待していました。

どうもこう、あんまり来ないんですよね~。このメンバーですからクオリティーは高いんですけど・・・。まず言っておかねば、最近には珍しく録音レベルが低くて、20年くらい前のCDって感じです。最初いつものボリューム位置で聴いていたら、なんとも弱々しい音なんでちょっとビックリしました。ボリュームを上げてやっとまともに聴けるようになりました。最初にいきなりつまずいたのが災いしたのでしょうか?

全曲サーマンが作曲しています。ヨーロッパ系の曲で品はあるんですが、結構流れてしまって耳に残らない感じです。最近アクが強いジャズをたくさん聴いているので、この手の耳なじみの良い曲に鈍感なのかもしれません。

サーマンのソプラノはなかなか美しいのですが、バリトンがおとなし目に感じます。録音レベルが低いのが影響しているようないないような?全曲とは言いませんが、もっとバリバリ吹く曲もあって良いのではないかと思いました。1曲だけフリー系の曲があるのですが、そこでもはじけてはいません。サーマンも枯れてきて味で聴かせるようになったのかも?でもちょっと深みが不足気味に思えるような・・・。

アバークロンビーも手堅い演奏だとは思いますが、どうも味気ない感じです。もっとひねりがほしいよ~。まっ、これは単に私の個人的な思いなので、それをアバークロンビーに要求してもしょうがないんですが。ディジョネットはやるべきところでは、しっかりやっていますが、全体的に勢いよりまとまり重視な作風なので、それを逸脱はしていません。さすがは職人ディジョネットです。

今回一番健闘しているのは、ベースのドリュー・グレスなのではないかと思いました。ニューヨーク・アンダー・グラウンド方面では有名なベーシストです。で、今回がECMデビューらしいです。これからもっとメジャーな存在になって活躍してほしいですね。豪腕にして手堅いベーシストだと思います。

これを聴いて思ったのは、最近のECMってメジャー・レーベルであるが故に、質はある程度高いレベルに揃えられていて、ハズレもないかわりに大当たりもないということです。どうやら今の私、マイナー・レーベルの危険なやつを聴くことに楽しみを見出しているようです。

その後このアルバムはディスクユニオンへと・・・。

アルバム名:『Brewsters Rooster』
メンバー:
John Surman(bs, ss)
John Abercrombie(g)
Drew Gress(b)
Jack DeJohnette

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松本茜さん、かわいいっ!

グーグル検索「松本茜」からこちらへいらっしゃる方が多いようです。
松本茜さんの新譜『プレイング・ニューヨーク』が発売されました。
「高野 雲の快楽ジャズ通信」にもゲスト出演。コチラ
http://ikki-ikki.cocolog-nifty.com/blog/2010/01/post-b1c2.html

            『プレイング・ニューヨーク』、よろしくねっ!

Akane_matsumoto

昨日、雲さんとtommyさんがジャズピアニスト松本茜さんのライブを見てきたそうです。私も誘いを受けたのですが、先日ジェームス・カーターのライブを見たばかりだし、お盆前ということで今回はパスさせていただきました。

ライブのメンバーは、松本茜(p)、市原ひかり(tp)、山崎史子(vib,marimba)、はたけやま祐(per)、山下弘冶(b)、加納樹麻(ds)です。前から4人が今話題の女性ジャズ・プレイヤー。そのうちの松本さん、市原さん、山崎さんは「高野 雲の快楽ジャズ通信」にゲスト出演歴があります。山崎さんとはたけやまさんは、国立音大出身ではたけやまさんのグループHYPSで共演していますね。松本さんと山崎さんもライブで何度か共演しているとか。

凄く良いライブだったみたですね~。見に行けなかったのは非常に残念です(涙)。でも雲さんとtommyさんが、ブログにライブ・レポートを書いて下さっていますので、少しは気分を味わえます。

雲さんのレポート
http://kairaku-jazz.seesaa.net/article/125585841.html#comment
http://kairaku-jazz.seesaa.net/article/125661818.html#comment

tommyさんのレポート
http://ameblo.jp/tommy-tdo/entry-10319697672.html#cbox
ごめんなさい!諸事情により、このリンク先は消去されています。
なので、写真も見られません。

tommyさんは、松本茜さんの写真をたくさん載せてくださっています。茜ファンに大サービスだそうです(笑)。な、な、何と!茜ファンの1人である私に、サービスカットが2枚もありました。tommyさん、どうもありがとうございます。凄く萌え~な写真です(笑)!

それにしても写真を撮るのが上手ですよね~。とらえられている松本さんの表情も素晴しいんです。でも、それもそのはず、tommyさんは写真のプロですからね。先日もブログで渡辺満里奈写真集「ONE DAY」がご自身の仕事だとブログに書いていました。

tommyさんのところに遊びに行った時、今から20年ほど前のF1全盛期に発売された「アイルトン・セナ写真集」を見せてもらいました。F1中継をしていたフジテレビ系?の写真集だったと思います。当時その写真集を見た記憶があったので、とても懐かしかったんですが、その写真をtommyさんが撮っていたと知り、とても驚きました。セナの写真を撮っていた方に会えるなんて、想像すらしませんでした。

まっ、そんなわけで茜ちゃん(馴れ馴れしいぞっ!笑)の写真はしっかり保存させていただきました(笑)。完全にアイドル顔なのでTVタレントができそうです(笑)。でもピアノはどんどん進化しているそうで、これからが楽しみですね~。それにしても生の茜ちゃんに会えるのはいつになることやら?どうも私の都合と合わないのです(涙)。

今日はお盆の準備をしました。
地方の風習とかあって色々大変なのです。
夕方には迎え火も焚きました。
おじいちゃん、おばあちゃん、お父さん、お母さんはもう戻ってきているのでしょう。

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ヤバイかも?

今朝の地震にはちょっとビックリしました。
甲府市は震度4だったのですが、結構長くゆれていました。
私のオーディオ部屋にはラックに入りきらないCDが積んであります。
そのCDが地震の揺れで何枚か落ちてしまいました。
おかげで椎名林檎の『三文ゴシップ』のCDケースの蓋にひびが入っちゃたよ~。
そのひびというのがジャケ写の椎名林檎の唇に沿うように入ったから不思議だ!
それはどうでも良いとして、もし東海地震クラスの揺れだったら被害は甚大。
メインスピーカーの上にサブスピーカーが乗せてあるし、かなりやばいと思う!
だからといって何か対策をする気持ちは今のところありません。
東海地震が起きないことを今は祈るのみです(笑)。
これがヤバイことの1つ。

もう1つヤバイことがあります。
パソコンの野郎だっ!
最近何をするのにもやたら遅いのです。
とにかくストレスが堪ります。
あきらかにパソコンのパフォーマンス不足。
更に、動画を見ていると突然シャットダウンしてしまうことも、あ”~っ!
これはやっぱり新しいパソコンを買うしかないのでしょうか?
コジマ電機のナイトセールで一番売れ線の安いやつを買うしかないかな~。
そろそろ決断すべき時期のようです。
あ~あっ!

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MOONKSTYLEを聴いていたら

ミュージックバードのTHE JAZZチャンネルに「MOONKSTYLE」という番組があります。ジャズ鑑賞集団MOONKSとサポート・メンバーがパーソナリティーを務める番組ですMOONKSは吉祥寺方面から有名になった方達ですよね。

私はこの番組を結構聴いています。私が知らないようなマニアックなジャズ・ミュージシャンを次々と紹介してくれるからです。まあ、私はMOONKSを全面的に認めているわけではないので、「あ~あっ。」な選曲があったりして苦笑してしまう時もあります(笑)。

最近、この番組でミュージシャンのゲストを続けて呼んだので、どうしちゃったんだろうと思っていました。この1年くらいでミュージシャンを呼んだことがあったかどうかだったので、新展開なのかと思ったのです。
で、そのゲストとは?
トーマス・エンコSAYAKAでした。

スイングジャーナル8月号をパラパラとめくっていたら、この2人が並んだ広告があるじゃないですか?よく見ると最近できた「Blue in Green」レーベルの広告。この2人はこのレーベルから最近CDを発売していたのですね。

はは~ん、なるほど。宣伝のために番組にゲスト出演したんですね~(笑)。それにしても珍しくゲストを呼ぶなんて、MONNKSとBlue in Greenレーベルの関係やいかに?

トーマス・エンコはいかにもヨーロッパ系のピアノ・トリオ。「只今私の興味の対象ではあまりせんので、ごめんなさい。」でした(笑)。もちろん、この手のヨーロッパ・ピアノ・トリオ好きにはおすすめできるものだと思いますよ。

SAYAKAはキューバで修行を積んだジャズ・バイオリニストということで、このアルバムではキューバ音楽やラテンを中心にやっているようでした。堅いことを言わなければなかなか好感を持てる演奏をしていました。とは言うものの買うかと言われれば?バイオリニストのお決まり(笑)?チック・コリアの《スペイン》もやっていますね。この曲は寺井尚子の演奏が結構好きです。SAYAKAはポスト寺井尚子になれるのか?乞うご期待(笑)!

P97 MOONKSと言えばこれについても一言言っておきたいのです。この本「幻のCD廃盤/レア盤コレクション」のおかげでディスクユニオンや石丸電気はどれほど儲けたのでしょう(笑)?

私は廃盤/レア盤CDを買わないことにしているのですが、お店で見ると万越えのCDがあったりしてビックリします。一時期に比べれば最近は落着いてきたようですが、ひどい時がありましたね。

ここに掲載されているCDは、私が昔買ったものもいくつか掲載されていて、店頭の価格を見ると「そこまで出す価値はないと思うんだけどなぁ。」というのもありました。そして、持っていないものは再発CDを買うのですが、これまた個人的な評価ではハズレだったものがいくつかあります。

余談ですが、「ジャズ選曲指南」のアルバムを蒐集していたときに、上記の本には載っていませんが、バルネ・ウィランの『ワイルド・ドッグ・オブ・ザ・ルエンゾリ』とかサヒブ・シハブの『サヒブズ・ジャズ・パーティ』とか『パー・”テキサス”・ヨハンソン』が高値中古CDだったのでちょっと困りました。今は後の2枚は再発されています。

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エレクトリック・マイルスはイイ!そして作家平野啓一郎さんの「マイルス愛」!

今日の「高野 雲の快楽ジャズ通信」「エレクトリック・マイルス特集」
ゲストは作家の 平野啓一郎 さん。

最初に雲さんからエレクトリック・マイルスの解説。
雲さんはちょっと興奮気味ですね(笑)。そして長~い。
平野さんからマイルスがなぜエレクトリック化したかの仮説があります。
You Play JAZZ?で配信されている収録風景をご覧下さい。
ココ
http://www.youplay-jazz.com/movies/view/568

バックに薄くマイシャがかかっていて、今回はなんかカッコイイです。

マイルスのソロのバックでハービー・ハンコックがピアノを弾かない演奏。
スペースを気にするマイルスが、ピアノのコードの塊がスペースを埋めて
しまうのを避け始めた頃の演奏。
『マイルス・スマイルズ』から《オービッツ》

この辺りから、硬いピアノの音をどうしようと思って、エレピを導入。
そのエレピの”ジワ~ッ”と広がる音を、平野さんは「リキッドな感じ」称しています。
雲さんが言うように、この表現が文学者ならではなのです。

この曲ではハービーのソロでさえ左手でコードを弾かず右手のみ。
平野さんはこういうところからも緊張感を感じる演奏だと言っています。

エレピのリキッドな感じを示す音源。
『イン・ア・サイレント・ウェイ』から《イッツ・アバウト・ザット・タイム》
途中フェード・アウト。

平野さんは、
「ピアノはシリアスで高級感がある。
音楽が変わっていくなかでそれが不要になっていく。
構造が明確になっていく。
リズムを細かくして音色を増やしていき、混沌へとつながる。」
と言っています。

平野さんは、流れで作品を見るのが好きだそうで、
それらを追って行くなかで何かを見つけていくのが好きだとか。

ここで、小説とのからみでマイルスの音楽を語ります。
You Play JAZZ?で配信されている収録風景をご覧下さい。
ココ
http://www.youplay-jazz.com/movies/view/568

平野さんは、冒頭で雲さんが言っていたのと同様に、
マイルスは知的好奇心を刺激するとも言っています。

エレピには攻撃な部分もあるということで、チックのエレピ
『ブラック・ビューティー』《パート1》
途中フェード・アウト。

かなりエグイ。
ロックが出てきて、でっかい会場でやったときのPAのでっかい音に影響。
そこではキーボードもこれくらいえぐくて攻撃的になる。
ピアノは上品になっちゃうから、アタック強くしても物足りなくなっちゃう。
なんて2人の会話があります。
You Play JAZZ?で配信されている収録風景をご覧下さい。
ココ
http://www.youplay-jazz.com/movies/view/568

ギターを導入する話。
ビッチェズ・ブリューはギターでカッティングはしていない。
ジミ・ヘンやJBからの影響もあり、リズムにギターを取り入れていく。
そういう演奏で平野さんオススメ。
《ブラック・サテン》のバリエーションで、スネアの”バシッ”が好きなこの曲。
『オンザ・コーナー』から《ワン・アンド・ワン》

平野さんは、「ロックとかファンクのビートを捻ったというより、
一から作ったんだろうと感じる。」と言います。
雲さんは、「打ち込みでは簡単にできるリズム・パターンを人力でやって、
ちょっとズレたりするのが面白い。」と言います。

雲さんは『パンゲア』よりどろどろなところが好きだという
『ダーク・メイガス』から《モジャ》
途中フェード・アウト。

平野さんは、
「ジャングルの中の混沌。ライブの尺が長くなって、時間感覚が変わっている。
これも麻薬の影響だろう。」
「ピンク・フロイドのシンセの演奏でも、餅みたいに時間が”ビローン”と伸びている。
これも麻薬の影響はあるだろう。」
と言っています。
「餅みたいに”ビローン”」なんて、面白い表現を使いますよね。
これをスピーカーの前で聴くときは気合を入れて聴かないといけないなんて話も。

ギターの話とマイルスに嵌った話。
『カインド・オブ・ブルー』でピンと来て、
アコースティックもエレクトリックも平行して聴いていたそうです。
You Play JAZZ?で配信されている収録風景をご覧下さい。
ココ
http://www.youplay-jazz.com/movies/view/568

ギターのジョン・マクラフリン入りオススメ。
『ジャック・ジョンソン』から《ライト・オフ》

新作『ドーン』の話。古平正義さんによる拘りぬいた装丁とのこと。
小説を読まない私なのですが、平野さんのホームページを見ていたら、
SF的な設定なようで、読んでみたくなりました。

今日は《ライト・オフ》でエンディングです。

<アフター・アワーズ編>

アコースティック・ピアノとエレクトリック・ピアノのニュアンスの違いを
ディレクター嬢のキーボードと雲さんのベースで実演。
『ソー・ホワット』の出だしのフレーズ。
よくわかりましたよ。

平野さんが「ベースの人はこのリフは弾きたいですよね。」なんて言います。
ここで雲さん持参のオリジナル・フレッドレス5弦ベースの話へ。
楽器をやるもの同志の会話です。
平野さんは今はギターを弾く暇がないそうで、
バンドをやるにしても、今は何の音楽をやりたいというのがないそうです。
またいつかやりたい音楽がみつかればバンドもやるかもとのことでした。
平野さんはマイケル・ジャクソンも好きということで、
話題は《ヒューマン・ネイチャー》へと。
マイルスの《ヒューマン・ネイチャー》は晩年テンポが速くなっているが、
平野さんは遅いほうが好きで、モントルー・ジャズ・フェスの頃が好き、
フォーリーが入ってからのやつはダメらしいです。
《タイム・アフター・タイム》はシンディー・ローパーよりマイルスの方が好きとのこと。
雲さんと意見が一致していました。

とりとめもない会話。楽しそうでしたよ(笑)。

「TALKIN’ ジャズ×文学」小川隆夫、平野啓一郎を読むと、
今回の放送で平野さんが語っていたことも出てきますので是非ご一読を。

今回の「エレクトリック・マイルス特集」は良かったですね~。
普通、『ブラック・ビューティー』『オン・ザ・コーナー』『ダーク・メイガス』
『ジャック・ジョンソン』なんてかかりませんよ(笑)。
マイルス好きな私としては平野さんのお話には頷けるものがありました。
そして、平野さんの語りからは「マイルス愛」が感じられて良かったです。

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爽やかゲイリー・バートン!

世間は酒井典子の話題で持ちきりですね。
山梨県の身延町に居る可能性があるとかで、地方ニュースでも取上げています。
まっ、のりピー、自業自得でしょうね。
一方、大原麗子さんが亡くなられたのは悲しいことです。
いい女優さんだったのに・・・。

今日は初めて買ったヴァイブラフォン奏者のアルバムを紹介します。
昨日「高野 雲の快楽ジャズ通信」で特集したゲイリー・バートンです。

P96 『ピクチャー・ディス(放題:サウンド・オブ・ラブ』(1982年rec. ECM)です。メンバーは、ゲイリー・バートン(biv)、ジム・オドグレン(as)、スティーブ・スワロー(el-b)、マイク・ハイマン(ds)です。これはジャケットがひどいですね(笑)。デザインセンスを疑います。ECMらしさもないですよね。

確か私が買った初めてのECMでもあったと思います。2枚目がジャック・ディジョネット・スペシャル・エディション『インフレーション・ブルース』。私は当時からECMにあまり興味はなかったです。今考えると、当時はジャズに対して黒さを求めていたところもあったので、ECMはそこから外れていたんだと思います。未だにECMにはあまり思い入れはありません。

まだジャズを聴き始めてしばらくしてのことだったので、色々なタイプのジャズに接したいということで、ヴァイブのゲイリー・バートンを買ったんだと思います。このアルバムの印象は爽やかに尽きるんじゃないかと思います。バートンのヴァイブのクリアな音といい、メロディーといい爽やかです。やっていることはかなりジャズよりのフュージョン。

アルトのオドグレンも爽やかです。渡辺貞夫とかのフュージョン・アルトの系譜だと思います。もちろん芯には渡辺と同じでジャズがありますから、単なるフュージョン・サックスとは一線を画します。で、一番のポイントはというとスワローのエレクトリック・ベースではないかと思います。スワロー独特の音に嵌ると癖になりますよね。

そして、バートンのヴァイブとスワローのベースのマッチングが素晴しいんです。この2人の音への美的アプローチの一致がなせる技だと思います。お互いに着かず離れず、主張しつつ解け合う感じが気持ち良いです。

収録曲は、マイケル・ギブスが1曲、チックが1曲、カーラ・ブレイが1曲、ミンガスが1曲、オドグレンが2曲と、色々な人の曲を取上げています。曲想の統一感はとれていますよ。私はこのアルバムの中のチック作曲ワルツ》が好きなのですが、この曲が私のワルツ(3拍子)好きのきっかけかもしれません。そして私はチックの曲が結構好きなんです。

このアルバム、今は忘れ去られてしまいました(涙)。でも、今聴いたほうがむしろしっくりくるくらいの内容だと思います。今で言うところのコンテンポラリー・バップ・アルバム。ジョー・ロック(vib)辺りのアルバムよりは、レベルは上だと私は思いますよ。

もう1枚紹介します。

P80 ゲイリー・バートン&フレンズ『リユニオン』(1989年rec.GRP)です。メンバーは、ゲイリー・バートン(vib,marimba)、パット・メセニー(g)、マイケル・フォアマン(p,key)、ウィル・リー(b)、ピーター・アースキン(ds,per)です。

このアルバムは既にブログで紹介済みですが、再度登場願いました(笑)。バートンとメセニーの共演がポイントですね。”リユニオン=再会”セッションなのです。メセニーはバートンのバンドに入ったことがきっかけでジャズ界に入るわけですから、バートンとメセニーは師弟関係なのです。

で、再会セッションの結果はというと、良いにきまっているじゃないですか。この2人も音への美的アプローチの一致が感じられますね。まあ、師弟なので当たり前なのかもしれませんが。メセニー好きな私にはとにかく気持ちの良い演奏が並んでいます。ウィル・リー&アースキンのリズムも文句なくグッド!柔軟にグルーヴするアースキンってイイよね~。

収録曲は、ポロ・オルティが3曲、マイケル・フォアマンが2曲、ヴィンス・メンドーサが2曲、メセニーが3曲、、ポール・メイヤーズが1曲の系11曲。私はやっぱりメセニーの曲が好きなのですが、コンポーザー/アレンジャーのメンドーサの曲も捨てがたいです。この人の都会的で洗練された哀愁を感じるメロディーはイイですよ~。メンドーサはコンテンポラリー系ジャズを好む人にはよく知られた人なのですが、今一人気がありません。残念!

で、ミハーな私が声を大にして言いたいことは?
《ジェイムス》に次ぐメセニーの美メロ曲《チーフ》が入っていることです!
簡単な4小節フレーズで転調を繰り返すだけなのですが、これが最高なのです。転調好きな私だから良いだけなのかも(笑)?メセニーのギターの音色に最高にマッチしますね~。もちろんバートンにも似合います。う~ん、最高っ!そしてグレイト!
でも、でもです。曲が短いのです。バートンのソロは2コーラスなのにメセニーのソロはたった1コーラス(涙)。
聴いて下さい!

ところで今日初めて気が付いたのですが、遅っ!
バートンはあまり作曲しないんですね~。

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きれいなお姉さん、山崎史子さんのヴィブラフォンに酔う!

今日は「高野 雲の快楽ジャズ通信」の再放送でした。
「ゲイリー・バートン特集」
ゲストはヴィブラフォン奏者の山﨑史子さんでした。
詳しくは 「快楽ジャズ通信」 をご覧下さい。

多芸多才なバートンの魅力とは?
今日は山崎さんとお話しながら魅力を解明していきましょうとのこと。
山崎さんのバートン観は?
「スリリング。スピード感。音楽全体として楽しめる。」とのことでした。
バートンのフレーズを真似したいけれど、なかなか真似できないとのこと。
なぜなら、パッセージにスピードがありつつニュアンスがあるところや、
音の粒立ちと抑揚の両立などが難しいからだとか。
何度聴いてもバートンは自分の上にいるらしいです。
なかなか深いですね~。

まずは『クリスタル・サイレンス』から《セニョール・マウス》

チックとのデュオは相性が良いと思います。
どういうことかというと、音への美的アプローチが似ているのです。
2人の奏でる美の世界は好きです。
(以降、緑字は曲を聴いての私の感想などです。)

曲後、「いいですね~。ガハハッ!」なんて感じで凄く楽しそうです(笑)。
「ゲイリー・バートン愛!」と言ってますが、「ゲイリー・バートン命!」ですね(笑)。

山崎さんのこれはカッコイイな1枚。
山崎さんは変拍子が好きらしいです。
それは昔ロック・ドラマーになりたかったことにも関係があるみたいですね。
『ザ・ガーシュイン・コネクション』から《魅惑のリズム》

これはお洒落なフュージョンですね。
聴いていると気持ちがウキウキしてきます。
楽しいです。それにつきると思います。
GRPの音ですね。

デイブ・グルーシン(p)、ジョン・パティチ(b)、デイブ・ウェックル(ds)。
難しいリズムをさらりと演奏しています。
打楽器奏者の血が騒ぐとのことです。
このメンバーなら最もな感じです。

続いて雲さん選曲で、叩く要素が強いもの。
シロフォン(ザイロフォン)を演奏している曲です。
山崎さんがマリンバやヴィブラフォンとの違いを色々解説してくれました。
なるほど~。
雲さん曰くコミカルな曲。
クラリネットのエディー・ダニエルズゲイリー・バートンの双頭リーダー盤
『ベニー・ライズ・アゲイン』から《ノック・オン・ウッド》

小粋で楽しい演奏です。
この音で思い出しましたよ。
ドラムのジョン・ホレンベックも最近よく使っていますね。

マレット4本を駆使して、和音奏者としても凄いバートン。
山崎さんによると、マレットの開き方などが難しいとのこと。
グリップも3種類あるんだとか。

ゲイリー・バートンパット・メセニー『カルテット・ライブ』から《シンドローム》

この2人も相性が良いと思います。
私はこの2人の共演は
『ゲイリー・バートン・リユニオン』で愛聴しています。

雲さんは「メセニーとバックで叩くバートンの和音が溶け合っている。」と言い、
「テクニックはあるけれど、全体的にはマイルドな感じ。」と続けます。
確かにその通りでした。
山崎さんは「音色が柔らかいけれど粒がはっきりしている。」と言います。
「結構強く叩いているのにギラギラしない。」とも言います。
なるほどね~。

最後は山崎さん参加曲で、リズムの面白さとバリエーションが楽しめる曲。
はたけやま裕『ケオティック・プラネッツ』から《スピーク・ロウ》

揺らめくヴィブラフォンが良い感じですね~。
上に乗るバイオリンは寺井尚子を優しくした感じに聴こえます(笑)。
山崎さんのフレージングとかからはやっぱりバートンの匂いが感じられますね。
これを聴いただけでも”バートン命!”だというのがわかります(笑)。
なかなか凝ったアレンジだと思います。
気持ち良いフュージョン曲でリズムの面白さとバリエーションが楽しめました。

<アフター・アワーズ編>

山崎さんのヴィブラフォンと雲さんのベースでセッション。
《ドナドナ》の3拍子バージョン。楽しい演奏でした。
現場ではどのテイクを採用するかで色々あったようです(笑)。
と言うよりは、雲さんの中で葛藤があったらしいです。
顛末については 「快楽ジャズ通信」 をご覧下さい。雲さんコメントより。
tommyさんの昔の生録会の経験を生かしたマイク・セッティングで録音。
ヴァイブの音はクリアに録れていました。さすがです。

バートンにまつわる余談を少々。

私のバートン初体験は『ピクチャー・ディス(邦題:サウンド・オブ・ラブ)』です。
ジャズを聴きだしてしばらくした頃に買いました。
ヴァイブのレコードは確かこれが最初で、スティーブ・スワローのエレベも初体験。
だからこの2人の音はかなりしっかり頭に刻み込まれています。

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「快楽ジャズ通信」が見られます!

「高野 雲の快楽ジャズ通信」が見られます!
聴けるのではなく見られるのです。
なぜかって?
WEBマガジン型JAZZ動画番組配信サイト You Play JAZZ?
番組収録風景がUPされているからです。

ゲストは作家の平野啓一郎さんです。
テーマは「エレクトリック・マイルス」

私は小説を読まないので知らなかったのですが、平野さんって凄い方なんですよ。
平野啓一郎さんに興味がある方はウィキペディアで調べて下さいね。
最近新作「ドーン」が発売になりました。

で、番組映像はコチラ
http://www.youplay-jazz.com/movies/view/568

今回の雲さんは平野さんを迎えてちょっと気持ちが昂っていたみたい。
最初から雲さんの熱いトークが炸裂しています(笑)。
私もこのテーマには凄く興味があります。
先日書いたとおり、私のマイルス入門はエレクトリック・マイルスからですからね。

平野さんのしゃべりも結構熱がこもっていますね~。
「マイルスが好きなんだな~」っていうのが凄くよくわかります。
これはマイルス好きにはたまらない番組になっていると思いますよ。

番組が放送されるのは以下のとおり。

ミュージックバード THE JAZZチャンネル 8/8(日)、22:00~23:00
ミュージックバード cross cultureチャンネル 8/13(木)、23:00~24:00
コミュニティーFM 8/15(土)、20:00~20:55

凄く楽しみです。

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ジェームス・カーターのライブ

さて、昨日の続き、今日はジェームス・カーターのライブ・レポートです。
最初に謝っておかねばなりません(笑)。
ライブ前にカレーを食べながらビールをジョッキ2杯飲んじゃいました。
ということで、結構出来上がった状態でライブを見ることになりました(笑)。
曲名?、演奏した曲数も自信なし、途中で睡魔に襲われるなど、
ちょっとボロボロなライブ・レポートになること、ご容赦願います。

P93場所は武蔵野スイングホール。中央線武蔵境駅前にあります。ジェームス・カーター・クインテットのライブが\5,000って安いと思いませんか?ここのホールが武蔵野文化事業団の施設なので、単なる営利目的ではないから安いんでしょうね。今回\5,000だったので見ることにしました。ブルーノートとかで\10,000近くしたら見なかったと思います。

客席は180席。全席指定のようで、一応満席でした。こじんまりしたホールなので、一番前の席はステージ間近です。ウッディーな作りで、アコースティック楽器演奏時の音響に考慮したホールでした。私はステージ右側の最前列で見ました。

最初にメンバーと楽器を紹介しておきましょう。ジェームス・カーター(ts,ss,fl,b-cl)、コーリー・ウィルクス(tp)、ジェラルド・ギブス(p)、ラルフ・アームストロング(b)、レオナード・キング(ds)です。今回、ジェームス・カーターはバリトン・サックスで演奏しませんでした。バリトンを聴きたかったのに残念です。私はトランペッターのウィルクスにも注目していました。

第一部の1曲目はウィルクス抜きのカルテット演奏。結構飛ばしますね~。カーターはテナーでブリブリかましています。もっと大きな音かと思ったのですが、PAが入っている割には今一音が小さいような・・・、サックスのPAはかなり控え目のようです。酔いがまわっているせいなのか?意外と普通な感じで終了。

2曲目からはウィルクスが加わりました。ウィルクスって、背が小さく見た目はナイナイの岡村(笑)。トランペットのPAもどうやら控えめです。右側のPAスピーカーのまん前に座っていたのに、ドラム側のせいかやたらドラムばかり聴こえてきます。

フロント陣のPAを控えめにするなら、ドラムはもう少し控えめに演奏すべきではないかと思いました。結局このPAも含めたバンドの音のバランスが最後まで気になってしまい、しっくりこないライブになってしまったのが残念です。ドラムが凄く上手いとか斬新なリズムとかなら、ドラム好きな私には面白かったのかもしれませんが、従来どおりのドラムなんで・・・、でもブラシは結構良かったかな~。

演奏の方はオーソドックスなバップ。カーターって今はこんなことをやっていたのねっ。それからエンターテインメント重視な感じで、最初から会場を盛り上げよう的な演奏についていけない感じも・・・。NYダウンタウンを聴きまくっている今の私には刺激少(涙)。なんとなくそれはわかっていたのですが、目の当たりにするとね~。それでも、カーターの楽器の鳴りだけは聴いておきたかたので、それは満足できるものだったので良しとしましょう。

注目していたウィルクスがまた不発なんですよ(涙)。途中でPAの音量を気にして、上げろ下げろと指で指示したり、どうもあまり落着かない感じ。フレージングにも冴えは感じられませんでした。オーソドックスなバップでは本領発揮できないのかも?ピアノも盛り上げがミエミエな演奏で良さがわからなかったなあ~。そういう意味ではベースが一番まともでしっかりした演奏をしていました。

第一部は8ビートの拍手強要(笑)盛り上げ演奏でのテナーの咆哮、フルートでのバラードなんかを入れて、たしか5曲で1時間。ラストのソプラノ・サックスが一番良かったと思いました。ソプラノの太くて逞しい音はなかなかのものでした。

休憩15分。コーリ・ウィルクスの『クリーズ・フロム・ザ・ゲットー』を入口で販売していたので購入。これ、ユニオンで新譜チェックしたのにお店に在庫なしだったからです。CDはちゃんとやっているだろうという期待のもとに買いました。聴いたら、ポスト・バップ演奏でなかなか良かったです。

第2部はソプラノはなしで、バス・クラリネット、テナー、フルートを持って登場。そのバスクラに注目していいたのに、バスクラ演奏時に睡魔が・・・、ぼんやりした記憶しかありません(涙)。目を覚まさせてくれるようなものではなかったのも事実。フルートは意外と良い味を出していましたね。ウィルクスはオープンやカップ・ミュートは今一だったんですが、ハーマン・ミュートでの演奏はなかなか良い具合でした。第2部もたしか5曲で1時間。

アンコールはテナーでベースとのデュオ。ベースはベース・アンプを使っていましたが、程好い音量なので、カーターのテナーの鳴りをきちんと聴くことができました。私達の方に斜めに構えて吹いていたのが良かったようです。タンポ”プハプハ”もよくわかりました。生での楽器の鳴りって凄いものがありますね。CDになるとなかなかああいう音にならないんですよね。

演奏曲目はオリジナルとスタンダードも混ぜたものでした。カーターが演奏前後に曲目を説明してくれるのですが、つぶやきトークなんですよ(笑)。なもんだから英語が苦手な私には?スタンダードも知っている曲をやっていたのに、記憶にないんです(涙)。ごめんなさい。

P94_2カーターは背が高くてスーツが似合うカッコイイ人でしたよ。そしてとっても温和で好感を持てるタイプなんです。『ジュラシック・クラシックス』の《テイク・ジ・Aトレイン》でのぶっ飛び演奏からはどうも想像がつきません。今回もブリブリやる場面もありましたが、スケール・ダウンしちゃったような?

P95 ライブ終了後、カーターが出てくるのを待って、サインをしてもらうことにしました。とは言っても私はCDを持て来るのを忘れたので、ノーサンがサインをもらったのです。写真はそのサイン。メンバー全員のサインです。写真だけちゃっかり撮らせてもらいました(笑)。

今回のライブは期待し過ぎだったかも?
でもいくつか収穫はあったので良かったと思っています。
チケットが安いので、トータルではグッドなライブでした。

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ジェームス・カーター・ライブの前に

昨日はまたまたジャズ友と遊んでしまった(笑)。

ジャズ友のノーサンからジェームス・カーターのライブを見に行こうと誘われて、昨日そのライブを見てきました。ノーサンにはチケット取りまでしていただいちゃいました。どうもありがとうございました。

で、ライブを見に行っただけかというとそうではなく、その前に秋葉原の ヒノオーディオ に寄ってヴィンテージ・スピーカーを聴いてきました。ノーサンとヒノオーディオの社長さんはお友達なんですよ。先日その社長さんから「音の良いスピーカーが入ったので聴きに来ない?」と連絡が入ったとのことでした。

ノーサンから私に「一緒に聴きに行きませんか?」とお誘いがあったので、「ではライブを見に行く前に行きましょう。」と私の都合に合わせていただき聴きに行くことにしました。オーディオと言えばこの人を忘れてはいけません。ジャズ友にしてオーディオ友のtommyさんです。もちろん一緒に聴きにいきましたよ。

私もヒノオーディオでは何度も買い物をしています。スピーカー・ユニットと箱、スピーカー箱だけ、中古カートリッジ、真空管、パーツなどなど、茨城に住んでいた頃には、ヒノオーディオの前の通りのコイン・パーキングを利用したり、駐車違反が厳しくなかった頃は近所に路駐していました。それで駐車違反のキップを切られたことも(笑)。そこから電気街へ行く途中、ヒノオーディオは毎度覗いていたんです。

P91さて、ジャズ友3人はお店に集合。地下の試聴室へと案内されました。ご覧のとおりJBLのパラゴンやタンノイのオートグラフなど高価なヴィンテージ系のスピーカーがたくさん置いてあります。今回聴くスピーカーは、ステファン・トゥルーソニックの206AXAという38cmの同軸ユニットです。写真手前の列の左から2番目。ヒノオーディオ特製のアルテック604用の箱に入れてありました。社長さんからこのユニットの解説をしていただき試聴。

私達3人は、それぞれお気に入りのソースを持参していました。まずはtommyさんのウォルター・ビショップJr.から、なんでこれを持ってきたかというと、実はtommyさんはこれをパラゴンで聴いてみたかったのです。tommyさんのスピーカーは、D130バックロードホーン、175DLH(蜂の巣ホーン)、075にヒノオーディオ特製ネットワーク。このスピーカーで、目指せっ!パラゴン、打倒!パラゴンなのです。だからここのパラゴンと自分のスピーカーとの確認作業をしたかったんですよ(笑)。

話は戻って206AXA。能率が高いので反応が早く音の飛びが良い感じなのですが、中音がしゃしゃり出る感じに鳴っていました。どうもアルテック用バスレフ箱とのマッチングが良くないような感じでした。もっと大きな箱か後面開放型の箱に入れて、コーン紙には背圧をかけないようにしつつ、低音をゆったり鳴らせればもっと良くなるのではないかと思いました。

置いてあるスピーカーはいくつか試聴させてくれましたので、tommyさんはすかさずパラゴンを希望。やっぱりパラゴンは良い音ですね~。写真のように前に並んだスピーカーの後ろに置いてあったのですが、それでもちゃんと聴こえましたよ。さすがはJBLのコンシューマー・オーディオの最高峰!置き方のハンデなどものともしません。JBL使いのtommyさんが憧れるのも無理はない音なのです。

ついでにオールドタンノイを復刻したスピーカーで、社長曰く「ジャズにも合うタンノイ。」を聴いたのですが、タンノイ使いの私としてはこちらがしっくりきました。私のスピーカーはタンノイ・プレスティッジ・シリーズの最も安いスターリングなので、当然音の質や風格は比較にならないのですが、タンノイの持つ音の風合いは近いものがあったのです。

続けてノーサンのスタン・ゲッツ(いつもカー・オーディオで聴いている愛聴盤)、私のスコット・ラファロのベースが凄いブッカー・リトルのタイム盤で、置いてあるスピーカーを切替ながら試聴。中ではやっぱりパラゴンは良い音でしたね。タンノイのオートグラフも良い感じで鳴っていました。

あっそうそう、良い音というのは、絶対的な評価という意味ではありません。好みも含めての良い音です。オーディオってそういうものだと私は思っています。

社長さんからスピーカーに関する薀蓄話も聞けたし、約1時間楽しいひと時を過ごせました。缶コーヒーまでいただいちゃいました。どうもありがとうございました。

お店をあとにしてtommyさんとは途中で別れました。

次はジェームス・カーターのライブ!
ではありません(笑)。その前に吉祥寺でノーサンの後輩Iさんと待ち合わせて、Iさんオススメのカレー屋さんへと行きました。Iさんは日本そば屋を200軒以上食べ歩き、今はカレー屋さんの食べ歩きをしている凄い方です(笑)。そのIさんがオススメのカレー屋さんとは?

P92 ネパール・インド・チベット料理「ナマステカトマンズ」。ナマステ=こんにちは。なので、「こんにちは。カトマンズ(ネパールの首都)」って店名です。単なるカレー屋さんではなかたのですね。さすがです。吉祥寺駅北口の前の通りを西へ500メートルくらい?行ったところの線路側にあります。

私はこのお店がかなり気に入りました。カレーが美味しいのは言うまでもないのですが、それ以上にここの女主人?ママさん?が気に入りました。ネパールの方なのかな~。凄く親しみやすい方なのです。そして、お店にいた娘さんが美人(笑)!インド系の方って皆さん彫りが深くエキゾティックでキレイですよね~。ちなみに私もちょっと外人っぽい感じがあるらしく、昔会社の上司に「インドの皇太子」(なんじゃそりゃ~!)とかって、言われたことがあります(爆)。

Iさんがおっしゃるには、ネパール料理は日本人の口に合うとのこと。確かに食べた料理はどれも何の違和感もありませんでした。そういう意味で余計美味しく食べられました。これはまた行きたくなりましたね。吉祥寺での食事は今度はここに来たいです。次回吉祥寺ジャズミーティングがあったらココで決まり?

Iさんも面白い方でした。ノーサンにクラシックCDを渡すために持ってきていたのですが、なんでもヴァイオリン協奏曲の有名なものを5枚ということで、ヴァイオリニストのハイフェッツとかヌヴーなんかのものが入っていました。私のわずかなクラシックの知識をもって、「ヌヴーってかなり昔の人ですよね。」とIさんに問いかけると、Iさんは「そうですか?」っと、あれっ?クラシックをたくさん聴かれているのでは?それとも私の勘違い?とビックリしました。

よく聞くと、Iさんはそういう知識を一切持たないようにしているのだとか。そういう知識は音楽を聴くのに必要ないというわけなのです。私はIさんの潔さに拍手を送りたいと思いました。そういう聴き方ができるIさんがある意味羨ましいです。私やノーサンなんかはすぐに歴史とかが気になり、「録音年代順に並べてしまったりするのにね~。」っと、顔を見合わせてしまいました(笑)。聴き方は色々あって良いのです。聴き方にルールはありませんから。

その他、ここには書けないノーサンとIさんの話まで聞かせていただきました(笑)。おかげでこのお店での話がかなり盛り上がってしまい、ライブ会場へと向かう時間が押し気味になってしまいました(笑)。そして、そそっかしい私はシャツとズボンにカレーを落としてシミを作ってしまったのです(涙)。ア~アッ!

で、やっとジェームス・カーターのライブへと向かうわけですが、今日はここまで。
ライブの話はまた明日、お楽しみに!

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tommyさんから夏休みの課題を出されてしまった!

いや~っ、参った!
ジャズ友tommyさんから夏休みの課題を出されてしまいました。
その課題とは?
「体験的!3枚でジャズ入門」
以下参照。
http://ameblo.jp/tommy-tdo/entry-10310830165.html#cbox

期限はお盆前くらいとのこと。
普通の私ならやるのは期限ぎりぎり。
自分を追い込んでからやるタイプなのですが、今回はさっさと片付けます(笑)。

tommyさんはウェス・モンゴメリーからジャズ入門したそうです。
で、私はピアノでジャズ入門になるんじゃないかとのこと。
えっ? ピアノからジャズ入門ですか?
「喝っ!」
ピアノからジャズに入門するのはジャズに癒しを求めるオジサンだけにしてくれっ!

ジャズはトランペットから入るのが正しいのだっ!
そう、マイルス・デイビスから入門するのが正しい。
アレッ?それって中山康樹さんの専売特許ですか?
「マイルスからはじめるJAZZ入門」だっ!
アレッ?そのタイトルは我が愛しの後藤雅洋さんの本なのでは?

しょうがないじゃないですか。
私だってマイルスが一番好きなのだから。
ご存知ですか?拙ブログの第1回目はライブ・レポートなのですが、
第2回目は私のジャズ観宣言も込めて、マイルスの『パンゲア』紹介です。
どうだっ!参ったか(笑)?

ここで最初に買ったジャズ・レコードの話にちょっと触れておきましょう。
やっぱりトランペッターのアルバムなのですが、日野皓正。
『ダブル・レインボー』です。
このアルバムは菊地雅章とのコラボレーションで『ススト』の続編みたいなもの。
結構強敵ですよ。このアルバム。
後日改めて買った経緯とこのアルバムの紹介をしたいと思います。

さて、本題「体験的!3枚でジャズ入門」=「マイルスの3枚でジャズ入門!」

P2 1枚目はこれっ!『パンゲア』

上記『ダブル・レインボー』を買った時にもらったチラシ、CBSソニーの廉価盤「ビッグ・ジャズ・フュージョン23」の中の1枚。チラシにかいてあるコメントを読んで、選びに選んで買いました。他にウェザー・リポートの『スウィート・ナイター』とハービー・ハンコックの『マン・チャイルド』も一緒に買いました。フュージョンにも興味があったので、そのルーツとなると紹介されていたこれらのアルバムを買ったのです。今考えると3枚とも「黒い」ぞっ(笑)!

『パンゲア』を聴いてカルチャー・ショックを受けました(笑)。ここに展開されている世界にノック・アウトされたのです。第一印象は「ジャズってよくわからないけれど、とんでもない音楽だ。」ってこと。何か凄く切羽詰った危ないことをやるのが最高のジャズだって、この時に分かったのです。で、こういうのは今までに聴いたことがなかったので、「よし、この世界をもっと深く知ろう。」となったわけです。

だから当時の私はジャズに癒しを求めるなんてことは全然考えもしなかったのです。そんな私がジャズに求めている一番重要なことは、常人には及ばない世界を感じたいってこと。それを実現する手段の1つとして、アドリブが重要な要素であると捉えています。アコースティック/エレクトリックとか4ビート/8(ロック)ビートとか、いわゆるフォーマットはどうでも良いことなのです。

今になって考えると、これって私にとっては凄く良かったと思うのです。もしジャズに癒しを求めていたらジャズはこれほど長く聴かなかったと思います。なぜなら、癒しなら他の音楽にいくらでもあるからです。とは言っても、今はほとんどジャズしか聴かないので、音楽に癒しを求めたい時には癒され系のジャズを聴きますよ。

ちなみに、ちょっとジャズに期待し過ぎたことが、しばらく後で分かることになりました。『パンゲア』レベルの「凄み」って、そんなに多くはなかったということです。最初はジャズにはこのレベルのものがゴロゴロしているのだと思っていました(笑)。

私が飽きずに新しいジャズや未知のジャズを聴き続ける理由?
それは常人には及ばない世界を探し続けているからかもしれません。
カッコつけすぎっ!自分に酔ってる(笑)?
tommyさん。私にとってのジャズ。何となく分かったような気がします。

ジャズ入門1枚目。
マイルスの『パンゲア』にジャズの凄みを聴けっ!

P163 2枚目はこれっ!『ソーサラー』

『パンゲア』を聴いてブッ飛んだ私、ならば「それ以前のアコースティックなマイルスも聴かねば。」と思ったのです。レコード屋「サンリン」のレコード棚を見て、当時の¥1,800円廉価盤シリーズのたすき(帯)のコメントを片っ端から読んで買った1枚です。

言っておかなければならないことがありました。私は当時からオーディオが趣味だったのですが、それまでロック・ポップスを聴いていたので、良い音質のレコードがなかなかないという悩みがありました。だからそれを解消するためにオーディオ雑誌にのっているクラシックやジャズのレコードを聴こうということになったのです。クラシックも何枚か買いましたよ。でも『パンゲア』にやられてしまってから、ジャズにドップリ。ついでに音質が悪くてもよくなってしまいました(笑)。

話は戻って『ソーサラー』。これも音質は悪いです。トニーのシンバルがやたらシャカシャカ強く聴こえて、ベースとバスドラは軽くて薄いのです。でもそんなことを跳ね返す魅力がありました。クールで美しくてカッコいいのです。ジャズって「クール&ビューティーな音楽」でもあったんだと分かりました。『パンゲア』の危険で熱い(芯はクールですけどね。)のとは対極です。とにかくマイルスのトランペットが美しいんですよ。いやっ、ウェイン・ショーターのテナーもハービー・ハンコックのピアノもロン・カーターのベースもトニー・ウィリアムスのドラムも美しい!

ここにあるクール&ビューティーな世界は新鮮でした。響きが瑞々しい。これもそれまでに聴いたことはなかったと思います。とにかく文句なくカッコ良く感じられたのです。でもねっ!ここにあるのはカッコ良さだけではないのです。深いものがあるのですよ。こいつら何でこんな深遠は世界を描き出せるのかと思いましたよ。もちろん凄みもあります。ちなみに、ビューティーとは単なる美メロではありませんので、お間違えなきよう。

余談ですが、私はこのアルバムA面1曲目《プリンス・オブ・ダークネス》が時々発作的に頭の中で鳴り響くことがあるのですが(笑)、後藤雅洋さんがお店で選曲に困った時にこのメロディーが鳴り出すというのを「ジャズ選曲指南」に書いていたので笑ってしまいました。

ジャズ入門2枚目。
マイルスの『ソーサラー』にジャズのクール&ビューティーを聴けっ!

P90 3枚目はこれっ!『カインド・オブ・ブルー』

『ソーサラー』を聴いて「クール&ビューティー」の元は何なのかと思ったのです。それはどうやら「モード」とかというものらしいのです。では「モード」の元祖を聴いてみようということで、更に時代を遡り『カインド・オブ・ブルー』を聴いてみました。これは。いわゆる歴史的名盤ですね。

ここまで戻ってきてやっと、皆さんが抱くいわゆるジャズのイメージに近づきました。はっきり言ってこれは古さを感じました。昔のジャズだなって。1つの完成された世界ではあることはわかりましたが、上記2枚に比べると何か物足りない感じがしました。まっ、それはしょうがない話なのです。ここにあるものはマイルスのコアに近い部分なのですから。

これに色々なものを付け加え、改良を加え、磨き上げて行った結果が『ソーサラー』であり『パンゲア』なのです。これら2枚のほうが内包するものが多く、感じ取ろうとすれば色々なものが感じられるのは当たり前の話なのです。ここには、マイルスの「進化」とか言うと抵抗があると思うので、敢えて違う言い方をしますが、マイルスの進んできた道のりが感じられるはずです。

そして、『カインド・オブ・ブルー』にはジョン・コルトレーン、キャノンボール・アダレイ、ビル・エバンス、ウィントン・ケリー、ポール・チェンバースの名前がありますから、この人達を辿ってジャズを聴き広げていくという楽しみがあるのは言うまでもありません。

ジャズ入門3枚目。
マイルスの『カインド・オブ・ブルー』にジャズのコア(核)を聴けっ!

とまあ勝手な、ホントに私的な、「体験的!3枚でジャズ入門」でした。
誰もこんなアホなジャズ入門はしないと思いますが、
この結果が今のマニアックな私であることも事実。
コアでマニアックな”ジャズ者”になりたいなら、
「これくらいのジャズ入門をしてみやがれ!」ってことです(笑)。

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